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2015年8月

2015年8月30日 (日)

従属国家論 (PHP新書) 新書 – 2015516 佐伯 啓思 (著) われわれの置かれている「今」を理解するためにも、少なくとも「あの戦争」、そして「あの戦争の残したもの」から始めなければどうにもならないだろうと思うのだ


引用

 

従属国家論 (PHP新書) 新書  – 2015516 佐伯 啓思 (著)

われわれの置かれている「今」を理解するためにも、少なくとも「あの戦争」、そして「あの戦争の残したもの」から始めなければどうにもならないだろうと思うのだ。(「あとがき」より)

昨今メディアを賑わせている集団的自衛権、憲法改正論議には、現代日本をつくった「戦後の初発」という視点がすっぽりと抜け落ちている。日本の「戦後」とはいかにして始まったのか。実はそこには、大いなる欺瞞(ぎまん)が隠されていた。それを直視しない限り、ほんとうの憲法改正論議などできないのだ。

 

本書では、戦後の始まりから平和憲法、構造改革からTPPに至るまで「戦後日本」を規定してきた「日米の非対称的な二重構造」を丹念に描き出す。なぜ、保守も革新も自ら進んでアメリカに追従してきたのか。

なぜ、沖縄の基地はいつまでもやめられないのか。

なぜ、TPPなど規制緩和の大合唱が起きるのか。

それはわれわれが、意識している、いないにかかわらず、外交から政治・経済政策、言論に至るまで常にかの国の顔色を窺わなければならない「従属国家」だからである。

だが、覇権争いとでも称すべき冷戦後の世界において、こうした「意識的/無意識的なアメリカ追従」はもはや最良の道ではなくなった。戦後70年間日本人が抱え続けてきたディレンマを鮮やかに切り取り、これから我々が進むべき方向を指し示す。

 現代を代表する思想家が放つ、待望の戦後論!

 

 第1章 漂流する日本人

 第2章 「戦後レジーム」が抱えるふたつのディレンマ

第3章 「あの戦争」とは何だったのか

第4章 憲法を制定するのは誰か

第5章 「戦後レジーム」はこうして成立した

第6章 「ガラスでできた鏡張りの部屋」の中で

第7章 「ごっこの世界」の中にある日本

 第8章 日本を縛る「非対称的な二重構造」

 第9章 「近代日本」という悲劇

 

内容(「BOOK」データベースより)

戦後70年間、日本人は2つの大きなディレンマを抱え続けてきた。1つは、民主主義と経済成長を至上命題とするアメリカ的価値観と伝統的な日本的価値観との軋轢。もう1つは、平和憲法を謳いながら日米同盟を結び米軍基地を置く、自己矛盾した「国のかたち」である。本書では、こうした「戦後日本」という特異な空間を読みとくために「日米の非対称的な二重構造」という「補助線」をひく。なぜ保守も革新も、自ら進んでアメリカに追従してきたのか。戦後日本を規定する構造を鮮やかに描き出し、我々が進むべき方向を指し示す。日本を代表する思想家が放つ待望の戦後論!

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新書: 253ページ出版社: PHP研究所 (2015/5/16)

言語: 日本語発売日: 2015/5/16

目次

第1章 漂流する日本人(ニヒリズムの時代人間中心主義という思い上がり ほか)

第2章 「戦後レジーム」が抱えるふたつのディレンマ(「文明の衝突」に巻き込まれた日本日本とイスラムの対立は必然 ほか)

第3章 「あの戦争」とは何だったのか(「戦後」はいつから始まったのか事実の隠蔽によるごまかしの「戦後意識」 ほか)

第4章 憲法を制定するのは誰か(日本国憲法は「違反憲法」である憲法公布の二重構造 ほか)

第5章 「戦後レジーム」はこうして成立した(ホッブスが示した民主主義の原則憲法の「平和主義」が胡散臭いわけ ほか)

第6章 「ガラスでできた鏡張りの部屋」の中で(「アメリカによる日本の構造的障害除去プログラム」再びの「国民総転向」 ほか)

第7章 「ごっこの世界」の中にある日本(アメリカ的価値への無意識の従属「悪の帝国」と戦う「正義の共和国」 ほか)

第8章 日本を縛る「非対称的な二重構造」(日米関係の質的変化「日米の価値観の共有」という幻想 ほか)

第9章 「近代日本」という悲劇(高校野球と日本の開国維新の精神から文明開化へ ほか)

我々は「ごっこの世界」に生き続けるのか? 保守も革新も本質的には変わらない。

いわゆる保守は、戦後「日本国憲法」に定められた普遍的自由や民主主義といった思想に基づき行動するものの、9条だけは改正し、アメリカと一緒に戦争ができるようになればよいと考えている。この路線の延長上に、国際社会を脅かす危険な勢力を積極的に排除するという積極的平和主義はある。アメリカから守ってもらうだけでなく、一緒に戦うというところまで格上げしなければならない。それでこそ双務的な同盟関係だと。

一方、いわゆる革新は、戦後の平和は「日本国憲法(平和憲法)」により実現された。憲法を変えることは許されない。現行の憲法を守っていくことが平和への道だと考える。

多少バリエーションはあるものの、保守と革新の紋切り型の社会感は、だいたいこんな感じだろう。

保守と革新、どちらにも決定的に欠けていること、それは、思考の大前提に日本の国益を置かないこと。共通点は、意識的・無意識的にの度合いの違いはあるにしろ、アメリカの庇護を前提として、アメリカの立場・思想で思考していることだ。

保守は、対米追従という前提があり、その前提に従うことが日本の国益にかなうと考えている。日本の国益のために、アメリカを戦略的パートナーとして選ぶのではなく、アメリカとの同盟が如何に大事かという前提から、基本的な議論が進められる。

一方で革新は、アメリカの軍事力による平和という現実を認めない。アメリカが定めた「日本国憲法」の遵守こそが、永続的な平和を持たらすということであり、この「平和憲法」を守り続けることこそが平和であり、正義だ。

現実主義的、理想主義的という差はある。しかしながら、両者ともに戦後のアメリカに与えられたスキームの中で思考し、政治ごっこ、言論ごっこを続けているという点では同じだ。

果たして、我々は「ごっこの世界」(戦後レジーム)に生き続けることが正しいのだろうか。真の意味での自主性もなく、独立心もないとは言え、生きるということはそんなものだと、開き直るのも一つの方法だ。

しかし、著者はほぼ上記のような議論を展開したうえで、「ごっこの世界」から抜け出すべき、少なくとも「ごっこの世界」を最低限認識すべきだということを指摘する。

真の意味での「自主性」を取り戻すための特効薬はない。それ以前に我々は、我々が日米関係について語ることについて「自己検閲」をしてしまっているのではないか。本当の問題は、我々が国家の自主性を取り戻すことを、恐れていることなのかもしれない。

結局日本の諸問題の根本的な原因は、アメリカではなくて日本人自身の中にある

全体的には、著者がこれまで言ってきたことの総括的な内容であり、特に目新しさがない感じなのは、残念でした。一言で言うと、もう日本人全体の無意識レベルにまで刷り込まれてしまっている、とにかく何でもアメリカの方針を真似ていけばいい。

そしてアメリカに逆らったら日本はやっていけないと、率先してアメリカへの追従・同調を、ありとあらゆる人々が、ほぼ強迫観念的にいつまで経っても止められないことが、一番の問題であるということです。日本人の誰の中にも、外交だけに留まらず、日本独自の諸々の価値観がいまだに確立できておらず、それを確立できない限り、当の日本人達は、自らの遺志や考えでそうしていると思っていても、潜在的には依然として、どこまでもアメリカの影響を、受け続けるしかないということですねそして相変わらず「国民主権」という概念が、いまひとつ理解できず、政治に対しても無責任・無関心な国民が大勢です。

一向に政治についての主体性や参加意欲を持たず、何だかんだ文句を言いながらも、結局は政治家達にお任せのままでも、まだ日本の政治が何とかなると思っている。本書で著者も指摘している「だから、一方で、われわれは、政治家はすべからく国民のいうことを聞かなければならない、いわば国民の召使いででもあるように見なしておき、他方では、もっぱら政府が万事うまくやってくれることを期待している。このように政府に依存して任せておきながら、上手くいかないと、政府に文句を言う。まるで子供が親に甘えているようなもの」。まさにその通りの指摘だと思います。

 

このように、政治は一切政治家達に丸投げしているくせに、何かあった時だけ文句を言う、平気で矛盾したことを当時に要求し続け、そしてそのことにいまだに無自覚な国民達。約一世紀近くにも渡る、いつまでもなかなか変わらない悪しき日本のお任せ・受身民主主義の弊害でしょう。

少し本書の内容とはずれてしまいますが、何かこの国の政治家って、自民党は国民から遠過ぎ、また民主党などの他の野党は近過ぎて、国民達との間に、適切な距離が保てていないような気がします。独善的で、一方的にいろいろな問題ある法案などを次々と決定していってしまう自民党、そして民意に耳を傾けるという意味を何か勘違いし、往々にして無責任で気まぐれで無定見な国民達にすり寄り過ぎて、結果掲げる政策も、所帯の家計レベルのささやかな政策になりがち、そして世論調査などという、あてにならない気まぐれなその気その時の国民の気分に振り回され、その結果に一喜一憂して頻繁に代表や首相を取り替えて、何とかその場を凌ごうとばかりしている民主党。

そして国民達の方も、政治家というと、ふだんは遠巻きに冷ややかに見ているくせに、何か一旦、衆目を惹くような、小泉純一郎や橋下徹などの存在が現われると、一気に変に近寄り過ぎ、依存心丸出しで何とかしてくれと頼む。

日本の場合、政治家と国民、お互いに適切な距離が取れていない印象を、強く受けます。

そしてそれが、現在の日本の政治において、いろいろな問題を引き起こしていると感じます。やはり、こういったことも、日本の政治の未熟さの表れなのでしょうね。それから、著者はあくまでも学校でのひどいいじめは例外的で個別的な事態としていますが、これには反対です。

マスコミが報道しないだけで、実際にはいじめ自殺も、もっと相当数あると思います。日本は何しろ、アメリカやイギリスなどと並んで、学校でのいじめが多い国です。内藤朝雄氏の「いじめ加害者を厳罰にせよ」などで触れられている、各いじめに関するデータにも、現われています。

この年代の保守の人も、いじめについては、いまだにこの程度の認識しかないのかと、がっかりしましたが。

いじめ自殺報道の時だけ、一過性に世間が盛り上がって、たちまち忘れ去られてしまうのも、しかたないのかもしれませんね。

それから、私は別に「産経新聞」や「表現者」の購読者という訳でもありません。

こういう媒体からは、また離れた所で佐伯氏個人として評価している者です。

我々は「ごっこの世界」に生き続けるのか?保守も革新も本質的には変わらない。

いわゆる保守は、戦後「日本国憲法」に定められた普遍的自由や民主主義といった思想に基づき行動するものの、9条だけは改正し、アメリカと一緒に戦争ができるようになればよいと考えている。この路線の延長上に、国際社会を脅かす危険な勢力を積極的に排除するという積極的平和主義はある。アメリカから守ってもらうだけでなく、一緒に戦うというところまで格上げしなければならない。それでこそ双務的な同盟関係だと。

一方、いわゆる革新は、戦後の平和は「日本国憲法(平和憲法)」により実現された。憲法を変えることは許されない。現行の憲法を守っていくことが平和への道だと考える。

多少バリエーションはあるものの、保守と革新の紋切り型の社会感は、だいたいこんな感じだろう。

保守と革新、どちらにも決定的に欠けていること、それは、思考の大前提に日本の国益を置かないこと。共通点は、意識的・無意識的にの度合いの違いはあるにしろ、アメリカの庇護を前提として、アメリカの立場・思想で思考していることだ。

保守は、対米追従という前提があり、その前提に従うことが日本の国益にかなうと考えている。日本の国益のために、アメリカを戦略的パートナーとして選ぶのではなく、アメリカとの同盟が如何に大事かという前提から、基本的な議論が進められる。

一方で革新は、アメリカの軍事力による平和という現実を認めない。アメリカが定めた「日本国憲法」の遵守こそが、永続的な平和を持たらすということであり、この「平和憲法」を守り続けることこそが平和であり、正義だ。

現実主義的、理想主義的という差はある。しかしながら、両者ともに戦後のアメリカに与えられたスキームの中で思考し、政治ごっこ、言論ごっこを続けているという点では同じだ。

果たして、我々は「ごっこの世界」(戦後レジーム)に生き続けることが正しいのだろうか。真の意味での自主性もなく、独立心もないとは言え、生きるということはそんなものだと、開き直るのも一つの方法だ。

しかし、著者はほぼ上記のような議論を展開したうえで、「ごっこの世界」から抜け出すべき、少なくとも「ごっこの世界」を最低限認識すべきだということを指摘する。

真の意味での「自主性」を取り戻すための特効薬はない。それ以前に我々は、我々が日米関係について語ることについて「自己検閲」をしてしまっているのではないか。本当の問題は、我々が国家の自主性を取り戻すことを、恐れていることなのかもしれない。

 

戦後の欺瞞を平易な文章で暴き出す

『産経新聞』や雑誌『表現者』の読者にはおなじみである佐伯啓思さんの新刊である。

本書の内容の中の「戦後」はいつ始まったのかに関してはこの前の朝日の氏の月一のコラムでも取り上げられていた。どういうことかと言えば1945年8月15日のポツダム宣言受諾を持って我々は「戦後」と捉えているが、GHQの占領の7年間を経た1952年4月28日のサンフランシスコ平和条約をもって「戦後」と捉える考えもあるということだ。氏はそうしなければ占領期間がベールに覆われてしまうと指摘している。「戦後レジーム」を形作ったのは、まさにあの7年間であったのである。

 

そして、氏は「非対称的な二重構造」というキーワードによって戦後の日米関係を表そうとしている。ここでいう「非対称」であるのは日米のことであるのだが、

どういうことかというと、アメリカは日本に民主主義や市場経済等の普遍的価値を教化してやったという物語をもっているのに対し、日本はあくまで敗戦という衝撃によって目覚め、自発的にアメリカ的な民主主義や市場経済等の普遍的価値を導入したという物語をもっている、この両国間のギャップのことである。これはGHQのいわゆるWGIPの賜物であるのだが、氏はこの「非対称的な二重構造」は1990年代の年次改革要求にも現れていると述べている。

 

安倍総理は「戦後レジームからの脱却」を主張しているが、集団的安全保障の解釈変更によってますますアメリカと緊密になりつつある。氏によればこれも「戦後レジーム」の強化だという。アメリカのプレゼンスが低下する中、徐々に日本の軍事的プレゼンスを高め、アメリカの軛から脱却することにつなげ得るか。息の長い歩みであるが、我々の先祖の明治人が経験した不平等条約解消の歩みを想い起こせばそれは不可能ではないと確信する。

結局日本の諸問題の根本的な原因は、アメリカではなくて日本人自身の中にある

全体的には、著者がこれまで言ってきたことの総括的な内容であり、特に目新しさがない感じなのは、残念でした。

一言で言うと、もう日本人全体の無意識レベルにまで刷り込まれてしまっている、とにかく何でもアメリカの方針を真似ていけばいい。

そしてアメリカに逆らったら日本はやっていけないと、率先してアメリカへの追従・同調を、ありとあらゆる人々が、ほぼ強迫観念的にいつまで経っても止められないことが、一番の問題であるということです。日本人の誰の中にも、外交だけに留まらず、日本独自の諸々の価値観がいまだに確立できておらず、それを確立できない限り、当の日本人達は、自らの遺志や考えでそうしていると思っていても、潜在的には依然として、どこまでもアメリカの影響を、受け続けるしかないということですねそして相変わらず「国民主権」という概念が、いまひとつ理解できず、政治に対しても無責任・無関心な国民が大勢です。

一向に政治についての主体性や参加意欲を持たず、何だかんだ文句を言いながらも、結局は政治家達にお任せのままでも、まだ日本の政治が何とかなると思っている。本書で著者も指摘している「だから、一方で、われわれは、政治家はすべからく国民のいうことを聞かなければならない、いわば国民の召使いででもあるように見なしておき、他方では、もっぱら政府が万事うまくやってくれることを期待している。このように政府に依存して任せておきながら、上手くいかないと、政府に文句を言う。まるで子供が親に甘えているようなもの」。まさにその通りの指摘だと思います。

 

このように、政治は一切政治家達に丸投げしているくせに、何かあった時だけ文句を言う、平気で矛盾したことを当時に要求し続け、そしてそのことにいまだに無自覚な国民達。約一世紀近くにも渡る、いつまでもなかなか変わらない悪しき日本のお任せ・受身民主主義の弊害でしょう。

少し本書の内容とはずれてしまいますが、何かこの国の政治家って、自民党は国民から遠過ぎ、また民主党などの他の野党は近過ぎて、国民達との間に、適切な距離が保てていないような気がします。独善的で、一方的にいろいろな問題ある法案などを次々と決定していってしまう自民党、そして民意に耳を傾けるという意味を何か勘違いし、往々にして無責任で気まぐれで無定見な国民達にすり寄り過ぎて、結果掲げる政策も、所帯の家計レベルのささやかな政策になりがち、そして世論調査などという、あてにならない気まぐれなその気その時の国民の気分に振り回され、その結果に一喜一憂して頻繁に代表や首相を取り替えて、何とかその場を凌ごうとばかりしている民主党。

そして国民達の方も、政治家というと、ふだんは遠巻きに冷ややかに見ているくせに、何か一旦、衆目を惹くような、小泉純一郎や橋下徹などの存在が現われると、一気に変に近寄り過ぎ、依存心丸出しで何とかしてくれと頼む。

日本の場合、政治家と国民、お互いに適切な距離が取れていない印象を、強く受けます。

そしてそれが、現在の日本の政治において、いろいろな問題を引き起こしていると感じます。やはり、こういったことも、日本の政治の未熟さの表れなのでしょうね。それから、著者はあくまでも学校でのひどいいじめは例外的で個別的な事態としていますが、これには反対です。

マスコミが報道しないだけで、実際にはいじめ自殺も、もっと相当数あると思います。日本は何しろ、アメリカやイギリスなどと並んで、学校でのいじめが多い国です。内藤朝雄氏の「いじめ加害者を厳罰にせよ」などで触れられている、各いじめに関するデータにも、現われています。

この年代の保守の人も、いじめについては、いまだにこの程度の認識しかないのかと、がっかりしましたが。

いじめ自殺報道の時だけ、一過性に世間が盛り上がって、たちまち忘れ去られてしまうのも、しかたないのかもしれませんね。

それから、私は別に「産経新聞」や「表現者」の購読者という訳でもありません。

こういう媒体からは、また離れた所で佐伯氏個人として評価している者です。

日本の戦後従属体制について

アメリカの日本支配を容易化する戦略としての「非対称的な二重構造」が戦後日本に「無意識の自発的従属」を生み、「戦後レジーム」を形成したとする指摘は鋭い論点で社会経済学、社会思想史の専門家としての著者の慧眼といえよう。

傾聴に値する歴史観

本著は昨今はやりの「永続配線論」とはまた違ったアプローチであるが、どちらも戦後日本の敗戦総括が消化不良である、と言う点では同じであろう。

現在国会で審議中の「安保法制」を論ずるにあたり、与野党の議員は本著作を読んで討論して欲しい。

先を示していない

日本がアメリカと戦争をして負け、その負けを受け入れたのは事実。今さらアメリカに負けた事実をなかったことにしてパラレルワールドでも築けとでもいうのか?

9:08 2015/08/30


2015年8月28日 (金)

小中一貫校、16年度スタート・・小中学校の合わせて9年間の義務教育を一貫して行う「小中一貫校」が、2016年4月から制度化される。


南海日日新聞

引用・


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IMGP0222.JPGをダウンロード

小中一貫校、16年度スタート・・小中学校の合わせて9年間の義務教育を一貫して行う「小中一貫校」が、2016年4月から制度化される。

自治体の判断で従来の「6・3」制でだけでなく、「4・3・2」「5・4」など柔軟に変更することが可能だ。

中学進学時の環境変化に対応できず、不登校やいじめが増える「注1ギャップ」の緩和も期待されており、全国的な広がりそうだ。一方で、一貫校の教員には原則として小中両方の免許が必要になるため、教員確保が課題となる。

・・教員確保など課題も・・注1ギャップ解消に期待・・

・・教員の指導力向上・・

小中一貫校は現行では特例として認められており、14年5月時点で1130校の国立立校が独自に実践している。文科省が昨年行ったアンケート調査では、具体的な成果として、「学力が向上した」「注1ギャップの解消に役立った」といった意見に加え、小中の教職員間で「互いの良さを取り入れる意識が高まった」「協力して指導に当たるようになった」など、指導力や意識の向上に役立ったとの回答が多かった。

政府は中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)の答申を受け、小中一貫校を正式に制度化する方針を決定。今国会に学校教育法改正案を提出、6月に改正法が成立した。

・・普及へモデル事業・・

改正法では、小中一貫校を「義務教育学校」という新たな学校の種類に位置づけた。一体的なカリキュラムで学べるよう9年間の区切りを「4・3・2」などに柔軟に変更できるようにしたほか、小学校と流学校で学ぶ内容を一部入れ替えることも認めた。

校長は一人で、教員は原則として小中両方の免許が必要になる。後者は同じ敷地でも別々でも構わない。

文科省は今後、これまでの一貫校の優れた取り組みをまとめた事例集の作成や、モデル地域の指定を通じて制度の普及を進める考え。また、導入校による自己評価や教育委員会の指導に活用できる指標づくりを計画。地域ブロック単位で自治体を対象にした説明会を開き、制度の概要や先進事例も紹介していくという。

・・負担軽減も不可欠・・

平成27年8月28日・

一方、本格的な導入にあたり、課題となるのは教員免許の問題だ。小中の免許を保有する教員の数は地域によってかなりばらつきがある。そこで文科省は当面、中学校の免許を持っていれば小学校への授業を行うことを認めることにしたものの、根本的な対応策の検討はこれからだ。

また、新たなカリキュラムの検討や編成、小中間の連携に向け学校の事務作業が増えることが予想される。昨年のアンケートでは教員の多忙化が課題として指摘され、負担軽減策も不可欠となる。

文科省幹部は「小中一貫校は(既に)効果が認められており、どんどん増えていくだろう。積極的に支援し、さまざまな課題を解消に努めたい」と強調する。政府が講じる支援策の具体的な内容が普及のカギとなりそうだ。(時事)

2015年8月26日 (水)

人は仕事で磨かれる (文春文庫) 文庫 丹羽 宇一郎 (著) 人は仕事で磨かれる・・

引用

危機を突破する力

人は仕事で磨かれる (文春文庫) 文庫  丹羽 宇一郎 (著) 人は仕事で磨かれる

昨年までの6年間、伊藤忠商事の社長を務めた著者は、1999年には約4000億円に上る不良資産の一括処理に成功し、翌2000年度の決算では同社史上最高益を計上するなど、その辣腕ぶりが注目されるリーダーだ。本書は、現在会長職に就く著者が、自らの半生を振り返りつつ、企業人としてすべてを賭けて臨んだ同社の改革の舞台裏を明らかにするもの。そこで得た教訓や、トップが後任を育てる知恵と志について熱く語る。

「人にはそれぞれ役割があります。私の場合はさしずめ、伊藤忠にとって考えられるすべての膿を掻き出すことだった」と述べ、自らを「掃除屋」と割り切って社長職を引き受けたと言う。また、「自分の人生なんてたかが知れている。社長を辞めたらタダの小父さんだ。格好つけたってしょうがない」と言ってはばからない。こうした著者のエネルギーが組織全体に浸透していく様子を、様々な経験談を通じて描いていく。数え切れないほどの社員とEメールで直接対話する地道な努力や、「給料に差が付くのはしょうがない。しかし仕事で自らが育つ『見えざる報酬』を与えたい」という願いは、人生の多くの部分を仕事に重ねることの清さを、若い世代に訴える迫力に満ちている。

(日経ビジネス 2005/03/28 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)

-- 日経BP企画 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

清廉・異能・決断力…4000億円の不良資産を一括処理、翌年度には伊藤忠商事史上最高益(当時)を計上して世間を瞠目させ、今や日本財界を代表する経営トップである著者が、その生い立ち、疾風怒涛の青春、ビジネス現場の緊張、倫理観、経営理念のすべてをここに語りつくした。本書はビジネスマン必携の画期的労作である。

文庫: 269ページ出版社: 文藝春秋 (2008/2/8)

言語: 日本語発売日: 2008/2/8

目次

第1部 四つの大いなる決断(掃除屋新領野の開拓負の遺産経営者を引き受けるということ)

第2部 決断する力を養う(本屋さんの息子自分を鍛えるコミュニケーション環境を整える人を育てる)

常識のひと大きな会社の社長、というには非常に常識的な考え方だというのが読後の印象です。いわく「社長の椅子に座って立派なことを言って勲章もらったりしても何の意味があるのかと思う。会社やめて爺さんになってその辺ヨボヨボ歩いていたらみんな一緒じゃないですか」そして自慢したければ背中に「何とか会社の○○社長」と貼って歩け、でも何もいいことはない、そんなことより・・と言っています。この感覚がいいです。社長にもなると権威がどんどん周りから強化されてエラくなってしまうもの。この人は(読むと分かりますが)相当頑固、自分の価値観・軸というものを幼少の頃からしっかりもっています。だから、自分をただの小父さんだ、と言い切れたのでしょう。なお、テレビで同社長は社長をやめた理由のひとつに周りが自分に対してあまりものを言わなくなった、ことを挙げていました。それが意識できたことは、経験的に相当な人物です。

「確信というのは周りから狂っているのではないかと思われるほどの信念に裏打ちされたものでなければならない。強固な意志でなければ周りはついてこない」「相場は科学的に分析してやるもの。情報を集めて分析し、決断を下す。経営者の決断力は相場によって養われる」こうしたことも相場で失敗しかかった時などの経験で語られていて、ビジネスマンとしては興味深い。

「自分の価値観がしっかりしていれば自律自制の精神も自ずと働いてきます。厳しい局面に遭遇しても軸がぶれないから適切な判断を下せます。社会生活における行動規範というものは常識的なものばかりです。しかし常識というものは相当勉強しないとそれを維持していくことはできません」軸や常識のないトップの辛さは組織全体に影響します。トップに限らず、組織の長たる人間はこうした言葉をかみしめるべきだと思います。しかし、こういう人が上司だときっと大変は大変だよね。

地道?

一見参考になりそうなことのオンパレードで信者はひれ伏すでしょうけど書いてあることは先人達が口にしてきたことの焼き直しでしかありません。地下鉄通勤すれば社長になれるならみんな社長ですね。大体、その程度のことを自慢げに話す浅さに辟易します。やってることって中国への貢ぎ物攻勢で気に入られて、短期スパンで中国ビジネスを成功させたことくらいでしょ?

何かを生み出した(製造業じゃなくても生み出すことは出来ます)ことがない一番つまらないビジネスマンの代表です。人は仕事で磨かれる?磨かれる様な仕事してから口にしてください。

一見参考になりそうなことのオンパレードで信者はひれ伏すでしょうけど書いてあることは先人達が口にしてきたことの焼き直しでしかありません。地下鉄通勤すれば社長になれるならみんな社長ですね。大体、その程度のことを自慢げに話す浅さに辟易します。

やってることって中国への貢ぎ物攻勢で気に入られて、短期スパンで中国ビジネスを成功させたことくらいでしょ?何かを生み出した(製造業じゃなくても生み出すことは出来ます)ことがない一番つまらないビジネスマンの代表です。

人は仕事で磨かれる?磨かれる様な仕事してから口にしてください。

常識のひと

大きな会社の社長、というには非常に常識的な考え方だというのが読後の印象です。いわく「社長の椅子に座って立派なことを言って勲章もらったりしても何の意味があるのかと思う。会社やめて爺さんになってその辺ヨボヨボ歩いていたらみんな一緒じゃないですか」そして自慢したければ背中に「何とか会社の○○社長」と貼って歩け、でも何もいいことはない、そんなことより・・と言っています。この感覚がいいです。社長にもなると権威がどんどん周りから強化されてエラくなってしまうもの。この人は(読むと分かりますが)相当頑固、自分の価値観・軸というものを幼少の頃からしっかりもっています。だから、自分をただの小父さんだ、と言い切れたのでしょう。なお、テレビで同社長は社長をやめた理由のひとつに周りが自分に対してあまりものを言わなくなった、ことを挙げていました。それが意識できたことは、経験的に相当な人物です。

「確信というのは周りから狂っているのではないかと思われるほどの信念に裏打ちされたものでなければならない。強固な意志でなければ周りはついてこない」「相場は科学的に分析してやるもの。情報を集めて分析し、決断を下す。経営者の決断力は相場によって養われる」こうしたことも相場で失敗しかかった時などの経験で語られていて、ビジネスマンとしては興味深い。

「自分の価値観がしっかりしていれば自律自制の精神も自ずと働いてきます。厳しい局面に遭遇しても軸がぶれないから適切な判断を下せます。社会生活における行動規範というものは常識的なものばかりです。しかし常識というものは相当勉強しないとそれを維持していくことはできません」軸や常識のないトップの辛さは組織全体に影響します。トップに限らず、組織の長たる人間はこうした言葉をかみしめるべきだと思います。しかし、こういう人が上司だときっと大変は大変だよね。

DNAのランプ

自分は仕事に育てられた。だから人を育てたい、人にも仕事を通じて自己を磨いてもらいたい、という思いのこもった本なのである。読み進めていくうちに、自然と引き込まれていった。

「人間の能力はほとんど差がない」「ある日、必ずDNAのランプがつくと確信して努力する。」「DNAのランプが付くまで諦めるな」というメッセージは、サラリーマンへの叱咤激励ではあるが、同時に経営者への人材育成に関する、重要な主張であろう。個人の努力だけをひたすら鼓舞する経営者に対して、「人は育つ」という基本的発想を持つことを訴えているように思える。

業績が低迷しているときは自ら無給にし、社用車ではなく電車通勤をし、社長六年任期を明言する。ご自身の信念が明確でシンブルだから、組織にとって何が本当に重要なことかが、見えておられるのであろう。それが、「日本が長期にわたって奪われないものとして『人と技術』を持たなければならない」、という最終章でのアピールにつながっているのである。

就職活動をする学生や若い人達に一読をお勧めする

本書のカバーの写真が象徴的だ。地下鉄の駅を出てくるカバンを持った背広姿のサラリーマン。著者のスナップ写真だ。著者は社長になっても電車通勤をしている。理由は、「一般の人の視点をもち続けたいから、それからいずれ社長を辞めればただの小父さんに戻るのだから。」

生真面目で、率直で、行動力がある。商社には珍しいほど清廉な人だ。そして、著者は猛烈な読書家であり、「これまでの人生で誇りに思うのは絶対に読書を欠かさなかったことだ」と語っている。著者40代のころに業界紙に「アメリカ農業小史」や「アメリカ農業風土記」を連載したり、外国書籍を翻訳したりしている。

頻繁に「ワイフ」が出てきて家庭円満振りが伺える。

初めから終わりまで気持ちよく読めた。変に奇をてらうわけでもなく、自慢するところもなく、すがすがしい。このような社長のいる会社なら、だれでも働きたいと思うのではないか。就職活動をする学生や若い人達に一読をお勧めする。

ビジネスマンは見習おう

再建を担う伊藤忠の社長が,会社に利益がでるようになるまで給与なしで仕事をするというのを週刊誌で知り,丹羽氏に興味を持っていました.言ったとおりに六年できっぱりと社長を辞め,権限委譲したというのですから,その潔さがすばらしいです.

丹羽氏の生い立ちから,青春時代のエピソード,仕事歴など,丹羽氏の人となりを理解する上での材料が豊富に書かれています.たとえ経営者にならずとも,丹羽氏のような人物を目指したいと思うはずです.日本の経営者が全員とも,丹羽氏のようだったら今のような日本にはなっていなかったでしょう.すべてのビジネスマンに読んで欲しい本です.

人間力とは なんぞや!!

『 人は仕事で磨かれる 』 ・・ このタイトルいいと思いませんか?

仕事は人生において大きなプレゼントである。その仕事をする上での要素は、人間力によるものである。その人間力には、性格が源としてある。しかし、それも仕事の局面でいろんな人との出会いにより変わりえる。知識でなく、現場を見たり相手と接したり思いを共有したりそして目標の最高値を明確にすることが大事である。

この本を読んで 偶然と思われる出会い出来事は、必然であると確信した。

謙虚に 学校で出遅れたが負けるもんか! と思っている人に本が大好きだという人に(丹羽氏は本屋の息子さんだった。学校も出遅れてない)私的には、まだまだ続編(続・人は仕事で磨かれる)が読みたいと思う!!やはり 社会と会社、仕事は、修行の場です。

仕事、読書、人

人は、仕事と読書と人で磨かれる。勉強家であり、努力家であり、正直者な著者の人柄がよくわかる。特に読書の重要性、考えながら読書する事が長い人生で大きな違いを生む事というのが印象的だった。

現時点で理想的な社長像

「クリーン、オネスト、ビューティフル」という言葉に象徴される正しい経営者・社長というイメージを強く受けた。

確かに美しい話ばかりになってしまったようにも思えるが、それほど嫌味にもなっていないし、若い頃飲み歩いていたと言うようなエピソードなども織り交ぜてあったので親近感も持てた。これから働こうとしている学生や、働くことの先に何があるのかと模索しているビジネスマンなどに読んで欲しい。

明日の仕事に希望が持てる本でもあるかと・・・

前からメディアなどを通してすごい経営者の方なんだなーというのは聞いていましたがあらためて文章を読んで経営者というのはこのような人なのだと感じました。また今ある目の前の仕事をしっかり究めていこうと決意しました。もっと人間力を鍛えるためにも読書にこれからも励んでいこうと思います。この本に関しての講演会などがあればぜひ参加したいです。就職活動中の人にもおすすめです。

20代、30代のビジネスマンに読んで欲しい本です。

伊藤忠商事の会長が書いた本です。丹羽さんは社長時代の99年に約4000億円の不良債権を一括処理し、翌年伊藤忠商事史上最高益を稼ぎ出しました。この本を読んで、まず率直に、こういう会社で働きたいなと思いました。何しろ社員が社長に直接物を言える機会があるし、エリートを育てようという目的で月一で超一流のビジネスパーソンの講演を聴けたりする。えっと、そういうのは付録みたいなものだけれど、1番いいなって思ったことは仕事を若手に任せてくれるっていうこと。とにかく「人材」の育成にはすごく熱心です。やっぱり会社は人ですよね。読んでいてそうだそうだと同感しきりでした。後、丹羽さんが新人の面接をされていた時に必ず質問したことは「本を読んでいるかどうか」。ビジネスパーソンは論理的思考が不可欠でそれは読書からしか身に付かないものであるとのこと。これも大賛成です。

5:00 2015/08/26


負けてたまるか! リーダーのための仕事論 (朝日新書) 新書 – 2013/11/13

丹羽宇一郎   (著)

経営の要諦とは「不可解な人間」をどう動かすかに尽きる。だからこそリーダーは、「人間とは何か」「人間を成長させる教育とは何か」ということについて、学び続けないといけない。伊藤忠商事会長、中国大使を歴任してきた著者が語る魂のリーダー論。

 【本書の内容(予定)】

 第一章 リーダーになったら、まず心すべきこと

●人の上に立ったら、まずは自分の常識を疑え

●前例主義だけではやっていけない

●部下の家族にまで責任を持つ

●部下の「履歴」を頭に入れよ

●すべては「白紙」の状態から

●立派な上司より、反面教師に学ぶ

●手取り足取り教えるより「認めて、任せて、褒める」

●人は自分の鏡である

●隣の芝生は必ず青く見える

 

第二章 部下を育てながら、結果を出す

●成果主義の弊害

●利益主義の根源に迫る

●目標はコンサバティブに

●経営の本質は、投資のリスクとリターン

●価格と技術だけで仕事をするな

●ときにはリスクを取る

●部下の報告が遅いのは上司の責任

●人間の能力にたいした個人差はない

●二割の優秀な人と六割の並の人の差は何か

●定年間際に花開くこともある

●地道な努力を見出し、ごますりを退ける

●「失敗事例集」を作っても役に立たない

 

第三章 リーダーに求められる「伝える力」

●上司は「背中」で語れ

●褒めてばかりじゃ「ゴマすり集団」ができ上がる

●非日常の言葉を磨く方法

●「情熱」と「気力」プラス「倫理」

●それは誰のカネか?

●三〇万円のワインと一万円のワイン

●その虚栄心に中身はあるか

●感動・感激を部下とともに味わう

 

第四章 リーダーは決断力をどう養うか

●クビ切りなら誰でもできる──あるべき「攻め」と「守り」とは

●「賛成三割、反対七割」という経験則

●「おべんちゃら賛成」はなくせるか

●六年でできないことは、七年経ってもできない

●社員の官僚化を防ぐための方策

●人間は簡単に成長しないから、「継続」が欠かせない

●第六感の上を行くナナカン

●MBA、レストラン・・・何でも一流に触れる経験を

 

第五章 リーダーは学び続けよ

●未知なるものへの挑戦で、学者にも負けない専門家になる

●心にも栄養を与えなければ、幼稚園児のまま

●何でも反吐が出るまでやり尽くす

●「週刊誌脳」へ警鐘を鳴らす

●自分にも他人にも厳しいリーダーの落とし穴

●本当の賢者が持っているもの

●人間とは何か、本質から考える

●読書の効用=時間と空間を超えた著者との対話

●自分の目、耳、そして感覚すべてで判断する

 

第六章 今、日本に求められるリーダーシップ

●先進国でカリスマが育たない理由

●中国大使館改革委員会 宴の後を考えよ

●目先ではなく、50年度の世界に備える

●宴の後を考えよ

●内需経済とライフサイエンス

●これからの日本の売りは「安心・安全」

●対話のドアより心のドアを開く

●尖閣問題解決に向けて日中に必要なこと

●トップの言葉は「ファイナル・ワン」

●周りが浮かれれば引き締め、沈めば守り立てる

●苦あれば楽あり、「負けてたまるか」の精神

●理想のリーダー像――マキャベリ「君主論」の先へ

内容(「BOOK」データベースより)

 

リーダーに欠かせないのは、情熱と気力プラス倫理。前伊藤忠商事会長、そして前中国大使として、会社や国を最前線で率いてきた著者が、本質から説くリーダー哲学。

新書: 216ページ出版社: 朝日新聞出版 (2013/11/13)

言語: 日本語発売日: 2013/11/13

目次

第1章 リーダーになったら、まず心すべきこと

第2章 部下を育てながら、結果を出す

第3章 リーダーに求められる「伝える力」

第4章 リーダーは決断力をどう養うか

第5章 リーダーは学び続けよ

第6章 今、日本に求められるリーダーシップ

後半が

前半はなかなか良かったが、後半の中国に関する記述が本題とは少し離れたようで・・・。でも部下にはあげられる本だった。

リーダーの資質

この本に書かれているのはリーダーとしての資質についてである。リーダーには責任を取る覚悟が必要であるということが良く分かる。部下を育てながら結果責任をとるという人が少なくなっていると感じる昨今皆が心がけておくべき内容だと感じた。若いころから知っておくべき内容である。

民間出身者初めての中国大使、現場で奮闘した内容はメジャー新聞に報じられていない真実が記されており感銘を受けました。最近のA誌やM誌は政府におもねた記事が多いような気がして、あまり信用できない!

人生の教科書

会社員としてだけでなく、生きていくために必要な考え方が、実社会の中での経験談を交えて紹介されている。自分の人生に重ねながら読むことにより、よりリアルに感じられる内容になっており、人生の教科書である。

不可解な上司をどう扱うか

本書は不可解な人間をどう動かすかについて書かれておりますが、私は同じ大学の同じ学部の2年先輩である不可解な上司をどう扱うかという視点で読まさせていただきました。言うことがコロコロと変わる。自分が犯したミスを他人のせいにする、自分の価値観でしかものを見れない等等。私の上司が自分なりには努力をしていることは感じられますが、将来ビジョンが描けておりません。この本を読んで2015年月で早期退職をすることを決めました。

5:03 2015/08/26


2015年8月23日 (日)

信越トレイル(80km 長野県飯山市)や高島トレイル(80km 滋賀県高島市)がようやく開通し、豊かな自然を求めて大勢のトレッカーやハイカーなどが訪れ、健康と自然志向のニーズを満たすとともに、地域観光の活性化にも大きく寄与しています。・・・ランチウエイ・歩く道、中標津・NHKで、一本道を歩く、

引用


2015年8月 7日 (金) takita.bangumi,番組表・・・弊社の滝沢市の凄さをご覧ください・・・2015年8月22日 (土)http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2015/08/takitabangumi-cfac.html

4:05 2015/08/23


北根室ランチウェイ・ランチ君・道ができるまで/ 歴史・レイルガイド

北根室ランチウェイ・歩き方泊まり方歩き方のルール歩いた人の声とお便り完歩証明書会員募集

全ステージ71.4km を完歩するための情報

ランチウェイ コース     Access交通案内

■航空機

 中標津―札幌(新千歳)線 1日3便運航  60分

 中標津―東京 (羽田)線 1日1便運航 100分

 女満別―札幌 (丘珠)線 1日3便運航  60分

 女満別―札幌(新千歳)線 1日5便運航  60分

 女満別―東京 (羽田)線 1日5便運航 110分

 女満別―名古屋(中部)線 1日1便運航 120分

  釧路―札幌(新千歳)線 1日3便運航  60分

 釧路―札幌 (丘珠)線 1日3便運航  60分

 釧路―東京 (羽田)線 1日5便運航 100分

■バス(深夜直行バス&都市間バス)

 札幌―中標津 (根室交通) 1日1便、約8時間

 札幌―釧路 (阿寒バス) 1日3便、約6時間

 釧路駅前―中標津(定期路線バス/阿寒バス)

1日平日5便、土日祝日2便、120分

※根室交通:0153-24-2201

 ※阿寒バス:0154-37-2221

  ■JR列車 札幌~釧路 特急スーパーおおぞら 1日7便

道案内は地図と標識

北根室ランチウェイの標識は国立公園等の規制のある場所を除き、さまざまな標識が必要最低限設置してあります。

 標柱、矢印マークなど形状は色々ですが、色はエンジ色に統一しました。でも地図は必携です。

マンパス Man Path柵を越えて牧場を通過

開陽台からレストラン牧舎までは数多くの「マンパス」が存在します。家畜を通さず、人間だけが通れるゲート/柵囲いです。

 知恵を絞って通過してください。

例えば、A地点(開陽台)から

養老牛温泉(ゴール地点)まで歩きたい時

送迎サービスを依頼して、養老牛温泉(B)の待ち合わせ場所(駐車場所)を確認後、マイカー(orレンタカー)を駐車する。

その後タクシー乗車、A地点(開陽台)に移動してトレッキングを開始、B地点(ゴール/養老牛温泉)まで歩く。

 申込み、駐車、待ち合わせ場所など詳細は上記まで。なお前日までの予約がベストです。

 お問合せは 北都ハイヤー TEL:0153-72-1222(営業AM7:00から)

PDF 版の「北根室ランチウェイの歩き方」はこちらでダウンロードできます

安全にトレッキングを楽しむために


1.登山と同じ心構えと装備で通行下さい・北根室ランチウエイは、比較的なだらかな根釧台地の丘陵地帯と西別岳周辺、摩周外輪山周辺の登山道からなっています。

 丘陵の酪農地帯は車道や民家がありますが、登山道は標高800m近くを歩きます。通常の登山と同じ心構えと装備でご利用ください。

あなたの安全はあなた自身で守ってください。

なお、最低限度の装備は以下の通りです。晴天・日帰り時でも装備を怠らないようにして下さい。

トレッキングシューズ、雨具、行動食、予備食、飲み物(夏場は特に多めに)、 ルートマップ、救急用品、携帯電話または無線機、それぞれの予備電池

2.トレッキング時は、ルートマップ(無料)を必ず携帯ください

無料配布のルートマップはステージごとの中継点かランチウエイ事務所にありますのでお求めください。

 安全なトレッキングを楽しむために、必ずルートマップ、ガイドの手引きを入手し事前に最新のコース情報を収集の上、計画を立てて下さい。

ルートマップはここからダウンロードできます。

ルートマップStage1/2 ルートマップStage3/4 ルートマップStage5/6

3. ガイド派遣をご利用下さい

初めて北根室ランチウエイを利用される方は、ガイドを伴ったトレッキングをお奨めしています。安全な歩行を提供するだけでなく、 この地域の自然・文化等をより詳しく知ることができ、安全にトレッキングを楽しむことができます。

なお、ガイドの派遣はランチウエイ事務所、または北海道ウォーキングネットワークに問い合わせください。

北根室ランチウエイ事務所 0153-73-7151, 0153-73-7107(佐伯)  

北海道ウォーキングネットワーク 015-482-1602

ランチ君 北根室ランチウェイの体幹を体感するモデルコース39.8km2泊3日で

DAY1/美留和駅~西別岳山小屋(第5,6ステージ)

朝の冷気が残る森を歩いて2時間15分足らず、摩周湖第一展望台に到着する。トイレや売店もあるので、小休止には便利だ。湖を取り巻くトレイルは摩周岳、西別岳に向かう登山客で賑わうコース。

 摩周岳分岐までは緩やかなアップダウンの繰り返しで、湖と広がる丘陵が楽しめる。分岐から45分程度で西別岳頂上、その後は根釧平野を望みながら急坂を下り、西別岳山小屋入口に。

●距離17.5km、高低差650m、コースタイム:6~7時間(休憩含まず)

●時間と体力に余裕のある人は、摩周岳往復で1時間プラス。

 前日泊は美留和の宿を利用する。札幌からスーパーおおぞらで釧路、釧路から釧網本線で美留和駅。

 送迎サービス(西別岳山小屋→養老牛温泉)の連絡や当日の昼食を依頼しておく。

DAY2/養老牛温泉~開陽台(第2,3ステージ)

北根室ランチウェイの名前の由来である大牧場、酪農地帯をのんびりと歩く。

 時期によっては、牧場は牧草の刈り入れであったり、牛や馬たちが放牧されていたりでトレイルの状況も変化するので、事前に情報収集で確認する。

 今日は午前に9.2kmの第3ステージを歩き、昼食は是非とも「中標津に歩く道をつくる会」事務所のある「レストラン牧舎」を利用してみたい。

 午後からは開陽台を目指して、大牧場、地球の丸さを体感しよう。

●距離19.3km、高低差90m、コースタイム:5~6時間(休憩含まず)

●送迎サービス(開陽台→中標津空港or中標津町交通センター)は、スタート時に手配する。

※当日帰るなら、中標津空港→新千歳の空路か、深夜直行バスにて中標津→札幌が便利。どちらにするかで、当日の歩きのスピードと距離、コース選びが変化する。

PDF 版の「北根室ランチウェイの歩き方」はこちらでダウンロードできます

http://www.kiraway.net/05howtowalk.html

3:46 2015/08/23

 

歩く旅をめざして 道東は北海道でも自然豊かな地域として知られています。広大な大地には農作物があふれ、牧草地が地平線の向こうまで広がります。

訪れる観光客の多くは、グルメツアーをはじめ、車やバスによる短期間で景勝地を周遊する旅行スタイルが主流のようです。

広い北海道を巡る旅に車やバスという移動手段は言うまでもありませんが、私たちはその利便性やスピードに依存し過ぎていないでしょうか?

体にやさしく、自然や環境にもやさしい、歩くという行為を通じて北海道を体感してほしい。クルマ優先の社会にあっても、せめて1本、歩くためだけの専用道がほしい。それが私たちの願いです。

諸外国には歩くためだけの専用道が様々なかたちで存在し、歩く文化も成熟しています。それに比べると、日本はまだ開発途上と言わざるを得ません。

しかし幸いなことに、比較的なだらかで丘陵地帯の多い北海道は、そんな歩くための道づくりに最適な地域なのかもしれません。

さわやかな疲労感、これが歩く旅に目覚めた人たちの感想です。

バックパックの歩く旅もいい。何日も温泉に泊まって歩きまくるのもいい。歩くのが飽きたら牛と戯れてもいい。

丘の上で満天の星を眺めるのもいい。飛行機を降りたら、その足で歩きだしてもいい。

健康ウォークでもなく山登りでもない、ぶらぶらおしゃべりをしながら歩く旅の楽しみは、歩き出してみて初めて分かる体験です。 それぞれが、この道を歩いて、新しい歩く旅のスタイルを見つけてください。

旅としての歩く道が道東地域にできることを願って、私たちは中標津の中心部から北根室の広大な牧場(ランチ)地帯を通り、 摩周湖の外輪山をほぼ半周して弟子屈町のJR美留和駅までの全長71.4kmのロングトレイル(長距離自然歩道)をつくりました。

北根室ランチウェイ 整備

http://www.kiraway.net/01history.html

3:47 2015/08/23

http://nafoot.exblog.jp/

3:49 2015/08/23

 ランチウエイ・歩く道、中標津・NHKで、一本道を歩く、

 ロングトレイルという冒険-「歩く旅」こそぼくの人生 (生きる技術!叢書) 単行本(ソフトカバー)  – 2011/7/29  加藤 則芳   (著)

 

内容(「BOOK」データベースより)

 

世界中の名だたる縦走を歩破してきたロングトレイルの第一人者が、歩きながら積みかさねた思索の軌跡。実践的な歩き方の心得を手はじめに、自然に身を置き、自然と分かち合いながらヒトが生きるという、ロングトレイルの真髄を鮮やかに伝える。ソロー、ジョン・ミューア、グレゴリー…アウトドア文化を拓いた先人たちの精神を受け継ぎ、山や森の奥深さを綴った歩行のクロニクル。

 著者について

 1949 年、埼玉県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。角川書店編集部に7 年間 勤務ののち、八ヶ岳に移住。世界各地を歩き、国内外の自然保護、アウトドア・ フィールド、ロングトレイルなどをテーマに執筆活動を続ける。また、日本での ロングトレイル普及に尽力している。現在、横浜市在住。『ジョン・ミューア・ トレイルを行く』(平凡社)が、1999 年度「第8回JTB紀行文学大賞」を受賞。 著書に『メインの森をめざして―アパラチアン・トレイル3500キロを歩く』(平 凡社)、『森の聖者―自然保護の父ジョン・ミューア』(山と渓谷社)、『森の 暮らし、森からの旅』(平凡社)、『大きな、巨きな木』(福音館書店)など多数。

登録情報 単行本(ソフトカバー): 224ページ出版社: 技術評論社 (2011/7/29)発売日: 2011/7/29

http://www.ando-zaidan.jp/html/top.html

http://outdoor-ld.jp/lta/org.html

 

目次

はじめに 「歩く」ことから学ぶ 第一章 バックカントリーへ行こう 第二章 アパラチアン・オデッセイ―一八七日間の縦走 第三章 森の思想と山の守り人 第四章 日本をゆく、国立公園を歩く 第五章 装備に宿る精神 第六章 森を歩く技術 おわりに

 自然が好きになる本

本書はアパラチアントレイルや、ジョンミューアトレイルを歩きながら

自然や人や文化の交流を通じて、ロングトレイルへの強い想いと自然への畏敬の念を綴った本。いろんな景勝地や国立公園が紹介され、自然の描写がとても綺麗。目を閉じると、その風景が目に浮かぶようです。これから出かける登山やハイキング。また新たな楽しみ方を教えてくれた本でした。

読む順番が違っていた

私は、「ロングトレイルを歩く」(2013/7/11)を、たまたま図書館で見掛け、

著者の加藤則芳氏を知らず、ロングトレイルという言葉に引かれて、借り出して読みました。そして、感動しました。

そこで、加藤則芳氏の他の著作も読もうと、この本「ロングトレイルという冒険」(2011/7/29)を読みました。読後の感想を言えば、今回は感動がありませんでした。つまり、「ロングトレイルを歩く」に書かれているのですが、著者のALSが進行していたので書下ろしが難しく、それまでの著作や雑誌からの抜粋や編集で構成されている部分が多いのです。

ですから、「ロングトレイルを歩く」を読んでから、それ以前の著作である「ロングトレイルという冒険」を読むと、いわば、総集編を見てから各編を見るようなものです。「あー、これも読んだ、あーこれも読んだ」と、既読の部分が多いのです。これでは、感動しません。

強いて言えば、第五章「装備に宿る精神」が新しく、L.L.ビーンにまつわる記述が面白かったです。この本に星三つの評価をするとは、多くの方からお叱りを受けるかも知れませんが、ご容赦下さい。

自然が好きになる本

本書はアパラチアントレイルや、ジョンミューアトレイルを歩きながら自然や人や文化の交流を通じて、ロングトレイルへの強い想いと自然への畏敬の念を綴った本。

いろんな景勝地や国立公園が紹介され、自然の描写がとても綺麗。目を閉じると、その風景が目に浮かぶようです。これから出かける登山やハイキング。また新たな楽しみ方を教えてくれた本でした。

自然が好きな人にはおすすめ

山登りや山歩きを楽しんだこともあり、面白く読めました。ただ自然を愛する方であれば山登り経験に関係なく、面白いのではないかと思います。最初から最後までとにかく著者の自然に対する深い思いが感じられる1冊です。著者の人柄もまた興味深く、難病を抱えて歩く旅がもうできないことを考えると言葉もありませんが、きっと「旅」はまだ終わってわけではなく、これからも自然との共生に関する意見を発信し続けてほしいと思います。

著者の復帰を願う

著者の本は、ぼくのペンションは・・・から読ませてもらっていますが、ご本人が挑戦の人生を送られてここまでたどり着いた、その集約のような内容だと思います。山登りではなく、自然全てを視野に入れたトレッキングだからこそ、自宅の裏山でも共感できる表現と思想がある本です。

よく書かれた本

非常によく書かれていると思いますが、お気の毒な健康状態を思えば、多少つらい読み物ともいえます。女房は3回も精読しました。

読む順番が違っていた

私は、「ロングトレイルを歩く」(2013/7/11)を、たまたま図書館で見掛け、

著者の加藤則芳氏を知らず、ロングトレイルという言葉に引かれて、借り出して読みました。そして、感動しました。

そこで、加藤則芳氏の他の著作も読もうと、この本「ロングトレイルという冒険」(2011/7/29)を読みました。読後の感想を言えば、今回は感動がありませんでした。つまり、「ロングトレイルを歩く」に書かれているのですが、著者のALSが進行していたので書下ろしが難しく、それまでの著作や雑誌からの抜粋や編集で構成されている部分が多いのです。ですから、「ロングトレイルを歩く」を読んでから、それ以前の著作である「ロングトレイルという冒険」を読むと、いわば、総集編を見てから各編を見るようなものです。「あー、これも読んだ、あーこれも読んだ」と、既読の部分が多いのです。これでは、感動しません。強いて言えば、第五章「装備に宿る精神」が新しく、L.L.ビーンにまつわる記述が面白かったです。

この本に星三つの評価をするとは、多くの方からお叱りを受けるかも知れませんが、ご容赦下さい。

TV番組で、ロングトレールが紹介されていて興味を持ち購入しました。

長距離の海外を歩きたい方にオススメ

きれいな状態で届きました。登って降りる。という登山から、長距離、長時間山に滞在したい方にオススメの1冊。

闘病中。

の著者にお会いしたことがあります。国立公園のお話大変興味深くうかがいました。

16:37 2015/08/20


http://outdoor-ld.jp/lta/

加盟トレイル  事業報告  メディア  NEWS

設立について 趣意 健康と自然志向のライフスタイルへの関心が高まるなかで、「自然、環境、旅、健康、学び」などのニーズは、「歩く」から、さらに「歩く旅」へと進化しています。また、2011年は、国連の定める「国際森林年」でもあり、「森を歩く」を鍵にした「歩く旅」についても関心が寄せられているところです。全国各地にこの「歩く旅」の受け皿ともなるロングトレイルの整備や計画が進んでいます。

これらのロングトレイルは、自然環境の適正利用による観光活性化が目標の一つであり、地域社会に大きく貢献しようとしています。しかしながら、欧米に見られる「歩く旅」を想定したロングトレイルについては、国民的な理解やトレイルを整備、発展させるためのシステムや人材がまだまだ未成熟であります。

そこで、全国のトレイル運営機関・諸団体による多角的な広報活動と普及促進、さらには情報交流などを行い、海外からも多くの人々を惹きつける持続可能なトレイルの設置と整備を目的に、日本ロングトレイル協議会を設立する運びとなりました。つきましては、趣意をご理解のうえ関係各位のご支援ご協力をお願い申しあげます。

平成23(2011)年7月8日 日本ロングトレイル協議会

背景 -歩く時代のフィールド整備- 健康志向とクリエイティブな生き方、環境意識の高まりなどが自然志向のライフスタイルのニーズとなって現れています。そのひとつが「歩く」をキーワードとした「歩く旅」(トレッキングなど)であり、国民のレジャーやスポーツ観光さらには、青少年の健全育成や生涯スポーツのひとつとして顕在化しつつあります。

また、この「歩く旅」のマーケットは、これからの自然体験型観光需要を想定すると、3,500万人以上の巨大市場に成長すると推測されています。

欧米には3,000kmを越えるロングトレイル(アパラチアントレイル、フットパス、巡礼街道など)があり、それらのトレイルには歴史と多様なコンテンツが存在し、世界各国から多くの人々が訪れています。

 国内でも信越トレイル(80km 長野県飯山市)や高島トレイル(80km 滋賀県高島市)がようやく開通し、豊かな自然を求めて大勢のトレッカーやハイカーなどが訪れ、健康と自然志向のニーズを満たすとともに、地域観光の活性化にも大きく寄与しています。

また、八ヶ岳スーパートレイル(200km 長野県山梨県)は、国内最長のルートの整備を終え、本格的な利用が始まっています。

しかしながら、わが国においてはロングトレイルの歴史は浅く、時代の要請として広く国民に周知し、地域観光の資産として、あるいは青少年教育の有用なフィールドとして普及・発展させることが求められています。

また、2011年は、豊かな森林を守り育てていく「国際森林年」として、「森を歩く」を鍵に多くの人たちが森林と触れ合っていくこととされており、ロングトレイルはその大きな舞台としても期待されています。

そして、これらのトレイルを持続可能な国民的な資産とするためには、地域社会や多数のボランティアの協力のほか、国家的な支援も必要であります。

一方で、地域観光の活性化や生涯スポーツの観点から、全国にロングトレイルの整備や計画が進んいます。また観光庁から「スポーツツーリズム推進基本方針」が発表され、このムーブメントはさらに加速する兆しをみせています。

これらのロングトレイルが自然環境の適正な利用と、利用者の安全と利便性を確保し、持続可能なロングトレイルとして整備・運営されるよう、情報の提供や交流が急がれます。さらに、ロングトレイルが外国人トレッカーの訪日観光客の増加などのスポーツ観光にも資するよう、全国統一の整備・運用基準設定も早急に検討しなければならない課題となってきています。

 本会のトレイル(運営団体)の定義について1.トレイルの整備・運営団体・機関等の主体が明確であるもの。

2.トレイル周辺の自然環境保全活動をおこなっていること。

3.当該トレイルでのガイド、インタープリテーションなどのシステムが整備され、

 利用者に利便性と安全性を提供していること。

4.ルート図、マップなどが整備されていること。

5.歩行認定などの運営サポートシステムがあること。

6.地域の観光活性化に寄与していること。

7.運営主体者がイベントなどの催事を開催していること。

8.利用者に情報を提供していること。

9.その他

日本ロングトレイル協議会  INDEX 組織 加盟トレイル

事業報告 メディア NEWS  ▲ このページのトップへ 

安藤スポーツ・食文化振興財団は、ロングトレイル普及促進のお手伝いをしています。

© 2014 日本ロングトレイル協議会 

http://outdoor-ld.jp/lta/syui.html

16:30 2015/08/20


 

 

設立について  組織  加盟トレイル  歩く時代 歩いて旅する時代へ・・・

健康と自然志向のライフスタイルへの関心が高まるなかで、 「自然、環境、旅、健康、学び」などのニーズは、「歩く」から、さらに「歩く旅」へと進化しています。

ロングトレイルは、自然環境の適正利用による観光活性化が目標の一つであり、 地域社会に大きく貢献しようとしています。

海外からも多くの人々を惹きつける持続可能なトレイルの設置と整備を目的に、 日本ロングトレイル協議会を設立する運びとなりました。

  NEWS 

浅間・八ヶ岳パノラマトレイルでトレイル巡り!  2015/8/11更新

スマホアプリ“Compass”を使ってトレイル巡りが体験できます!■Compas ・・・

【イベント】第2回北根室ランチウェイトレイルランツアー(8/1~8/3)  2015/6/16更新

北海道中標津にあるロングトレイル。北根室ランチウェイ(KIRAWAY)どこまでも ・・・

【イベント】Runway Night Run @中標津空港(7/31)  2015/6/16更新

根室中標津空港設立50周年を記念して、普段は足を踏み入れることが出来ない空港滑走 ・・・

白山白川郷ロングトレイル情報  2015/6/16更新

トヨタ白川郷自然學校が、創立10周年を迎えいよいよロングトレイルで動き始 めまし ・・・

【新聞報道】「ダイトレめぐり」延長  2015/6/10更新

▲大阪ダイアモンドトレール 6月10日 読売新聞の報道記事。 ・・・

【新聞報道】第2回ロングトレイルシンポジウム  2015/4/2更新

 ▲2月21-22日に開催された 第2回ロングトレイルシンポジウム の報道記事。 ・・・

加盟トレイル 

北根室ランチウェイ 十勝ロングトレイル 信越トレイル 浅間ロングトレイル

 北根室ランチウェイ   十勝ロングトレイル   信越トレイル   浅間ロングトレイル 

北根室ランチウェイは知床連山に連なる根釧台地の大牧場地帯の道と西別岳、摩周湖外輪山の山岳の道からなる、変化に富むロングトレイルです。  歩いて食べて十勝を満喫する地産地消巡礼の旅...とかちロングトレイルクラシックは4日間かけて100km歩く旅です。  長野と新潟県境の里山を巡る全長80キロ。西の斑尾山から東の天水山まで、ブナの森が美しく、豊な自然と歴史・文化を感じる国内でも稀な本格的ロングトレイル。  浅間ロングトレイルは、浅間山を中心に6つのエリアにある既存の遊歩道・登山道・林道・一般道等をつなげて一周出来るように設定された歩いて旅する長距離遊歩道「ロングトレイル」です。 

浅間・八ヶ岳パノラマトレイル 八ヶ岳山麓スーパートレイル 塩の道トレイル 霧が峰・美ヶ原中央分水嶺トレイル

 浅間・八ヶ岳

  パノラマトレイル   八ヶ岳山麓スーパートレイル   塩の道トレイル   霧が峰・美ヶ原  中央分水嶺トレイル 

浅間連峰を背景に、畑と田んぼ、たくさんのため池や点在する雑木林など、多様な里山の自然と歴史が楽しめるトレイルです。  日本列島のほぼ中央部に位置する八ヶ岳連峰の山麓を周回する約200kmに及ぶ『歩く旅の道』が、八ヶ岳山麓スーパートレイルです。  日本海から太平洋までの約350kmに及ぶ塩の道は、歴史文化を育んだ信仰の道。  信州の真ん中を走る中央分水嶺に沿った、全長約38kmのトレイル。稜線上からは信州の名峰の数々や日本百名山中41座が望める。 

高島トレイル 国東半島峯道ロングトレイル  

準会員トレイル

(整備中・計画中)

 

・美ヶ原高原ロングトレイル

 ・白山 白川郷ロングトレイル

 ・X-TRAIL

・南房総ロングトレイル

 ・南アルプスフロントトレイル

高島トレイル   国東半島峯道ロングトレイル       

琵琶湖水源の森から中央分水嶺に立ち、自然と人間の共生の営みが営々と続いてきたこのトレイルを、私たちと一緒に歩いてみませんか。  ここは日本の原風景が色濃く残る神仏習合発祥の地。国東半島を歩く旅。それは失われかけた日本人の精神を呼び覚ます魂の旅路(ソウルツーリズム)である。       

自然体験.com 安藤スポーツ・食文化振興財団.com 安藤百福記念自然体験活動指導者養成センター ミズノ Mizuno 

日本ロングトレイル協議会  設立について 組織 加盟トレイル安藤スポーツ・食文化振興財団は、ロングトレイル普及促進のお手伝いをしています。

© 2014 日本ロングトレイル協議会  

http://outdoor-ld.jp/lta/

16:26 2015/08/20


2015年8月22日 (土)

・・県民一人ひとりが輝いて生きられる・・元気な富山・・の創造を・・

富山県を経営感覚で・人間味のある石井隆一さん万歳・これを鹿児島県知事・奄美市長・龍郷町長に置き換える運動を・主権者国民は求めるべきだと思います。

鹿児島県大島郡龍郷町大勝3113-1

滝田 好治

0997-69-3195

ブログリンク・http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2015/08/takitabangumi-cfac.html


2014年7月28日 (月)お茶の本・・岡山県知事・伊原木隆太・「生き活き岡山」を目指して・・ワークバランス

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2014/07/post-720f.html


凄いですね・・埼玉から日本を元気に!埼玉県知事・上田清氏・茶の間・ 平成27年4月26日・


公共サービスの民営化―民間活用(PPP)による地域経営新時代 単行本  ? 2008・4東北産業活性化センター (編集) 内容(「BOOK」データベースより) 2015年5月11日 5:33:34 ヤネダン・自主財源を稼ぐ 自治公民館長 豊重哲郎より 2015年5月21日 8:14:31


奄美大島全体を優勢な階級が統一支配する「自前の地方国家(政府)」を樹立したことも、歴史上まだ一度もありません 2015年6月13日 15:20:0315:37 2015/08/22 http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2015/04/27426-8413.html 15:38 2015/08/22


引用


http://www.pref.toyama.lg.jp/

茶の間・富山県知事・石井隆一・プロフィール・昭和20年12月15日・富山県富山市生まれ・昭和44年3月・東京大学法学部卒業・昭和44年4月・自治省採用・石川県、北九州、静岡県などを経て・

平成7年・地方分権推進委員会次長・自治省財政担当審議官・総務省自治税務局長・平成14年1月・消防庁長官(16年1月退官)平成15年・早稲田大学大学院客員教授~18年)

平成16年11月・富山県知事に就任・平成20年11月・富山県知事2期目・

・・県民一人ひとりが輝いて生きられる・・元気な富山・・の創造を・・

昨年、竣工四十五周年を迎えた黒部ダム。その建設に携わった男たちの壮絶な闘いぶりを描いた名画「黒部の太陽」が昨年の舞台化に引き続き、今春、テレビドラマ化され、お茶の間の話題を呼んだのは記憶に新しいところです。また、この六月下旬には、立山連峰の中でも峻険さでは随一の霊峰、剣岳を舞台にした映画「剣岳・点の記」が近日公開予定で、何かと話題づいているのが、「越中」富山県です。

その富山県の活性化に向け、・・元気とやまの創造・・をテーマに県政のかじ取り役を果たしているのが、石井隆一・富山県知事です。県の厳しい財政を立て直すため、行財政改革の先頭にたって辣腕をふるう知事。堅実で粘り強い県民性を持つという・越中人・の本筋を行く、信念の方です。

・・・元気とやま・・・の創造と財政再建の両立が目標。・・

・昨年十月の知事選で再選を果たされ、富山県の舵取りを改めて担われることになったわけですが、一期目を振り返られて、率直なご感想はいかがですか?・

・石井・私が四年数ヵ月前に知事に就任した時、地方財政が非常に厳しいことはある程度予想していたものの、約四百億円という多額の財源不足があることが判明しました。・元気とやまの創造・をマニフェストに掲げ当選したのですが、このままでは大変なことになる。そこで、私の一期目は、財政再建と・・元気とやま創造・・の両立を目指しました。

財政再建するには、まず自らの身を削らなくてはなりません。それで、県庁の幹部や職員の皆さんに対して、五年間で一般行政職員の十%を削減するということをまず表明させていただきました。それから職員給与についても、最初の三年間、臨時的引き下げをおこないました。当然、職員組合がありますから、私自ら団体交渉の席について何とか理解をしてもらいました。五年で一割と言いましたが、最終的には五年間で十三%超、職員数を減らすことができました。

給与の引き下げについては臨時的に三年間と言いましたが、財政的にまだ赤字体質なため、さらにあと三年お願いすることにしました。そんな中、約四百億円だった財源不足を約百二十億に減らすことができました。

行政改革とか財政再建というのは、行政側だけではなく、県民の皆さんの側には各種団体への補助金の削減などの形で補助金の削減などの形で痛みの伴うことになります。そういうことについて理解を求めるためにも、県庁自ら真っ先に身を削ることから始めたのです。おかげで補助金も一割ほど削ることができました。

しかし、そんなことをして政治的に知事の立場が持つのかと心配してくださる向きもありましたが、結果的に昨年の選挙でも、投票率、得票率ともに前回より上回りましたので、行革への姿勢をご理解いただけたのかなと思っております。

ただ、財政再建も、歳出を削減するだけでは縮小再生産になり、地域の停滞につながる恐れがあります。地域経済を活性化し、産業を活発にすることで税収を上げていかないと、結局は財政も成り立ちません。その意味では、財政再建と・・元気とやまの創造・・は一見、矛盾するようですけど、よく考えると、実はつながっているんですね。

・・五年間で外国人観光客が五・五倍にもアップ・・

・元気とやまの創造・にあたり、知事は、活力・未来・安心をキーワードに挙げられておられますね・・

・石井・活力の分野で言うと、地元経済の活性化が大切です。ご承知の通り、昨年の秋からの世界同時不況で、富山県も自動車関連産業などが非常に厳しくなっていますが、それまではIT、機械・金融や医薬業関係などの有力な企業の立地がずいぶん進み、かなり活性化ができたように思います。

環境産業でも実績が上がっておりました、例えば「立山黒部アルペンルート」ですが、外国人の観光客で言うと、私が就任した年の前年は二万三千人くらいだったのが、昨年は十二万八千人くらいになりました。ですから五年で五・五倍以上に増えた計算になります。台湾に私自ら訪問して海外では初めての物産と観光展を催したり、韓国では有力な旅行代理店に売り込みをしたり、県を挙げて海外でのプロモーションに力を入れてきた成果もあったように思います。

大連、ソウル、ウラジオストクのほか、上海にも定期便が就航し、台湾からチャーター便も好調です。陸のアクセスとしましては、去年の七月に、名古屋から富山に至る「東海北陸自動車道」が全線開通いたしまして、物流と観光にかなりいい影響を与えてくれています。交通量で言うと、平日と土日で多少違いますが、二・〇倍から二・三倍ぐらいに一日の交通量が増えています。

・・レジ袋持参率九十四%、・森づくり税・・導入・・

・石井・環境面におきましては、昨年の四月、富山県は全国に先駆けて「レジ袋の無料配布の廃止」を県全体で始めました。市町村単位では、いくつか例がありますが、県単位では富山県が最初です。慎重論や反対論もありましたが、何か関係者や県民の皆さんのご理解を頂きました。スタートしてみましたら、うれしいことにマイバック持参率が九十四%にもなったんです。

・・えっ、九十四%ですか?とても高い数字ですね。・

・石井・予想以上に、非常に高いです。しかもマイバッグ持参の理由をアンケート調査したところ、「五円を払うのが嫌だから」という人はほとんどなくて、「地球温暖化防止のため」、「資源の節約のため」という理由が圧倒的に多かったのですね。本当にうれしいことです。

もちろん、これは私ども行政の力だけではなく、マイバッグ運動に十年ぐらい地道に取り組んできた消費者や女性の団体の活動の積み重ねがあったればこそだと思います。ただ、その方たちが、自分たちがどんなに努力しても持参率は二割にしか達しないので、行政、政治の決断がほしいとおっしゃるのです。それで県内で徹底的に討論しようということで、消費者の代表とスーパーなど流通業の方々との協議の場を設け、各地でタウンミーティングも開き、幅広い県民の皆さんの理解を深めていただきました。

また、環境関連では、すでに他県でも一部実施されていますが、富山県では「水と緑の森づくり税」という税金を頂いています。これも一年以上にわたってタウンミーティングを積み重ねて条例化したものです。

これは県民税に上乗せしてもらう方式で、個人なら年間で五百円、法人なら事業規模に応じて千円から上限四万円加算して納付してもらいます。だいたい毎年、三億五千万円ほどの税収があり、これを荒れている里山林の整備や奥山の復元、再生のための財源としています。

・・レジ袋にしても森づくり税にしても、知事の説得上手もあるのでしょうが、富山県民の自然保護に対する意識の高さを感じますね。県民性なのでしょうか?・・

・石井・その点、私は県民の皆さんに感謝しています。いい県の知事をさせていただいていると思います・

・・きょうも駅に降り立った時、雄大な富山のパノラマが目に飛び込んできました。ああいう風景の中で暮らされているせいでしょうか、県民の方の自然を守らなければという意識がお強いのでしょうかね。・

・石井・この知事室の壁に飾っているパノラマ写真は、寒ブリなどで有名な氷見からとった富山湾超しの立山連峰です。多くの県民に、この雄大で美しい自然を是非とも次の世代に継承していきたいという気持ちがあるように感じます。・・

・あと二十年もすれば、人口が十八万人も減る・・

・一期目はかなり手ごたえがおありだったようですが、二期目に際しての重要課題と申しますと?・

・石井・当面の課題としては、現下の世界同時不況に対処するための緊急経済・雇用対策の推進です。中長期的には、最初に知事に就任した時からの目標で、県民の皆さん一人ひとりが、老若男女を問わず、できるだけ輝いて生きられる地域社会にしたいということです。その達成のためには、どうしても対処しなければならない重要課題があります。それは少子・高齢化の進行と人口減少です。

富山県は今、人口が約百十万人なのですが、政府の試算では、2,030年、つまりあと二十年ちょっとで人口が九十二万人となり、十八万人も減る計算になります。18万人というと、富山県のナンバー2都市の高岡市の人口であり、大きな問題です。

そのうえ、20年もすれば高齢化がさらに進み三人に一人は六十五歳以上という計算になります。後期高齢者というイメージの悪い言葉がありますが、七十五歳以上に人が二割を超して、・五人に一人の割合になる。92万人のうちの二十万人を超すことになります。こうしたことを県民の皆さんに率直に訴えて、極力、実効性のある対処をしたいと思っています。

そのためには、まず、毎年、三千人強の若者が、大学進学や就職のため、大都市に流出する現状に歯止めをかける必要があります。富山県でも若い人たちに魅力的な働き口をつくるためにも、何とか地元の産業を活性化させるとともに、企業立地を進め、地元に生まれ育った人が誇りと希望を持って働き暮らせる社会にしたい。幸い、この二年間で流出が四百人余り減少しました。第二に、若いご夫妻が安心して子供を産み育てられる社会にしたい。それには、家庭、地域、職場における子育て支援、教育・文化の振興、医療の充実などが重要です。それが中長期的な基本目標です。

ここまで・平成27年8月22日 土曜日・   

・JR山手線の車体広告が功を奏し、集客力アップ。・・

・先ほども少し観光振興の話が出ましたが、最近では東京のJR山手線を走る車両に富山県の広告をあしらった「ラッピング電車」が話題を呼んでいるそうですね。・

・石井・車体広告は山手線の二編成で実施し、一時間約二本走ります。四乃至六週間という契約で、一昨年から始めたんです。

これまで観光PRに関しては、県を挙げて大々的にやってきたという感じではなかったように思います。県民性としては、やはり堅実で努力型の人が多い。勤勉で、粘り強く、我慢強い。これは浄土真宗の影響でしょうか、ある意味で、奥ゆかしい、謙譲の美徳と言いますか、やや控えめな県民性です。だから、富山県にはこういう素晴らしいものがあるとか、こんなに美味しいものがあるとか、あまり自己PRはしてこなかったんですね。

今までは、観光の広報にお金をかけること自体が、何となく「みゃあらくな」とか、「みゃあらくもん」ということになっていたんでしょうね。みゃあらく、というのはこちらの方言で、遊びとか趣味、道楽のような意味の言葉です。

余談ですが、落語家の立川志の輔さんは、富山県の射水市の出身です。半年前にお話しする機会がありましたが、最初の頃は、落語というと、身内の人から「ゼン(銭)払うて笑いにいくちゃ何考でやるんだというわけでしょうか。しかし、世の中が豊かになってきたせいか、最近は笑ったり感動したりしてくれる人がすごく増えて、むしろ非常にいい聴衆になってくれている。富山の文化も変わりつつある、と喜んで下さっていました。この車体広告もそうした流れの中で、今までの殻を破れたのかなと思います。

おかげさまで、この車体広告の評判がいいようです。氷見のあるホテルの経営者によると、昨今お客が急増した理由として、東海北陸自動車道の全線開通の影響も大きいが、それと並んで、このJR山手線の車体広告を見て東京から来たお客さんが結構多いとのことです。これは、うれしかったですね。

・「富山にこれ!」というキャッチフレーズも効いてますよね・

・石井・「来られ」は、来てくださいという丁寧語なんです。さらにうれしいことに、去年の車体広告が、首都圏での屋外広告のコンクールでグランプリに輝きましてね。自治体としては初めてのことだそうです。私が別に石原さんに頼んだわけではありませんが、東京都知事賞を頂きました。

去年までは県の負担だけでやっていたのですが、三回目の今年は、ありがたいことに地元の観光業界の方々が我々もひと口乗せてくれと申し出て下さって、経費負担の面でご協力を頂きました。今年は久しぶりに往年の名画「黒部の太陽」の舞台化やテレビ・ドラマ化が話題になりましたから、それをテーマに車体広告をデザインしました。

・・よき日本人の心を描いた「剣岳・点の記」・・この六月には立山連峰の剣岳を舞台にした映画「剣岳・点の記」がいよいよ封切りになりますね。・・

・石井・私も試写会を観ましたが、素晴らしい映画で感動しました。剣岳そのものが、そもそも人を寄せ付けない険しい山なのですが、この雄大で、かつ美しく、しかも極めて厳しい自然を、本当によくあそこまで映像で捉えたものだと思います。凄い映像です。

もう一つの特色は、この映画を撮った木村大作監督に言われて私も気が付いたのですが、この映画は本来のストーリーの流れに応じて撮影する、いわゆる「順撮り」で撮影されています。

明治時代に測量目的でこの剣岳にのぼった物語の登場人物たちは、二年がかりで登頂しています。最初の一年目は下見で探査し、二年目にようやく登頂し測量できた。

その主人公の測量技官、芝崎芳太郎の一行と同じようなペースで、木村監督は一年目は出演者を連れて実際に登って踏査をする。そして二年目に、剣岳に登頂して測量するという、本来のストーリーに沿って撮影する手法を取られました。それで素人ながらよくわかったんですが、最後の剣岳登頂を果たした後のシーンなど、出演者の皆さん、どの俳優さんも実にいい顔をされているんです。そこに至るまでの苦労、体験の積み重ねが、自ら顔に出るんですね。また、顔に髭が生えているんですが、それは付け髭でなく、自然に生えた髭だったんです。厳しい自然の中で、ぎりぎりまで苦闘する過程で、出演者たちはまさに演じる主人公そのものになっていくという感じでした。

日本で唯一の三角点の空白を埋めるために測量をしようとする、そういう自分の仕事に誇りを持って、名誉とか金のためでなく、ただひたむきにチャレンジする人間の姿、心を写しているという感じがしましたね。

浅野忠信さん演じる主人公の芝崎芳太郎もなかなか魅力があるのですが、中でも見てほしいのは、香川照之さん演じる山案内人の宇治長次郎という人物。非常に謙虚な人柄で、山をよく知り、きちんとした仕事をする。しかも、さりげなく心配りができる。芝崎が不安と焦りの気持ちに陥みりそうなときに、「私達が行けば、道はできます」と勇気づけるんです。リーダーの柴崎をそうした言い方で励まそうとする越中人の思いやりや支えよとする心、そしてひたむきなチャレンジ精神を感じました。

木村監督は、日本全国、世界も70ヵ国ぐらい回ったが、山で一番きれいなのは館山でと言ってくださっています。この映画は、雄大で美しいかつ厳しい自然とともに、日本地図の空白地帯だった剣岳のひたむきに命懸けで挑戦する古き良き越中人、日本人の心、生き様を撮ることで、日本人はこんな生き方ができるんだ、われわれが忘れかけている「日本人の心の羅針盤」を取り戻そうと呼び掛けているように思えます。

米国型の貪欲な金融資本主義が崩壊し、世界同時不況の中で、経済も政治も人の心も混迷しつつあるようで気がかりな今、多くの皆さんにこの映画をご覧いただきたい。そして富山県の自然、文化、人情の魅力も感じていただければ嬉しく思います。

71頁・平成27年8月22日 土曜日・


2015年8月20日 (木)

これでは経費倒れだ・税金を何だと思っているのだ・・・12市町村長を含む20人、鹿児島県会離島振興議員連盟(日高会長)に参加する45人中36人の鹿児島県議・56人プラス・鹿児島県庁役人・計100人ではきかない・これでは消費税を30%取っても足りない有様だ?主権者がNPOで行政を親切で・安く・便利な行政になります・・やりましょう?!・・・横綱にノネコ、マングース・「鹿児島県外来種対策検討委・「侵略的」番付で意見交換・植物など735種リストに・


これでは経費倒れだ・税金を何だと思っているのだ・・・12市町村長を含む20人、鹿児島県会離島振興議員連盟(日高会長)に参加する45人中36人の鹿児島県議・56人プラス・鹿児島県庁役人・計100人ではきかない・これでは消費税を30%取っても足りない有様だ?主権者がNPOで行政を親切で・安く・便利な行政になります・・やりましょう?!

鹿児島県大島郡龍郷町大勝3113-1

滝田 好治

0997-69-3195

引用


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・運賃助成の拡充要望・奄美地区新規に水産業支援も・離島行政懇談・

「鹿児島総局」鹿児島県内離島が抱える行政課題について意見交換する2015年度離島行政懇談会は18日、鹿児島市のホテルで開かれた。21市町村が参加する鹿児島県離島振興協議会(会長・荒木屋久島町長)が交通、道路、港湾・空港・漁港、情報通信、保健・医療・福祉などの分野で新規8項目を含む23項目を要望。

奄美地区からは新規の「奄美から各離島間への運賃助成の拡充による相乗効果」「新規漁業就業者確保・育成支援事業の国予算枠の拡充」など7項目が提出された。

14年度は台風接近で中止となり、2年ぶりの開催。鹿児島県離島振興協議会から奄美の12市町村長を含む20人、鹿児島県会離島振興議員連盟(日高会長)に参加する45人中36人の鹿児島県議、岩切企画部長ら鹿児島県の担当者が出席した。

荒木屋久島町長は口永良部・新岳噴火に伴う全島避難に触れ、鹿児島県議会の意見書採択や鹿児島県の対応、全国からの寄せられた支援に対し謝意を表明。国土保全、海洋資源の確保など離島の重要な役割を強調し、議員立法の動きがある「特定有人国境離島保全・地域社会維持に関する特別措置法」の成立に向けて同協議会として活動を展開する考えを示した。

奄美からは「与論・沖縄間の航空運賃軽減対策」「離島医療における医師不足対策「奄美大島世界自然遺産センター(仮称)の誘致」「新規就農者人材育成支援事業(仮称)の創設」「公共用地購入の際の土地登記手続きの特別措置」-5項目も前年度に続いて提出された。

与論・沖縄間の運賃軽減対策で鹿児島県交通対策課は、奄美群島振興交付金を活用した15年度の奄美群島交流需要喚起対策特別事業による航空運賃軽減へ向けて航空会社などと具体的内容を調整していると答えた。

地方創生関連で創設され、鹿児島県行業協同組合連合会を通じ奄美市から導入した新規漁業就業者確保・育成支援事業に関し、鹿児島県水産振興課は「予算額を上回るほど、全国的に要望の多い」と説明。全国知事会や鹿児島県開発促進協議会を通じ予算枠の拡充を国へ引き続き要望すると回答した。

1・離島における車検制度のための輸送船運賃の補助2・自治体窓口で発行する離島航空運賃割引カードの利便性向上(免許証など身分証明書対応)と保護者が離島に在住する学生への制度拡充・3・ヤンバルトサカヤスデやオオキンケイギクなどの外来種対策の財源確保-など奄美と関係する要望もあった。

鹿児島県議会離島振興議連からは、医療費の適正化に向けて厚労省が示した病床数の削減指針や、消費税の再増税分の離島における減免措置などで共通認識を持つ必要性が指摘された。

南海日日新聞・

https://www.facebook.com/notes/873296579418152/

平成27年8月20日 木曜日・

・横綱にノネコ、マングース・「鹿児島県外来種対策検討委・「侵略的」番付で意見交換・植物など735種リストに・

「鹿児島総局」生態系や人の生命・身体、農林水産業に被害を及ぼす恐れのある外来種のリスト作成に向けた作業を進めている鹿児島県外来種対策検討委員会(座長・松越鹿児島国際大学文化学部教授)の2015年度第1回会合は17日、鹿児島市の鹿児島社会福祉センターで開かれ、鹿児島県外来種対策基本方針の策定方針や外来種リスト掲載種のカテゴリー分類案、侵略的外来種番付表について意見交換をした。

外来種の影響を鹿児島県民にわかりやすく広報する目的で、事務局の鹿児島県自然保護課は生態系や鹿児島県民生活への影響度をポイント制でランク付けした25種の外来種の「侵略的外来種番付表」を示した。

事務局案によると、奄美など島しょ部では横綱にノネコ、張出横綱にフイリマングース、大関にノイヌとノヤギ、関脇にオオキンケイギク、白のセンダン草、ミシシッピアカメメガメ、小結にコウライキジ、ニホンスッポン、前頭にオキナワキノボリトカゲ(屋久島)、草ガメ、ウシガエル、ソードテール(熱帯魚)がランクイン。

委員からは喜界、世論両島で繁殖する日本イタチや河川に放飼されたコイも番付に入れるべきとの意見などがあった。

今年7~8月に天城、奄美、宇検、徳之島、瀬戸内の5市町村で相次いで発見された特定外来種指定の毒グモ「ハイイロゴケグモ」に関し、鹿児島県自然保護課は「奄美大島と徳之島で定着している可能性が高いと考えられ、環境省作成のパンフレットを配布するなど啓発に努める」とした。

また、姶良市と霧島市で捕獲された特定外来生物のアライグマについては、捕獲地点周辺に自動撮影カメラを設置して調査を行うと報告した。検討委は14年度、外来種の侵入・定着状況を把握し、必要な対策を検討するために設置。大学教授ら委員と庁内委員各7人、オブザーバー2人で構成する。これまでに侵入の恐れがある種も含め哺乳類16種、鳥類6種、爬虫類・両生類15種、魚類37種、昆虫73種、貝類18種、維管束植物(種子植物とシダ類)566種など計735種をリストアップした。

今後増える可能性もあるという。同検討委で外来種対策基本方針を検討し、鹿児島県民意見を募集するパブリックコメントなどを経て、17年3月に公表する予定。

平成27年8月20日 木曜日・南海日日新聞・


2015年8月16日 (日)

こんな学校あったらいいな: 小さな学校の大きな挑戦 単行本– 20131028 ・・・・きのくに子どもの村の教育―体験学習中心の自由学校の20年 単行本 – 2013・7 堀 真一郎 (著)

引用


2015年8月 7日 (金)takita.bangumi,番組表・・・弊社の滝沢市の凄さをご覧ください・・・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2015/08/takitabangumi-cfac.html


こんな学校あったらいいな: 小さな学校の大きな挑戦 単行本– 20131028

辻 正矩   (著),    守安 あゆみ (著),    中尾 有里 (著),     & 1 その他


世界中のフリースクールから学んで誕生した「箕面こどもの森学園」。この学校では、子どもたちが自分で時間割を決め、自分のペースで考え、調べ、体験して学んでいる。「窓ぎわのトットちゃんが学んだような、小さくても、子ども一人ひとりの学びが大切にされる学校をつくりたい」という夢に市民が集まり、自分たちの手で学校をつくって10年。苦労と歓びの10年が鮮やかに浮き彫りになる。

 著者について 


辻 正矩(つじ・まさのり)大学で建築学を学び、卒業後、建築設計事務所に3年間勤務。その後、大学で建築計画と建築設計を教える。大学生の学習意欲のなさから日本の公教育のあり方に疑問をもつ。フリースクールの存在を知り、日本や海外のフリースクールを多数訪問する。1999年に『大阪に新しい学校を創る会』を立ち上げる。2004年、箕面市にNPO法人立『わくわく子ども学校』が開校、校長になる。2009年に『箕面こどもの森学園』学園長になる。


藤田美保(ふじた・みほ)小学生のとき、『窓ぎわのトットちゃん』を読み、自由な学校に憧れる。大学で教育学を学び、卒業後、公立小学校の教師になるが、学校の体制に疑問をもち退職。憧れていた自由学校への道を模索し始める。大学院で学んでいたときに、『大阪に新しい学校を創る会』に出会う。2004年に『わくわく子ども学校』の常勤スタッフに、2009年に『箕面こどもの森学園』校長になる。


守安あゆみ(もりやす・あゆみ)ニイルの自由教育を学んだ両親のもとで育ち、大学で教員課程を学んだが、学校教育に疑問をもち教師にならず、一般企業へ就職。結婚後はのびのび子育てをめざして、自主保育グループ『もりのこたんけんくらぶ』を立ち上げたり、親業講座を学んだりした。子どもが『わくわく子ども学校』に入学すると同時に自身もスタッフとして参加。子育てグループ『はらっぱ』を立ち上げ、子育て支援活動にも力を入れた。2012年に常勤スタッフになる。


中尾有里(なかお・ゆり)大学3年生の時、就職活動のあり方に疑問を感じ、それまで興味のなかった教育に目を向けはじめる。休学時に「自分が受けてきたのとは違う教育」を求め『箕面こどもの森学園』に出会い、学習サポーターとなる。大学を卒業し、2012年に専任スタッフになり、「アトリエ」と「音楽」を担当。

単行本: 186ページ出版社: 築地書館 (2013/10/28)

言語: 日本語発売日: 2013/10/28


目次

第1章 子どもが学びの主人公(子どもの学ぶ意欲を育てるこどもの森での学び方 ほか)

第2章 子どもの夢を育てる(子どもの世界を広げるこんな学校あったらいいな ほか)

第3章 私たちの学校づくり(なぜ私は学校をつくろうと思ったのか学校づくりの夢が現実になる ほか)

第4章 教育から社会を変える(教育って何?持続可能な未来のための教育 ほか)

自分の子供をこの学校に入れたい!5歳と2歳の娘を持つ父親です。

そうそう、これだよ!これ!というのが正直な感想です。

子どもを持つ方は是非読んでいただきたいなと感じました!

子どもの可能性を最大限引き出してあげることは親の役目だと思います。

この学校の子どもたちは、「生きるって何?」「平和って何?」「なぜ戦争がなくならないの?」などを話し合っているそうです。こういったものは、正解がありません。

でも、こういった答えがないことを考えるということは人生を生きていく中で

とても大切なことだと思います!

そして、小さい頃から自分が感じていることを伝えたり、他人の考えを受け入れたりする場があることはとても幸せなことだと思います。まさにこの本のタイトルのように「こんな学校あったらいいな」と思います。


最後に。この本の著者の方々が「学校をつくる!」という大きな目標を成し遂げた情熱や使命、人としての在り方や生き方を感じずにはいられませんでした。

本当にカッコイイ著者の方々です。

すばらしい一冊

「こんな学校あったらいいな」というタイトルですが、この本は大阪箕面市に実際にあるユニークな小学校が、どのように生まれ、どのように運営されているかについて書かれた本です。ただの理想論ではありません。

はじめに、この学校での子どもたちの様子が描かれます。クラスは、低学年(1〜3年生)と高学年(4〜6年生)の2クラスがあります。はじめから、異年齢の子どもたちが教え合い、学び合うことが想定されているのです。「〇〇ってなに?」と尋ねる子、「あのな、〇〇ってのはな、・・」と得意になったり、優しくなったりしている子。異年齢でクラス構成をするタイプの教育は、落ちこぼれを出しにくいことで定評があるのです。

カリキュラムは、言葉と数についての学習、テーマ学習、子どもたちの発意によるプロジェクト、など、学習指導要領型の学校とはまったく違った発想でできています。子どもたちの自発性と創意をいかに引き出すかに、すべての関係者が全力をあげてできた学校なのです。

読み進めるにつれ、この学校を支える教育哲学が浮かび上がってきます。シュタイナー教育、サドベリー型教育、フレネ教育、イエナ・プラン教育など、じつにさまざまな教育の理論と方法を研究しているのです。その背後には、子どもたちの幸福感、つまり有能感と自尊感情、をもっとも重要なものと考えている人たちが、このような理論と方法を取捨選択していった姿が浮かび上がります。

創設者たちが何を考え、何をしたかも、書かれています。現実の資金問題、制度問題にも触れられています。これだけ深い内容を、よくこれだけ読みやすくてコンパクトな一冊なまとめたものだと、心から感心しました。

「自分の本当にやりたいこと」を最大限に尊重してくれる学校

「自分の本当にやりたいことに、人生の早い時期に出会った人は幸いです。いや、本当は誰でも成人するまでに一度はそれと出会っているのですが、それを忘れてしまっているのです。成長の過程でいろいろなことに出会うので、本当にやりたいものがなんだかわからなくなります。」(p.86)

「自分の本当にやりたいこと」を最大限に尊重してくれる学校。本書を一読して、タイトルにある「こんな学校」について考えたとき、私はそういう風に思いました。

「自分の本当にやりたいこと」に「出会え」るように、「出会え」たらそれを「忘れてし」まわないように、さらには「なんだかわからなくな」ってしまわないように、この学校では様々な実践が行われており、それらが惜しみなく紹介されています。そこにはもちろん、「自分の本当にやりたいこと」を持つ、自分以外の他者を尊重する智慧も、たくさん詰まっているように思いました。

そして何より、子どもたちの「本当にやりたいこと」を最大限に尊重にする理由は、やはりそれが、先生方自身の「本当にやりたいこと」だからなのだなぁ、と強く感じさせてくれた第3章、大変読みごたえがありました。


オルタナティブ・スクールの教育実践に関心がある方だけでなく、「自分の本当にやりたいこと」について今一度考え直してみたい方にも、たくさんの示唆をくれる本だと思います。私自身、たくさんヒントをもらった気がします。今年この本とこの学校に出会えたことに感謝したいと思います。

6:14 2015/08/16

 


きのくに子どもの村の教育―体験学習中心の自由学校の20年 単行本  – 2013・7 堀 真一郎 (著)

堀/真一郎

1943年(昭和18年)福井県勝山市に生まれる。66年、京都大学教育学部卒業、69年、同大学大学院博士課程を中退して大阪市立大学助手。90年、同教授(教育学)。大阪市立大学学術博士。ニイル研究会および新しい学校をつくる会の代表をつとめ、92年4月、和歌山県橋本市に学校法人きのくに子どもの村学園を設立。94年に大阪市立大学を退職して、同学園の学園長に専念し現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

単行本: 253ページ出版社: 黎明書房 (2013/07)発売日: 2013/07

目次


1 子どもの村の「今」(授業風景1 ジャンボすべり台をつくる(プロジェクト)

授業風景2 子どもの村のババぬき(基礎学習)

授業風景3 文法用語はご法度(英語)

子どもも校長も同じ一票―自由学校はミーティングの多い学校もっと遠く、もっと欲張って―手づくりの修学旅行一人ひとりがみんなと自由に―子どもの村の子どもたち

教師も自由だ―子どもの村の大人たち)

2 子どもの村のDNA(「為すことによって学ぶ」―ジョン・デューイと「活動的な仕事」

まず子どもを幸福にしよう―A.S.ニイルと「世界でいちばん自由な学校」

頑固一徹の自由教育家―ジョン・エッケンヘッドと「共に生きる学校」

自由な子ども―感情と知性と人間関係とプロジェクトが中心―ホンモノの仕事が子どもを育てる)

3 子どもの村の二〇年(長い道のり―開校までの七年半初心を忘れない―小さな妥協がやがて命とり二〇年ひと昔―波紋は広がったかあわてず、あせらず、あきらめず―学校づくりを始める人へ)


特に現職の先生方にお勧めします。

「宿題」なし「通知票」なし「校長先生を○●さんと呼ぶ」……。はっきり言って「目からウロコ」です。元公立中学の教員ですが、強く興味を抱きました。現実の「自分の職場」では「無理」なことは多いけれど……。ある意味「教育の原点」を語る書です。

自分が買ったときは、「アマゾン」では売り切れ、中古が6000円近く……。迷っていたら「黎明書房」とタイアップしている「7ネット」で定価で売ってました。先日、きのくに子ども村学園を見学してきました。実践の中に身を置くことで体験する創造に共感します。

20年の積みかせねがとても参考になりました。これをバイブルに地元にも造ります。

6:20 2015/08/16



2015年8月15日 (土)

「植草一秀の『知られざる真実』」 20150814  JSCシロアリビル建設白紙撤回が不可欠だ  第1218号

引用

リンク・2015年8月 7日 (金)takita.bangumi,番組表・・・弊社の滝沢市の凄さをご覧ください・・・

http://amamioosimasanrinha.synapse-blog.jp/takita/2015/08/takitabangumi-cfac.html

2015,8,15、


「植草一秀の『知られざる真実』」  20150814  JSCシロアリビル建設白紙撤回が不可欠だ  第1218号

2013年9月7日。南アメリカアルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開かれたIOC総会。安倍晋三氏はこう述べた。「(福島第1原発の)状況はコントロールされている。東京にダメージが与えられることは決してない」「汚染水の影響は、福島第一原発の港湾内の〇・三平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされている


さらに完全に問題のないものにするため抜本解決に向けたプログラムを決定し、着手している。」だが、福島第一原発では毎日汚染水を含む大量の地下水が漏えいしている。IOC総会の1ヵ月前には福島原発の地上タンクから約三百トンの処理水が漏出。

外洋につながる排水溝に沿って処理水と同じ特徴を示す高濃度の放射性ストロンチウムなどを含む水が確認され、外洋に漏れた極めて高い可能性が明らかになった。港湾内の水についても、東電は、外洋と完全にブロックされた状態ではなく、水が行き来していると説明している。

東京招致委員会の竹田恒和委員長は、ブエノスアイレスで開かれた記者会見で次のように述べた。「福島から250km離れているのでみなさんが心配するような危険性は東京には全くない」「福島から離れていなければ心配しなければならない」ことを示す発言だった。

東京オリンピックのペテンはここから始まっている。ペテンとは錬金術のこと。オリンピックを誘致して、私腹を肥やすことだけを考える者が群がっている。シロアリ・ハイエナオリンピックと命名するのが良いだろう。国立競技場を建設するのに2500億円の巨費を流し込む策謀が張り巡らされた。

問題が発覚していなければ工費は3000億円を超えていただろう。国民から血税を吸い上げて、利権業者と利権政治屋が私腹を懐にする。

テレビドラマ「水戸黄門」が描く悪代官と利権業者の癒着の構造が浮かび上がる。

政府と財務省は財政危機を叫び、庶民を踏みつぶす消費税大増税を強行している。年金給付を切り、生活保護を切り、保険料だけを引き上げている。その一方で、シロアリ利権につながる財政支出はだだ漏れで拡張させている。

国立競技場建設計画は主権者の批判によって白紙撤回に追い込まれた。白紙撤回した以上、責任問題が処理されなければならないが、トカゲのしっぽ切りのように文科省局長が更迭されただけで、何ひとつ責任が明らかにされていない。

巨大な競技場があちこちに建設されているのだから、この際、新国立競技場の建設自体を取り止めにするのが正しい対応である。ペテンのシロアリ・ハイエナオリンピックの醜聞はこれに留まらない。大会エンブレムデザインの盗用疑惑が浮上した。ベルギーのリエージュ劇場のロゴとデザインが酷似していることが指摘された。

色の組合せは、スペイン・バルセロナのデザイン事務所「ヘイ・スタジ」によるスマートフォンの画面用「壁紙」に酷似していると指摘された。東京オリンピックのエンブレムを考案したのは佐野研二郎氏。さらに、佐野研二郎氏は、サントリービールに対して8月13日、自身が手がけた販促用のトートバッグを数点を取り下げるよう依頼した。サントリービールはこれを受けて、佐野氏がデザインした景品のトートバッグ30点のうち、8点を取り下げた。

ネット上ですでに指摘されてきたように、佐野氏による「デザイン」が、他の作品と酷似していることを背景としたものだ。完全なる「盗用」と認定される可能性の高いものが含まれている。

競技場建設計画の白紙撤回に続いて、エンブレムの撤回は不可避の情勢である。すべての根本に、オリンピック利権に群がるシロアリやハイエナの構図が観察される。次に問題になるのは、「フクシマ事故は完全にコントロールされている」という安倍晋三氏の「虚言」だろう。世界に与える混乱を最小化するには、できるだけ早期にオリンピック開催を返上することが必要であると思われる。「スポーツの利権化」の問題を論議するべきだ。

スポーツそのものは素晴らしいものであるし、多くの人々がスポーツからさまざまな価値を受け取っている。しかし、他方で、スポーツが「利権の具」にされていることは紛れもない事実である。FIFA幹部による巨大汚職事件が表面化した。世界的なスポーツ興行の双璧がFIFAワールドカップとIOCオリンピックである。国立競技場の杜撰な建築計画を取り仕切ったのは、文部科学省の天下り機関であるJSC(日本スポーツ振興センター)だ。

JSCの前身は1955年設立の日本学校給食会。これが、国立競技場などを運営する組織となり、2003年に“toto”を扱いだしてJSCに衣替えした。文科省の天下り機関であり、スポーツ利権の牙城になってきた。このJSCが国立競技場建て替えと合わせて本部が入居するビルを新設する計画を進めている。

シロアリビルの建設計画である。東京の南青山に高さ70メートル、16階建ての新ビルを建設する計画だ。以前の本部は取り壊し済み。 今秋に着工して2年後の完成が予定されている。

整備費は約164億円。約220の客室を完備して、日本青年館がホテルとして運営する一方、JSCが3フロアを使う。建設費のうちJSCが負担する額は約47億円。JSCはスポーツ振興くじ(toto)の収益から最大30億円を助成することを決めた。

これに国費を加えて47億円を建設費に充当する。新オフィス建設については6月30日に契約が交わされ、国立競技場建設計画が白紙に戻されたあとも建設計画が白紙に戻されていない。

JSCは責任も取らずに新ビルを血税で建設しようとしている。こうしたシロアリ、ハイエナの跋扈を許してはならない。この国は、米国と官僚と大資本に支配されている。その手先になっているのが利権政治屋と利権マスゴミ。この五者を米・官・業・政・電の悪徳ペンタゴンと呼ぶ。

一般国民に対しては、社会保障・福祉切り捨て消費税大増税で締め付けしておいて、米官業の利権軍団が酒池肉林の宴会を続けているのだ。野田佳彦氏は「シロアリを退治しないで消費税を上げるのはおかしい」と絶叫した。その野田佳彦氏が、シロアリを一匹も退治しないで消費税大増税に突き進んだ。

鳩山政権の方針を180度転換したのが、菅直人氏である。日本政治刷新の流れは、菅直人、野田佳彦の両氏によって、完全に破壊されてしまったのだ。シロアリ官僚軍団は、御用資本のハイエナ軍団と結託して、利権を漁る。天下り先を作り、利権分配の機能を支配し、自分たちが居住するオフィスを豪華絢爛なものに作り替える。

財務省は財政危機を訴えながら、天下り先の日本政策投資銀行国際協力銀行日本政策金融公庫のオフィスをどうしているか。

財政危機を訴える財務省所管の政府機関だから、もちろん、質実剛健の質素なオフィスにしていると、主権者は考える。ところが、事実は真逆だ。自分たちの居住するオフィスは豪華絢爛なビルにするのである。ハゲタカ、シロアリ、ハイエナが跋扈して、主権者が踏みつけにされる国。それが安倍晋三政権下の日本である。

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著者:植草一秀(政治経済学者)

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8:07 2015/08/15


2015年8月13日 (木)

篠原 孝 メールマガジン429号【日本の国民皆保険制度の悪用を狙うアメリカ・・増田俊男「第一部と第二部・世界の政治・経済の180度転換目前!・・  白川勝彦法律事務所白川勝彦

2015年8月 7日 (金)takita.bangumi,番組表・・・弊社の滝沢市の凄さをご覧ください・・・http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2015/08/429180-3105.html


引用


篠原 孝 メールマガジン429号【日本の国民皆保険制度の悪用を狙うアメリカ】--高額なアメリカの薬を保険対象にし、医療費を上げる-15.08.12

アメリカの日本改造の策謀は、前号の特許期間やデータ保護期間の延長にとどまらない。日本の健康保険制度も自らの儲けのタネにしようと虎視眈々と狙っている。


<高いアメリカの薬を日本の健康保険制度の中に移植する>

 一時、日本でも国民皆保険を崩されるのではないかと相当懸念が広まった。年次改革要望書で郵便局の郵貯と簡保が攻撃され続け、小泉郵政改革でアメリカの要求通りになってしまったからである。ところがいつの頃からか小康状態となり、郵便局ほどには文句をつけなくなった。

カトラー次席代表は、TPPでは混合診療、営利医療企業も含め公的医療保険制度を扱わないと明言した。あまりの日本の抵抗にアメリカが譲ったと思われているようだが、真意は他にある。日本のきっちりした国民皆保険制度(WHOが「健康達成度総合評価」で世界で最も公的医療制度を評価している)の中に、アメリカの高い医薬品をビルトイン(はめ込み)、そこから恒常的保護(つまり政府の補助)を受けて使わせようと方針を変えたのである。つまり、高いアメリカの医薬品を健康保険対象の薬(医療機器も薬事承認と同様のプロセスで保険収載されると、日本でも保険対象となる)として、国のお墨付きをもらい暴利をむさぼろうというのだ。詰まる所、日本人特に団塊世代の老後は、アメリカの投資商品にされてしまったのである。

 

<アフラックの次に医薬品メーカーが日本を席巻>この手法は、アフラック(アメリカンファミリー生命保険)の急変と酷似してくる。アメリカは政府の信用が背後にあるかんぽ保険が、民間の保険会社を圧迫し、更に外国企業の参入を妨げる非関税障壁だ、とさかんにクレームをつけた。一転アフラックの保険を2万の郵便局に扱わせ、政府の信用で日本国民に買わせるという厚顔無恥な結果に持ち込んだのと同じである。今回はアフラックで日本は何でも受け入れてしまうことを学習したのか、文句を言うのをやめて、はじめから活用しようと方針を変えたのである。

なぜならば、大改革のように思われているオバマ・ケアは、実は保険会社が造り上げ、保険で自動的に高い薬を使わせるように仕組み、まんまと成功しているからだ。

だからアメリカの医療費が世界一高くなり、医薬品メーカーがほくそえむことになる。フォーチューン誌の選ぶグローバル500企業のうちに名を連ねる薬品メーカー10社の収益が、残り480社の合計に匹敵するという。アメリカの医薬品メーカーにとってはアメリカの医療制度は天国であり、それを日本でも再現しようとしているのだ。困るのは国民であり国家財政である。

 

 

<薬価決定の場にアメリカが入り込むおそれ>アメリカの図々しい侵入はこれぐらいのことではすまされず、もっとひどくなることが目に見えている。米韓FTAでも両国の医療保護制度が衝突した。私は最近のことはフォローしていないので確かではないが、アメリカは、ひと頃韓国の薬価を決める審議会に、アメリカ薬品企業の代表を入れることに執着していた。最終的には薬価でもめた場合の調整のための独立機関を造らせ、そこにアメリカの医薬品メーカーを入れて言い分が通るようにしてしまった。

 世界の国々はアメリカを除き、何らかの形で医療には国が援助している。どこの国も医療支出(すなわち財政支出)を増やさないため、薬価の決定には国が関与して薬価を低く抑えようとしている。ここで各国と医薬品メーカーの利害が真っ向から対立することになる。そこでアメリカ企業が内部に入り込み高薬価を維持しようとしたのである。

 在日アメリカ商工会議所のトップは元USTRの日本担当だったチャールズ・レイクであり、特許がらみで手を組んだ日本の医薬品メーカーを通じて薬価を高くするために暗躍することが目に見えている。08年アメリカは中央社会保険医療協議会(中医協)

の薬価専門部会にアメリカ医薬品業界の代表を入れるように要求してきており、この流れは強まっている。アメリカのやり方はこのような情け容赦ないやらずぶったぐりなのだ。

 

<もともと薬好きの日本につけ込むアメリカ>日本は医療支出に占める医薬品支出の割合だけは20%とOECD加盟国1位であり、5位の12%のアメリカを大きく凌ぐ。つまり、日本人は他の国と比べ、もともと薬代に多額の支出をしているが、これにますます拍車がかかることになる。ところが、日本では多くの人に身に覚えがあると思うが、薬をたくさんもらっても多くを飲まずに捨てている。TPPが成立し、日米の仕組みが変えられてしまうと、この壮大なムダが更に増えることになる。

 日本の医療費は12年で約36兆円、うち公的保険給付は26兆円、国民の自己負担は10兆円、15年は多分40兆円を超えていることになるだろう。ところがこの膨らみ続ける医療費の多くがアメリカの医薬品・医療機器メーカーに行ってしまうことになる。このままいくとアメリカの医療機器で検査を受け、日本の医者に診断してもらい、再びアメリカの医療機器で手術を受け、日本の看護師に診てもらい、バカ高いアメリカの医薬品を飲み続けることになる。こうしてかさむ医療費が長時間勤務をして苦労をしている日本の医師や看護師に行かず、アメリカの医薬品・医療機器メーカーばかりに行ってしまうことになる。その前に前号でアメリカの日本への輸出で医薬品・医療機器の分野が1位(8,325億円、11%)になると書いたが、食料品・農畜水産物(穀物類1位、肉類6位、魚介類4位、大豆13位、果実14位)を合計すると1兆2,646億円(全輸出額の17%)と最大となる。食と医をこれだけアメリカに頼るとなるとアメリカに命を預けてしまったと同じである。原中勝征前日本医師会会長はこのからくりに気付きTPPに大反対しているが、大半の医師たちも国民もこの危険に気付いていない。

<国民保険制度瓦解の恐ろしいシナリオ>  医薬品に占めるジェネリック薬品の割合は、米9割、独8割、英7割、仏6割に対し、日本は僅か4割にすぎない。国境なき医師団」(MSF)によると、エイズの治療薬は特許のない国で製造されて約100分の1の価格になり、800万人以上のエイズ患者が救われている。だから他の国は、先進国も発展途上国も少しでも安いジェネリック薬品にしようと汗をかいているのだ。5,000万人も無保険者のいるアメリカでは薬代が高くて払えない人もいるというのに、日本人はがっちりした国民皆保険に守られて、高い薬に無頓着になっている。

 ただ、これに乗じて、政府がTPP交渉でも医薬品特許で国益を追求しようとしないのは不届き千万である。なぜなら高い薬価によりこの保険制度がいとも簡単に瓦解するおそれもあるからだ。まず薬価がアメリカの思ったとおり高くされると医療費が上がり、財政負担が増すことになる。すると当然財務省は出し渋る。総枠は増やせないので人件費が削られることになる。そこでかねてからのアメリカの要求である混合診療が認められるようになる。医師も人の子、儲かる(保険のきかない)自由診療に走る。すると自由診療が増え、多くが民間の医療保険に向かい、アフラックが最終的に大儲けすることになる。かくしてアメリカと同じひどい医療体制になっていく。

次回も、引き続きこの問題について取り上げたいと思う。

=====================================本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。このメールはお申し込み頂いた方、名刺交換させて頂いた方に配信させていただいております。配信不要の方はご連絡ください。ご連絡をいただいた後も、配信設定のタ

イミング上、何通か届いてしまう場合もございますが、ご了承ください。

 

ご意見等ございましたら、ぜひ篠原孝事務所までお寄せください。

 e-mail :t-sino@dia.janis.or.jp

また、よろしければこのメールマガジンをお知り合いの方にも広めてください。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

  篠原 孝

URL :http://www.shinohara21.com/

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6:30 2015/08/13


第1005号(2015年8月12日号)増田俊男「第一部と第二部・世界の政治・経済の180度転換目前!

 

国連安全保障常任理事国(核保有5カ国)と核を持たないドイツの6カ国とイランとの核関連合意が7月14日に発表されたが、この合意の意味は甚大である。

本合意により中東のアメリカの同盟国、サウジアラビアやカタール、アラブ首長国等は今後必ずしもアメリカとの同盟関係を維持する必要がなくなった。

アメリカにとって中東最大の問題はイラク内戦とこれに関連したISIS(イスラム国)である。本合意で両問題をイラン主導で解決させようという6カ国の意志が明確になった。今までシリア政府軍に対抗するためアメリカと共にサウジ等中東のアメリカの同盟国はISISをはじめ対シリア反政府組織を支援してきたがイランのシリア支援が続く限りアサド政権打倒は不可能であることが分かった。

 一方ISISは勢力を急拡大、イラク政府軍とイラン派遣シーア派民兵は苦戦を強いられ、さらにサウジに対してまで攻撃を仕掛けるに至った。

 今回のイラン核関連合意の盲点はIAEA(国際原子力機関)がイランの主権不侵害のため軍事施設を完全に査察出来ない点である。イランは6カ国との交渉が始まる前から核弾頭を製造するのに必要な約3,000の核濃縮機を軍事施設に移動している。イランはこの事実隠ぺいに成功と思い、アメリカは知らぬ振りをしたのが今回の合意。イランが5年後に相当数の核弾頭を保有することは確実でイスラエルはイランの核保有の証拠を公表してイランの総ての核施設と軍事施設を空爆する。テヘランが火の海になる前の5年間にイランの経済制裁を解除し中東におけるイラン勢力の拡大を図りイラン主導でシリア内戦とISISを壊滅させようというのが今回のイラン核関連合意におけるアメリカの真の狙いである。

 現にイランは核合意後サウジや他のアラブ諸国とシリアとの和平条件に付き打診を開始、イランは近々国連安全保障理事会にシリア和平案を提出する予定である。アメリカと共に今までイランを敵視してきたサウジと他のアラブ諸国はアメリカの意向に従いイラン主導のサウド政権温存の下でのシリア和平案を飲む予定である。サウド政権敵視のトルコは自国人口の20%12を占めるクルード族が政権最大の不安定要因なのでアメリカがトルコの対クルード族弾圧を黙認する条件でイランのシリア和平案に従う。イランの軍事力を支えているのはロシアであり、経済制裁下のイラン経済を支えたのは中国であるから中東におけるイラン勢力拡大はロシアと中国にとって好ましいことである。すでにサウジアラビアはロシアと中国に接近、中国向け原油輸出代金はドルから人民元に切り替える予定である。2014年11月27日のOPEC総会においてサウジ主導で原油減産を見送り原油価格を80ドル台から一気に45ドル台に下げたのは、やがて中東産油国最大の競争相手になるアメリカのシェールガス・オイル生産業を叩く狙いもさることながら、アメリカの中小産油業者の資金調達がジャンクボンドと言われる信用度の低い社債に依存していることから原油価格暴落で社債金利を高騰させデフォルトに追い込むことで米債券市場を混乱に陥れドル信認を落とすのが真の狙いである。

 私もユダヤ系ロビイストと共に8月24日の防衛会議で米上下両院の三分の二をイラク核関連合意反対に誘導するための考えを述べることになっている。

 議会決議は9月後半だが三分の二が合意に反対すると思われオバマ大統領の議会決議に対する拒否権の発動は無効、アメリカだけが対イラン制裁を続けることになる。

 欧州、中露がイランとの経済取引にドルを使おうとするとアメリカが制裁中の為NY連銀経由が出来ないからドルは使えず自国通貨になるからドルのシェアが落ちることになる。

ドル価格と反比例する金価格と対イラン制裁解除でイランの原油が市場に出回ることで変わる原油価格について「ここ一番!」の読者と今後の読者に「金価格の急騰時期」と「原油と資源価格の将来」について二部に分けてワールド・レポートをお送りする。二部のレポートを読めば同時に「NY暴落の時期」も分かる。

 

 

 

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【最近の配信履歴】

〇8月6日(木) No.557 今日は売りチャンス

〇8月5日(水) No.556 金価格は何時から上がり始めるか

〇8月3日(月) No.555 乱高下の短期上げ相場

 〇7月29日(水) No.554 FRB利上げ延期で上げる!

6:31 2015/08/13

 

 


永田町徒然草

─ 白川勝彦法律事務所白川勝彦法律事務所

油断ならない安倍首相・15年08月12日・No.1767

 

先週は永田町徒然草の更新を失礼してしまった。夏バテした訳じゃないし、戦いの意思が薄らいだ訳でもない。8月7日から8月9日まで恒例のお墓掃除と一足早いお盆参りに郷里十日町市に行ってきたのだ。それに合わせて、ごく親しい友人の葬儀に出席し、また姉や甥姪と小旅行をした。新潟県も暑かったし、長野県も暑かった。ただ最後の宿泊地・長野県野沢温泉は涼しかった。自然の涼しさを感じたのは、実に久しぶりのことであった。

 

私は一昨日からまた仕事をしている。最近私は仕事があること、その仕事ができることを本当に有難いと思っている。人は仕事を通じて他者と交わり、社会と繋がっていると思う。正業を持つ者だけにしか見えない社会の様相がある。政治家も正業である筈だが、政治家が取り組まなければならない課題と真剣に向き合っていない政治家が多くなったようだ。だからトンデモ発言をしたり、見識を疑う行動をする政治家が増えたのだ。

 

昨日鹿児島県の川内原発の再稼働が着手された。また参議院安保法制特別委員会の審議が紛糾し、委員会審議が止まった。衆参の審議を通じて審議中断は何度もなかったと思う。これまでの常識から言えば、審議ストップなど幾らあってもおかしくなかった。本気で怒る時は、野党も本気を出さなければならない。安倍内閣の出鱈目さには、多くの国民はあきれ返っているのだから、野党はもっと審議拒否や審議ストップを連発した方がいい。

 

このような時に安倍首相は一昨日から箱根に夏休みに行っているという。“夏休みをとるな”とは言わないが、異例の国会の長期延長しておきながら、自分は夏休みで箱根で休養とは、総理大臣としての見識を疑われても仕方がない行動である。こういうことであるから、安倍内閣はほとんど行き詰まっている。まともなマスコミがあれば、倒れるであろう。

 

そのマスコミがトチ狂っているのだ。わが国のマスコミは、北朝鮮や中国と同レベルだ。報道に関与する人々は、恥を知ってもらいたい。わが国の文化をある外国人が、“恥の文化”と言ったことがある。その内容を詳しく憶えていないが、「己の本分を弁えない行動をとった人は自ら責任を取る(ときには“切腹”)という気風」ということだったと思う。最近では他者から責任を指摘されても居丈高に居直る人間が多くなってきた。政治家などその筆頭だ。

 

安倍首相や安倍内閣の行動に最近何か不自然なことがある。安保関連法案の成立させるために中央突破することを躊躇(ためら)っているのだはないか、と思わせるようないくつかの行動である。正常な政治感覚があるならば、“躊躇”があって当たり前なのだが、そういうことはないと私は思っている。私に言わせれば、単なるチグハグに過ぎないのだ。誰が何と言っても、8割以上の国民が反対しようが、安保関連法案だけは絶対に成立させるつもりなのだろう。だから油断も隙もできないのだ。

 

今日はこのくらいにしておこう。それでは、また。

6:18 2015/08/13


 


2015年8月10日 (月)

・奄美戦後70年・語り継ぐ記憶・6・「本土との格差是正」特別措置法・1956年(昭和31)年ごろの名瀬港と市街地。その後・・奄美大島総合戦略推進本部設置・記者の目・問われる5市町村の真価・人口減などで連携・奄美大島5市町村が広域的に連携して地方創生に取り組む「奄美大島総合戦略本部」の初会合・5月18日・奄美市名瀬・「奄美大島が一体となる活性化に向けた連携にサンドを頂き感謝したい。お互いに努力しながら相乗効果によって発展させたい。思いを一つに努力すれば必ず活性化する」   ・向井俊夫・鹿児島県議会を・読んで


2015年8月 7日 (金)takita.bangumi,番組表


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2015,8,10、


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奄美戦後70年・語り継ぐ記憶・6・「本土との格差是正」特別措置法・1956年(昭和31)年ごろの名瀬港と市街地。その後も生活基盤は整備されてきた・奄美市提供・平成27年8月13日・


東シナ海と太平洋に囲まれて浮かぶ奄美群島は、太平洋戦争後の1946(昭和21)年2月2日、いわゆる「2・2宣言」の敗戦処理で日本の施政権から切り離され、米軍占領下に置かれた。軍政府による異民族支配は年間続き、群島ぐるみの激しい復帰運動の末、53年12月25日、本土に返還された。

敗戦、米軍支配、そして復帰―。本土並みを目さして走り続けた現在、格安航空やクルーズ船の影響で本土や外国との経済的、人的結びつきが深まっている。

一方で若者の島外流出などで復帰当時の20万人余に。過疎化や高齢化、サトウキビや大島紬といった基盤産業も落ち込み、厳しい状況に直面している。

鹿児島県大島支庁などによると、琉球王朝支配下にあった奄美群島は1,609(慶長14)年島津氏の琉球出兵後に薩摩藩の直属になった。1875年(明治8)年、なぜに奄美群島直轄の鹿児島県大島支庁が設置されるが、1,946年3月13日に開設された北部南西諸島米国海軍政府の統括監督下に置かれた。その後、臨時政府北部南西諸島成長と改称され、諸島知事、副知事が誕生。

50年11月に奄美群島政府が設立された。

さらに、沖縄群島政府、宮古群島政府、八重山群島政府とともに琉球政府の傘下として奄美地方庁となった。鹿児島県大島支庁が再び設置されたのは、米軍統治から日本本土への復帰が実現した今から62年前の「聖なる日」のことである。

日本復帰後、奄美群島は「本土との格差是正」を目指してきた。その原動力となったのが、特別措置法による国の高率補助金だ。

72年に沖縄が復帰し、沖縄振興開発特別措置法(沖振法)が制定されたのを受けて、奄美群島振興開発特別措置法(奄美振興)も74年からスタートした。

81年6月下旬、奄美群島市町村町会の一行が石垣島と宮古島を視察したことがある。狙いは83年度末で期限が切れとなる奄美振興法の延長と補助率引き上げを国に働き掛けるためのデータ収集。

沖縄振興開発事業の内容や予算規模を調査した事務局は「沖縄を見る」のタイトルで視察報告書を本紙に投稿した。

「各種補助金の削減が話題になっている昨今ではあるが、遅れた地域には特別の傾斜を与えて格差を是正するように、特に奄美群島には隣り合わせた沖縄との調和が保てるように特別の措置の継続については、今後とも必要であることを痛感させられている」

特別措置法のメリットは、何といっても高い割合で国の補助金が受けられる高率補助。本土や一般離島と比較して10分の9、10分の8などと手厚く、自治体の財政負担が軽減されることでより多くの事業が導入できた。

復興事業、振興事業、振興開発事業・・・。国の奄美群島へのテコ入れは復帰翌年度から始まり、道路や学校、港湾、空港、水道、公共施設などが瞬く間に整備された。投下された国費は2兆円超。

それでも一人当たり奄美郡民所得は2,059,000円で、国民所得の7割程度。奄美振興による巨額な投資とは裏腹に所得格差は拡大する。

奄美群島の生命線ともいわれる奄美振興。今後どうあるべきなのか。自民党の金子万寿夫衆議院議員は「世界自然遺産を次代にどう引き継ぐか。地域振興をどうつなげるか。世界自然遺産関連の政策などをまとめ、交付金に活用すべき」と語った。

南海日日新聞・平成27年8月13日 木曜日・


2015.6.8.月曜日・

奄美大島総合戦略推進本部設置・記者の目・問われる5市町村の真価・人口減などで連携・奄美大島5市町村が広域的に連携して地方創生に取り組む「奄美大島総合戦略本部」の初会合・5月18日・奄美市名瀬・「奄美大島が一体となる活性化に向けた連携にサンドを頂き感謝したい。お互いに努力しながら相乗効果によって発展させたい。思いを一つに努力すれば必ず活性化する」

5月にあった奄美大島5市町村が広域的に連携して地方創生に取り組む「奄美大島総合戦略推進本部」の初会合で、本部長に選出された朝山毅奄美市長のあいさつだ。

奄美大島の5市町村は、9月までに奄美大島人口ビジョン、12月をめどに奄美大島5市町村全体としての総合戦略を策定することを確認した。内閣府によると、近隣5市町村が連携して総合戦略を策定するのは全国でも異例という。

奄美群島は2013年度に成長戦略ビジョンを策定した。ビジョン策定は奄美群島の日本復帰運動以来初の共同作業ともいえる。厳しい現状にある各自治体が群島全体でのメリットを探すのは当然で、遅すぎた感もある。

まだ奄美群島振興開発特別措置法(奄美振興)は延長されている。自立するためには、共同体での連携は急務だ。

戦前の人々は、当然だが、奄美振興の恩恵を受けずに生きてきた。細々とだが、しかし堂々と生きていただろう。自分の力だけで生きてきた。そのことだけ位は確かだ。ただ、そのはっきり言えば属領としての長い歴史でもある。

初めは琉球、薩摩、米国の世となる。そういう考え方は、間違っているかもしれないが、私たち奄美に生きる人々の中には、琉球でもない、薩摩でもないという漠然とした感覚があるように思う。それならば独立した地域としてやっていけるのかと言えば、そういう意識はない。

奄美大島5市町村は琉球のように「王政」を持たなかったからだ。持てなかったからだろう。各地域はそれぞれのルールで生きてきた。瀬戸内町から見れば、奄美市は他者であり、大和村も宇検村も、龍郷町も当然だが自分以外は他者である。他者の意見は、いつまでたっても「ふたに落ちない」。しかし、人口減少問題は深刻だ。背に腹は代えられない。

奄美群島成長戦略ビジョン策定が奄美大島5市町村の連携強化に拍車をかけたことは間違いない。戦後70年。今回の奄美大島5市町村の総合戦略は、奄美大島内の人口減少と地域経済縮小の克服が目的。目標人口を設定し、さま身群島成長戦略ビジョンや5市町村独自の総合戦略とも連携して、地域全体の地方創生実現を目指す。

推進本部は5市町村長で組織。5市町村の企画課長で構成する作業部会を設けた。奄美大島人口ビジョンは、5市町村の人口の現状分析や将来展望などを民間研究所に委託し、2060年度をめどとした目標人口を設定。

総合戦略奄美大島版は、奄美群島成長戦略ビジョンに掲載している施策を盛り込みながら、少子化対策も重視した内容とする。

これを足掛かりに、一歩でも前に進まなければならない。奄美大島の人口減少の課題は、UIターン者への施策が不可欠だ。

事務局の奄美市地方創生推進班は「奄美大島全体で大島外からの転入者を増やす人口施策に取り組みことが必要」と意気込む。

連携強化のメリットを引き出せるのか、奄美大島5市町村の真価が問われている。(登山記者)

平成27年8月10日 月曜日 


 鹿児島県議会議員・向井俊夫・鹿児島県議会を・読んで  

大美川・戸口川・龍郷町・床上浸水対策特別緊急事業・800.000.000円・河川課・

奄美振興は奄美群島の自立発展のためと言いますが・

未だに奄美市崎原田雲川には橋すらかかっていませんが、海岸線に道路を引けば太平洋のよい眺めです・和瀬まで直線で結べば・宇検村瀬戸内町が短縮されて・合併が出来なかったのですから・広域組合が主導して町村を跨る道路を早急に作ることを願います・

この地点は奄美大島5市町村の要点です、奄美大島のほぼ中心です、外来のお客様・公共財のバス事業も活発になります・産業の立地には橋と道がないとできません

利点を上げますと・

学校の統廃合・公共財のバス事業が活発になる・病院・通勤・通学・がマイカーを利用しなくても可能になります・産業・林業・農業・牧畜・リゾートホテル・スーパー温泉など・誘致可能に・

政府とは何か? 

「政」という文字の左側は「正義」を意味しており、右側は「権力」を意味するという。文字通り解釈すれば、政府は「正義を実行する組織」であり、正義を実行しない組織は政府ではない。縦割り行政で、税金の分捕り合戦に明け暮れる組織は政府ではなく税金ドロボーだ。

 政府は国民から税金を徴収し、信託に応えて国民の生命と財産を守るとされているが、これは真っ赤な嘘だ。世界各国の殆どの政府が「正義」の戦いと騙して、多くの人々の生命と財産を奪ってきたことは歴史的事実である。

 西郷隆盛は遺訓で、政府の本務を忘れた商法支配所のような組織は「政府には非ざるなり」と断じ、明治維新を成功に導いた戊辰戦争も「今となりては、戊辰の義戦も偏に私を営みたる姿に成り行き、天下に対し戦死者に対し面目無きぞ」と頻りに涙を流したという。戦死者を祭った靖国神社に政府は正義の人、西郷を入れなかった。

 本当に正義を守るためなら、進んで生命と財産を提供することも悪いことではない。これこそ真のボランタリー・スピリットの発露というべきで、政府が為すべき正義をボランタリー活動で支えることは好ましいことである。イラクなどへの海外派遣も税金で動く自衛隊ではなく、ボランタリー・スピリットで動くNGO、NPOに任せた方が、はるかに効果的で、派遣に伴う事故や問題も少ないだろう。

 問題は政府が実行する「正義」の内容である。 戦前の日本は儒教の「尊王の思想」に影響され、万世一系の天皇制を守ることが正義とされて、多くの国民が戦場に赴き、「天皇陛下万歳!!」と叫んで死んでいった。敗戦により日本の正義は「天皇主権」から「主権在民」へ180度転換し、米国から与えられた憲法により正義の内容を書き換え、今日では「民主主義」を守ることが普遍的な正義とされるようになった。

しかし、「民主主義」は本当に正義なのだろうか? 

民主制の元祖は古代ギリシアとされているが、ギリシアのアテネでは30万5000人の住民のうち、市民は2万人にすぎず、市民以外のすべての人が奴隷であったという。ギリシアの民主国家の実体は「平等」とは程遠いもので、貴族だけが参政権をもつ貴族的共和国にすぎなかった。民主制にもピンからキリまであり、「立憲君主制」も民主主義とする説さえあるが、「君主制」「貴族政治」に代わって登場した「民主共和制」こそ本物の民主制だ。

当初から、一般市民に平等な参政権を付与するコミュニティーを母体として誕生した米国は民主的連邦国家成立の稀有な例である。

 1831頃アメリカに滞在したフランス人貴族のA.トクヴィルは「アメリカの民主政治」について詳細な報告をまとめているが、人民主権の原理を評価せず、「アメリカでわたしが最も嫌っているものは、そこで支配している自由ではなく、圧制に対抗するだけの保障がないということである」とし、「ある人または党派が不正に苦しんでいるとき、一体それを誰に訴えたらよいのであろうか」と疑問を投げかけ、多数者による専制を危惧している。

 民主制は無知な多数者による衆愚政治に陥りやすいのだ。

 1812年、ボルチモアでイギリスを相手に戦争をはじめた時、戦争に反対した新聞社を住民が襲撃し、新聞記者を殺した犯人は、陪審に付託されたが無罪釈放された。

 今日、イラクを相手の戦争に多くの米国民が賛同していることも多数者による専制と変わるところは無い。民主制国家での多数者による専制は過去の話しではないことがわかる。

 「平等」化を原則とする民主制は「自由」をもう一つの選択肢にしており、米国はどちらかと言えば「自由」を重視する。

 近代資本主義も「自由」な市場を前提とするもので、アダム・スミスは「自由放任にしておけば、神の見えざる手が働いて、最大多数の最大幸福が達成される」としている。神の手が働かないのは、人間が勝手な規制を加え、自由を束縛するからである。

  しかし、人間が神のもとに「平等」である事が信じられない人は、「平等」を声高に要求するようになった。「自由」を放任しておけば、貧富の差が拡大し、「平等」が脅かされると考える人々も多くなり、20世紀は「自由」より「平等」を重視する国家群を輩出させた。貧乏人が多数者になり権力を握って「平等」を求める場合に、専制はより顕著になる。

 共産主義国家では資本主義が「不正義」とされ、資本主義に依存する多くの人々が専制の犠牲になった。

 「平等」を重視する国家は、中央集権的専制国家となって、官僚組織の肥大化により「大きな政府」となることが避けられない。社会主義、共産主義を標榜する国家では「平等」こそ正義であり、その正義を実現するためには圧制も厭わなかったが、「大きな政府」の財政負担と圧制による不正、非効率に耐えられず共産主義国家群は殆どが崩壊するか、中国のように変身してしまった。

 「大きな政府」では役人の評判が例外なく悪い。形式主義、非効率は世界共通だ。「役人の数は仕事の量に関係なくふえる」とする有名な法則を発見したC.N.パーキンソン氏は祖国英本土を離れ、税金が安く「政府」の影響が少ない英仏海峡のカーンジー島に住まいを移して、晩年を過ごしたそうだ。

 国民を抑圧する「大きな政府」からは、逃避する人が続出する。「平等」をめざす福祉国家も財政破綻で維持できなくなり、変更を迫られている。「大きな政府」の非効率を是正するため、もろもろの規制撤廃と、自己責任に基づく「自由」な競争が求められようになったのである。

 この世界の潮流はわが国も例外ではない。日本政府が返済の義務を負う借金は700兆円を超える。受益者負担の経済原則を忘れたバラマキ行政は社会を狂わせ、「大きな政府」の弊害は極限に達している。「受益」と「負担」、「権利」と「義務」を一体化してモラルハザードを防止し、「正義」を取り戻さねばならない。

 政府組織が肥大化しているのに、犯罪は激増し、検挙率が低下しているのは、政府が国際化、情報化が進展する時代の変化に対応できていない、何よりの証拠だ。

 「官から民へ、国から地方へ」中央政府が実施してきたサービスの事業主体の移転と、「国家」から「地域」へ徴税権の移譲が求められている。「大きな政府」に対する価値観が変わり、「正義」の内容が変わったのである。

 「正義」の内容は法律で定義され、国の唯一の立法機関である「国会」が決める。重要な法律の多くが明治時代や戦後の混乱期に制定され、「正義」とは言い難い内容の法律が、数多く放置されたままだ。「国会」には国民の叡智と良識を結集し、「正義」の内容を一から問い直さねばならない。「正義」を正しく判定できる賢明な議員を国会に送らねばならないのだ。

 「正義」の内容変更は、税金の取り方と使い方を変える。財産権の定義を変更し、税法の不合理を改め、新しい世紀に相応しい「正義」を日本社会に確立できれば、停滞している日本経済が再び繁栄に向かうことは間違いないだろう。

 「自由」と「平等」という正義の原則は、「選択の自由」と「法のもとに平等」に読み変え、「規制撤廃」と「法令遵守」の両者を相互補完関係で結ぶことが求められる。競争は自由であるが、公正な規則に準じて行うこととし、機会均等の条件を整え、官僚による裁量行政は公平を欠くので、排除しなければならない。

 政府組織が大きくなると決断は遅くなり、無責任体制になりがちであり、正義は実行されなくなる。正義を実行せず、国民に対して嘘をつき、税金を無駄に遣う政府は無い方が良い。

 民主制のもとで、正義を実行するために求められるのは決断が早い「小さな政府」と衆愚政治を阻止する勇気を持つ「賢明な政府」である。

 生活者通信第96号(2003年8月1日発行)より転載

8:35 2015/08/10

 


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