« 2015年10月 | メイン | 2015年12月 »

2015年11月

2015年11月29日 (日)

 手書きのメモを以上に、タッチペンでiPadにメモする方が散逸も少ないし、メモした時間や場所も簡単に記録できるため、利便性も高そうだ。タッチペンにした理由は、そもそも電子的にメモを記録するための環境が、随分と改善されたことも大きい。加えてiPad一枚が・・TPPで日本の農業は安楽死する・山下一仁氏(キヤノングローバル戦略研究所研究主幹).マル激トーク・オン・ディマンド

引用


 昨夕、都内入りし、今朝は朝の便で帰函する。国会閉会中は、行ったり来たりの繰り返しだ。

  1)連合桧山昨日、連合桧山の定期総会が、江差町で開催された。これまで長きにわたり会長を務められた佐藤さんが勇退されることになった。佐藤さんは、どんな時も淡々と仕事をこなされ地域のみんなを牽引してくれた。これまでのご労苦に、心から感謝している。

そして今後とも、ご支援をお願いしたいと思う。心からの感謝を捧げたい。


2)iPad最近、手書きのメモを持つのを止めた。

手書きのメモを以上に、タッチペンでiPadにメモする方が散逸も少ないし、メモした時間や場所も簡単に記録できるため、利便性も高そうだ。タッチペンにした理由は、そもそも電子的にメモを記録するための環境が、随分と改善されたことも大きい。加えてiPad一枚が、実に多様な役割を果たすようになったことも理由だ。以前は、大量の新聞を抱えて移動していたが、今は、農業新聞など、一部の新聞を除き、全国紙の全てとブロック紙、夕刊紙などをiPadで読んでいる。

電子化された書籍、漫画もiPadが中心。最初は、iPadのキーボードにはなかなか馴染めなかったが、最近は、相当な長文もiPadで作成している。もちろんメール、ネットもiPad。YouTubeやNHKオンデマンドも音楽もiPad。ラジオは、東京にいても北海道の放送が聴けるなど、全国のどこにいても各地の放送が聴取可能だ。私は、利用していないが、Wi-Fi環境を整えると、テレビも見られる。視グループウェアを利用して事務所全体で共有している私の行動予定も当然iPadで見ることができる。

徒然日記だけは、HTMLに変換する必要があったためPCで作成していたが、それも最近、何とか使えそうなアプリを見つけてからiPadで作成している。まだまだ使い勝っては十分ではないが、徐々に環境も改善するだろう。

このようにiPadが、幾つもの役割をこなすようになり、手放せない存在となった。だが、そんなに依存して良いのかとの気持ちもある。いつでも何処にいても、仕事になり、とても便利だ。しかしそうなると、気持ちが休まらない、そんな雰囲気もある。さあ今日も、確実に前進します。

============        2015・11・29

============マグマグの送信登録・解除はこちらです。

http://www.ohsaka.jp/magazin/

8:37 2015/11/29


TPPで日本の農業は安楽死する・山下一仁氏(キヤノングローバル戦略研究所研究主幹).マル激トーク・オン・ディマンド 第763回(2015年11月28日).

TPPに反対する人たちの多くは、関税が引き下げられることによって日本の農業が壊滅的な打撃を受けることを懸念しているという。

しかし、元農水省の交渉担当官で農業貿易に詳しい山下一仁氏は、それはまったく杞憂で、TPPそのものは日本の農業にほとんど影響を与えないと言い切る。それはTPP交渉を担当した甘利明経済財政相をはじめとする日本政府の交渉官がうまく交渉を進めた結果と見ることもできるが、同時に山下氏はそのことで、日本の農業は絶好の改革の機会を逃してしまったと残念がる。

TPPは日本の農業にとって、世界と競争できる農業に脱皮するための千載一遇のチャンスだった。しかし、おそらくアメリカを含むTPPの交渉参加国は日本の複雑な農業保護の仕組みを十分に理解できていなかった可能性があると山下氏は言う。そのため、TPPの合意文書の文言を見る限り、一見関税の引き下げなどに同意しているように見えるが、実質的には日本の農業の保護体質、しかも零細な兼業農家を保護することで競争力を落としている体質は、そのまま温存されることになった。また、コメに代表されるように、実際に市場を開放した部分については、様々な形で政府や政府系の機関が税金を投入して市場に介入し、現在の市場価格を維持する仕組みも温存された。

その結果、これからも日本の農業人口も農地面積も減り続け、このままでは日本の農業は安楽死の道を歩むことになるというのが、山下氏の指摘するところだ。

実は山下氏は元々TPP賛成派だった。TPPによって日本の農業を幾重にも保護している複雑な障壁が取り払われれば、日本の農業が世界で戦う農業に脱皮できる可能性が広がる。また、これまで政治的な理由から変革が困難だった日本の農業の構造的な問題が一掃されれば、米価をはじめとする食料価格も下がり、消費者も大きな恩恵を享受することができる。TPPという外圧によって長年日本の農業の成長を妨げてきた国内問題の解決が図られることに、山下氏は多少なりとも期待を抱いていたという。

結局、自民党政権は来年に参院選を控え、JAを始めとする農業票離れが怖かったのだ。しかも、さらにたちの悪いことに、TPP自体は日本の農業にはほとんど影響を与えないにもかかわらず、自民党政権はTPP対策と称して、様々な予算措置を講じる構えを見せている。1990年代のガット・ウルグアイラウンドでも、同じことが起きた。実際にウルグアイラウンドの交渉官だった山下氏は、自民党は日本に全く影響の出ない合意を勝ち取ったことを知りながら、総額で6兆円を超えるウルグアイラウンド対策費なる予算を計上し、それを選挙用のばら撒きに使った。本来の建前だった農業の基盤整備では予算が消化しきれず、その多くが事実上の公共事業に転用されたという。

TPPで僅かに市場開放が進んだ部分については税金を投入することで非効率な零細兼業農家が守られる。そして、現在の農産物の高い市場価格は維持される。その上にその「対策費」と称して、多額の税金が使われる。これでは市民は3重苦を負わされるだけだ。しかも、そのために日本の農家は衰退の一途を辿ることになり、究極的には国民の食料安全保障も脅かされることになるというのだから、4重苦と言っていい。

こうした問題への山下氏の処方箋は明快だ。まずは関税や障壁を取り払い、世界で戦える農業を目指す。それでもどうしても競争できず、影響を受ける分野に対しては、農業の特殊性に配慮し、政府の直接支払いによる所得補償を行う。競争力のある分野を伸ばしつつ、農業という食料安全保障にもかかわる産業の特殊性に鑑みて、守るべき部分は守ることによって、全体として農産物の価格は下がり、消費者も恩恵を受ける。

この対策が政治的に難しい理由はただ一つ、選挙だ。選挙を抱えた政治家は、少数を対象とする農業対策ではなく、不特定多数の農業票を集めやすいバラマキに傾き易い。もちろんその時は、対策の効果などは度外視される。農水省の役人は族議員に嫌われてしまえば役人としての将来がないため、政治には従順にならざるを得ない。マスコミも何に遠慮しているのか定かではないが、日本の国家100年の計にもかかわる重大なこの問題を、厳しく追及する姿勢は見えない。そのため、踏んだり蹴ったりの扱いを受けている一般市民にはなかなかそのことが知らされない。

TPPで日本の農業はどう変わるのか、あるいは変わらないのか。日本の農業が抱える構造的な問題を解決するためにどうすればいいのかなどを、ゲストの山下一仁氏とともに、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。

「違憲状態」判決にがっかりしている場合ではない山下一仁やました かずひと

キヤノングローバル戦略研究所研究主幹

1955年岡山県生まれ。77年東京大学法学部卒業。同年農林省(現農林水産省)入省。ガット室長、地域振興課長、農林振興局次長などを経て2008年退官。経済産業研究所上席研究員を経て10年より現職。農学博士。著書に『日本農業は世界に勝てる』、『農協解体』など。 764_yamashita  

2015年10月24日

8:38 2015/11/29

 

日本農業は世界に勝てる 単行本・山下 一仁 (著)          2件のカスタマーレビュー

 

内容紹介

 

TPPにも対応できる強い農業が誕生する!

 戦後70年続いた「農業弱体化政策」を大転換せよ。日本農業の高い潜在力が花開く。グローバル化はチャンスだ。最有力なのは米の輸出だ。日本農業の「革命的未来」を展望。

 高米価、農地、農協の三本柱で構成され、農林族議員、農林水産省、農協の「農政トライアングル」が推進してきた戦後農政がようやく大きく揺らぎ始めた。このアンシャン・レジームは10年経たないうちに崩れ落ちるだろう――。

 農政トライアングルに農学者などの加わった「農政共同体」が推進してきた戦後農政は、高い関税で国内市場を守ってきた。その国内市場は、高齢化と人口減少で縮小していかざるを得ない。それに合わせて生産をしていくのでは日本農業は安楽死するしかない。その軌道を変えるには、輸出による海外市場の開拓が必要不可欠だ。日本農業の発展は、輸出できるような農業となれるのかどうか、国際競争力のある産業になれるかどうかにかかっている。ところが、日本農業には国際競争力はない、農業は弱いから保護が必要だというのが定説になっている。だが、本当にそうなのか?

むしろ、「農政共同体」が主導した戦後農政が、「日本農業は弱い、貧しい」というイメージを作り上げ、本来強くなるはずの農業を弱体化させてきたのだ。特に米農業の衰退は減反、高米価維持を軸とする農業政策がもたらしたものだ。日本農業の高コスト体質を生み出したのも農政共同体だ。

 日本は実は、世界的に見れば、質の高い農地、水資源を育む「水田」「森林」をはじめとする農業資源大国だ。大きな標高差と南北間の長さという自然条件にも恵まれており、高い農業技術力も備わっている。高齢化はむしろ経営規模を拡大するチャンスであり、企業家的な農業経営者たちも続々と現れてきている。そして、グローバル化は日本の農業所得を高める絶好の機会となる。とりわけ競争力の高い日本の米は、1兆円の輸出産業に変わる潜在力を持つ。

このような日本農業のポテンシャルを全開させるには、70年続いてきた戦後農政を大転換させる必要がある。1)減反廃止による米価引き下げ、主業農家への農地集積、2)JA農協から農業部門を切り離し、主業農家による自主的な農協づくりを進める、3)フランス、ドイツ並みの厳格な農地のゾーニング制度を確立し、農地法を廃止する――これらの農政改革を実現させれば、間違いなく、日本農業は、企業的な農家を中心に高い潜在能力を発揮し、世界との競争に打ち勝ち、発展していける。

 世界の大学、シンクタンクからも注目を集める、農政改革のオピニオンリーダーが、日本農業の潜在力に着目し、グローバル化、少子高齢化が進むなかでの日本農業の可能性を徹底して追究した「目から鱗が落ちる」本格的日本農業論。

 

内容(「BOOK」データベースより)

 

TPPにも対応できる強い農業が誕生する!戦後70年続いた「農業弱体化政策」を大転換せよ。日本農業の高い潜在力が花開く。グローバル化はチャンスだ。最有力なのは米の輸出だ。日本農業の「革命的未来」を展望。

 商品の説明をすべて表示する

 

単行本(ソフトカバー): 256ページ出版社: 日本経済新聞出版社 (2015/4/25)発売日: 2015/4/25

目次

はじめに

第1章 日本農業の潜在能力:農業を“工業化”しよう

第2章 日本農業のビジネス環境が変わる

第3章 作られた“弱い農業”

第4章 日本農業を壊す者

 第5章 国民を欺く主張

 第6章 日本農業を強くするために

第7章 農協改革とTPP:アンシャン・レジームの崩壊

おわりに

  商品の概要に戻る

日本の農業はこれからだ!!

 

日本の農業がグローバルに発展するためには、コメの場合、兼業農家の小規模経営農業をやめて集約した大規模経営で合理化を図ることが必要である、ということを非常に細かいデータに基づいて論理的に解説します。

そして、その妨げになっているのが、農政族やいわゆる農協システムだと指摘する筆者は、元農林水産官僚。

これからの農業を考えるとき、ぜひとも読むべき書であると思います。

重複する表現が散見されるので、もう少し論点を整理すれば2/3の分量で済むのではないかと思いました。?なので、★1個マイナスとしました。

日本の農業の問題点と今後のポテンシャルについてわかりやすく解説した素晴らしい本です。

少子高齢化による耕作放棄地の増加や、手厚い価格政策により世界的競争力のなくなった穀物生産などの様々な日本農業の問題点を、世界的にも注目を集める農政改革の専門家が、今日の農業衰退の元凶が、独禁法に制限されない既に農家のための協同組合の役割をなしえていない政治的圧力団体の農協にあり、その改革と企業的な専業大規模農家を育成することで、日本農業の潜在能力を発揮させられれば、気候的にも、土壌環境においても、水資源の豊富さにおいても世界的に恵まれた日本の農業は、世界の競争に勝ち発展していけることを紹介してくれており、農業者はもちろん、農業に関わる企業にとっても必読の書である。

8:41 2015/11/29


2015年11月27日 (金)

奄初めての議会報告会・46人参加、集落開催の要望も・・群島市町村は・職員は・企画を余分な金を使い・他人任せで・国民の考えは無視・悪代官そのもの・人口ビジョン達成を目標に今後5年間の施策を検討する「奄美市総合戦略会議」(座長勝真一郎サイバー大学教授)の第3回会合が26日、奄美市名瀬の奄美会館であった。前回会合などを基に作業部会がまとめた市総合戦略(素案)について意見交換。委員に対しても素案以外の提案を求めた。市総合戦略策定に向けた意見聴衆の場と位置づけられ、産官学金など委嘱を受けた各分野の委員16人が出席。


引用


2015年11月27日 (金)奄初めての議会報告会・46人参加、集落開催の要望も・・群島市町村は・職員は・企画を余分な金を使い・他人任せで・国民の考えは無視・悪代官そのもの・人口ビジョン達成を目標に今後5年間の施策を検討する「奄美市総合戦略会議」(座長勝真一郎サイバー大学教授)の第3回会合が26日、奄美市名瀬の奄美会館であった。前回会合などを基に作業部会がまとめた市総合戦略(素案)について意見交換。委員に対しても素案以外の提案を求めた。市総合戦略策定に向けた意見聴衆の場と位置づけられ、産官学金など委嘱を受けた各分野の委員16人が出席。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2015/11/post-1d16.html

10:02 2016/04/15

2016年3月27日 (日)奄美大島五市町村が広域的に連携して地方創生に取り組む「奄美大島総合戦略推進本部」の2015年度最終回が25日、奄美市名瀬のAIAI広場であった5市町村の将来目標人口を「2060年に現在の8割」とすることなどを盛り込んだ奄美大島総合戦略案を策定。本部長を務めた朝山奄美市長は「一丸となって策定プランを実行し、チェックすることが求められる。さらに連携していこうなどと呼び掛けた。http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/03/aiai-2264.html

9:49 2016/04/15


2016年3月27日 (日)

奄美大島五市町村が広域的に連携して地方創生に取り組む「奄美大島総合戦略推進本部」の2015年度最終回が25日、奄美市名瀬のAIAI広場であった5市町村の将来目標人口を「2060年に現在の8割」とすることなどを盛り込んだ奄美大島総合戦略案を策定。本部長を務めた朝山奄美市長は「一丸となって策定プランを実行し、チェックすることが求められる。さらに連携していこうなどと呼び掛けた。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2016/03/aiai-2264.html

4:15 2016/03/27 

引用


初めての議会報告会・46人参加、集落開催の要望も・龍郷町・

龍郷町議会は25日夜、初めての議会報告会を町りゅうゆう館ホールで開いた。

町民46人が参加。議会側が予算などについて報告したほか。参加者から集落単位での報告会を開催や、議会基本条例の制定を求める声が出た。

報告会は2016年度以降、年1回、6月定例会前に開催する予定。

議会の活動を町民に知らせることで、町政や議会への関心を高めようと企画した。

15年度当初予算や14年度決算などを報告。決算で参加者から、町道秋名1号線の自衛隊による一部復旧工事やイノシシ防護柵事業について質問があった。

1人から議会基本条例の制定を求める声が上がり、議会側は「他の自治体などと情報交換しながら検討中」と回答。集落単位で学校以外の公共施設へのAED(自動体外式除細動器)設置推進を求める意見もあった。

報告会についてセキ議長は「要望があれば地区ごとの開催も今後考えたい」として、「各家庭に配られる長広報誌で議会活動が紹介されているほか、役場では議事録が閲覧できる。目を通し、疑問や意見を伝えるばつぉて報告会の活用を。町民は町政や議会に、もっと関心を持ってほしい」と話した。

平成27年11月28日

自動体外式除細動器  中部国際空港に設置された自動体外式除細動器・メドトロニックのAEDトレーニングシステム。AEDは電気ショックの発生源となる本体と人体に装着する電極パッドから構成される。本体は、電源スイッチの他に心電図の解析を行う解析ボタンと電気ショックを与える通電ボタンを備えている。

自動体外式除細動器(じどうたいがいしきじょさいどうき、Automated External Defibrillator, AED)は、心停止(必ずしも心静止ではない)の際に機器が自動的に解析を行い、必要に応じて電気的なショック(除細動)を与え、心臓の働きを戻すことを試みる医療機器である。細動していた心臓はこの電気ショックで静止した状態になるので、使用後は速やかに心臓マッサージと人工呼吸によって拍動の回復を促す必要がある(通常であれば拍動は自発的に再開する)。一般に誤解されているように、既に静止した状態にある心臓(心静止)に拍動を回復させることが可能な機器ではないので、注意が必要。8:32 2015/11/28


水土里サークル活動推進大会・次世代リーダー育成へ・

農地や農業用施設、農村環境を一基一体で保全する「水土里サークル活動」の2015年度推進大会が26日、奄美市名瀬の集宴会施設であった。「活動を地域づくりにつなげるには?」をテーマに農家や地域住民らがワークショップを行った。担い手が高齢化する中、リーダー育成などの課題が浮き彫りになり、地域行事と連動した活動や幅広い世代への浸透の必要性が指摘された。

国の交付金を活用した水土里サークルの組織は県内で638団体、奄美大島で42団体に上る。

遊休地の保全管理や能動・水路の草刈りといった活動を実施。推進大会は鹿児島県と奄美大島の市町村が主催し、農家や地域住民ら約80人が集まった。

ワークショップは班別に意見をまとめた。活動の課題について参加者の高齢化や人数の確保を挙げる意見が目立ち、「サークル活動が住民に浸透していない」「集落役員との兼務で一部住民に負担がかかっている」など意見が出た。

サークル活動を地域造りにつなげるためのアイデアとして若い世代を巻き込んだ取り組みや人材育成が必要と意見が相次いだ。

子供会活動や学校行事にサークル活動を組み込む・・非農家の参入を促す・・幅広い年代が参加しやすい花壇づくりから始める・・など様々な組織と連携した取り組みが提案された。

平成27年11月27日


鹿児島県の管内の水土里サークル活動の状況 

水土里サークル活動とは・農村地域では過疎化・高齢化・混住化等が進み,農地や農業用水等の地域資源を守る共同活動の脆弱化が進んでいます。そこで,平成19年度からこれらの保全管理活動を地域ぐるみで支えていく制度が始まり,本県ではこの活動に「水土里サークル活動」という愛称をつけて推進しています。

また,これまでの共同活動支援に加えて,平成23年度からは,老朽化の進む農業用施設の長寿命化のための補修・更新等を行う取り組みを支援する向上活動支援も始まりました。

 北薩地域振興局管内でも多くの地域で多様な主体の参画を得た活動が展開されています。

H25北薩管内活動組織一覧表(PDF:44KB)【活動事例】

共同活動(1)基礎活動

農用地,水路・道路等の資源を対象とする基礎的な保全管理活動

基礎活動(2)農村環境保全活動

生物多様性の保全,景観形成などの農村環境の保全を図る活動

環境保全活動向上活動(1)農業用施設の長寿命化を図る活動

長寿命化.北薩地域振興局農林水産部農村整備課

電話番号:0996-25-5523

http://www.pref.kagoshima.jp/am12/chiiki/hokusatsu/sangyo/nougyou/nougyounousonnseibi/midori.html

20:09 2015/11/27

 

2014.11.27 カテゴリ:本社通信

奄美新聞・水土里サークル活動、解決策141127水土里サークル

サークル活動推進に向け、グループごとに意見を出したワークショップ

「家族連れIターン誘致」「兼業農家推進」「土地適した作物」

ワークショップで方向性 2014年度「奄美大島水土里=みどり=サークル活動推進大会」(県大島支庁、県水土里サークル活動支援協議会主催)が27日、奄美市名瀬の奄美観光ホテルであった。事例発表や水土里サークル活動推進に向けたワークショップを実施。高齢化や農業従事者の減少など現状の課題をまとめながら、テーマごとに「楽しめる農業」「儲かる農業」など、それぞれの方向性をまとめた。

同大会は、農業・農村の多面的機能の維持・発揮のため、今年度に創設された多面的機能支払交付金の周知を図るとともに、奄美大島における同サークルの取り組みを推進することを目的に開催。同サークル活動組織や集落代表者、市町村、県の関係機関など約150人が参加した。

大島支庁農林水産部長の芝敏晃部長は「耕作放棄地など課題もあるが、すばらしい環境が次世代に引き継がれることを願う」とあいさつ。その後、県農政部農村振興課から、同サークル活動について説明。多面的機能支払(水土里サークル活動)のポイントとして、▽地域の工夫で様々な特色ある取り組みが可能▽交付金の対象となる活動が拡充―などと紹介した。

ワークショップでは「奄美大島において水土里サークル活動を推進するには?」というテーマを掲げ、①集落住民の参加を推進②リーダーの育成を進める③事務的負担を軽減④耕作放棄地の問題を解消―という4つの項目について、グループごとに意見交換した。

それぞれ項目は異なるものの、課題として「高齢化」「後継者不足」「農業従事者の減少」「若者の減少」「台風・イノシシ対策」―などが挙がった。具体的な解決策としては、「家族連れのIターン者誘致」「兼業農家の推進」「土地に適した作物を育てる」「行政との連携」などの意見があった。

このほか、奄美市笠利町宇宿の宇宿ゆいの郷ティダむらづくり隊による事例発表や、第14回「あまみフォト農美展」の作品展示などもあった。

http://amamishimbun.co.jp/index.php?QBlog-20141127-1

20:12 2015/11/27 


 和田様・お忙しい中返事をいただき感謝しております・

拝啓

和田様教えてください・市町村長と行政が自分たちで考えないで・他人に教わるなんで・調べて・国民に相談をするのが当然と思います?!

 

奄美大島に雇用政策を?!

 引用

新聞記事で怒りを覚えた・奄美市の職員がプランを考えて・国民に提案して討論を通じて決定していくべきなのに・主権者はまるで後で知らせるという奄美特有の非民主的な記事ばかりです・地方分権法で地元の自治体で主権者と議論をして決めていくべきなのに・他所の人間に教えてもらうとは間違いです・ 

・平成27年11月27日


奄美市総合戦略会議・幸福度アンケートへ・作業部会素案で意見交換・2015.05.18

引用

カテゴリ:本社通信 奄美新聞・奄美大島総合戦略策定へ

19日、島内5市町村による「奄美大島総合戦略推進本部」が設立された・行政枠組越え「地方創生」 5市町村共同、全国でも異例

島内5市町村の首長で構成される「奄美大島総合戦略推進本部」(本部長・朝山毅奄美市長)が19日設立され、その第1回会議が同市名瀬AiAiひろばであった。同島の将来人口ビジョンと総合戦略策定が目的。朝山市長の呼びかけに他4町村も賛同し、設立された。地方創生の推進に向けては今年度、自治体ごとの総合戦略策定が進められているが、行政の枠組みを越えて複数の自治体が連携・共同で戦略策定に当たるのは全国でも異例。

本部員は5市町村の首長。役職は朝山本部長のほか、副本部長には房克臣瀬戸内町長が就いた。奄美大島における人口減少などの課題解決に向け、地方創生に関する施策を5市町村が広域的に連携し、推進する役割を担う。

今後策定する「奄美大島総合戦略」は、一昨年に奄美12市町村で策定した「奄美群島成長戦略ビジョン」に掲載している施策に加え、さらに同ビジョンにはない若い世代の結婚・出産・子育てなど少子化対策も重点的に盛り込む方針。

また人口ビジョンは2060年を目途とした奄美大島全体の目標人口を設定するもの。鹿児島経済研究所(鹿銀系シンクタンク)にデータ収集や、若い世代などを対象とした結婚・出産等に関する希望などのアンケート調査を委託。それらをもとに各市町村の企画課長らによる作業部会で素案を作り、推進本部で決定する流れ。人口ビジョンは9月、総合戦略は12月までにそれぞれ策定予定。

5市町村が共同で人口ビジョン・総合戦略の策定に取り組むメリットについて、同推進本部事務局(奄美市企画調整課)は「島内だけの人の移動では、島全体としての地域経済縮小の克服にはつながらない。各市町村が単独で転入者を呼び込む施策を打つよりも、奄美大島全体で島外からの転入者を増やす視点を持った取り組みが必要」と主張。島内の限られたパイ(人口)を近隣自治体で奪い合うような施策でなく、島単位での人口対策の推進が求められているとした。

朝山本部長は「各市町村で共通する政策課題を持ち合い、互いに努力・補完し合いながら、相乗作用により(島全体が)活性化できればと考えている」などとあいさつ。同推進本部の設立・戦略策定による奄美大島での地方創生の推進に期待を寄せた。

http://amamishimbun.co.jp/index.php?QBlog-20150518-2

平成27年11月27日


人口ビジョン達成を目標に今後5年間の施策を検討する「奄美市総合戦略会議」(座長勝真一郎サイバー大学教授)の第3回会合が26日、奄美市名瀬の奄美会館であった。前回会合などを基に作業部会がまとめた市総合戦略(素案)について意見交換。委員に対しても素案以外の提案を求めた。市総合戦略策定に向けた意見聴衆の場と位置づけられ、産官学金など委嘱を受けた各分野の委員16人が出席。

12月をめどに策定作業を進め、同時に奄美大島5市町村共同の「奄美大島総合戦略」と60年の目標人口を設定した「奄美大島人口ビジョン」もまとめる。会合は全4回を予定している。

第3回の今回は、作業部会が作成した総合戦略策定に関する・1・基本的な考え方・2・島の目指すべき姿について・・のどの説明があった。・1・は地元雇用の創出による転出抑制数を年間78人、移住促進による目標転入数52人などとする一定程度の人口を維持できる島・・など5項目について意見交換した。

・2・は「しあわせの島」の実現へ向け・・経済的に自立した島・・子育てに適した島・・皆が知恵を出し、実行する島・・豊かな自然と伝統を守る島・・の4項目目。

それぞれ毎年住民アンケートを実施して「幸福度」を確認していくことや、項目ごとに重要業績評価指数(KPI)を設定することを申し合わせた。アンケートに関しては「まず奄美特有の幸福度を調査すべき」、幸福度は個人差があり奄美らしい調査項目を」などの提案があった。

KPIについては作業部会が作成した以外について委員それぞれが12月7日までに事務局まで提出する。次回の最終会合は12月25日に予定している。

平成27年11月27日 


2015年11月19日 (木)

深夜放送で聞く・人生の折り返し点を迎えるあなたに贈る25の言葉 単行本(ソフトカバー) – 2015/10/28 佐々木 常夫 (著) 40万部のベストセラー『働く君に贈る25の言葉』から5年――、あなたに贈る感動的で親身な珠玉の手紙たち!

引用


人生の折り返し点を迎えるあなたに贈る25の言葉 単行本(ソフトカバー)  – 2015/10/28 佐々木 常夫   (著) 40万部のベストセラー『働く君に贈る25の言葉』から5年――、あなたに贈る感動的で親身な珠玉の手紙たち!


 人生の後半を最大限に生きるための一生モノの心温まる人生の羅針盤! この本は、あなたを変える。

ビジネスパーソンに絶大な人気をもつ「ワークライフバランス」のパイオニア、元・東レ経営研究所社長の佐々木常夫さんの最新作!

感動のベストセラー『働く君に贈る25の言葉』では入社間もない若者たちへ、

『そうか君は課長になったのか』では、課長職にスキルアップした中年の星たちに、心温まるアドバイスを手紙という形にして佐々木さんが贈り、多くの読者の心を捉えました。

この本では、40代~50代のビジネスマン生活の終盤戦を迎え、「次の実りある豊かな人生」を考えるときに、これ以上ない最適で親身なアドバイスを、まるで友に語りかけるかのような25通の手紙で綴ります。

これは、自分の人生を最大限に生きるための最高のプレゼント!

 内容(「BOOK」データベースより)

 本書では、40代~50代のビジネスマン生活の終盤戦を迎え、「次の実りある豊かな人生」を考えるときに、これ以上ない実践的で親身なアドバイスをまるで友に語りかけるかのように25通の手紙で綴ります。これは、あなたの人生を最大限に生きるための最高のプレゼント!

 単行本(ソフトカバー): 194ページ出版社: 講談社 (2015/10/28)

言語: 日本語発売日: 2015/10/28

目次

1番目の手紙 50歳は人生の折り返し点 考えなくてはいけないことがたくさんある

2番目の手紙 「五十にして惑わず」を目指そう

3番目の手紙 50歳からの「中ぐらいの野心のすすめ」

4番目の手紙 子どもはかけがえのない存在付き合いは真摯に 少し距離をおいて

5番目の手紙 地域とのつながりは、自分から一歩を踏み出そう

6番目の手紙 50歳からの人生はスタンスを変えよう

7番目の手紙 子どもとの付き合いは、まず理解に徹し、そして理解されよう

8番目の手紙 夫婦関係の秘訣は相手の立場に立つこと

9番目の手紙 親の介護の問題は、親も含めてみんなで話し合う

10番目の手紙 お節介焼きのリーダーを目指そう

11番目の手紙 老後にSome Moneyは必要 でもSome Moneyまでで十分

12番目の手紙 それでもなお、真摯に仕事に向きあう

13番目の手紙 他人と自分を比べるな自分は自分 内面を磨け

14番目の手紙 兄弟の絆には手入れが必要

15番目の手紙 「終の棲家」は一人でも、夫婦だけでも、子ども夫婦と一緒に暮らすことでもよし

16番目の手紙 自分の不完全さを受け入れ、相手の不完全さを許す

17番目の手紙 親は子どもを育てて、子どもから教えられる

18番目の手紙 ペットはプレゼントの提供者

19番目の手紙 会社で得た能力を社会に活かす

20番目の手紙 50歳からの読書は最高の友人

21番目の手紙 悲観は気分のもの、楽観は意志のもの

22番目の手紙 50代からの旅は、驚きは少ないが味がでる

23番目の手紙 いくつになっても、「今」を生きる

24番目の手紙 いつ死んでも「悔いのない」自分になる

25番目の手紙 家族への思いを文字にする

エピローグの手紙 運命を引き受けてその中でがんばる

6:35 2015/11/19

 

 

 

深夜放送・佐々木常夫 オフィシャルWEBサイト 人生の折り返し点を迎えるあなたに贈る25の言葉人生の折り返し点を迎えるあなたに贈る25の言葉(講談社)

 

 本書では、40代~50代のビジネスマン生活の終盤戦を迎え、「次の実りある豊かな人生」を考えるときに、これ以上ない実践的で親身なアドバイスをまるで友に語りかけるかのように25通の手紙で綴ります。これは、あなたの人生を最大限に生きるための最高のプレゼント。

50歳からの生き方50歳からの生き方

(海竜社) 人は何歳からでも成長できる。人生の後半を積極的に生きる47のメッセージ。

実践7つの習慣  何を学び、いかに生きるか実践 7つの習慣  何を学び、いかに生きるか(PHP研究所)

スティーブン・R・コヴィ―博士の『7つの習慣』は、1989年の初版刊行以来、販売部数は全世界で3000万部に達している。日本でもミリオンセラーとなっている。本書は、『7つの習慣』を愛読し、仕事、人生、家族にその考えを実践してきた著者が、自らの公私両面の経験と照らし合わせながら、日本人に分かりやすく解説する一冊。

それでも、人を愛しなさい生き方、働き方を教えてくれる26の言葉それでも、人を愛しなさい。生き方、働き方を教えてくれる26の言葉

(あさ出版)

人生に明確な「答え」はありません。ただ確実に言えることは、人は「生きる指針」を見失わなければ、迷うことはなくなり、強く生きられるということです。本書では、そんな著者の強さの源にもなった26の名言を取り上げ、その意味を一つひとつ丁寧に解説しております。

ビジネスマンに贈る 生きる「論語」ビジネスマンに贈る 生きる「論語」

(文藝春秋)

ビジネスマンは『論語』で武装せよ!

 

リーダーは『論語』によって鍛えられ、磨かれる。結果より努力の過程、思いやりと実行。すべてのビジネスマンにおくる最強の入門書。

 

それでもなお生きるそれでもなお生きる

(河出書房新社)

 

 運命を引き受ける。しかし運命は変えられる。障害の子と病気の妻を抱えながら社長になった著者が贈る不安な時代を生き抜く処方箋。

リーダーという生き方リーダーという生き方 (WAVE出版)

リーダーシップについて語るのは難しい。なぜなら、それは「目に見えないもの」だからだ。そもそも、その人がリーダーであるかどうかを決めるのは本人ではない。周りの人がそう認めたり、感じたりしたときにはじめてリーダーたりうるのだ。本書は、そのようなリーダーシップを身に付けるために大切なことを伝える一冊。著者の経験と、敬愛する「本物のリーダー」のエピソードを紹介しながら、「リーダーという生き方」がやさしく説かれる。

【ポケットシリーズ】そうか、君は課長になったのか。【ポケットシリーズ】そうか、君は課長になったのか。 (WAVE出版)

 課長が苦境に立たされている――。 人員削減の一方で業務は増えるばかり。価値観の多様化でチームをまとめるのも困難。そんな中、自ら人生を大切にしながら、いかに「結果」を出し続けるか。かつて“最強の課長”と呼ばれワーク・ライフ・バランスのカリスマが、教える「マネジメントの奥義」。

【ポケットシリーズ】働く君に贈る25の言葉【ポケットシリーズ】働く君に贈る25の言葉 (WAVE出版)

自閉症の長男、病に倒れた妻……。過酷な運命を引き受けながら、数々の大事業を成功させ、社長に上りつめたビジネスマンの逆風をしなやかに生き抜く「仕事力」と「人間力」とは――。

【ポケットシリーズ】部下を定時に帰す「仕事術」【ポケットシリーズ】部下を定時に帰す「仕事術」 (WAVE出版)


  計画を先行させる「戦略的仕事術」、時間を節約する「効率的仕事術」、時間を増大させる「広角的仕事術」の3本柱で「最短距離」で「成果」を出すリーダーの知恵を説く

個人だけではなく「チーム丸ごとの効率化」の薦めとともに「ワークライフマネジメント」「ダイバーシティ」も目指す究極の働き方を示す。

「本物の営業マン」の話をしよう著書「本物の営業マン」の話をしよう(PHPビジネス新書)[新書]

多くの人が「売るためには何度も顧客を訪問せねばならない」「より多く商品を売った営業マンこそ優秀」「お客様は『神様』である」と考えている。しかし、それは大きな間違いだ。本書は営業の仕事の本質とは何かを解説する。

《新版》 ビッグツリー著書《完全版》 ビッグツリー(WAVE出版)

家族の危機を抱えながら、東レ同期トップで取締役。

 「ワークライフバランス」珠玉のモデル。奇跡の家族再生を果たした手記。

佐々木常夫 オフィシャルWEBサイト 


http://sasakitsuneo.jp/profile/index.html


プロフィール トップへ戻る 

1969年東大経済学部卒業、同年東レ入社。自閉症の長男を含め3人の子どもを持つ。しばしば問題を起こす長男の世話、加えて肝臓病とうつ病を患った妻を抱え多難な家庭生活。一方、会社では大阪・東京と6度の転勤、破綻会社の再建やさまざまな事業改革など多忙を極め、そうした仕事にも全力で取り組む。

2001年、東レ同期トップで取締役となり、2003年より東レ経営研究所社長となる。2010年(株)佐々木常夫マネージメント・リサーチ代表。何度かの事業改革の実行や3代の社長に仕えた経験から独特の経営観をもち、現在経営者育成のプログラムの講師などを勤める。

 社外業務としては内閣府の男女共同参画会議議員、大阪大学客員教授 などの公職を歴任。

著書紹介 過去の講演実積 佐々木常夫の主な講演テーマ

 http://sasakitsuneo.jp/

最近のコラム

http://sasakitsuneo.jp/column2/index.html

 佐々木常夫 オフィシャルWEBサイト 

プロフィール コラム リンク お問い合わせ

コラム トップへ戻る 

人を動かす力

ツイート 2012年3月 1日 18:16   コメント(0) | トラックバック(0) | リーダーシップ

「人を動かす力」(PHPビジネス新書 渡部昇一)は歴史に名を残す指導者は日ごろ何を考え何を拠りどころとしてどうような行動をしていたのかを豊臣秀吉、乃木希典、渋沢栄一、松下幸之助などを例に解き明かしている。

その中で指導者に必要とされる「情報力」についても触れられている。

ある高級官僚に嫁いだ婦人が日米開戦のニュースを聞いた瞬間から「日本は負ける」と信じて疑わず政府の中枢部門にいたご主人と年中喧嘩をしていたという。

 彼女は父親が商社マンで戦前に何年かアメリカで過ごしその豊かさを身を持って体験していた。例えばピアノは日本ではほとんど普及していなかったがアメリカではごく普通の中産家庭にもグランドピアノがありこんなに差があるのだから日本は戦争に勝てるわけがないというのが奥さんの主張であった。

 東大法学部を優秀な成績で卒業し多くの知識と情報を持つご主人の方がちょっとした末端情報から事実を読み取る力のある奥さんにかなわなかったということだ。

 秀吉の例では本能寺の変の報に接するや直ちに毛利軍と講和を結び10日後には山崎の合戦で光秀を破っている。

この「信長殺される」の情報を持っていたのは秀吉だけではなかった。柴田勝家や滝川一益をはじめ織田家の主だった武将には同じ情報が同じ時期に届いていた。ところがその中で「今だ」と思ってすぐ行動したのは秀吉だけだった。

 同じ情報を入手しても受け手である人間の能力によってこれだけの違いがでてくる。

そういった能力は学校の勉強では身に付かないようである。

どうしたらそういった能力が学べるか。筆者は「万感を込めて世の中を見続けることで未来を見通す直観力が養われる」という。

このへんは少し難しい表現ではあるが私流に言えば「世の中を良くしたいという志を強く持ったり可能な限り自分を成長させたいという熱い思いを持ち続けている人」には自ずから備わってくる能力ではないかと思う。

 

« 会社は家族 社長は親 | メインページ | アーカイブ

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 人を動かす力

このブログ記事に対するトラックバックURL:

http://sasakitsuneo.jp/column2/mt-tb.cgi/81

6:06 2015/11/19


第一次世界大戦と日本 井上 寿一 (著) 16件のカスタマーレビュー ぼくらの民主主義なんだぜ (朝日新書) 新書– 高橋源一郎 (著) 46件のカスタマーレビュー

 引用


第一次世界大戦と日本 井上 寿一   (著)          16件のカスタマーレビュー

内容紹介

現代日本の原点はここにあった!

 

2014年は第一次世界大戦の開戦100年目です。その影響は第二次世界大戦以上で日本にも深く及んでいました。大戦前後の日本社会を観察すると「複数政党制への過渡期」「好景気から長期停滞へ」「大衆社会のなかの格差拡大」という、まさに今日的な課題がみえてきます。この戦争が浮かびあがらせた課題は21世紀の現在も構造としては変わっていないのです。本書は、さまざまな側面から「現代日本」の始まりを考える一冊です。

 

内容(「BOOK」データベースより)

 

「世界の一等国」の仲間入り、大衆消費文化、バブル崩壊とその後の長期経済停滞、格差と貧困、女性の社会進出…「現代日本」はここから始まった。

新書: 276ページ出版社: 講談社 (2014/6/18)

言語: 日本語発売日: 2014/6/18

 目次

1章 外交(サラエボの銃声欧州大戦略史 ほか)

2章 軍事(日本海軍、地中海へ白色人種対有色人種 ほか)

3章 政治(憲政会政友会 ほか)

4章 経済(成金の登場株成金 ほか)

5章 社会(農村の貧困救済事業 ほか)

6章 文化(江戸っ子のフランス兵アルザスの重要性 ほか)

   商品の概要に戻る

ポピュリズムと他人への無関心が引き起こす恐ろしさ

 題名通りの本で満足しました。第一次世界大戦、日本は連合国側で最終的には参戦します。実利としてはドイツ軍が保有していた青島を奪うこと、名目としてはアメリカ合衆国が中心となって喧伝していた人道的側面から、ということで極東の島国もこれに関与する事になります。


本書では外交、軍事、経済、社会、文化、と重要テーマごとに第一次世界大戦が及ぼしたインパクトを当時の新聞記事などを織り交ぜながら生々しく紹介しています。章の間で重複する記述も多々ありますが、むしろ本書のような内容の場合は、同じイベントであっても頻繁に参照してもらう方が、記憶が確かになるのでありがたかったです。

個人的に、最も興味深く拝読したのは経済および社会面です。戦争景気により成金が登場する、しかし戦争終結に伴い多くの成金が無一文になるなど社会混乱も激しく起こる。そして社会に大きな格差が生じ、政治家の暗殺など社会不安が増大する。しかし本書の最後に記載されているように、日本が国際連盟から脱退し、軍部が影響を強め真珠湾攻撃の前年をむかえるというのに、大衆消費文化に一度浸ってしまった上流婦人は高級デパートで浪費活動にいそしむ、ということで、何とも薄気味悪い気分になりました。

民主主義は素晴らしいし私はそれ以外の政体の国で生活したいとは全く思いませんが、ポピュリズム、そして他人に対する無関心さが引き起こす恐ろしさについては本書を読んで強く実感しました。

実は 焦点や内容が分かりづらい 


今年が開戦100年目ということで、第一次世界大戦に関する著作が我が国でも複数発行されている。本書のタイトルもその通りなのだが、本書では大戦後の日本を描いている。大戦を経て政治、外交、経済、社会が大きく変容する中での、日本への影響といったあたりが本書の主題と言えよう。

そして、本書では繰り返し、大戦後の日本と現代日本が似ているという主張や描写がなされている。これは、本書のみならず、近年の著者の新書全てがそうなのである。別に全く似ていないとは言わない。しかし、例えばだ、地方経済の疲弊で地方の労働者が都市に流入し貧困層を形成するのは、現代とWWI大戦後の日本だけでなく、他国でもあるいは、江戸末期にも共通している。外形的に類似することと、その背景や本質まで共通することは実は似て非なることが著者の作品では往々にして捨象されている点には留意が必要だろう。

 

一方で、こうした部分を除くと本書は読み辛い。外交、内政、経済、社会などに章建てを分けているが、結果として、1917年あたりからの日本史を繰り返し読まされる。各章には相互関係があるのだから、素直に何年かを単位とした章建てにした方が格段に読みやすかったろう。また、章によっては、1930年代までが守備範囲となっていて、それがWWIの影響なのか不明な部分も多い。

また、登場人物の注釈もないので、「国際会議屋」などと適当な仇名をつけられた外交官たちの歴史上の役割に何ら言及がないのも、新書の読者層を考えれば不十分と言わざるを得ない。

実は、WWIからの10年は全て大正期である。つまり、ポストWWI=大正時代=立憲政治=資本主義全開=中産階級勃興=格差拡大=都市の平和と地方の貧困あたりは当たり前に重なっている。この点で、WWIに依拠せず、たとえば立憲主義や中産階級を視点として当時日本をと捉える方が分かりやすいし、そうした著者は著者の作品含め近年多くある。

実は 焦点や内容が分かりづらい

今年が開戦100年目ということで、第一次世界大戦に関する著作が我が国でも複数発行されている。本書のタイトルもその通りなのだが、本書では大戦後の日本を描いている。大戦を経て政治、外交、経済、社会が大きく変容する中での、日本への影響といったあたりが本書の主題と言えよう。

そして、本書では繰り返し、大戦後の日本と現代日本が似ているという主張や描写がなされている。これは、本書のみならず、近年の著者の新書全てがそうなのである。別に全く似ていないとは言わない。しかし、例えばだ、地方経済の疲弊で地方の労働者が都市に流入し貧困層を形成するのは、現代とWWI大戦後の日本だけでなく、他国でもあるいは、江戸末期にも共通している。外形的に類似することと、その背景や本質まで共通することは実は似て非なることが著者の作品では往々にして捨象されている点には留意が必要だろう。

 一方で、こうした部分を除くと本書は読み辛い。外交、内政、経済、社会などに章建てを分けているが、結果として、1917年あたりからの日本史を繰り返し読まされる。各章には相互関係があるのだから、素直に何年かを単位とした章建てにした方が格段に読みやすかったろう。また、章によっては、1930年代までが守備範囲となっていて、それがWWIの影響なのか不明な部分も多い。

また、登場人物の注釈もないので、「国際会議屋」などと適当な仇名をつけられた外交官たちの歴史上の役割に何ら言及がないのも、新書の読者層を考えれば不十分と言わざるを得ない。

 実は、WWIからの10年は全て大正期である。つまり、ポストWWI=大正時代=立憲政治=資本主義全開=中産階級勃興=格差拡大=都市の平和と地方の貧困あたりは当たり前に重なっている。この点で、WWIに依拠せず、たとえば立憲主義や中産階級を視点として当時日本をと捉える方が分かりやすいし、そうした著者は著者の作品含め近年多くある。

ポピュリズムと他人への無関心が引き起こす恐ろしさ

題名通りの本で満足しました。第一次世界大戦、日本は連合国側で最終的には参戦します。実利としてはドイツ軍が保有していた青島を奪うこと、名目としてはアメリカ合衆国が中心となって喧伝していた人道的側面から、ということで極東の島国もこれに関与する事になります。

本書では外交、軍事、経済、社会、文化、と重要テーマごとに第一次世界大戦が及ぼしたインパクトを当時の新聞記事などを織り交ぜながら生々しく紹介しています。章の間で重複する記述も多々ありますが、むしろ本書のような内容の場合は、同じイベントであっても頻繁に参照してもらう方が、記憶が確かになるのでありがたかったです。

個人的に、最も興味深く拝読したのは経済および社会面です。戦争景気により成金が登場する、しかし戦争終結に伴い多くの成金が無一文になるなど社会混乱も激しく起こる。そして社会に大きな格差が生じ、政治家の暗殺など社会不安が増大する。しかし本書の最後に記載されているように、日本が国際連盟から脱退し、軍部が影響を強め真珠湾攻撃の前年をむかえるというのに、大衆消費文化に一度浸ってしまった上流婦人は高級デパートで浪費活動にいそしむ、ということで、何とも薄気味悪い気分になりました。

民主主義は素晴らしいし私はそれ以外の政体の国で生活したいとは全く思いませんが、ポピュリズム、そして他人に対する無関心さが引き起こす恐ろしさについては本書を読んで強く実感しました。

第二次世界大戦前の日本も民主主義だった

1914年の第一次世界大戦には日本も関わっていた。外交、軍事、政治、経済、社会、文化の面から当時の日本の状況を著している。

江戸時代末期に締結した不平等条約を克服したのが1911年であり、その直後に第一次世界大戦が勃発した。日本から遠く離れたヨーロッパの戦争であり、戦争当事者であるアメリカ、イギリス、フランス、ドイツは明治期に日本が近代化のお手本とした国々であり、ドイツを敵として戦うことには躊躇もある。それでも日本は参戦し、結果として戦勝国に加わり、国際連盟では理事国にもなる。

 第一次大戦期の戦争特需やその後の不況、国内の政治混乱等、さまざまな要素はあるが、第一次世界大戦後の日本は第二次世界大戦と敗戦に向けて歩を進めているように読め、歴史のダイナミズムを感じた。

 特に著者が強調しているのは、大正デモクラシーを契機に日本には未熟ながらも民主主義が根付き始めていたことである。政治は民意を汲まずに運営することはできない状況になっていた。つまり、第二次世界大戦を起こしたのは日本軍部の独走であり、日本国民は被害者だったということはなく、軍事政権を選び、戦争を支持したのは日本国民であるということだ。現在でも、我々国民の意思によって戦争が始まるかもしれないのだ、と改めて意識させられた。

大正期の日本像を多面的に活写

 第一次世界大戦を扱った本は、2014年が開戦100周年と云うことも有って色々出ている様だが、本書は日本との関わりに焦点を絞り、尚且つ「外交/軍事/政治/経済/社会/文化」と云う多面的な切り口からその全体像を探ると云う点で、今の日本の読者にとって読み易いものとなっている。時期的には第一次世界大戦(欧州大戦)そのものよりも、戦後処理期を扱った部分が大きいのだが、日清・日露の戦いと第二次世界大戦に挟まれた、日本史の中でも割とパッとしない、「戦争のファシズムの時代」の前史としての大正と云う時代の特徴を良く描き出している。視点が幅広い分些か総花的になっている点は認めざるを得ないのだが、パワー・ポリティクスと理想主義、繁栄と虚栄、平和と偽善が奇妙に混淆した雰囲気が孕む数々の矛盾点を、少ない紙面で良く纏めている。「あの時代は何だったのか」と云う時代的意義を考えてみたい読者向き。

但し無論手放しで賞賛出来る訳でもない。例えば経済に関しては高橋是清の施策が何度も国を救った、と高橋を絶賛しているが、彼の評価については最近の経済学者の間でも議論が分かれると聞く。軍事に関しては「精神力の強調は合理的な判断の結果だった」と云う一文が有るが、これは端的に説明不足で意味が分からない。後年日本全土を反知性主義の狂乱に巻き込む精神主義の前哨戦をこんなあっさりと片付けられてしまっては、折角当時と現代との類似点を指摘して、歴史を振り返ることの意義を強調している様な本なのに、消化不良も甚だしい。外交に関しても、やがて30年代に何故あれだけ拙劣な孤立状態に陥ってしまったのか、それを準備した要素は何なのか、と云う考察が見えないし、文化に関しても、たったあれだけでは大正期に花開いた様々の浮世文化の多様性が捉え切れない………等々、まぁ細かい不満点を挙げればキリが無い。巻末には参考文献も用意されていることだし、個々の疑問点については本書を踏み台にして読者がそれぞれ他の本に当たれば良い、と云うことなのかも知れない。

もう一歩踏み込んでほしかった... 立場の違い? 筆者が冒頭部分で指摘しているように、第1次世界大戦は欧米と我が国とでその認識度が天地ほど違う戦争です。実際ヨーロッパにおける戦死者は第一次世界大戦の方が第二次世界大戦を大幅に上回っており、しかもその戦況は凄惨酸鼻を極めました。これは一部で「第一次世界大戦に懲りたヨーロッパの民衆は第二次世界大戦を実は少し手抜きして戦ったのだ」などというブラックな冗談が通用してしまう程なのです。

我が国にとって第二次世界大戦(我が国にとっては“大東亜戦争”)はどのような意味を持っていたのか。それは現在でも総括することの難し意問題ですが、300万人が亡くなり、国中の人が飢えに苦しみ、現在敗戦後70年経っても外国の軍隊がなお国内に駐留し続けるという異常事態を招来した国始まって以来の大事件でした。一方第一次世界大戦は我が国にとって、所詮「欧州大戦」だったのです。本当はそれではいけなかったのですが・・・

最近になって静かにではありますが、「なぜあの戦争は起こったのか」、「なぜ日本は勝てない戦争をしたのか」という問題を問う声が上がっています。我が国の国民にとってあの戦争は何だったのかを直視するのに70年の歳月が必要だったということなのでしょう。しかも歴史は待ってくれません。気がつけば、隣国との問題が再び重要政治課題として浮上してきています。

こういう立場で歴史を読み解こうとする人々たちにとって「あの戦争はなんだったのか?を理解しようとするならば、単純に軍部が暴走したとか、我が国の政党政治がだらしがなかったなどといっても何も分からない。遡って、日露戦争の戦後処理問題、第一次世界大戦とその戦後に我が国がどう向き合い、どう対処したか?を考察しなければならない」という考え方が次第に共通認識になりつつあるように思えます。実際、我が国の国民にとっては「総力戦」ということの本当の悲惨さは大東亜戦争によって初めて理解されたといっても過言ではないのです。

本書は俗な言い方になりますが「ありそうでなかった歴史書」で、第一次世界大戦とその後数年に関心を絞って、多方面から繰り返し歴史を検証しなおしている本です。しかし、先ほどの疑問をもって本書を手に取ったひとは、物足りないものを感じたのではないでしょうか。現代を考えるためには「あの戦争」を深く考えてみる必要があり、「あの戦争」を考えるためには大正〜昭和初期の歴史を考えてみる必要があるのです。決して中間部が省かれてよい問題ではないと思います。その意味で本書は大変に詳細に書かれている割には、もう一歩踏み込みが足りないという印象をどうしても受けてしまいます。そういう目的で書かれたものではない、といわれればそれまでですが・・・

わたしの評は多くの方々とは違った立場からの評になっているかも知れませんが、現代史に興味を持つ方々のなかにはわたしの立場に賛成して下さる方も多いのではないかと思い、書かせていただきました。

三冊の分厚いハードカバーの本をギュッと一冊の新書にした濃厚でしかも解り易い名著 今年は第一次世界大戦後、100年目にあたるということで、同様なタイトルの本が出版されている。しかし、この本は一味違う、日本の当時の可憐なまでの世界外交。とりわけ、地中海へ駆逐艦などをくり出したり、初めて世界の中でどのように自分たちをアピールしようかと、卓越した石井菊次郎などらの外交など、おおむね解り易く先人の努力を描き出している。

一方、国内経済は欧州の大戦によるバブルとその崩壊の時代がやってきていた。今ちょうど、T・ピケティの二十一世紀の資本論を読んでいるが、まさに格差が急拡大していく時代なのである。奮闘する高橋是清は、財政の立て直しと、ケインズが後にモデル化した、積極的な財政投融資まで動員して、膨らんだ供給に需要を創造せんと三度その国難に立ち向かう、一方それにこたえて、軍縮に努力する政治家達。しかし、こんなとき、大震災など次から次へと襲ってくる。平坦な文章でありながら井上氏は時々エピソードをいれながら、読むものを引き付けていく。地方の疲弊は次第に極限までに達していく、5・15事件に当時の世評が好意的であったのも、農村での悲惨な身売りのような現実があったからである。にもかかわらず、井上氏は同じ頃、江の島での酔客の大騒ぎの様子や、デパートで贅沢な買い物をする人々とその時代のエピソードをうまくとりいれている。

エッフェル塔での親王の買い物に、お金がなくあわてる随行員たちの話も大笑いである。そののち、山中温泉で淫蕩な遊び(子供にはそう見えたのだろう。芸者遊びのことだ。)に強く反発した悪魔のような・辻政信らが、また自分の妹が女郎に売られていく農村出身の兵士たちが底辺でうごめきはじめていた。その部分はその後ことなので、井上氏はふれていないが、邪悪なものが出現するその前のまさに嵐の前の花見のような時代であったことを、その後のことを知っているわれわれは、手に汗をにぎりながらこの本を読んでいく。

歴史はもしかしたら避けられたかもしれないものの集大成である。これは、もとドイツの首相であったアデナウァーの言葉である。

ケルンの市長時代をとうし、ナチスに何回も投獄された彼ならではの言葉であろう。

しかし、井上氏の筆力により、「がんばれとダルマ宰相」と叫びたくなる、そんな一冊である。

太平洋戦争の前に、外交、政治、軍部、経済で何が起きたかを概観する

 戦勝国として先進国の仲間入りを果たそうとする日本の国際連合との関係、外交の文化化と軍部とのせめぎあい、政党政治の始まり、その頃の庶民の生活文化を概観したい人にはおすすめ。大正時代の頃の写真も少ないが挿入され、イデオロギー色もないため、ひっかかりがなく一日ぐらいで読める。

なんか消化不良 サラエヴォ事件から100周年の今年、第一次世界大戦についての本がいくつか刊行されている。第一次世界大戦で現代の仕組みがほとんど作られているという人が多い。しかし私はあまりこの時期周辺の歴史は詳しくない。オーストリア=ハンガリー帝国の歴史などは何度読んでも全体像が把握できない。こういう基礎的知識不足もあると思うのだが、この本を読んでも第一次世界大戦と日本のその後についての結びつきの明確な像や納得が得られなかった。読み終わって著者が何をいいたかったのか今一つ消化不良。

第一次世界大戦後の協調外交の世界的流れ。大衆消費社会の出現。戦争が軍隊だけのものではなく、生産力を含む総力戦へと変質。デモクラシーへの流れ。戦争景気による成り金の出現。都市部への人口の大量流入開始。第一次世界大戦をターニングポイントに起こったと言われるものがそれなりに記述されているが、その因果関係とその後の日本にどういう意味をもったかなどが記述されないためなんとなく消化不足。読んで「そうかわかった」という感じにならない。

格差の拡大は社会を分断する 現代に直接繋がる歴史は、第一次大戦にはじまる。大戦の嵐の外にいた我が国も例外ではない。のちの「戦争とファシズムの時代」は、第一次大戦とその後の時期に種子がまかれたと著者はいう。

 本書では、大戦を期に大きく変貌した日本社会を、外交、軍事、政治、経済、社会、文化のそれぞれの観点から多角的にとらえようとする。

 著者は、過去の著作 において明治を「開発独裁」の時代とした。しかし、大戦後に大正時代の日本は大衆化の時代を迎える。

 秘密外交から公開外交へ。政党による議会政治も発展した。自由主義経済により経済活動が活発になって消費文化が根付く一方、格差が社会的な問題となる。そして、大衆消費文化への反動から国家主義が伸張した。ファシズムの淵源は単純ではない。

この薄気味悪さに・・・

外交・軍事・経済・文化等のさまざまな切り口から100年前をのぞむ。各章が合わせ絵具のようになって、往時の空気をよみがえらせる。第一次世界大戦は、いわば欧州大戦。だから日本人には縁遠い。しかしその「実感」とは裏腹に、この国に及ぼした影響は甚大。しかも当時の「薄気味悪さ」がこの現代に通じていれば、読むしかない。日本はその頃、大戦バブルに酔い、その崩壊で行方を見失った。妙な明るさが巷にただよい、他方ひろがる格差に手をこまねいた。その後しばらくして軍靴の音が聞こえ出したことは、言うまでもない。そんな「時代の空気」は理屈だけでは学べない。だから感覚も添えて読む必要がある。文章がいい。一気に読める。駿馬のごときその筆致に身をゆだねれば、知らずしらず体の中に「時代の空気」はしみこんでいる。

8:06 2015/11/19  


ぼくらの民主主義なんだぜ (朝日新書) 新書– 高橋源一郎 (著) 46件のカスタマーレビュー内容紹介

日本人に民主主義はムリなのか? 絶望しないための48か条。「論壇時評」はくしくも3月11日の東日本大震災直後からはじまり、震災と原発はこの国の民主主義に潜んでいる重大な欠陥を炙り出した。若者の就活、ヘイトスピーチ、特定秘密保護法、従軍慰安婦、表現の自由……さまざまな問題を取り上げながら、課題の解決に必要な柔らかい思考の根がとらえる、みんなで作る「ぼくらの民主主義」のためのエッセイ48。

大きな声より小さな声に耳をすませた、著者の前人未到の傑作。2011年4月から2015年3月まで、朝日新聞に大好評連載された「論壇時評」に加筆して新書化。

  目次から 


ことばもまた「復興」されなければならない/スローな民主主義にしてくれ/民主主義は単なるシステムじゃない/〈東北〉がはじまりの場所になればいい/国も憲法も自分で作っちゃおうぜ/自民党改憲案は最高の「アート」だった/ぼくらはみんな「泡沫」だ/戦争を知らない世代こそが希望なのか/DV国家に生まれて/ぼくたちはみんな忘れてしまうね/わたしたちは自ら望んで「駒」になろうとしているのかもしれない/「アナ雪」と天皇制/クソ民主主義にバカの一票/「怪物」は日常の中にいる

 

 

内容(「BOOK」データベースより)

 

大きい声より小さな声に耳をすませる。震災と原発、特定秘密保護法、若者の就活、ヘイトスピーチ、従軍慰安婦、表現の自由などを取りあげながら、壊れた日本を作り直す、絶望しないための48か条。著者の前人未到の傑作。

 

新書: 256ページ出版社: 朝日新聞出版 (2015/5/13)

言語: 日本語

発売日: 2015/5/13

 目次

ことばもまた「復興」されなければならない非正規の思考みんなで上を向こうスローな民主主義にしてくれ柔らかくっても大丈夫「そのままでいいと思ってんの?」

一つの場所に根を張ること「憤れ!!」「憐れみの海」を目指して民主主義は単なるシステムじゃない〔ほか〕

 

  商品の概要に戻る

懐の深い柔らかい言葉で、現実問題を見つめる好著 高橋源一郎さんのご著作はこれまで読んだことがないのですが、タイトルと推薦人の方々のお名前に惹かれて購入しました。朝日新聞で連載されていた「論壇時評」を纏めたものということです。

従軍慰安婦問題や原発、イスラム国、ブラックバイトなど多様で複雑な時事問題をハーバーマスやジャック・アタリ、古典ではジャン・ジャック・ルソーやヴォルテールなどの言葉を結びつけながらご自身の経験をもまじえて非常に柔らかい言葉、やさしい文章で語ってくださっています。難しい問題を扱い、高い文章レベルを維持しながらとにかく読みやすい、親しみやすいというのが本書の特徴ではないかと思います。引用される思想家や社会学者も多くは現代のそれなので、知の世界の最先端の学説をある程度頭に入れることができ勉強になります。本書に推薦文を寄せておられる佐藤優さんの読書履歴と重なる部分が多いように感じました。

本書の魅力、あるいはわたしが勝手にメッセージとして受け取ったものは、<知性>とは<柔らかい言葉>であり、<鵜呑みにせず、決めつけないこと>であり<世の中も善悪も単純ではない、ということを深く理解すること>であるということです。これは、最近読んでいる19世紀イギリスの思想家・批評家・教育者であったマシュー・アーノルドのいう<教養>という概念と少し近いものであるという風に感じます-アーノルドの思想の根底には彼の信仰がありますので、簡単に近いなどと言ってはいけないのかもしれませんけれども-。彼の言う「ギリシャ的態度」-積み重ねられた読書が培うもの、<あるものやことを絶対視せずに、行動の前に、一度様々な方向からそのもの・ことをよく考えることのできる知的な態度>です。ちなみにアーノルドの<教養>の定義は、ある程度表現に違いはあるのですが、そのうちの一つを引用すると「知られえる最善のものを知ろうと努力し、読書と反省と観察を私心なく積極的に使用すること」というものです。

戒むべきは、硬直した視野、思考の停止-知的怠惰-、<標的>に対し暴力的に一方的に感情をぶつけること-内心の獣性に従うこと-、おのれの無力感に膝を折ること。これらを防ぐのが真の<知性><教養>であり、民主主義を民主化するものなのだと思います。

私自身無力感-「それが何になる?」という声との闘いであり、理想に対してあまりに非力な己に忸怩たる思いでありますが、民主主義はいわゆる<アマチュア>の力を前提とした政治形態であると思いますし、原発問題をはじめ専門的なことで分からないことはたくさんありますが、分からないからといって発言を躊躇ったり自分なりに考えることを放棄する必要はないので、そこは自信をもって「アマチュアですがなにか?」くらいの気持ちで関心を持ち続けていこうと思います。この本の優しさは、読む者にそう思わせてくれます。「世の中はグレーなことばかりだしぼくにも判断付きかねる事は沢山あるけれども、一緒に考えていこう」と語りかけてくれます。

ものごとをありのままに見つめる勇気、自分の意見が他人と違っても考え続ける勇気、笑われることを覚悟して行動する勇気、自分と異なる意見を持つ者を受け止める勇気-<勇気を失ってしまうなら、産まれて来なかったほうがいい>-これは知性にも言えることです-を持ち続けなくてはいけませんね。

この本は、極端な左翼思想にそまり、日本を取り巻く国際関係(中国や北朝鮮に侵略される可能性がある)が見えていない筆者が書いた本です!

 

この本は、極端な左翼思想にそまり、日本を取り巻く国際関係(中国や北朝鮮に侵略される可能性がある)が見えていない筆者が書いた本です!

筆者の結論は、安保法制を認めない極端な左翼思想にあり、軍事独裁国家の中国や北朝鮮が日本を領海を侵略し、国民を拉致している現実に目を向けていません!

ぼくらの民主主義とは、自分の極端な左翼思想を指すものであり、軍事独裁国家の中国・北朝鮮をけん制する為の安保法制に反対しているので、話になりません!

 

南シナ海や東シナ海での中国の埋め立て基地を作る行動に、何も異論を唱えず、憲法9条さえ守れば、それで良いという筆者の結論には、共感できません。

 

筆者の極端な左翼思想が弟子のシールズに影響を与え、日本をミスリードしていることに、気が付くべきです!

 

今こそ、極端な左翼思想が日本の国益にかなっていないことを自覚してほしいですね!

懐の深い柔らかい言葉で、現実問題を見つめる好著 高橋源一郎さんのご著作はこれまで読んだことがないのですが、タイトルと推薦人の方々のお名前に惹かれて購入しました。朝日新聞で連載されていた「論壇時評」を纏めたものということです。

従軍慰安婦問題や原発、イスラム国、ブラックバイトなど多様で複雑な時事問題をハーバーマスやジャック・アタリ、古典ではジャン・ジャック・ルソーやヴォルテールなどの言葉を結びつけながらご自身の経験をもまじえて非常に柔らかい言葉、やさしい文章で語ってくださっています。難しい問題を扱い、高い文章レベルを維持しながらとにかく読みやすい、親しみやすいというのが本書の特徴ではないかと思います。引用される思想家や社会学者も多くは現代のそれなので、知の世界の最先端の学説をある程度頭に入れることができ勉強になります。本書に推薦文を寄せておられる佐藤優さんの読書履歴と重なる部分が多いように感じました。

本書の魅力、あるいはわたしが勝手にメッセージとして受け取ったものは、<知性>とは<柔らかい言葉>であり、<鵜呑みにせず、決めつけないこと>であり<世の中も善悪も単純ではない、ということを深く理解すること>であるということです。これは、最近読んでいる19世紀イギリスの思想家・批評家・教育者であったマシュー・アーノルドのいう<教養>という概念と少し近いものであるという風に感じます-アーノルドの思想の根底には彼の信仰がありますので、簡単に近いなどと言ってはいけないのかもしれませんけれども-。彼の言う「ギリシャ的態度」-積み重ねられた読書が培うもの、<あるものやことを絶対視せずに、行動の前に、一度様々な方向からそのもの・ことをよく考えることのできる知的な態度>です。ちなみにアーノルドの<教養>の定義は、ある程度表現に違いはあるのですが、そのうちの一つを引用すると「知られえる最善のものを知ろうと努力し、読書と反省と観察を私心なく積極的に使用すること」というものです。

戒むべきは、硬直した視野、思考の停止-知的怠惰-、<標的>に対し暴力的に一方的に感情をぶつけること-内心の獣性に従うこと-、おのれの無力感に膝を折ること。これらを防ぐのが真の<知性><教養>であり、民主主義を民主化するものなのだと思います。

私自身無力感-「それが何になる?」という声との闘いであり、理想に対してあまりに非力な己に忸怩たる思いでありますが、民主主義はいわゆる<アマチュア>の力を前提とした政治形態であると思いますし、原発問題をはじめ専門的なことで分からないことはたくさんありますが、分からないからといって発言を躊躇ったり自分なりに考えることを放棄する必要はないので、そこは自信をもって「アマチュアですがなにか?」くらいの気持ちで関心を持ち続けていこうと思います。この本の優しさは、読む者にそう思わせてくれます。「世の中はグレーなことばかりだしぼくにも判断付きかねる事は沢山あるけれども、一緒に考えていこう」と語りかけてくれます。

ものごとをありのままに見つめる勇気、自分の意見が他人と違っても考え続ける勇気、笑われることを覚悟して行動する勇気、自分と異なる意見を持つ者を受け止める勇気-<勇気を失ってしまうなら、産まれて来なかったほうがいい>-これは知性にも言えることです-を持ち続けなくてはいけませんね。

この本は、極端な左翼思想にそまり、日本を取り巻く国際関係(中国や北朝鮮に侵略される可能性がある)が見えていない筆者が書いた本です!

 

この本は、極端な左翼思想にそまり、日本を取り巻く国際関係(中国や北朝鮮に侵略される可能性がある)が見えていない筆者が書いた本です!

筆者の結論は、安保法制を認めない極端な左翼思想にあり、軍事独裁国家の中国や北朝鮮が日本を領海を侵略し、国民を拉致している現実に目を向けていません!

ぼくらの民主主義とは、自分の極端な左翼思想を指すものであり、軍事独裁国家の中国・北朝鮮をけん制する為の安保法制に反対しているので、話になりません!

 

南シナ海や東シナ海での中国の埋め立て基地を作る行動に、何も異論を唱えず、憲法9条さえ守れば、それで良いという筆者の結論には、共感できません。

筆者の極端な左翼思想が弟子のシールズに影響を与え、日本をミスリードしていることに、気が付くべきです!

今こそ、極端な左翼思想が日本の国益にかなっていないことを自覚してほしいですね!

オススメします

朝日新聞の「論壇時評」の4年分=48本を集めたもの。

 

1本1本は、柔軟で、軽やかで、人に優しい。ネットを含めて、著者を捉えた小さな声が、硬直化した朝日新聞の「論壇時評」というもののイメージを乗り越えていく。そして、それらが4年分も集まると、見えて来るものがある。一つは、この国は健全である、ということ。

それは多くの問題があっても、これだけ様々な人達が思考し、活動し、大事な意見を表明し、それを受けたそれぞれの読者がまた思考して行くからである。もう一つは、上記を感じさせてくれたこの本の著者のような、大きな声も小さな声も、大事なものを吸い上げられる感受性の重要性についてである。一人一人が、そういった感受性を持つことが出来れば、「民主主義」はまだまだイケる、と確信することが出来た。

ホッとする

こういう当たり前のことを当たり前に話す大人が減ったのか根気強く話を聞ける子供が減ったのかは知らないけれども戦後の民主主義というものを空気の様に思い込んでいたらここ数年、冗談みたいな政権が誕生し、やたらヒステリックな支持者が「愛国」「近隣諸国の脅威」という言葉を盾にして物凄い頭の悪い事を言い出した。

困った事に所謂、中流主義は世の出来事を右に左に聞き流し適当に過ごして来たら、割と絶望的な世の中になっていた。誰かを叩く言葉より、今一度、自らの持つ権利と希望を照らすそんな言葉が聞きたい時に本書を見かけた。

その言葉は筆者本人のみならず、遍く諦めていない人々のキラリと光る言葉を拾い集めてくれている。ヘイト本ばかりが居並ぶ本屋で、ホッとする一冊である。

朝日新聞と民主主義

朝日新聞系列が民主主義を語る。ああ、納得の一冊。一体どこの国のための民主主義なのか。

ファンになりました

著者が朝日新聞に連載していたというエッセイを集めた本です。

文筆家とはこんなにも文章を読むのかと、まずは引用文献の多さに驚きました。

論壇時評ですから、扱うテーマは教育、歴史認識問題、ブラック企業、東日本大震災、原発、憲法・・・と多岐にわたります。

鋭く、ときには激しく厳しく問題に切り込んでいきます。著者自らの一人称も変わるほどに熱を帯びた回もあります。国民を横暴な政治手法で支配し、国民の経済的自立を邪魔し、それにもかかわらず国を愛するように求める現日本を「DV国家」としているのは秀逸です。

 

しかし、その視点自体は限りなく優しい。若者や弱者の側に立った視点です。

すっかり高橋さんのファンになりました。

「水と空気と民主主義。いつまでもあると思うな」と自覚したい。

知り合いが逮捕された。

職場ぐるみの不正会計に連座したとの疑いで一年以上拘留された。妻も子供もいた。その間ずっと無罪を主張した。弁護士の頑張りもあり、一審は無罪。検察は控訴を断念した。

逮捕されてから、子供は転校した。結局、彼も元の職場には戻らなかった。無罪にはなった。でも順調だった生活は滅茶苦茶になった。彼に不利な発言をした元上司や、検察官は罪に問われることはなかった。

たった一人の弱い個人は、強い者たちの思い違いに人生を翻弄されてしまう。そんな時、朝日の論壇時評に書いてあった一文が目に入った。~目の前の「壁」は高く厚い。でもそれを壊すにはまず一人が大切なんだ。~2013年2月から僕は毎月最終木曜日の朝日新聞を心待ちにしている。

9.11、3.11。

あれから物を自由に言えない雰囲気が世界を覆っている。個人よりも公を優先する空気。20年前から発行部数を半減した週刊誌はナショナリズムという劇薬に手を染めた。

嫌韓・反中・反知性主義。…食えない出版社は読むに堪えない下品な本を垂れ流しにする。そんな現代においてこの本を出版した意義は大きい。

「ぼくら」という集合に含まれるのは誰?

ありもしないことを「捏造」して国家を貶めることを何十年とやり続けてきた朝日新聞に掲載されたもの。彼らは反論されるとすぐに「ネトウヨ」とレッテルをはり、論点をずらす。日本人に民主主義は可能で、現在進行形で行われていますが、一部頭の悪い野党と、頭の悪いマスメディア、そして日本人のふりをした日本人もどき等が邪魔をしています。そういったことを念頭において本書を読むのが正しい使い方でしょう。

劇薬も使い方次第で特効薬になる。読み手の知性が試される一冊です。

買いです。 タイトルが、あとがきで著者も触れているようにナット・ヘントフの「ぼくらの国なんだぜ」を連想させ、同時にその晶文社版の表紙に写った少年たちの笑顔が反射的に思い出されました。その本を手にしたのがまだ十代の頃だったので、自分自身がその少年たちとさほど変わらず、そういった意味でも思い出深い一冊です。

 本書を手にする人のどれくらいが、自分と同じような連想をするのか、あるいはそういったことを著者がどれほど意図しているのかわかりませんが、様々な時事問題を扱う本書が、これから選挙権を得る、あるいは得て間もない人たちに向けて書かれているような気がしきりにしました。

 知らないことを論じる時にはどこまでも謙虚であり、自分のなかにあらゆることに関する歴史的なインデックスを有していなければならないと考えさせられました。ハンナ・アーレントやスーザン・ソンタグの本を久し振りに読みたくなりました。

内容に偏り有り

そして特に目新しい事も書いてないです。理想はわかる、でもそうならないのは何故か?という視点での深い考察が無いので、他の書籍を既に読んでいる方には不要かと。新品で買う必要ないです。

6:39 2015/11/19

 

2015年11月15日 (日)

 中国はチベットからパンダを盗んだ (講談社+α新書) 新書  右傾化する日本政治 (岩波新書) 新書 – 2015/7/23 中野 晃一 (著)自民党の右旋回の背景とそれが止まらない理由・中野晃一氏

引用


中国はチベットからパンダを盗んだ (講談社+α新書) 新書  – 2008/9/19

有本 香   (著)   3件のカスタマーレビュー 

対岸の火事では済まない。次ぎの標的は我が国だ!世界を欺く4000年の幻想。日本こそが最後の砦!ユダヤ人大虐殺にも匹敵する非道と人権弾圧。現地取材と当事者たちの肉声による渾身ルポ。

著者について

有本 香(ありもと・かおり)静岡県出身。東京外国語大学卒業。旅行雑誌編集長等、上場企業の広報担当を経て独立。企画制作会社を経営する傍ら、世界各地を取材し執筆を行なう。とくにアジアでの取材経験が豊富で、中国の茶、食文化等に関する著書をもつ。近年は「国境」によらないアジア各地のユニークな民族の実情を取材している。

新書: 224ページ出版社: 講談社 (2008/9/19)

言語: 日本語・発売日: 2008/9/19

 

目次

第1章 すべての根源は四川にある(パンダ外交パンダの故郷

飢餓大国・中国タシデレ四川省)

第2章 ダラムサラへの道(ダラムサラレセプション・センター

アマ・アデチュシ・ガンドゥク

ダライ・ラマ法王)

第3章 中国の正体・日本の無情(チョモランマ東アジア共同体戦略的互恵関係客寄せパンダ)

第4章 フリージャパンへの道(ガンディーの国民主主義3度の大恩分裂大国フリーチベット)

「非は百パーセント中国共産党にある」

まえがきの最初の一行から、辛辣かつ攻撃的。しかし、「中国のいかなる言い訳もまともに取り合う必要がない」「非は百パーセント中国共産党にある」「チベットの問題について『中国にも三分の道理』という論調には、私は一切、与しない」全て正しく、百パーセント同意できるので、痛快さすら感じつつ引き込まれるようにして読み進んだ。言葉を選ばない辛辣な論調は同書の最後まで一貫しており、中国ばかりでなく、日本政府をも「腰抜け」と切り捨てている。

同書は、チベット問題を「中国のまやかし」という観点、特に日本人が中国にいかに欺かれているかという観点から検証したものであり、攻撃の矛先は、チベットからあらゆるものを略奪する中国のみならず日本にまで向いている。しかしそれは「騙す方は勿論悪いが、騙される側もよく考え、注意しなさい」という筆者からの警鐘なのである。

チベット問題をよく知っている気になっている方々には新しい観点と知識を示してくれ、中国を熱狂的・盲目的に信じている方々には啓蒙と覚醒の糸口を示してくれる一書である。後者の方々は読むなり投げ出しかねないほど辛辣な内容だが、ぜひとも最後まで一読していただきたい。

チベットの問題は単なる政治問題ではなく、心を試される問題

中国、インドなど世界各地で、亡命チベット人、本土に住むチベット人、中国人の多くの人の声を集めた力作で読み応えがある。とくに悲劇を直接体験したチベットの老人たちとの出会いのくだりは胸に迫るものがある。筆者はあえて、チベット側に同情的に感情移入して書くことで、チベット問題を私たちの「心」に届かせようとしているように感じられる。

日本人がどのようにして中国の心理作戦にからめ取られてきたのかという分析も興味深い。しかし、中国側の問題点を挙げ連ねるだけではなく、日本人は「悪いことは悪い」ともっと堂々と主張すべき、との筆者の主張は、日頃、日本の政治家達に失望させられる部分を代弁してもらったような感じを受ける。

さすがに今では、かつてのようにひたすら「日中友好」を望む暢気な人も少数派となっている。それは日本人が中国の真の姿を知りつつある証でもあるが、日本人自体にも余裕がなくなっているという証でもある。

中国のチベット弾圧から学ぶことは、人間は「慈悲」という心の余裕がなくなると、それこそ獣以下になりさがってしまう、情けない存在だということである。どうしたら、よい国、よい社会を築くことができるのか、もう一度、チベット人やダライ・ラマの言葉にじっくりと耳を傾けながら考えたい。

チベットを想い続けたい中国が好きで中国人の友人も多くいて、それでもチベットについて中国がしている事は全く受け入れられない。

まともな人間なら、いまのチベットの状況は、人ごととしても、受け入れ難いものだ。こんな状況を受け入れられる人間なんているものか。

中国の中の人たちが、現況の改善を真剣に考えられる状況になってくれたら。いつかきっとそうなると信じて、日本人としてチベットの現況を正しく理解し、その違和感を忘れないようにしていたい。

15:54 2015/11/15


 自民党の右旋回の背景とそれが止まらない理由・中野晃一氏(上智大学国際教養学部教授).インタビューズ (2015年6月18日).安倍政権が進める安全保障政策の転換は、自民党の政治路線の右傾化を象徴するようなものだが、それ以外にも近年自民党は過去の政権が容易に手を出せなかったタカ派色の強い政策を矢継ぎ早に打ち出し、実際に実行している。それはほんの一例をあげるだけても、武器輸出三原則の撤廃、NSCの設置、特定秘密保護法の制定と、枚挙に暇がないほどだ。

これは安倍政権がかつての自民党政権と比べて強い実行力を持った政権であるとの評価を下せる一方で、かなり自民党がタカ派色の強い方向に偏ってきているいることの反映と見ることができる。しかも、こうした急激な右旋回に対して、党内の穏健派やリベラル派と呼ばれる議員からは、まったくといっていいほど声があがってきていない。これもまた、派閥が鎬を削っていた時代のかつての自民党では、到底考えられないことだった。

60年前に旧民主党と自由党の合併によって結成され、タカ派とハト派、リベラル派と保守派の間の絶妙のバランスの下で長年政権を担ってきた自民党が、その安定の源泉でもあったバランスを失ってしまっているかに見える。

自民党はどうしてしまったのか。なぜ自民党は変質してしまったのか。それは今後の日本の政治と針路にどのような影響を与えることになるのか。

比較政治学や政治思想が専門でアメリカやイギリスの政党事情にも詳しい上智大学の中野晃一教授に、ジャーナリストの神保哲生が聞いた。盗聴権限の大幅拡大で盗聴捜査が日常化する・盗聴法改正案の問題点を山下幸夫弁護士に聞く

「ウイルス感染しても重要情報が流出しない仕組みが必要」

http://www.videonews.com/interviews/20150618_nakano/

15:55 2015/11/15



右傾化する日本政治 (岩波新書) 新書  – 2015/7/23  中野 晃一 (著)  

        9件のカスタマーレビュー

 日本は右傾化しているのか、それとも「普通の国」になろうとしているだけなのか。いったい、どちらなのか?――政治主導のもと、寄せては返す波のように時間をかけて、日本社会の座標軸は右へ右へと推し進められていった。そのプロセスを丹念にたどりつつ、新しい右派連合とその「勝利」に直面した私たちの現在を描き出す。

 内容(「BOOK」データベースより)

 日本は右傾化しているのか、それとも「普通の国」になろうとしているだけなのか。いったい、どちらなのか?―政治主導のもと、寄せては返す波のように時間をかけて、日本社会の座標軸は右へ右へと推し進められていった。そのプロセスを丹念にたどりつつ、新しい右派連合とその「勝利」に直面した私たちの現在を描き出す。

 新書: 240ページ出版社: 岩波書店 (2015/7/23)言語: 日本語発売日: 2015/7/23

目次

自由化の果てに(現在を生んだ新右派転換なぜ「反自由の政治」へ向かったのか)

第1章 五五年体制とは何だったのか―旧右派連合の政治(二つの歯車―開発主義と恩顧主義革新勢力―「三分の一」の役割と限界なぜ旧右派連合は破綻したのか)

第2章 冷戦の終わり―新右派転換へ(新自由主義の時代へ自由化・多様化する日本政治国家主義―新右派連合を支えるもう一つの柱)

第3章 「自由」と「民主」の危機―新右派連合の勝利(小泉政権―「政治の新自由主義化」の時代安倍政権―そして「反自由の政治」が現出した寡頭支配時代へ―立憲主義破壊の企て日本政治は右傾化したのか)

オルタナティブは可能か(民主党の成功と挫折「リベラル左派連合」再生の条件)

 

  商品の概要に戻る

 

日本政治の見取り図。序章だけでも読む価値あり。

最近読んだ新書の中では一番面白かった。本書全体の内容は序章にコンパクトにまとめられているので、序章だけでも読むといい。「右傾化する」といっても、ずっと常に「右」へとシフトしていったわけではないとする。「右」に揺れれば「左」への揺り戻しが起こる。その後再び「右」へと転じる。近年の日本政治はまるで振り子のようだと筆者は例える。

しかし同時に、振り子自体が徐々に「右」へとシフトしているという。したがって、「左」への振り戻しの後の「右傾化」は、以前よりさらに「右」へと移動する。これは言い得て妙だと思った(4ページの図1および6ページの表1は実に分かりやすい)。

近年、ネット上のみならず言論界においても、論敵・政敵に「左翼」だとか「ネトウヨ」だとかいったレッテルを貼ることが多く、政治概念での「右」「左」の概念が相当に曖昧になっている。大抵の場合、こうした表現はあてにならないどころか、ただの悪口にすらなってしまうこともある。なので、『右傾化する日本政治』という題を見たとき、これもまた同様のレッテルの類なのではないかと思った。

しかし、本書の冒頭で何をもって「右」とするかを定義し、この定義に従い「右傾化」が生じていると論じており、理解しやすかった。さらに「右」にも様々な立場があるとして「旧右派連合」「新右派連合」という概念を用いているのは、本書ならではと言えるだろう。

これらの概念を旧来の「保守本流」「保守傍流」と重ねつつ、中曽根政権から第二次安倍政権に至るまで徐々に「新右派連合」が勢力を伸ばしている様子を図式的にまとめているのは、非常に分かりやすかった。

また、現在の日本政治を主導している「新右派連合」の政治家らが何を目指そうとしているのかもよく分かった。

 

また、本書では「リベラリズム」「自由主義」「新自由主義」を明確に区分し、概念の混同を回避しようとしている。

これも「右」「左」同様、明確に図式化して描かれている。そして、民主党内にも様々な立場があり、自民党の現在の主流と同じく「新右派連合」を形成している集団があることを指摘しているのは面白い。民主党の各グループがどのような系譜を辿って民主党に至ったのかを見るのは、日本政治全体を理解する上でも重要と感じた。

さらに自民党と読売新聞などのメディアが裏でどのようにつながっているか、自民党がNHKや朝日新聞に対してどのような攻撃を仕掛け、朝日新聞の購読者数減少に成功したのか、などにも触れられている。

 

昭和から平成にかけての日本政治の見取り図を端的に描いた作品と言える。

あまりにも明確に描かれているため、議論がやや単純化されすぎていたり反証になりうる事例が出されていない、などの欠点があるのも確かだが、新書という形態をとる本書は日本政治の概説書としては分かりやすく、内容も十分であると思う。

同時に「リベラル左派」の敗北も考慮に入れる必要がある

日本政治が右傾化しているか否かという点でも、反論したがる輩はいそうなので、「新右派連合」という切り口で右傾化の現状を説明しきった本書は、労作というほかありません。

特に序章に書かれた「新右派連合」の分析チャートは見事です。新自由主義と国家主義を二本の柱として、それがどのように結びついているのかわかりやすく示しています。

中曽根康弘から安倍晋三に至る右傾化の流れについても、多くの研究を踏まえた研究者らしい手続きで解説されていて、引用文のチョイスのうまさには感心しました。中野の研究者としての能力の高さを感じます。

中野が一番力を入れているのは安倍政権への批判です。「新右派連合」の集大成が安倍政権だということなのでしょう。しかし、その結論への強い確信からなのか、全体が結論から逆算して書かれた印象だったのが惜しまれます。そのため、細川政権の誕生については軽く触れる程度で、右傾化への道が一本道に見えすぎているように感じました。安倍政権が「権力の暴走」状態を生み出しているのは事実ですし、その政権運営は強く批判されるべきだと僕も思いますが、「新右派連合」の寡頭支配を国民が黙認していることは、認めざるをえない事実なのではないでしょうか。

中野は自民党の得票率は伸びていない、とか、右寄りの新政党ばかりが誕生し、政治システム自体が右傾化していたとか、右傾化は国民の選択ではないと言いたげですが、やはり右傾化の現状は国民の選択と認めるべきだと思います。「リベラル左派」は「新右派」より国民にとって魅力がなかったのです。その認識から逃げているようでは、中野の言う「リベラル左派連合」の再生は難しいと思います。

ちなみに本書が提案する「リベラル左派」再生の条件は、

1 小選挙区制の廃止

2 リベラル勢力の新自由主義との訣別

3 同一性にもとづく団結ではなく他者性を前提とした連帯となっています。1はともかく、2と3は左派得意の「リアリティに欠ける正論」に思えます。僕は過去レビューで、ポストモダンの価値観が昨今のナショナリズムの源泉だと書いています。ポストモダンは一元的な価値に対して差異や多様性を称揚しますが、その多くは消費資本主義的な市場の上での差異に吸収されるものでしかなく、市場への信仰という点で新自由主義と親しい関係にあります。バブル以後、リベラル陣営の人たちは消費資本主義を批判するどころか、やれポストモダンだといって耽溺していましたし、今もしています。

その反省もされていないのに、市場主義と訣別などできるのでしょうか。「他者性」というのもポストモダン的な価値観で、アントニオ・ネグリなどのアイデンティティ政治批判の焼き直しに見えます。現在の保守主義はポストモダンを通過した結果なので、いまさらポストモダンの価値観を振り回しても効果は期待できません。

LGBTなどのマイノリティの支持で選挙に勝てるとも思えません。このように、「リベラル左派」は自分たちがなぜ敗北したのかわかっていないのです。僕は「リベラル左派」には再生してもらいたいと思っていますが、このようなやり方ではジリ貧です。

左派の再生には、まず自らの失敗を認めることが必要です。政治とは「正論」を言っていれば支持されるというものではありません。「我一人潔し」という態度が、大衆から嫌われる原因であることをいいかげん自覚してください。それから、残念な点をもうひとつ。

個別的な事例について中野の分析は鮮やかなのですが、右傾化が世界的な傾向だと述べるのであれば、冷戦終結による国際情勢の変化をベースに、日本政治の右傾化を考えてもよかったのではないかと思います。冷戦終結までは、日本は「世界で最も成功した社会主義国」と言われることもありました。社会主義的な「計画経済」ともいえる国家主導の横並びの非競争経済でうまくいっていたのです。(だからこそ終身雇用が制度化できたのではないでしょうか)

しかし、冷戦終結で市場競争主義が進むと、これまでのように横並びの経済成長は不可能です。中曽根や小泉による国鉄や郵政の民営化はそのような社会主義的なものへの決別の代表です。つまり、新自由主義は冷戦後のグローバルな潮流ということになるわけですが、それまで国家主導の横並び経済だった日本に、急に市場競争原理など根付くわけがないのです。

こで今度は国家主導の市場競争経済へと転換する結果になったのです。

これまでと全く違うことを無理矢理やらせるわけですから、政権に権力を集中する国家主義が強まるのは必然です。

見方によっては、国家という権威に依存しないとやっていけない、という戦前戦後の日本人のあり方が、今にまで影響しているとも考えられます。

これは僕個人の考えですが、右派だろうが左派だろうが、権威に判断を任せて自分の頭で考えない人が少なくない気がします。国際的な調査でも、日本人のマスコミ報道への信頼は先進国にしては高すぎる結果が出ています。権威主義が薄まらない限り、この国には何度でも国家主義が隆盛することになるでしょう。

「リベラル」を自認する人々も、多くは西洋を権威と疑わない権威主義者でしかなく、実態は「リベラル」陣営に属している非リベラリストだったりします。

右左で争うのではなく、権威主義という問題の根幹を批判する方が有意義なのではないでしょうか。

同時に「リベラル左派」の敗北も考慮に入れる必要がある

日本政治が右傾化しているか否かという点でも、反論したがる輩はいそうなので、「新右派連合」という切り口で右傾化の現状を説明しきった本書は、労作というほかありません。特に序章に書かれた「新右派連合」の分析チャートは見事です。新自由主義と国家主義を二本の柱として、それがどのように結びついているのかわかりやすく示しています。

中曽根康弘から安倍晋三に至る右傾化の流れについても、多くの研究を踏まえた研究者らしい手続きで解説されていて、引用文のチョイスのうまさには感心しました。中野の研究者としての能力の高さを感じます。

中野が一番力を入れているのは安倍政権への批判です。「新右派連合」の集大成が安倍政権だということなのでしょう。しかし、その結論への強い確信からなのか、全体が結論から逆算して書かれた印象だったのが惜しまれます。そのため、細川政権の誕生については軽く触れる程度で、右傾化への道が一本道に見えすぎているように感じました。

安倍政権が「権力の暴走」状態を生み出しているのは事実ですし、その政権運営は強く批判されるべきだと僕も思いますが、「新右派連合」の寡頭支配を国民が黙認していることは、認めざるをえない事実なのではないでしょうか。

中野は自民党の得票率は伸びていない、とか、右寄りの新政党ばかりが誕生し、政治システム自体が右傾化していたとか、右傾化は国民の選択ではないと言いたげですが、やはり右傾化の現状は国民の選択と認めるべきだと思います。「リベラル左派」は「新右派」より国民にとって魅力がなかったのです。その認識から逃げているようでは、中野の言う「リベラル左派連合」の再生は難しいと思います。ちなみに本書が提案する「リベラル左派」再生の条件は、

1 小選挙区制の廃止

2 リベラル勢力の新自由主義との訣別

3 同一性にもとづく団結ではなく他者性を前提とした連帯

となっています。1はともかく、2と3は左派得意の「リアリティに欠ける正論」に思えます。

 

僕は過去レビューで、ポストモダンの価値観が昨今のナショナリズムの源泉だと書いています。

ポストモダンは一元的な価値に対して差異や多様性を称揚しますが、その多くは消費資本主義的な市場の上での差異に吸収されるものでしかなく、場への信仰という点で新自由主義と親しい関係にあります。

バブル以後、リベラル陣営の人たちは消費資本主義を批判するどころか、やれポストモダンだといって耽溺していましたし、今もしています。その反省もされていないのに、市場主義と訣別などできるのでしょうか。「他者性」というのもポストモダン的な価値観で、アントニオ・ネグリなどのアイデンティティ政治批判の焼き直しに見えます。

現在の保守主義はポストモダンを通過した結果なので、いまさらポストモダンの価値観を振り回しても効果は期待できません。LGBTなどのマイノリティの支持で選挙に勝てるとも思えません。このように、「リベラル左派」は自分たちがなぜ敗北したのかわかっていないのです。

僕は「リベラル左派」には再生してもらいたいと思っていますが、このようなやり方ではジリ貧です。左派の再生には、まず自らの失敗を認めることが必要です。政治とは「正論」を言っていれば支持されるというものではありません。「我一人潔し」という態度が、大衆から嫌われる原因であることをいいかげん自覚してください。

それから、残念な点をもうひとつ。

個別的な事例について中野の分析は鮮やかなのですが、右傾化が世界的な傾向だと述べるのであれば、冷戦終結による国際情勢の変化をベースに、日本政治の右傾化を考えてもよかったのではないかと思います。

冷戦終結までは、日本は「世界で最も成功した社会主義国」と言われることもありました。

社会主義的な「計画経済」ともいえる国家主導の横並びの非競争経済でうまくいっていたのです。(だからこそ終身雇用が制度化できたのではないでしょうか)

しかし、冷戦終結で市場競争主義が進むと、これまでのように横並びの経済成長は不可能です。中曽根や小泉による国鉄や郵政の民営化はそのような社会主義的なものへの決別の代表です。

つまり、新自由主義は冷戦後のグローバルな潮流ということになるわけですが、

それまで国家主導の横並び経済だった日本に、急に市場競争原理など根付くわけがないのです。

そこで今度は国家主導の市場競争経済へと転換する結果になったのです。これまでと全く違うことを無理矢理やらせるわけですから、政権に権力を集中する国家主義が強まるのは必然です。見方によっては、国家という権威に依存しないとやっていけない、という戦前戦後の日本人のあり方が、今にまで影響しているとも考えられます。

これは僕個人の考えですが、右派だろうが左派だろうが、権威に判断を任せて自分の頭で考えない人が少なくない気がします。

国際的な調査でも、日本人のマスコミ報道への信頼は先進国にしては高すぎる結果が出ています。権威主義が薄まらない限り、この国には何度でも国家主義が隆盛することになるでしょう。「リベラル」を自認する人々も、多くは西洋を権威と疑わない権威主義者でしかなく、実態は「リベラル」陣営に属している非リベラリストだったりします。

右左で争うのではなく、権威主義という問題の根幹を批判する方が有意義なのではないでしょうか。

日本政治の見取り図。序章だけでも読む価値あり。

最近読んだ新書の中では一番面白かった。本書全体の内容は序章にコンパクトにまとめられているので、序章だけでも読むといい。

「右傾化する」といっても、ずっと常に「右」へとシフトしていったわけではないとする。「右」に揺れれば「左」への揺り戻しが起こる。その後再び「右」へと転じる。近年の日本政治はまるで振り子のようだと筆者は例える。しかし同時に、振り子自体が徐々に「右」へとシフトしているという。

したがって、「左」への振り戻しの後の「右傾化」は、以前よりさらに「右」へと移動する。これは言い得て妙だと思った(4ページの図1および6ページの表1は実に分かりやすい)。

近年、ネット上のみならず言論界においても、論敵・政敵に「左翼」だとか「ネトウヨ」だとかいったレッテルを貼ることが多く、政治概念での「右」「左」の概念が相当に曖昧になっている。大抵の場合、こうした表現はあてにならないどころか、ただの悪口にすらなってしまうこともある。なので、『右傾化する日本政治』という題を見たとき、これもまた同様のレッテルの類なのではないかと思った。しかし、本書の冒頭で何をもって「右」とするかを定義し、この定義に従い「右傾化」が生じていると論じており、理解しやすかった。

さらに「右」にも様々な立場があるとして「旧右派連合」「新右派連合」という概念を用いているのは、本書ならではと言えるだろう。

これらの概念を旧来の「保守本流」「保守傍流」と重ねつつ、中曽根政権から第二次安倍政権に至るまで徐々に「新右派連合」が勢力を伸ばしている様子を図式的にまとめているのは、非常に分かりやすかった。

また、現在の日本政治を主導している「新右派連合」の政治家らが何を目指そうとしているのかもよく分かった。

 

また、本書では「リベラリズム」「自由主義」「新自由主義」を明確に区分し、概念の混同を回避しようとしている。

これも「右」「左」同様、明確に図式化して描かれている。

そして、民主党内にも様々な立場があり、自民党の現在の主流と同じく「新右派連合」を形成している集団があることを指摘しているのは面白い。

民主党の各グループがどのような系譜を辿って民主党に至ったのかを見るのは、日本政治全体を理解する上でも重要と感じた。

さらに自民党と読売新聞などのメディアが裏でどのようにつながっているか、自民党がNHKや朝日新聞に対してどのような攻撃を仕掛け、朝日新聞の購読者数減少に成功したのか、などにも触れられている。

昭和から平成にかけての日本政治の見取り図を端的に描いた作品と言える。あまりにも明確に描かれているため、議論がやや単純化されすぎていたり反証になりうる事例が出されていない、などの欠点があるのも確かだが、新書という形態をとる本書は日本政治の概説書としては分かりやすく、内容も十分であると思う。

おかしな時代を読み解く五十五年体制から現安倍政権まで、右傾化に向かった日本政治の流れをとらえた良書です。

右傾化に大きな役目を果たした政治家として、中曽根康弘、小沢一郎、橋本龍太郎、小泉純一郎、安倍晋三を挙げていますが、例えば安全保障についても国際協調派から対米従属派まで幅があり、さらにその時の政権基盤の強さなどの条件によって、これらの政治家のカラーも異なると解説しています。民主党政権は民衆的基盤(民衆的熱狂といってもいいか)を欠き、さらに改革に抵抗する官僚・マスコミ(記者クラブ)に拒絶され倒れましたが、民主党の失政に対するショックと、財界やマスコミを巻き込んだ諸々の好条件下でスタートした安倍政権は、ものの見事に暴走しました。

現在は新安保法制についての議論で国民の支持を失いつつある安倍政権ですが、もし政権が倒れたとして、自民党の右傾化の流れは止まるのか?無理ではないでしょうか。2012年に、国民の主権や自由を制限する自民党改憲草案が発表された時の自民党総裁は、党内で比較的穏健派とされる谷垣さんです。右から左へ多少のリバウンドは起こりえますが一時的でしょうし、自民党の新右派転換の流れは続くでしょう。

本書の最後では「リベラル左派連合」という言葉が出てきて、その再生に必要な条件として、(1)小選挙区制の廃止、(2)新自由主義との決別、(3)(同一性に基づく団結から)他者性を前提とした連帯、の3つを挙げています。

今後日本政治がどっちの方向に振れるかという意味でも、興味深い本です。

新右派転換の終着点が阿倍政権だが、その退場で終わるものでもないとしたうえで、安倍政権を総括し、阿倍後を展望している

就任以来、何かと物議を醸している阿倍首相について論じた本が、続々と発売されている。本書もそうした類いの阿倍本の一つには違いないが、私があらかじめ予想していたのとは、かなり趣が異なっていた。 

筆者は序章において、日本政治の右傾化が小泉や阿倍の登場で突然に始まったものではなく、中曽根康弘→小沢一郎→橋本龍太郎→小泉純一郎→阿倍晋三という長いタイムスパンで展開してきたものだとし、「新右派転換」をキーワードにして、55年体制から新右派転換の終着点としての第二次阿倍政権誕生までの戦後日本の政治史を振り返ることに本書の大半を充てているのだ。

 したがって、第二次阿倍政権の振り返りとその評価については、第三章の最後40ページが充てられているに過ぎないが、筆者は、今国会で審議中の安保法案を、「集団的自衛権の行使容認に向けた解釈改憲」と断じ、「違憲の戦争法案」で、「小さく産んで大きく育てるというようにいくらでも拡大解釈が可能な曖昧な要件認定」だとし、安倍政権を「歴史修正主義」、「寡頭支配の実現による復古的国家主義の暴走」と総括している。また、一時期、阿倍首相や自民党の報道内容に対するクレームが報道機関を委縮させる言論統制だと批判されたことがあったが、筆者自身が名指しされる形で経験した外務省国際報道官らのある介入事件も紹介している。 

 

筆者は終章において、崩壊した対抗勢力を欠いたままでは、安倍政権の後も小休止をはさんで、さらにとめどなく右傾化が進んでいくことになるが、対抗勢力が表れる保証などどこにもないという悲観論を展開しつつも、対抗勢力のあるべき唯一の形を提示し、そのための基礎条件を三つ挙げて本書を締めくくっている。 

 

最後に蛇足を一言。本書を読み始めれば、おそらく多くの方が感じられるのではないかと思うが、筆者の論調は、いかにもバリバリの政治学者のそれであり、非常に理屈っぽく、率直に言って、政治学を勉強する学生向けのテキストを読まされているような取っ付き難さを感じてしまった。筆者が言わんとしていることが理解できなかったというわけではないが、これが新書であることに配慮した、もっと平易な解説に努めてほしかったとは思ってしまう。

 戦後の日本政治を、開発主義と恩顧主義を結合した旧右派連合から新自由主義と国家主義が奇妙に並存する新右派連合への移行と捉え、その複雑な過程を丁寧かつ簡潔に記述した好著である。右派が日本政治を掌握してきたことは変わらないが、その中身が変わっていることがよく了解できる。昭和一桁生まれの私の父がある時期から国民の休日に国旗を揚げなくなったことももしかするとこのような転換の一環なのかもしれないなどと気がついた。日本政治の過去・現在・未来を考えるために是非とも読まれるべき必読書である。ただし、下記のような不満もある。しかし、それはとりもなおさず思考を刺激する本だということでもある。購入時の参考にされたい。

 

著者は、左右に揺れる振り子の軸が右に移動したという比喩で右傾化を説明するが、この比喩を上記のような質的な転換の説明と整合的に理解することが私には難しい。むしろ、私には、右傾化を考える際に、旧右派連合の時期に曲がりなりにも存在しえた中道左派、ヨーロッパ的社会民主主義の可能性が消失したという点が注目に値するように思える。

 著者は右傾化を憂いてこの本を書いている。しかし、見方を変えると、この本は、日本の右派が如何に大きく変動する現代世界に「創造」的に柔軟機敏に対応してきたか、という右派の「成功」物語と読むこともできる。その背後に、それと表裏する左派の「失敗」物語も垣間見えはする。しかし、今語られるべきは、後者、左派が激動する世界に対応できずに来たことのほうではないのか。それを正面から取り上げることを避けていては、左派の復権はありえないうに思える。

 この本も冷戦の終焉をひとつの画期とする。しかし、そこでロシア革命が失敗したこと、20世紀の共産主義の実験が失敗したことは全く語られない。スターリニズムの失敗だからとくに語るに価しないということはおそらくあるまい。また、社会党の無様な衰退への言及はあるが、日本共産党には言及が無い。この本の枠組みで語るべきことがなかったということかもしれないが、一瞬姿を見せる日本共産党は孤高であり、あるいは無垢であったかのような勘違いも引き起こしかねない。よくは知らないが、日本共産党の歴史も惨めな悲喜劇でなかったとは思えない。もし仮に現在野党連合の中心となろうとしている日本共産党への気遣いであるとしたら、それは欺瞞的というべきであろう。

 

著者は、オルタナティブとして新自由主義との訣別を強調する。国際共産主義への対抗から自由主義世界でも福祉国家が発展した(経済成長を前提として)が、国際共産主義の衰退ともに対抗の必要は無くなり新自由主義の無制約な拡張が始まったという大雑把な把握が、まったく間違いでもないとしたら、新自由主義を制約するための国際共産主義以外の強力な代案が提示されねばなるまい。代案を出せというと馬鹿の一つ覚えと言われるのかも知れないが。グローバルなマルティチュード(群集)の同時的蜂起に期待が寄せられたこともあった。この間の日本におけるデモのアイディアの源泉もそこにあるのだろう。21世紀のデモが腐敗した独裁者の長期支配に最後の一撃を加えることができること(それはもちろん偉大なことだ)を我々は知っているが、それ以上のものでないこともいまや明らかであろう。ウォール街のデモも失業率が改善すると終了した。デモに期待をかけすぎるわけにはいくまい。

 

著者は、慰安婦問題をめぐる朝日新聞バッシングを新自由主義のメディア統制の事例として挙げる。それはそうなのかもしれないが、ここにもっと考えるべき大事なことはないか。嘘に基づいて上から目線のお説教を垂れてきたとのウヨクの批判は言いがかりにすぎないだろうか。共産主義運動に由来するであろう「前衛」による宣教というモデルが情報化以降通用しなくなったことを考察すべきではないか。あるいは、新自由主義(欲望の全肯定)が、国民の福利をないがしろにして企業に従属しているという。私も社会契約的な国家観(自由で平等な〈しかし欲望の奴隷ではない〉個人間の約束事としての国家)を支持したいとは思うが、それは如何にして可能なのか。村上ファンドの人が言うような株主中心主義の金融資本主義の現段階への批判が欠けている様に経済に全く疎い私でも思う。まさか著者がレーニンの帝国主義論の段階に止まっているわけでもなかろうが、とてもアクチュアルなこの本の議論が実は現在と切り結んでいないと感じてしまう。

 

著者は、リベラル左派連合の再興を目指すことを宣言してこの本を終えている。来るべき左派連合を我々は信頼できるだろうか。この本を読む限りでは、いささか悲観的にならざるをえない。我田引水な他人批判は上手だが、現実的な建設は苦手という日本の左派の伝統を継いでしまうような気がしてならない。破らざれば立たず、などいう答えが返って来ないことを祈るや切。経済成長が困難で高齢化が進む中で実現可能な新たなヴィジョンが出てくるとよいのだ(容易なことではないが)が、安倍政権批判に議論が矮小化されていては期待が持てない。

 

いろいろ「難癖」をつけたが、読む価値のある本であることは間違いない。

 

追記

著者は、歴史修正主義の台頭を右傾化の重要な指標と見ている。戦前の日本の全肯定のような議論は確かに右翼的だが、この問題はここ四半世紀の微妙で複雑な日本の知的状況のなかで捉える必要があるように思える。私が学生であった1980年代には「愛国心」という言葉はほぼタブーであった。国家への盲目的隷従を肯定する気はないが、今なら、国家の公共性に対応する国民のコミットメントの責務というくらいの意味で「愛国心」を語ることに抵抗は少なくなっている。第二次大戦後に神国日本への滅私奉公といった戦前の馬鹿げたイデオロギー(現人神、神風が吹く、など)を否定する意味は大きかったが、それが左派的な思考の束縛になった面も否めない。一方、このような束縛の緩和の傾向は、自明視されている解釈図式(とくに近代になって構築された定式、例えばナショナル・ヒストリー)を解体しようとするおそらく左派的と言ってよい動きと並行している(なお、こちらは定式批判がパターン化・自己目的化して硬直してしまった感も強い)。ナチスを肯定するための歴史修正主義の如きには到底賛成できないが、第二次世界大戦後の国際関係の力学のなかで生み出された歴史認識を「見直す」こと自体が否定されるべきではあるまい。

日本の政治状況を鋭く、明晰に読み解く本!

なぜ安保法制の成立に反対するため、あれだけ多くの人が国会に足を運んだのか?なぜ安倍政権は圧倒的多数の沖縄県民の反対にもかかわらず辺野古の基地建設を強行しようとするのか。

 

ますます混迷を深めているように見える日本社会。日本はいまどういう状況にあり、どこに向かおうとしているのか。本書は55年体制からの日本政治のプロセスを丹念にたどり、現在にいたる政治状況を鋭く明晰に描いています。日本の政治状況を読み解くうえで非常に参考になる一冊と思います。

日本政治の右傾化の現状を解明  保守合同以降のいわゆる55体制下の自民党と異なり、安倍政権に代表される自民党には戦前回帰の右翼的傾向が大きい。 本書は、1955年の保守合同以降の日本政治史を解明することにより、現在の日本政治が右傾化している現状を説明するもの。現在の日本政治が、戦後日本の中で、非常に右傾化している事実と、そのようにいたった経緯が明らかにされている。

 本書は序章・終章を含めて5つの章からなる。序章はイントロ。第一章では五五年体制の日本政治史の簡単な説明が為された後、この体制は経済成長によって得られた金によって保守支配を継続するものだったため、経済成長の鈍化と共に破綻したことを説明する。第二章は東西冷戦が終結したころからの日本政治の変節の歴史を説明する。日本の右傾化はこの時代に起こっているが、単調に起こったのではなく、何度かの揺り戻しを経つつ、保守本流(旧吉田・池田系)の退潮や革新勢力の退潮を伴いつつ進行した。第三章では小泉改革以降、本格的な右傾化の時代を説明する。終章では現在の政治状況の説明と共に、対抗する方法が示されるが、内容・分量共に少ない。

  本書は一般人向け解説書だが、著者は学者なので、解決の処方箋ではなくて歴史と現状を正確に認識することに主眼が置かれている。

日本政治を右傾化という視点で書かれた良書。

戦後の政治を右傾化という視点で書かれた良書だと思います。

 日本の政治は右傾化しているということを言っている本です。

その説明によると、日本政治の右傾化というものは、これまでの右派勢力が大きな勢力となり、その影響力が大きくなったものではないというらしいのです。これまでの右派勢力ではなく、新たな考え方をする新右派勢力が生まれ、政治を動かすようになってきたと著者は言っています。

世界史的にみると、サッチャー、レーガンにみられる新自由主義的な世界の動きがそれにあたります。日本では、中曽根がうまれ、国鉄、電電公社、専売公社の国有企業改革につながっていきます。そして、小泉改革になって、これまえ穏健保守で国民すべて護送船団方式によって束ねてきた自民党が、自己責任型の新自由主義の政党にとって代わることになります。そして、ついには国家主義の芽生えも始まってきているとこの本では指摘しているのです。


 では、それに対抗するリベラル勢力はどのようにすればいいのでしょうか。著者はリベラル勢力の再生のための条件についても述べています。しかし、それはその通りと納得するものではあるのですが、やるのはかなり難しい、ハードルがあるように思います。しかし、政治というものはそのようなハードルを越えさせる力というものが必要だということだと思います。

国家主義や歴史修正主義が現実になろうとしているこの現在では、そのリベラル勢力を再生させるためにも国民自身もしっかりと考え、風前の灯になってしまった、リベラル勢力にも力を与えるような支持の拡大が必要とされているのではないだろうか。と考えさせられました。

右傾化する日本政治

商品は、完璧でした。本の内容は期待したほどではなし。 しかし、所々で納得感はあり。

16:08 2015/11/15 


2015年11月14日 (土)

米国の大統領制が「権力の抑制」を特徴とするのに対して、日本の議院内閣制は、「権力の創出」に特徴があると言われる。米国では大統領選出と、議会の議員選出が別々に行われる。

引用


「植草一秀の

http://chokugen.com

携帯サイト : http://mobile.chokugen.com/

滝つぼは近い! 日本丸という船頭のいない船に乗っている乗客は先が見えない。空の上から見下ろすと日本丸の行方に滝つぼが見える。船上では毎日株価が上がって不労所得が入るのでドンチャン騒ぎをしているが、実はお先真っ暗なのだ。

大外堀から言えば、1971年8月15日(ニクソンショック)以来の裏付けなき無価値通貨増発によるバブル経済が終焉しかけている。内堀から見れば、企業は本業を忘れ財テク(バクチ)と会計操作(ゴマカシ)で出した利益で株価を上げることに専念している。

この世のお偉い人が、「まじめな人」から「スマートな人」に変わった。スマートな人は、発明、発見、リノベーション、企業構造改革など生産性向上を忘れ去り、ゼロ金利で自社株・債券買いと同業他社を買収してシェアを高めることによる旧態然の商品・サービスの値上げで一株当たりの利益を出して株価を上がる。

 不正企業会計、手抜き設計・工事、排気ガス詐欺ソフト等々スマートの化けの皮が剥がれてきた。

 

 日本国債はGDP比240%で返済不能、国民の保有現金資産1,500兆円中1,200兆円はすでに潜在的破綻国債に使用済み、残り300兆円しかないので、借金返済の為の赤字国債(毎年50兆円)が発行出来るのも2021年前半まで。

 

 欧州丸も日本丸を追って滝つぼに向かっている。

 世界の中央銀行機能を持つFRB(アメリカ)という悪質な高利貸しがいかに、まだいくらか残っている日欧の資産を奪い、さらに死人の足を引っ張ろうとしている様を如実に描くことにした。

 「小冊子」(Vol.74)をお読みください。

 

 

 

増田俊男の「ここ一番!」お申込みはこちら

現在、増田俊男の「ここ一番!」をFAX又はe-mailにて配信しております。詳しいご案内、お申込みについては増田俊男事務所Tel:03 3955-6686、HP:www.chokugen.com まで。

【最近の配信履歴】

〇11月05日(木) No.584 枯葉の季節

 〇11月04日(水) No.583 ピークは今週

 〇11月02日(月) No.582 止まらぬ原油価格下落

 〇10月30日(月) No.581 薄氷を踏む思い 

 

 

10:16 2015/11/14

田俊男事務所 : http://chokugen.com

携帯サイト : http://mobile.chokugen.com/

正しい経済予測 

 

世界一簡単で、しかも正しい経済予測する人がいる。

 残念ながら私ではない。アナリスト、銀行、証券会社等の経済、市場の専門家でもない。

 市場関係者は所詮お囃子か伴奏家以上でも以下でもない。 経済が良くなれば囃し、悪くなれば悪い悪いと騒ぎ立てる。

 投資家がお囃子と大騒ぎに巻き込まれたら結果は大損に決まっている。

IMF(国際通貨基金)は2015年の世界経済見通しを3.3%から3.1%に下方修正した。

IMFは世界の資金の動きを掴める立場にあるから世界経済を人間の体とするなら人間の血圧と心臓の鼓動数を計っているようなものだから体、すなわち経済の状態が分かる。

しかし人間(経済)は肉体的「状況」通りに活動するわけではない。

 人間(経済)の「行動」を正しくモニターしなくては正しい経済は分からない。

 経済専門家、IMF、FRBや日銀より正確に経済を把握出来る人がいる。

それはA.P. Moller-Maersk社というデンマークの世界最大のタンカー会社のCEO Mr. Nils Smedegaard Andersenである。

 毎日世界中のあらゆる商品がAndersen氏の船で港から港へ運ばれている。

Maersk社の本年第3四半期の利益は60%マイナス、従業員17%に当たる4,000名がレイオフ、購入予定の船は総てキャンセルした。

Andersen氏がIMFの世界経済見通しについて聞かれると、「楽観的過ぎも甚だしい、一体何を見ているのだ」と吐き捨てたそうだ。

 私は「ここ一番!」と「目からウロコのインターネット・セミナー」で、「日本郵政三社の株価が上げ止まったら上げ相場は終わり」と先週から述べてきた。

 日本郵政三社の株価が止まった今、「わざわざ日本株を買う人の気が知れない」と言うのが率直なところ。

 

 

 

増田俊男の「ここ一番!」お申込みはこちら

現在、増田俊男の「ここ一番!」をFAX又はe-mailにて配信しております。詳しいご案内、お申込みについては増田俊男事務所Tel:03 3955-6686、HP:www.chokugen.com まで。

【最近の配信履歴】

〇11月09日(月) No.585 ニッケイ2万円無し!

 〇11月05日(木) No.584 枯葉の季節

 〇11月04日(水) No.583 ピークは今週 

10:17 2015/11/14 


~大前研一ニュースの視点~ 中台関係、南シナ海~中国には台湾を運営するノウハウがない

http://amaminagata.blog.fc2.com/blog-entry-906.html

9:17 2015/11/14

 

『知られざる真実』」2015/11/09

コインの裏表安倍暴政&橋下愚政を主権者が断つ第1289号

11月22日、大阪で二つの選挙が実施される。大阪府知事選と大阪市長選だ。選挙の争点は単純ではないが、主権者は選挙での1票を通じて、結果を誘導しなければならない。さまざまな目標があるときには、優先順位を定めることが何よりも重要だ。

今回の選挙の争点は何か。最優先されるべき争点は、「橋下維新」の存続を認めるのか、認めないのか。この点に尽きる。なぜそう考えるべきなのか。

それは、この勢力が、「日本を支配する闇の勢力」の全面支援によって登場した、闇の勢力の傀儡勢力であると見なすことができるからだ。この「日本を支配する闇の勢力」の力がなければ、この「橋下維新」が一定の存在を得ることもなかったし、また、これまでの言動を踏まえれば、とっくに世論・メディアの力によって抹殺されているはずの存在だからである。

「日本を支配する闇の勢力」の正体を、私は特定できるが、無用な反論を招くから、あえて「日本を支配する闇の勢力」としておく。

 

本ブログ、メルマガで記述してきたように、そもそもの発端は、日本を支配してきた既得権勢力が、この既得権による日本支配の構造を維持し続ける策略、謀略を展開してきたことにある。日本を支配する既得権勢力にとっての、近年における最初の脅威は、1993年の細川政権の樹立であった。

その政変を主導したのは言うもでもない。小沢一郎氏である。爾来、小沢一郎氏は要警戒最重要人物の筆頭になった。1996年に小沢氏封じ込めのためのマスコミ連絡会であると理解される「三宝会」が組織されたことが、この事実を裏付けている。「三宝会」に関与したメディア関係者が、いまなお、メディアによる情報操作に深く関与している。

こうした妨害工作、謀略工作がありながら、2006年に民主党代表に就任し

た小沢一郎氏は民主党の「奇跡の大躍進」を実現し、再度の政権交代を射程に

入れた。この段階で、既得権勢力は禁断の領域にまで足を踏み入れた。

 

日本政治史上最悪、最低の人物破壊工作に突き進んだのである。

 

これと並行して計画されたのが、「偽装CHANGE」プロジェクトである。小沢民主党への主権者投票の集中を妨害するための、「偽装した改革勢力」の「人為的な創作」である。これを「偽装CHANGE」プロジェクトと呼んでおく。

 

私は2008年の時点から、この「偽装CHANGE」勢力の創作についての

警告を発してきた。その延長上にあるのが、「橋下維新」である。メディアの大大大大々宣伝がなければ、ただの下品な弁護士に過ぎない。その「無」を「有」に仕立ててきたのは闇の勢力に支配されたマスゴミなのだ。

その中心にNHKが存在することは明白だ。

10月25日の日曜討論にまだ創設もされていない大阪維新代表を出演させた

ことが、動かぬ証拠である。NHKの偏向を徹底糾弾しなければならない。橋下徹氏は大阪都構想の住民投票で負ければ政界引退を宣言して、国民の血税を億円単位で注ぎ込んだ。

そして、負けた。これで完全にゲームオーバーなのである。それを、「日本を支配する闇の勢力」がメディア総動員により、延命させようとしている。その先には、安倍暴政による日本破壊活動に「橋下維新」を組み込む戦略がある。主権者が「オール大阪」の力を結集して、絶対に実現しなければならないことは、「橋下維新」の否定である。

大阪の主権者の間違いのない判断と行動が日本を救う。

 

大阪には良心的な自民党が残されている。

 

この良心的な自民党が共産党とも手を組んで、橋下維新を否定しようとしてい

ることは、主権者にとっての朗報である。若い世代も、この運動に積極的に加わるべきである。この問題が重要であるのは、この問題が大阪ローカルの問題にとどまらないからである。

安倍晋三氏は憲法改定、日本の軍国化の道を推進するために、極右政党との連

携を模索している。「平和と福祉」を看板に掲げる公明党は、これまで安倍政権の「戦争と弱肉強食」の路線に、下駄の雪のように追従してきたが、公明党の支持母体である創価学会内部では、「戦争と弱肉強食」に突き進む安倍政権に追従する公明党の姿勢を批判する人々が増大している。

安倍政権の暴走を加速させないためには、公明党支持者も橋下維新を完全否定

することが必要不可欠だ。安倍晋三氏は「橋下維新」を膨張させて、憲法改定を推進し、「戦争と弱肉強食」の路線を一段と強化することを狙っている。

そのために国家権力を総動員して、「橋下維新」の全面支援を行っているのである。

NHKはすでに完全に「あべさまのNHK」に成果てている。すべてのニュース原稿がチェックされている。完全なる御用放送局に堕しているのだ。しかし、主権者の多くが、この情報操作、人為的宣伝活動に気付き始めている。

「住民投票に負けたら政治家をやめる」と宣言した人物が、のこのこ出てきて、「また政治家をやる」という発言を、そもそも大阪の人々は許容するのだろうか。

そのことに対する批判が沸騰しないこと自体が不自然である。

そして、より重要なことは、政策路線である。安倍晋三氏と橋下徹氏が示す道筋は、「戦争と弱肉強食」そのものである。

米国が創作する戦争に全面的に加担し、罪なき人々が殺し、殺される。戦後の日本は、「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、」平和憲法を定めた。

その憲法を破壊し、自ら進んで、米国が創作する戦争に加担し、人を殺し、人が殺される戦争に積極的に突き進もうとしている。政治は本来、力の弱い人を支えるために存在する。ところが、弱肉強食奨励の人々は違う。弱い者が苦しむのは当然。弱い者が消えてゆくのは当然。

強い者だけが栄えることのどこが悪い。との判断を有する。この思想に賛同する者は、安倍政権や橋下維新を支持すればよいだろう。しかし、これに反対し、共に支え合い、共に助け合う社会が必要であり、政治は力の弱い人を支えるために存在すると考える人は、この勢力を正当な手法によって排除することを考えるべきだ。

そのための方法は単純である。選挙に行くこと。そして、橋下維新を打倒できる候補者に投票を集中させることである。「オール大阪」の力を結集して、「日本を支配する闇の勢力」の「傀儡(かいらい)勢力」を打倒しなければならない。

(注)「傀儡」=(かいらい)とは、1 あやつり人形。くぐつ。でく。

2 自分の意志や主義を表さず、他人の言いなりに動いて利用されている者。

でくの坊。(出典:デジタル大辞泉)

10:38 2015/11/14

 

 

「植草一秀の『知られざる真実』」  2015/11/13

反知性・憲法破壊暴走安倍政権は国民の敵  第1292号

安倍政権が臨時国会を召集しない方針を決めたことは、この政権の醜い本性を

剥き出しにするものである。この政権の本性とは、立憲主義を否定し、国民の権利を否定し、議会制民主主義を否定し、平和主義を否定し、基本的人権の尊重を否定するものである。

政治権力が憲法の規定に従わなければならないことは当然のことだ。そのために憲法を定めている。日本国憲法は次の条文を置いている。

第九十八条 この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。

第九十九条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。この二つの条文は、日本国憲法 第十章 最高法規という章に置かれている。

この第十章の条文は、上記の第九十八条および第九十九条と、以下に示す第九十七条の三条文によって構成されている。

第九十七条 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

憲法が保障する基本的人権は、「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果」であり、「これらの権利は」「過去幾多の試錬に堪へ」「現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたもの」と規定しているのだ。

日本国憲法の意味を理解するうえで、第九十七条は最高に重要な条文であると

言ってもよい。

安倍自民党は、この憲法がいやでたまらないのだろう。しかし、憲法があり、憲法が、国務大臣に憲法尊重、擁護義務を課しているのだから、どれだけん日本国憲法が嫌いでも、憲法は守らねばならぬ。それが近代民主主義国家の根幹をなすルールだ。安倍政権は「特定秘密保護法」で、国民の「知る権利」を侵害している。TPPも秘密交渉であり、国民の「知る権利」を侵害しており、憲法違反の交渉である。

また、TPPそのものが日本の国家主権を侵害するISD条項を含んでおり、憲法に反するものである。さらに、日本国憲法第九十九条が、集団的自衛権行使を禁止していることが、これまでの政府による憲法解釈で確認されてきた。したがって、集団的自衛権行使を容認する必要があると考えるなら、憲法改定の手続きを経ることが必要であることは論を待たない。これを無視して、安倍政権は憲法違反の戦争法を強行制定した。

完全なる狂気の安倍政権である。この政権に野党が国会召集を求めた。日本国憲法第四章 国会 に次の条文が置かれている。

第五十三条 内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。したがって、安倍内閣は臨時会の招集を決定しなければならない。ところが、安倍政権はこの条文に違反する行動を示している。現行憲法が嫌いでたまらない安倍政権は、この憲法を改定する草案を公表している。

第五十三条についても、改定案が明示されている。(臨時国会)

第五十三条 内閣は、臨時国会の召集を決定することができる。いずれかの議

院の総議員の四分の一以上の要求があったときは、要求があった日から二十日

以内に臨時国会が召集されなければならない。

安倍自民党は、現行第五十三条の持つ意味を、より具体的に明記した。「要求があった日から二十日以内に臨時国会が召集されなければならない」と書いたのだ。すべての者の目が点になる。このような史上最低最悪の政権は、一秒でも早く、退場させなければならない。

現行憲法が定める「臨時会招集を決定しなければならない」の意味は、自民党憲法改定草案にかかれたようなものであると解釈できる。「時期についての規定がない」を理由に挙げるが、「時期についての規定がない」なら、永遠に招集しなくてよいということになるのか。

植草一秀氏引用

「通常国会を年明けの1月4日に召集するからいい」などというのは、反論にならない。憲法第五十三条は、「臨時会の招集を決定しなければならない」と定めているのだ。内閣には、とてつもない巨大な権限、権力が付与される。統治の仕組みは国によって異なるが、そのような国際比較においても、日本の議院内閣制によって作られる内閣は巨大な権力を有する。

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/20-ddec.html

11/14/2015


米国の大統領制が「権力の抑制」を特徴とするのに対して、日本の議院内閣制は、「権力の創出」に特徴があると言われる。米国では大統領選出と、議会の議員選出が別々に行われる。

したがって、議会の構成と大統領の政治的立脚点が一致する保証がない。

これに対して、日本の議院内閣制では、議会の多数派勢力から内閣総理大臣が指名されるから、議会多数派勢力と政権の政治的立脚点が基本的に一致する。さらに、日本の場合、内閣が裁判所の人事権を保持するから、内閣が裁判所も支配し得る構造になっている。

内閣総理大臣には、恐るべき巨大な権力が付与されているのだ。そうであれば、なおさら、憲法が権力の暴走を防ぐという、最後の砦の部分が大事になる。憲法に反する法律は効力を持たない。

日本国憲法第九十八条 この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。

と明記されているのだ。戦争法制定に対する主権者の激しい怒りが爆発したのは当然のことである。しかし、安倍暴政は、憲法の制止をも無視して、抑制の利かない暴走車と化している。日本国憲法は国会を国権の最高機関と位置付けている(第四十一条)。現在の国会は、選挙制度、選挙の際の立候補の状況から、少ない民意を反映する議員が多数になるという「著しいねじれ」の状況を示している。

この「ねじれ」を早期に解消しなければならないが、それまでは、多数の民意を代表する少数の議員に精一杯活動してもらわねばならぬ。しかし、国会が召集されなければ、こうした議員が活動する場がない。自民党は、憲法改定案で、「最高法規」という章を消した。そして、憲法の意味をもっとも分かりやすく明記し、「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果」「現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利」などの、最重要の表現が盛り込まれた第九十七条を、丸ごと削除した。

そして、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員」に対して、「この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」と定めた第九十九条を次のように変えた。(憲法尊重擁護義務)

 第百二条 全て国民は、この憲法を尊重しなければならない。インド人も、日本人も、みんなびっくりだ。権力者に対して憲法尊重擁護義務を課していたのを、憲法を尊重しなければならないのは、「国民だ」と変えているのだ。

第2項に、「国会議員、国務大臣、裁判官その他の公務員は、この憲法を擁護する義務を負う」という文言を置いてはいるが、権力の暴走を防ぐための憲法という「立憲主義」の精神が破壊されている。

改定案が国民に憲法尊重義務を課しているのは、「大日本帝国憲法上諭」に、臣民ハ此ノ憲法ニ対シ永遠ニ従順ノ義務ヲ負フヘシとあることに倣うものだ。

憲法の規定で臨時国会召集を決定しなければならない安倍政権が、臨時国会召集を決定しないことを、日本の主権者は絶対に許してはならない。

主権者の力で、この政権を必ず退場させなければならない。

5:49 2015/11/14


◆トキの見、トキを見かけなくなり、 ■歯医者さんで治す肩こり腰痛について■ ・熊本城公式ホームページ

引用


佐渡トキファンクラブ通信 2015.11.13 vol.101

◆トキの見える事務所からこんにちは~最近、トキを見かけなくなり、開始数回でタイトル変更の危機!!と、思っていたのですが、ここ数日また何羽か見かけるようになりました。秋空に朱鷺色が映えます。

いつも、トキ野生復帰への応援、また、佐渡へ関心を寄せていただきありがとうございます。事務局の川井です。 

今月11月は「生物多様性佐渡戦略推進PR月間」です!戦略?推進??漢字が沢山並んでいますが・・・

佐渡市では平成24年6月に、トキや生きものと共生する島の保全や利用についての取組みを進める為の目標「トキと暮らす島 生物多様性佐渡戦略」を作りました。

そして毎年11月は、佐渡の生物多様性のPR月間として様々なイベントを開催しています。後半の連休はイベントが沢山ありますので、島内の方はもちろん、佐渡に観光に訪れる予定の方もご参加お待ちしております!生物多様性佐渡戦略推進PR月間開催イベント

http://toki-sado.jp/fanclub/?p=3771

****************************************

◆野生復帰ステーション一般公開(佐渡トキ保護センター)

日時:11月21日(土)13:00~入場無料※要予約

http://toki-sado.jp/fanclub/?p=3752

----------------------------------------

◆トキ野生復帰2015シンポジウム(あいぽーと佐渡)

日時:11月22日(日)13:00~17:00

http://toki-sado.jp/fanclub/?p=3746

トキファンクラブPRパネル展示あり

----------------------------------------

◆第6回 佐渡市地産地消フェスタ2015(サンテラ佐渡スーパーアリーナ)

日時:11月23日(月・祝)10:00~14:00

http://www.resource.sado.jp/chisan-chisho/

佐渡Kids生きもの調査隊の自然栽培米の量り売りあり

----------------------------------------

◆生物多様性佐渡戦略推進フォーラム(金井コミュニティセンター)

日時:11月29日(日)13:00~16:00

http://toki-sado.jp/fanclub/?p=3771

佐渡Kids生きもの調査隊の活動報告あり

----------------------------------------

◆トキの森公園 11月中入場無料

http://tokinotayori.com/news/pickup/4688/

----------------------------------------

◆会員限定!トキファンクラブお友達紹介キャンペーン!(11月末まで)

お友達紹介(ご入会)でお二人に朱鷺と暮らす郷認証米(300g)をプレゼント!

http://toki-sado.jp/fanclub/?p=3785

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今月の記事

(1)放鳥トキのようす

(2)朱鷺踏んじゃった米平成27年度新米販売のお知らせ

(3)トキかわら版11月号発行のお知らせ(環境省)

(4)販売物のお知らせ

(5)佐渡観光お得情報!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

(1) 10月の放鳥トキのようす

 ■佐渡島内の動き

・第13回放鳥個体は島内各地で確認されており、佐渡市トキふれあいプラザ生まれ初の放鳥個体となったNo.238(愛称:つなぐ)は羽茂地区で群れと一緒に行動する様子が観察されています。また、同施設での飼育経験があるNo.222(愛称:ゆるり)は小佐渡・前浜地域の水田で探餌する様子などが確認されています。 

・10月12日に、No.06(第1回放鳥・9歳オス)が羽茂地区の道路上で死亡しているのを確認しました。死因は猛禽類に襲われたことによるものと考えられます。

 ・10月15日に、No.228(第13回放鳥・2歳メス)が新穂地区の畑地内で死亡しているのを確認しました。骨格部、羽根及び足環のみが確認されたため、死因不明です。

 ・10月17日に、No.194(第11回放鳥・3歳メス)を真野地区の水田内で保護しました。個体は右脚を痛めており、ほとんど動けない状態となっていました。現在は野生復帰ステーションに収容され、起立ができるようになるなど、徐々に回復している様子が見られています。今後も経過観察を続ける予定です。

 ■本州の動き

・No.04(10歳・メス)は10月18日、19日に、石川県輪島市内で確認されています。水田で採餌したり、民家の屋根の上で休息する様子が観察されています。

 ●生息範囲ごとの個体内訳(2015年10月30日時点)

~島内に158羽程度、本州に1羽~ 

佐渡島内/

・新穂・両津・金井地区・・95羽(オス47羽、メス48羽)

・真野・畑野・佐和田地区・25羽(オス10羽、メス15羽)

・羽茂地区・・・・・・・・13羽(オス8羽、メス5羽)

・性別不明2015年生・・・・ 7羽

・性別不明2012・14年生・・11羽

 本州/1羽(メス1羽)

居場所不明/7羽(オス5羽、メス2羽)

No.188、A08、A20、2012、14年生まれの性別不明個体1羽が行方不明扱いとなりました。

 最新のトキの情報はこちらから

放鳥トキ情報(環境省)http://blog.goo.ne.jp/tokimaster

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

(2) 朱鷺踏んじゃった米 平成27年度新米販売のお知らせ

 今年も、トキが田んぼに入ったことを確認している田んぼで生産されたものを、朱鷺が歩いた田んぼのお米「朱鷺踏んじゃった米」として、販売を開始します。

詳しくはこちらから

http://toki-sado.jp/fanclub/?p=3778

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

(3) トキかわら版11月号発行のお知らせ

 環境省・佐渡自然保護官事務所「トキかわら版11月号」が発行されました。

http://blog.goo.ne.jp/tokimaster/e/0121dcaed3deaa7466fef2b5ecf4f7ce

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

(4) 販売物のお知らせ

各販売物の購入方法はリンクページをご覧ください。 

◆佐渡とき保護会2016カレンダー(A2 13枚)2,000円

http://toki-sado.jp/fanclub/?p=3741

◆佐渡田んぼのカレンダー2016(見開きA3)500円(送料別)

http://sado-ikimonoken.jp/sub/151002_2016calendar.html

◆佐渡島鳥類目録B5版(カラー32P 本文128P)2,000円(日本野鳥の会佐渡支部)

http://toki-sado.jp/fanclub/?p=3763

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━(5) 佐渡観光お得情報!

「佐渡冬紀行」~ザ・日本海!白波と海の幸を堪能~旅行パックを発売します。

 首都圏からの上越新幹線佐渡汽船の往復料金と、佐渡市内での1泊2食の宿泊料金をセットにしたお得なパックです。さらに夕食時には冬ならでは佐渡の味覚を満喫できる料理を堪能!(12月「のどぐろ御膳」1月・2月「活ずわいがに御膳」)

また、新潟からの佐渡汽船往復、佐渡市内での1泊2食の宿泊料金をセットにした旅行パックもあわせて販売します。

 

首都圏発:16,800円~33,800円(限定500名)

新潟発 : 8,900円~12,900円(限定222名)

 発売日:平成27年11月20日(金)14:00~ 

購入・お問合せ

首都圏発:びゅう予約センター東京 0570-04-8928

新潟発 :佐渡汽船予約センター  0570-200310

出発設定期間

首都圏発:平成27年12月1日(火)~平成28年1月31日(日)

新潟発 :平成27年12月1日(火)~平成28年2月29日(月)

関連リンク

JR東日本 びゅう

https://www.eki-net.com/travel/?src=ekinettop

佐渡汽船「佐渡冬紀行」

http://www.sado-ryokou.com/plan/info.html?cd=99&pg=1

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■次号は2015年12月第2週頃発行予定です。

*トキのたより(佐渡市)飼育員ブログ更新中

http://tokinotayori.com/

 *トキ2015カレンダー無料ダウンロード配布中

印刷用カレンダー(11月、12月)

http://toki-sado.jp/fanclub/?p=3710

パソコン用デスクトップカレンダー壁紙(11月、12月)

http://toki-sado.jp/fanclub/?p=3700

 *第22回全国棚田(千枚田)サミット(平成28年7月佐渡市開催!)

 最後までお読みいただきありがとうございました!(^^)/

 発行:佐渡トキファンクラブ

fanclub@toki-sado.jp

http://toki-sado.jp/fanclub

5:50 2015/11/14


  肩こり・腰痛を歯科医院で治療■鍼灸院やマッサージでも治らない肩こりについて。

■歯医者さんで治す肩こり腰痛について■

◆なぜ「肩こり・腰痛」が歯医者さんで治るのか、不思議に思われる方も多いと思いますが、肩こり腰痛はその原因はいろいろあるのですが、鍼灸院やマッサージにいって、その場は楽になっても直ぐに元に戻ってしまう場合が多いですよね。

こんな時は「歯科医院」で治療するのがベストなのですよ。

ここではよくある「肩こりと歯科医院の関係」についてを中心に、多く寄せられる質問を掲載してみました。  整骨院などで治らない肩こり・腰痛とはどのような肩こり・腰痛ですか?

 病気が原因となる肩こり腰痛は歯科では治りません。病気以外で特にくいしばりのひどい人は肩こり腰痛は整骨院に行ってその時は楽でも強い力でまたくいしばってしまうと、もとにもどってしまいます。

 整形外科学会でも腰痛はストレスが関与していると言っています。

85%の腰痛がレントゲンを取っても原因が不明で職場での人間関係や仕事量の多さ仕事上の不満、うつ状態など心理社会的要因が関与している強い証拠があると指摘している。これは、ストレスによる夜のくいしばり、昼のくいしばりを意味しています。  歯科医院と肩こり・腰痛はどんな関係があるのですか?

 肩こり腰痛は夜に歯と歯を強くくいしばったり、はぎしりや日中のくいしばりが大きく関係しています。

 大きな力が体にかかって体のバランスを大きくくずすことにより発生していると思っています。くいしばりが軽減するように歯のかみ合わせを修正します。また、体のバランスをよくする為にマウスピースを入れたりします。 下アゴは、自由に動きます。この下アゴを一番バランスのよい位置に整える為にマウスピースを利用します。 整骨院で治らない肩こり・腰痛がなぜ歯科医院で治るのですか?

 肩こり、腰痛の主たる原因は歯と歯を大きな力でかみしめることによる力が原因で生じていると考えています。

その力をコントロールできるのは歯科だけです。

でも整体をすることにより筋肉をリラックスさせ、体のバランスをうまく保つと楽になることがもちろんあります。

すべて歯科でよくなるとは限りませんが、整体よりも歯科での方が力のコントロール体のバランスを保つ治療がやりやすいです。

うまく整体、歯科をコラボさせればより早くよくなりやすいと考えます。

   どこの歯科医院でも肩こり・腰痛を治してくれるのですか?

 治してくれません。肩こり腰痛はかみあわせが原因だと言っている先生もいますし、歯と全々関係がないという先生もいらっしゃいます。

どうやって噛み合わせが原因の肩こり・腰痛か、そうでないかを調べるのですか?

肩こり腰痛はかみ合わせが原因ではありません。

くいしばりによって、大きな力が作用して体のバランスをくずし肩こり、腰痛が発生します。

その為にかみ合わせを治すことによりくいしばりにくくします。

 整骨院でも、歯が原因の肩こり・腰痛かそうでないかを教えくくれますか?

整骨院の先生は歯が一つの原因だとは思っていません。でも歯が大きく影響していると考えている先生もいます。 歯科医院での治療の場合、健康保険は使えますか?

 使用できます。中程度ぐらいまでの人は保険でできる場合がありますが、やや重症の場合は保険外治療になります。

また、もっときちんと治したい場合も保険外治療になります。

 費用は10万~100万ぐらいです。程度によって費用に差があります。

整骨院での治療と歯科医院で治療の大きな違い(根本的な)はなんですか?

整骨院では、お口の中を触れることはできません。歯科医は整体もハリもできます。 どのくらいの期間で肩こり・腰痛は治りますか?

装置を用いれば1回で軽減することがありますし、装置を用いなくても、ちょっとしたかみ合わせの調整をするだけでよくなる場合もあります。一般的にかみ合わせをよくする装置や夜のくいしばりをなくする装置を用いれば3回ぐらいの来院で改善される事がよくあります。

   再発はしませんか? 再発は全くしない人もいてますし、する人もいます。

 再発する人は、装置をまた装着してもらいます。装置を手ばなせない人もいます。人それぞれです。

整骨院へいくと、その場は楽になるのですがすぐに症状が再発します、これはなぜですか? やはり夜のくいしばりが大きいです。

 楽になっても大きな力が体にかかることによってもとのもくあみになります。

大阪府堺市中区福田868-1向井ビル2F  TEL:072-239-1518 

http://www.nishimura-shika.com/

5:28 2015/11/13


 「食いしばり」をやめれば不調はよくなる! 単行本・西村 育郎 (著)  3件のカスタマーレビュー

紹介

不調の原因は歯の「食いしばり」にあると著者は考え、本書では食いしばる原因、そして著者が開発した「西村式歯科治療」の詳細や治療によって改善した臨床例、また読者自身に行なって頂きたい「食いしばり」習慣をやめるためのセルフケアなどについて解説していきます。

  多くの患者さんは「私は普段そんなに強く食いしばったり、噛みしめたりなんてしていないですよ」と言います。

しかし昼間は食いしばっていなくても、夜寝ている間に無意識に食いしばってしまっているために、顎が徐々にずれていき、噛み合わせが乱れることにより身体のバランスが崩れ、バランスの崩れから様々な症状が身体にあらわれてくるのです。

原因に基づく正しい治療に加え、「食いしばり」をやめるための患者さんの治療に対する理解と、患者さんご本人の「治そう」という努力が治療の第一歩であると著者は主張します。

本書の内容が不調に悩む患者さんにとって、正しい理解のための一助となるはずです。

内容(「BOOK」データースより)

 病院では治らなかったつらい痛みが劇的に改善する!年間症例300超!実用新案取得の最新歯科治療を初公開!!「食いしばり」をやめるためのセルフケア満載!

商品の説明をすべて表示する

単行本(ソフトカバー): 186ページ出版社: 現代書林 (2014/9/12)

言語: 日本語発売日: 2014/9/12

 目次

はじめに

第1章 病気・不調の原因は「歯の食いしばり」にあった!

原因不明の身体の不調「不定愁訴」に悩む人が増えているたった1本の歯が全身に影響を及ぼす入れ歯は必要ない?

誰もが知らないうちに食いしばっている寝ている間に100キロ以上もの力がかかっている!

知覚過敏の原因も食いしばり歯科金属も食いしばりの原因 舌が下の歯を圧迫 舌が下にあると睡眠時無呼吸症候群になりやすい

実は2名に1名が顎関節症

 一般的な顎関節症治療の落とし穴「噛み合わせ」は結果にすぎない下の顎のずれが身体を歪ませる見逃せない歯根膜の働き口の中のボリュームがなくなっている歯は削ったらだめ!

「食いしばり」の弊害と原因のまとめ

 第2章 短期間で症状が劇的に改善する「西村式歯科治療」

まずは「食いしばり」を認識しよう自分でできる噛み合わせチェックと「食いしばり」が生じやすいパターン歯科金属を疑ってみる初診時の治療?まずはカウンセリングから?

初診時の治療?問診と診断?

ゴムチューブを使いながら患者さんに原因を実感してもらう触診に始まり触診に終わる身体が楽になる顎の位置を実感してもらう夜用スプリントを作る昼用マウスピースを作る準備をする患者さん自身が「楽になった」と実感しなければ治療とはいえない通院は3?4回で済む場合がほとんど

昼用マウスピースは1年間は使うように装着してもよくならないときは……

噛み方と舌の位置の指導歯科矯正が必要な場合は「顎を広げて息を吸いやすくする」

第3章 「食いしばり」をやめて病気が改善した臨床例 症例1 歯の治療をするたびに噛み合わせがおかしくなり、歯科治療に対しては不信感を抱くほどになっていた(大阪府松原市 F・Hさん)

症例2 左下の歯茎が腫れて入れ歯も合わないため、しっかりと噛むことができなかった(大阪府堺市 Y・Mさん)

症例3 顎が痛むので他院でマウスピースを作ったところ、頬がつっぱってしまった(大阪府大阪市 I・Eさん)

症例4 左顎が痛く、口を開閉するときにカクカク音がする(大阪府堺市 H・Rさん)

症例5 顎が痛く、眠れない状態が続く。首や肩が張って手足のしびれもあり、食事をすると重い痛みが走る(奈良県 K・Wさん)

症例6 顎が痛く、口を開けるたびにカクカク音がする(兵庫県 M・Kさん)

 

第4章 食いしばり習慣をやめるためのセルフケア セルフケアでつらい症状が軽減することもまずは正しい姿勢を身につける(立つ、座る、歩く、寝る)

こんな動作は要注意!

「正しい噛み方」は前歯から奥歯へタオルでできる! 前歯で噛むトレーニング

 つまようじを前歯で噛むだけで肩凝りや腰痛、冷え性が改善!

舌を上の顎の正しい位置につける舌の機能が向上するガムトレーニング

顎を広げるマニピュレーショ足首をもむと口の開閉が楽になる

全身ケアのポイントは「脱力」お風呂で身体を温める

入浴後のストレッチで心身をゆるめる寝る前に意識したことは覚えているストレスとのつきあい方・子どもの生活習慣に気をつけて

付章 歯科関係者にお伝えしたいこと できるだけ削らない歯科治療を目指す

口だけでなく、患者さんのすべてを診て治療を カウンセリングの重要さ

西村式歯科治療普及の取り組み西村式歯科治療を実践する歯科医師たち おわりに

治らない肩こり、腰痛の方にお勧めします

たまたま書店で、黄色の目立つ表紙に魅かれ「はじめに」を読み自分にあてはまるところがあり購入しました。慢性の肩こり、腰痛がありこれまで整形外科、整体、カイロ等々行きましたが、その場しのぎでしかありませんでした。

この本を読みまさかとは思いましたが、先生のHPを拝見し、治療を受けることにしました。

いろいろと問診をしていただき、その日の何度も調整のうえ夜用の上の歯のマウスピースを作っていただき、早速つけて寝たところ翌朝には、歯がなんとなく浮いた感じがありましたが、肩がすっきり、腰痛も楽になっていました。その後1週間経過していますが、快適に過ごしています。

肩こり、腰痛の方はいちど読んでみてはいかがですか。

頭痛•肩こりが治らない方、ぜひ読んで見てください!

長年、原因不明の頭痛•肩こりに悩まされ、どこに行っても治らず諦めかけていたところ、たまたまこの本を見つけたので読んでみました。私と同じ症状の方がたくさんいることと、原因が食いしばりということがわかりホッとした気持ちになり、先生なら治して頂けるんじゃないかと希望を持つことができました!

自分で出来る食いしばり予防のトレーニングもわかりやすく書いてあります!これが結構効きます!

この本に出会えて本当に良かったです(^^)

ぜひ、先生に治療をお願いしたいと思います!!

誰を対象にしているのか?素人判断を助長する危険あり

書いてある内容の是非以前に誰に向けて書いてあるのか疑問。仮に、患者に向けているとして、自己流の処置をしたらどうなのか・・・症状をひどくさせる可能性も低くはあるまい。

セルフケア満載、と帯にあるが、そもそもどういう状態にあるかさえも本人には把握出来ない。問診こそが大事だと自ら書いているのに、素人判断してしまう様な書籍の構成はいかがなものか。

「食いしばり」について理解を深め、放置せずに専門医に診てもらうように、と導くだけにとどめるべきではないのか。この治療法について熟知した医師に相談するのが一番なのは間違いないがその医師がネットで探しても極端に少ない。

著書末尾に紹介されている医師しか見つけられない。

本当に有益なら、医師仲間にこそレクチャーすべきではないのか。改善した症例などをみると、同じ症例でもこまかな症状は個体差が大きい様だ。

素人判断は危険、という範疇の病気だと思う。

5:19 2015/11/13 


ミカンコミバエ

オメガエイド・アラキドン酸・サントリー・奄美の独立・奄美の森林を・

食いしばりをやめれば不調はよくなる・

 熊本城公式ホームページ

ホーム 年間イベント 入園情報 歴史ドラマ 城内ガイド 復元整備計画 アクセス情報 よくある質問 リンク集

熊本市熊本市観光情報サイト熊本城築城400年祭    熊本城ホーム > 熊本城のイベント情報

新「一口城主制度」について

熊本城では、新「一口城主」制度により熊本城主を募集しております。

この機会に、城主になりませんか?

【新「一口城主」制度のご案内】●募金開始平成21年1月1日

 

●募金目標額7億円

 

●募金の対象 国内外の個人、法人、団体など

●一口城主

1万円以上のご寄付をされた方を「一口城主」とさせていただき、「城主証」「城主手形」をお渡しするとともに、天守閣に「芳名板」を掲示いたします。

 ●芳名板の掲示方法

お申込の月別に、都道府県ごと、氏名の50音順に天守閣に掲示いたします。

※熊本県は、それぞれの月の最後。

なお、天守閣地下及び1階に芳名板検索システムを設置しておりますので、城主番号やお名前等で検索いただき、具体的な掲示場所をご確認いただくこともできます。

 

●記念城主証

「誕生」「入学」「卒業」「結婚」「新築」の記念の文字を入れて、その記念日の日付で発行することもできます。

※平成21年1月1日以降の日付のみ。

 

●「城主手形」の発行

個人で寄付をされた城主の方に、対象施設にてご提示いただくことで、特典を受けることができる優待証「城主手形」を発行いたします。なお、「城主手形」の有効期間は一口を1年間とし、口数に応じて期間を設けます。

※10口以上については10年間を上限。


 

●特典内容

☆熊本市が管理する16の有料施設へ無料で入園できます。

 

☆熊本県物産館・(財)熊本国際観光コンベンション協会熊本城内売店・動植物園売店で、お買い物代金から5%の割引が受けられます。(一部の商品を除きます。)

 

☆「城主手形協賛店」の表示のあるお店で、特典が受けられます。

●感謝状

1回につき10万円以上ご寄付をされた方には、感謝状を贈呈いたします。

●募金の使途

この寄付金は、熊本城復元整備基金に積み立て、熊本城復元整備事業の財源に全て充当いたします。

 


2015年11月 7日 (土)

「離島」で考えた、持続可能で心ゆたかな日本の未来(仮) - 〝消滅可能都市〟沖永良部島に移住した元大学教授の朗らかな挑戦 - (ワニブックスPLUS新書) 新書 – 2015・12・9石田 秀輝 (著)

引用


龍郷町・町道工事中・ホンチャあんきゃばせん・整備中・

・浦赤尾木線~大美赤尾木線・済・

手広・256人・赤尾木・771人・芦徳・282人・

平成27年11月7日


「離島」で考えた、持続可能で心ゆたかな日本の未来(仮) - 〝消滅可能都市〟沖永良部島に移住した元大学教授の朗らかな挑戦 - (ワニブックスPLUS新書) 新書  – 2015・12・9石田 秀輝 (著)

容紹介

東北大学大学院教授の職を辞し、〝消滅可能都市〟の離島・沖永良部島に移住した著者。 島民たちに漁や農業を教えてもらい「自立型」のライフスタイルを実践しつつ得た知見、および10年間にわたり書き溜められたブログの内容から、これからの時代を環境に配慮しながら心豊かに暮らすための考え方と具体的な方法論をまとめたのが本書である。

今年8月開催された『第6回沖永良部島シンポジウム』の発表内容も加え、 新しいかたちの暮らしやビジネス、サービスのヒントが詰まった一冊となる。

巻末に環境問題に意識の高い俳優/実業家・伊勢谷友介氏と、元日銀マンで地域の再生を目指す「場所文化フォーラム」代表幹事の吉澤保幸氏との座談会も収録。

著者について

 

石田秀輝(合同会社地球村研究室 代表社員・東北大学名誉教授)


1953年岡山県生まれ。1978年、伊奈製陶株式会社(現LIXIL)入社。 取締役CTOなどを経て、2004年から東北大学大学院環境科学研究科教授。14年3月、同大学を退官。沖永良部島に移住し、『間抜けの研究』に着手する。

専門は地質・鉱物学をベースとした材料科学。1997年から「人と地球を考えた新しいものつくり」を提唱、多くの実践経験をもとに『自然のすごさを賢く活かす』

ものつくりのパラダイムシフト実現に国内外で積極的に活動している。ネイチャーテック研究会代表、サステナブル・ソリューションズ理事長、ものづくり生命文明機構理事、アースウォッチ・ジャパン副理事長ほか。主な著書に『自然に学ぶ粋なテクノロジーなぜカタツムリの殻は汚れないのか』(化学同人)、『地球が教える奇跡の技術』(祥伝社)、『ヤモリの指から不思議なテープ』(アリス館)などがある。

新書

出版社: ワニブックス (2015/12/9)言語: 日本語・発売日: 2015/12/9

16:19 2015/11/07


 

談論・石田秀輝・未来をつくり続けたい・知名町在住・

11月、おそらく各自治体の行政担当者は、地方創生総合戦略策定の最終まとめに入っているだろう。こんな時にそれにかかわる意見を書かせていただくことは、大変失礼であるとは思うものの、本土のいくつかの町のお手伝いをさせていただいていると、沖永良部島だけでなく、奄美群島の多くの自治体がわが国の中でも突出して豊かであり、それをもう一度しっかりと認識するためにも少しだけ意見を述べさせていただこうと思う。

地方創生の要諦には二つの視点が必要である。それは人口動態と社会動態である。人口がどんどん減り、少子高齢化が進み、一方では新規な雇用が生み出せず…。多くの町がこの二重苦をどう乗り越えるか、頭を痛めているのである。

 わが国の合計特殊出生率(以下出生率)は1・43.ドイツの1・40、イタリアの1・21より高い。米国や英国が1・8を超えており、政府はOECD諸国に半数以上が1・8を実現指定子と子から、日本が目指すべき水準を1・8としている。ちなみに、東京都は1・0である。

沖永良部島では、過去に比べ出生率は低下しているものの2・0以上を維持し、政府目標をすでにクリアしている。すなわち、人口動態に関しては我が国の模範となる位置に既にある。これは、素晴らしいことである。

未来のことを考えられる動物は人間だけらしい、だからこそ、未来が豊かであれれば出生率は間違いなく上昇する。沖永良部が高い出生率を維持しているということは、生きることに不安が少ないともいえるだろう。なぜ生きることに不安がないのか、なぜ未来が豊かに思えるのか、このことをしっかりと深く考えることで、社会動態にも新しい視点が生まれるのだと思う。少なくとも、そこには圧倒的な自然が存在し、自然と個(人)をコミュニティーが強くつないでいることがその一つであることは間違いない。

一方、社会動態から見れば、出生率は高いものの、せっかく島の宝(子供たち)が島外へどんどん流出してしまうことこそが大きな問題である。高い出生率を島の価値に変換するためには、雇用と教育の視点が不可避である。例えば雇用をどうやって増やすのか、この解を地方の都市化、すなわち、企業の誘致や都会のお困りごとを地方へ持ってくることで解決するというのはおそらく大きな間違いとなる。地方が作り上げてきた文化を基盤として、過去に戻るのではなく、その価値を将来に生かす形に変換することによって、地方独自のビジネスが成立し雇用が生まれるのである。

少なくとも沖永良部島ではそのプラットフォームは、この数年間の議論で生まれた「5つの力」に集約され、ここからどのようなビジネスが生まれるのか、すでに議論が始まっている。もう一つは教育である。これからも1次産業橋もあの活性化に不可欠であるものの、なぜ沖永良部には農業を教える高校がないのか、これは今後解決しなければならない最重点課題の一つである。さらに上位の大学も誘致も十分に考えられる。唐人の向学心には驚かされることも多い。当たり前の大学教育ではなく、島の特性を反省したカリキュラムによる大学教育も視野に入れる必要があるし、ITの発達したこの時代、それを活用した教育はすぐそこにあると思っている。(東北大学名誉教授、知名町在住)

平成27年11月7日


山崎 亮(やまざき りょう、1973年9月9日 - )は、ランドスケープデザイナー。コミュニティデザイナー。株式会社studio-L代表。公共空間のデザイン、プログラムデザインやプロジェクトマネジメントに携わる。

1973年 愛知県に生まれる。

1992年 名古屋市立名東高等学校卒業。

1992年 大阪府立大学農学部入学。

1995年 ロイヤルメルボルン工科大学環境デザイン学部留学(ランドスケープアーキテクチュア学科)。

1997年 大阪府立大学農学部卒業(緑地計画工学専攻)。

1999年 大阪府立大学大学院農学生命科学研究科修士課程修了(地域生態工学専攻)。

1999年 株式会社エス・イー・エヌ環境計画室入社。

2005年 株式会社エス・イー・エヌ環境計画室退社。

2005年 studio-L設立。

2006年 株式会社studio-L設立。

2013年 東京大学大学院博士課程修了。

 現在、株式会社studio-L代表取締役。京都造形芸術大学芸術学部空間演出デザイン学科教授(学科長)。慶応義塾大学特別招聘教授。

博士 (工学)。技術士(建設部門:都市および地方計画)。一級造園施工管理技士。

仕事[編集]コミュニティデザイン兵庫県飾磨郡家島町(現・姫路市):まちづくり兵庫県立有馬富士公園:パークマネジメント島根県隠岐郡海士町:第四次海士町総合振興計画「島の幸福論」「海士町をつくる24の提案」鹿児島県鹿児島市 マルヤガーデンズ:コミュニティデザインイベント・企画雑誌『OSOTO』の企画編集(副編集長)。現在はWeb版へ移行。

生活造形ラボプロジェクト「子どものシアワセをカタチにする」(協同:博報堂生活総合研究所)

水都大阪2009「水辺の文化座」:制作サポーター全体管理

著書[編集]

単著『コミュニティデザインー人がつながるしくみをつくるー』学芸出版社、2011年『ソーシャルデザイン・アトラス―社会が輝くプロジェクトとヒント』鹿島出版会、2012年『コミュニティデザインの時代 自分たちで「まち」をつくる』中公新書、2012年共著武田史朗・長濱伸貴共編著『ランドスケープデザインの歴史』学芸出版社、2010年NHK「東北発☆未来塾」制作班共著『まちの幸福論 コミュニティデザインから考える』NHK出版、2012年永井一史・中崎隆司共編著『幸せに向かうデザイン』日経BP、2012年長谷川浩巳共編著『つくること、つくらないこと 町を面白くする11人の会話』学芸出版社、2011年『藻谷浩介さん、経済成長がなければ僕たちは幸せになれないのでしょうか?』学芸出版社 2012 

取材・寄稿[編集]


テレビ情熱大陸(2011年5月29日付放送)

東北発☆未来塾キックオフ「夢を描くチカラ」(2012年3月11日付放送)

雑誌(連載)『LANDSCAPE DESIGN』(No.66~76、マルモ出版) 「状況のつくり方」

『住宅特集』(vol.279,280、新建築社)「まち居住」

『OSOTO』(vol.01~06、(財)大阪府公園協会)「SOTO-MONO」

雑誌(インタビュー)『pen』(阪急コミュニケーション)

No.278 「特集:人のつながりが未来を変える、コミュニティ・デザイン」P94-97No.306 「特集:新世代リーダー論:壊れた“人のつながり”を、日本各地で再生する」p52-53『新世代建築家デザイナー100』(エクスナレッジ)P93

雑誌(報告)『LANDSAPE DESIGN』(マルモ出版)

No.76 特集「都市緑化とリノベーション」「デザインとマネジメントのコラボレーション」P11No.76 特集「都市緑化とリノベーション」「ハイラインのパークマネジメント」P12-13No.73 特集「小さな町のまちづくり」「ハイラインのパークマネジメント」P12-13『季刊まちづくり』(学芸出版社)

vol.29「民間企業が地域のためにできること:鹿児島市・コミュニティ商業施設の試み」P43-47『建築リノベーション事例と実務』(日系BP社)

「ターゲットは百貨店に興味のない人たち」P209-212『日経アーキテクチャー』(日経BP社)

2010年6月号「地元力を上げる施設再生 事例1マルヤガーデンズ」P28-332010年6月号「座談会(マルヤガーデンズ関係者)」P34-39『OSOTO』((財)大阪府公園協会)

vol.06「日比谷パティオ」P32-33vol.05「土に触りながら自分の天職を発揮する」P17-18、「探られる島」P52-53vol.04「公園で社会の問題を解決する人たち」P30-33、「新しい公園の『つくりかた』」P34-39、「旅行してでも行きたい!11の公園」P40-43vol.03「庭園における『愛の空間』」P30-33vol.00「屋外へ仕事を持ち出そう!Traveling COW BOOKS」P40『LIVING DESIGN』(リビング・デザインセンター)

Vol.56「デザインが生み出す静寂の空間、ホスピタルパーク『ひとりになれる庭』」P34-35『建築ジャーナル』(建築ジャーナル)

No.1144「国産材をつかった家具づくりスクールの準備:製材所に『ねどこ』をつくる」P45No.1123「Books『遅さとしての建築文化』」『O-cube』((株)リビング・デザインセンター)

vol.144「人口減少時代のグランドデザイン」P11-12vol.140「モノのデザインからコトのデザインへ:エクスパンディングしていくランドスケープアーキテクトの仕事」P11-12WEB(寄稿・連載)

経済産業省 まちづくり情報サイト 街元気「コミュニティ・デザインでまちを元気に」その2

経済産業省 まちづくり情報サイト 街元気「コミュニティ・デザインでまちを元気に」その1

エナジーラボ『実践!街創りゼミ』2009 年第 3 期 「まちの幸福論」

OSOTO WEB((財)大阪府公園協会)

INLIFE 社長対談「studio-L代表 山崎亮」

出演講演・トークイベント[編集]

特別授業「山崎亮の仕事術」(2010.11.02)

マルモ出版&リクルート住宅総研共同主催 USTREAM録画

0102:0304:05横浜市都市デザイン研究会(2010.11.01) 

しこく編集学校(2010.10.25)

講座2「住民参加で地域を編集するには、どうしたらいいだろう。」建築夜学校2010(2010.10.08)

「都市の構造転換を考える」

速水健朗×山崎亮×八束はじめ×東浩紀×藤村龍至 togetterまとめ>

建築系ラジオ(2010.05.01)

山崎亮:稲田夫妻インタビュー「場所をつくることをめぐって」リノベーションシンポジウム大阪(2010.03.09)

 USTREAM録画

基調講演-第1部-第2部第3部日本のカタチ2050

建築系ラジオ(2010.02.24)

西村浩×山崎亮 「自走力のデザインメソッド」01020304

外部リンク[編集]

山崎亮 - Facebook

株式会社studio-L

山崎亮 on Twitter

8:02 2014/03/19


調査部主席研究員藻谷 浩介まちづくり、観光振興、産業振興、人口成熟問題

注力テーマアジアの人口成熟問題

経歴

昭和39年 山口県生まれ

昭和63年 東京大学法学部卒業 日本開発銀行(現日本政策投資銀行)入行

平成 6年 米国NY市コロンビア大学経営大学院(ビジネススクール)卒業       (経営学修士=MBA)       (財)日本経済研究所調査局 研究員

平成11年 日本政策投資銀行 地域企画部 調査役

平成14年 NPO法人ComPus地域経営支援ネットワーク理事

平成15年 日本政策投資銀行 地域企画部 参事役

平成18年 NPO法人ComPus地域経営支援ネットワーク理事長

平成19年 日本政策投資銀行 地域振興部 参事役

平成21年 DBJシンガポール㈱ シニアアドバイザー

        シンガポール国際企業庁アドバイザー

平成22年 ㈱日本政策投資銀行 地域企画部地域振興グループ 参事役

平成24年 ㈱日本総合研究所 調査部 主席研究員(現職)


活動実績

書籍

デフレの正体

2010年6月/角川新書ワンテーマ21

実測!ニッポンの地域力

2007年/日本経済新聞出版社

コメント

事実認識の共有化を目指して講演を中心に活動しております

https://www.jri.co.jp/page.jsp?id=20680

8:45 2014/03/18


里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) [新書] 

藻谷 浩介 (著), NHK広島取材班 (著)   5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (90件のカスタマーレビュー

「社会が高齢化するから日本は衰える」は誤っている! 原価0円からの経済再生、コミュニティ復活を果たし、安全保障と地域経済の自立をもたらす究極のバックアップシステムを、日本経済の新しい原理として示す!!

内容(「BOOK」データベースより)

 

課題先進国を救うモデル。その最先端は“里山”にあった!!危機を超え未来を生む、すり潰されない生き方を提言!!

 

新書: 308ページ出版社: 角川書店 (2013/7/10)言語: 日本語発売日: 2013/7/10

 

目次

はじめに 「里山資本主義」のススメ

第1章 世界経済の最先端、中国山地―原価ゼロ円からの経済再生、地域復活

第2章 二一世紀先進国はオーストリア―ユーロ危機と無縁だった国の秘密

中国総括 「里山資本主義」の極意―マネーに依存しないサブシステム

第3章 グローバル経済からの奴隷解放―費用と人手をかけた田舎の商売の成功

第4章 “無縁社会”の克服―福祉先進国も学ぶ“過疎の町”の知恵

第5章 「マッチョな二〇世紀」から「しなやかな二一世紀」へ―課題先進国を救う里山モデル

最終総括 「里山資本主義」で不安・不満・不信に訣別を―日本の本当の危機・少子化への解決策

おわりに 里山資本主義の爽やかな風が吹き抜ける、二〇六〇年の日本

 

長所と粗雑さの混沌で非常に評価が難しい。オーストリア研究も踏み込み浅い。

目の付けどころは良いが論理が粗雑で非常に評価が難しい。ベストセラー『デフレの真実』も正しくは『日本経済停滞の真実』であり、そうした厳密さの欠如が感情的バッシングを受けた一因になったのである。不用意な放言を控えようとせず堅実な論拠と客観的分析を怠る通弊はいまだ治っていない。例えば少子高齢化の影響について以下のような立派な研究書と比較すると質の違いは歴然としており、当書の方が大きく劣るのは明白だ。

『世代間格差 人口減少社会を問い直す』加藤久和...

5つ星のうち 2.0  事例紹介と政策とは違う

本書の特徴は、少子高齢化、過疎化による厳しい農村の現状の中で、そのステレオタイプを覆す事例を次々に紹介し、その汎用性を説いているところだ。

しかし一番の問題は、それぞれの成功事例がどれだけ汎用性があるのか、あるのであればそれを政策として推し進めれば過疎の課題も解決できるという結論になるが、現実はそうではないことだ。本書で紹介する目指すべき事例は、現在の日本の農村には極めてまれな高い意欲と能力を備えた人たちだからできている事例の紹介に他ならない。つまり、それをマネをすれば、課題が解決できるというほど、日本の農村の抱える課題は単純ではない。

5つ星のうち 4.0  長所と粗雑さの混沌で非常に評価が難しい。オーストリア研究も踏み込み浅い。, 2013/7/16

少子化問題に直面しようとしない日本 (さすらいの旅人) - レビューをすべて見る

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

目の付けどころは良いが論理が粗雑で非常に評価が難しい。ベストセラー『デフレの真実』も正しくは『日本経済停滞の真実』であり、そうした厳密さの欠如が感情的バッシングを受けた一因になったのである。不用意な放言を控えようとせず堅実な論拠と客観的分析を怠る通弊はいまだ治っていない。例えば少子高齢化の影響について以下のような立派な研究書と比較すると質の違いは歴然としており、当書の方が大きく劣るのは明白だ。

『世代間格差 人口減少社会を問い直す』加藤久和

 

マネー資本主義を否定するなら、国債を発行しないで予算が組めるかどうか、税収と債務で賄う大赤字の高齢者福祉(30兆円前後の公費投入)を維持できるかどうかよくよく考えるべきである。我が国は地方交付税交付金のかなりの部分も国債発行で調達しており、市場機能がなければ事実上破綻するのが現状である。それに対しオーストリアは標準20%の間接税で、それを育児支援や雇用関連等の社会保障の財源にする。手取り所得は少ないが連帯の強い社会で日本の真逆。健全財政は日本のような無軌道バラマキをしないためで、加えてドイツと同じく通貨統合の恩恵で不況時に自動的に通貨が安くなり、製造業が活況になる国である。里山資本主義のおかげなどではない。執筆したNHK夜久記者はユーロ圏の域内不均衡を全く理解していない。(以下参照)

『ユーロ 危機の中の統一通貨』田中素香

『スウェーデン・パラドックス 高福祉・高競争力経済の真実』

 

正規職員の平均年収1000万円を超える高給の特殊法人NHKがマネー資本主義を批判する本を出すのも実に奇妙な話である。(2009年には受信料を職員OBの年金補填へ流用したと報じられてもいる)

 

美点としては欧州の木質バイオマス産業とCLT建築に着目し地域経済への波及効果の大きさを指摘した慧眼が挙げられる。これはつとに富士通総研の梶山恵司氏が指摘したところであるが、よりネームバリューのある著者によって広く知られることを期待したい。

『日本林業はよみがえる―森林再生のビジネスモデルを描く 』

 

利権だらけの原発が停止している今こそ、幅広く地域経済に貢献するペレットやチップを利用したエネルギー自給策が必要である。少なくとも北海道・東北・中部・中国地方において秋冬の電力不足は絶対にあり得ない。但し世界有数の森林大国である日本において林業が衰退の一途を辿っている現実について、以下の二冊で補う必要がある。

『森林異変 日本の林業に未来はあるか』

『日本林業を立て直す 速水林業の挑戦』

 

一方、平均気温の高い四国・九州ではバイオマスよりも太陽光発電の方が有利になる。海沿いの強風地帯ではデンマーク型の風力発電組合も有効だ。地域に人を呼ぶ観光政策とブランディングも忘れてはならず、当書ではオーストリアの景観と観光が豊かさに影響していることに言及していない。例えばスペインの観光事情も参考にしたいところだ。

『人口 18万の街がなぜ美食世界一になれたのか――スペイン サンセバスチャンの奇跡』

 

日本の地域経済が活性化できるかどうかは、実は人材の問題も非常に大きい。関心のある向きは自治体では馬路村・神山町・海士町、施設ではモクモク手づくりファームやポケットファームどきどきといったところを参考にされたい。破綻前の夕張のように職員が年功利権に齧りつき、多くの者が他人任せの自治体では希望ゼロである。(以下の本を参照のこと)

『医療にたかるな』村上智彦

 

【コメントへの回答】CIS系太陽電池は気温上昇でも発電能力は殆ど下がらないので夏に出力低下する火力発電より寧ろ優秀です。また、太陽熱を併用できる機器も開発されています。より根本的には気温の低い地域ほど暖房需要が大きく、木質バイオマスの優位性が高まる一方で寒い夜に発電できない太陽光発電の有用性が低下するということです。逆に気温の高い地域は冷房需要が大きいので昼に発電できる太陽光発電が有利に。

 

 

 

レビューを評価してください

 

このレビューは参考になりましたか? はい  いいえ  

 

 

 

違反を報告  | 固定リンク

 

コメント コメント (1)

 

 

 

5つ星のうち 5.0  自力を信じる経済論, 2013/7/17

 

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

 

紹介される事例には非常に興味深いものがあるが、本書全体で主張されることには特に目新しいものはないと思う。自分の身の周りに活かし切れていないものはないか探すこと。周囲との繋がりを大切にすること。グローバルvs.ミクロ、なんて話に持って行くまでもなく、あらゆる企業で上司が垂れている訓示の中にいくらでも含まれていたはずのことだ。むしろ本書の特異さは、グローバル経済を踏まえた議論ばかりがもてはやされる現在に、この手の泥臭い方法論が経済のありようを変え得る、と、事例を踏まえて言い切ったことだろう。

過疎村とまでは言えないまでも東北のいち地方都市で暮らしていると、メディア上でもてはやされる経済噺が全く空論に思えることが多い。消費を増やせ、などと言われても、今ここで大盤振る舞いをすれば来月を無事迎えることなんて不可能、というレベルで地方の中小企業の多くはやりくりしている。'00年代はいざなみ景気だったそうだが、好景気を実感できる局面など一切なく、むしろ労働条件の悪化ばかりが目立つ時期だった。小売店の店員がどこも素人のパートばかりになり、品揃えが売れ筋ばかりになった。バイトの時給はどこを見ても下げまくり。景気が良くなったところでこちらには何の恩恵もないと思わずにいられなかったあの時期を通過したというのに、今度景気が安定したら消費税を上げるとか言い出す政府。震災の痛手に差し向けてくれるはずだった復興税が好き勝手使われている現状。そんな今「もう何も期待せず自力でやっていくしかない」と諦めきっている企業人にこそ本書は力をくれる。

自分らの「里山」を必死で探そう。世論やエラい人たちの口車で動くのはやめよう。自分らの身と食い扶持は自分らで守ろう。それで正しいんだ、と思わせてくれる。そんな一冊です。

5つ星のうち 2.0  事例紹介と政策とは違う, 2013/10/4

 

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

本書の特徴は、少子高齢化、過疎化による厳しい農村の現状の中で、そのステレオタイプを覆す事例を次々に紹介し、その汎用性を説いているところだ。

しかし一番の問題は、それぞれの成功事例がどれだけ汎用性があるのか、あるのであればそれを政策として推し進めれば過疎の課題も解決できるという結論になるが、現実はそうではないことだ。本書で紹介する目指すべき事例は、現在の日本の農村には極めてまれな高い意欲と能力を備えた人たちだからできている事例の紹介に他ならない。つまり、それをマネをすれば、課題が解決できるというほど、日本の農村の抱える課題は単純ではない。

本書で興味深いのは、地域経済の活性化の分析のための「域際経済」の記述である。地域のお金の回るしくみの記述は本書では中途半端で終わっているが、これは極めて重要な指摘である。翻訳書ではあるが近著の「スモールマート革命ー持続可能な地域経済活性化への挑戦」(明石書店、マイケルシューマン著)が包括的な地域の富の循環システムを分析しており、米国の事例であるが極めて包括的な地域活性化のモデルを提示しており参考になる。

また日本では毎年、公立の小中高校が400校以上閉校が続く少子化の中で、高齢化だけが進行しているが、それによる労働人口の激減など、本書ではキレイ事ではすまされない現実を必ずしも直視していない。その意味で、少数地域パラダイス論であり、持続可能性と普遍性においては強い疑問がある。

 

 

 

 

5つ星のうち 2.0  藻谷氏のダブルスタンダード, 2014/2/11

 

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

デフレの正体は読みました。評価が分かれる本だということですが、個人的には人口減と経済という文脈で良い本だと思いました。

しかしこの本はガッカリ。まずはNHK取材班が里山あるいは田舎にこれまで親和性が無かった様だ。だから成功例に目が向かう。

もちろん、日本の里山での成功例を初めて知る方には入門書的で良いという評価はありますが。

簡単に言えば、消費資本主義(マネー資本主義)を少し変えてみてはいかが?ということだろう。

そしてこれもまた、過去において言われた「労働が美徳」から「消費は美徳」への変遷と同じだろう。

だから安易に「里山資本主義は都会でもできる」とか「明るい高齢化社会を生みだす」

「都会のスマートシティーと地方の里山資本主義が車の両輪」それがこれからの日本に必

要だと。

 

木質バイオマスのヨイショは結構ですが、逆に補助金事業がどれだけ悲惨だったかの指摘はありません。

多くの、補助金無しで努力している方もいるでしょうが、残念ながらバラ色な里山生活ばかりではありません。

この辺はちょっと政府のHPをネットで調べていただければ沢山情報があります。たたら製鉄の話が出てきます。多量の木炭が必要になり山が荒れる。

江戸時代、江戸や都市部に木炭を売るために山々は荒廃し(はげ山化)水害を誘発したことには触れていません。

エネルギー革命のおかげで、日本の森林は逆に豊かになった(拡大造林で間伐もされずに荒廃している森も多い)、しかし木材価格の低迷で林業が成り立たない地域が多い。

何事も程度の問題なのではないでしょうか?そしてそんな林業地や里山ですでに頑張っておられる方はいる。

 

貨幣を使わない物々交換な社会、地域通貨、結構ですよね、でも、あえて藻谷さんが主張するほどの事なのかな。

藻谷さんも書いているが、間違っても補助金で里山資本主義を推進などとならない事を祈るばかり。

 

そして安易に技能も技術も無しに里山ビジネスなどと言わないことでしょう。

 

どんな社会なんでしょうね?スマートビレッジでも良いですよね。要するに教育や医療に負担が軽減されれば

子育て負担も減って、文系理系なんていう枠組みが壊れれば教育の質も向上するんじゃないでしょうかね。

資本主義を続ける以上は競争は必須でしょうし、高齢者は自分で自分を面倒をみる位の覚悟がないと

これからの子供達は高齢者の医療費負担、年金負担、介護負担に嫌気をさして働く動機すらなくなりますよ。

だからと言って今の様な日本的社会主義的資本主義が続くほど世界は甘くないとも思います。

 

結局里山資本主義って都会に住む貨幣経済依存症(脳化=都市化)の方に別の生き方もありますよ!という程度なのではないかと思った次第。

あるいは佐藤優さんが書いていたけど、ロシア崩壊で餓死者が出なかったのはダーチャ(農園付簡易別荘)を都市部の人達が持っていたからだと。そんな生活様式をということだろうか。

お金持ちより田舎持ちというテキストがかなり以前ありました。不便を楽しみってのもありましたよね。その蒸し返しに思えてならない。

ちなみに藻谷さんは、がっつり都市の人であり、地域活性化などを生業にしていますよねだからリニア新幹線で地域活性化なんて言えるのでしょう、そこに今回の里山資本主義の論理は無いように思えます。ご興味ある方は藻谷、リニア新幹線、山梨というテキストで検索してみてください。山梨県主催の講演会の内容がご覧いただけるでしょう。

自然を破壊して地域を活性化することが里山資本主義でない事を祈るばかりです。また里山資本主義などというテキストを使わなくても以前から内山節さんなどが同様な話を書かれています。市場経済を組み替える (人間選書)1999年 

5つ星のうち 1.0  台風とつむじ風を同列に扱うような思考方法, 2014/2/16

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

循環型社会の一つのあり方(モデル)としてよめばOK。

大きな流れの中で、ごく一部的にうたかたのように現れる大流に一見反するようなアイデア。しかし、それは決して大流にとってかわるようなものでなく、大流の途方もない流力を前提に局所にみられる「決して全体に置き換わることのないゆらぎ」でしかないという意味で大流の産物、補完物でもある。

本書についてもそういうものとしてわきまえて読めばそれはそれでおもしろいのですが、なにか「マネー資本主義」的な大流にとってかわりうるものであるかのようによむとすれば、それはもう妄想以外のなにものでもなくなるとおもいます。

 

資本主義は偶有的なものにすぎないとおもいますが、徒手空拳で代替モデルを提出するだけで、非歴史的に消滅するものでもないでしょう。一度発生した台風に対して、つむじ風のあり方を提示したところで目の前の台風がつむじ風に変化するわけはないですから。

5つ星のうち 2.0  なんだか・・・, 2014/2/7

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

 

目の付け所もよく、非常に興味深い取組を行っているのはよくわかり参考になりました。しかし、成功例の押しつけやマネー資本主義の否定が過剰に多く、また同じことを何度も述べたりする点が多かったりと、時にはそれで章と文が合わなかったりした点もありました。そして、論理性や成功へのプロセス、また今後の課題などは大きく欠けていると感じました。

5つ星のうち 2.0  『里山資本主義』というバズワードを売る商品, 2014/1/20

 

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (Kindle版)

論理の扱いが雑。マクロな経済はミクロな現象のパッチワークではない。面白い題材を集めているが、語られるストーリーは杜撰であり、因果関係を明らかに理解していない。というような経済書用の内容でレビューを書こうと思いましたが、ちょっと考えなおしました。

というのも、この本は、経済学に関係ある本でも、新しい経済圏を発見したわけでも、何でもないからです。経済現象を分析するつもりや、まじめな政策議論をするつもりはなくて、『里山資本主義』というバズワードを売り込むために書かれているのです。里山という日本人のプリミティブな心象風景に訴え、現在の資本主義社会の便利さも失わない簡単な方法があるよ、という夢を売る本なのです。そう考えなければ、調査内容が偏っていることについて、辻褄が合いません。

この本で取り上げられている事例は、国家規模の経済では議論する価値はないでしょう。(あたかも日本経済の原理について言及してあるようなタイトルを書いていますが、全くの嘘です)逆に、「バズワードを生み出して、書籍・講演を通してビジネスをする」という観点で見ると、『文章とはこのように売るのだ!』というビジネススピリットが伝わってきます。

 ビジネスマンは自己啓発本なんか読んで丸め込まれてる場合じゃありません。この本を商売の実例として読むべきです。

 『里山』で日々の暮らしを工夫してる人を取り上げて、経済全体と関係があるように見えるように本を書いたら、日本全体で売れる商売になる。

 シンプルですが、何も間違ってません。少なくとも里山に住んでるわけでもない私に売れました。

『里山資本主義』というイヌイットに氷のイラストを売るような奇妙な商品が運よく美味しいビジネスになるかどうか、見ておきましょう。この本が出版された社会情勢と一緒に覚えておくと、後々アイディアの養分になるかもしれません。(ここまで開き直って売りに来られると、ちょっとそのプロ根性は嫌いになれませんね……)

※ここからは、少し真面目な話

 著者らが意図的に隠している点について具体性に欠けるので、里山資本主義に対する批判のオーバービューを述べます。

「里山に眠るエネルギーが!」バイオマス発電の発電量は現在1%程度ですが、すでに廃材利用など燃料調達コストの低い材料は大部分消費されている。これ以上は、わざわざ森に入って燃やすために木を伐採しなければなりません。燃料資源としての貯蔵量もけして十分ではありません。

「里山から雇用と消費が!」

費用調達ができるように政治的に設定された電気買取料金は、消費者の支払う電気料金に転嫁され、全体の負担となります。家計の購買力が低下することを通じて、他分野での雇用と消費がその分失われます。

補助金を導入してバイオマス発電機などを購入させるのは、同じ意味で税金の分配を通じて他分野の雇用・消費を縮小させる効果もあります。

いずれにせよ、どこかから所得移転を行った結果の雇用でしかないのか? 実質的な経済的価値の創造が行われているのか?

これは表面上の雇用者の数を数えるのとは別の議論であることはまず基本的な前提として認識すべきでしょう。

 そのうえで議論すれば、この本で提唱されていることは特筆するほど雇用も消費も増加させていません。

 ただの再分配政策であり、この政策を通じて得られる、所得や雇用への誘因効果は微々たるものです。(何もないとは言いませんが)

「オーストリアでは里山資本主義が子供にも人気の花形職業の雇用を生み出し、国を豊かにした!」

 オーストリアの経済は長い歴史が積み重ねた莫大な観光資源による観光産業と、精密機械・産業用機械が主要産業です。

 里山資本主義が取り上げた資格制度は、富める者から富める者への再分配の一種と考えてもよいでしょう。

 グローバルリッチから、ナショナルリッチへの所得移転というわけですね。

 このような形で政府に保護された職業が人気なのは、日本で子供の将来の夢に、医師・看護師・教師・公務員が入っているのと同じです。

「木材はコンクリートよりも優秀な建材!」

 CLTなどの建材もまた、コスト面での課題を抱えています。建材用木材需要が低下したのは、コンクリートと鉄筋による建築が木材建築よりも低コスト・高パフォーマンスで合理的であったからです。

「だから里山資本主義はマネー資本主義のサブシステムとして安心を提供できる!」

 したがって、『里山資本主義』は税金を使ったコンクリートによる公共事業を木材による公共事業に置き換えただけであり、システム面では過去に失敗した箱もの財政政策と同じものです。その功罪も同じで、限界も見えています。

 里山資本主義が安心を提供できるのは、親方日の丸の公共事業があるから土建業界は安泰、というのと(規模は違えど)構造面は変わりません。

 しかも、国民全体の福利という観点からは、より脆弱です。それでも本当に、里山資本主義で安心できますか?

(調査した結果、批判的なレビューとして完成度を高めることができたので、公開時よりも評価を一段回下げています)

5つ星のうち 4.0  田舎を知らずに田舎と言うな!?, 2013/8/8

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

「田舎」の表現にはどこか蔑視する感がありますが、「里山」という言葉には何か希望を感じさせるものがある。そのように思うのは、自分が今現在この日本という国の未来に大きな不安をいだいていて、自分も何かしなければという切羽詰るものがあるからでしょうか。

確かに低い評価をされた方が言うように「田舎は退屈で、苦労が多い」という側面を無視し、「田舎に住んでからものを言え」という結論もあるかもしれません。が、 

それこそこれからこの本をてに取って読もうという人にはマイナスな、一面的な書き込みかもしれません。

 今日本は非正規雇用2000万人、完全失業者27万人ともいわれます。この数字は今後低くなる可能性はしばらくないと思えます。併せて原発の問題・TPP・憲法改正と日本人にとっては(全員が)真剣に考えなくてはならないことばかりです。その中で食糧危機、エネルギー危機については、本書で大いに学ぶべきものはありました。「里山」だからできること、「里山」にしか見出せないお宝がある!何よりこの日本の脆さを改善できるものが残っている・・・と思わせる実例。

(少子高齢化についての甘さ、市場機能がなければ「里山」自体も破綻)といった分析が深く考察なされていないというレビューもそのとおりかもしれませんが、田舎は退屈・・・に勝る「可能性」を、これからの日本に日本人として生きていく私たちに

「里山」は分け与えてくれるかもしれない、そんな気持ちで本書を一気に読み終えた次第です

5つ星のうち 3.0  田舎はそんなにパラダイスでしょうか。, 2013/9/26

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

この本の主張したいことはざっくり理解できます。ただやはり里山資本主義なるものの良い面ばかりが強調されている感は否めません。

オーストリアの案件でも最新機器が使われ、日本の田舎でもコンビニ、インターネット、発達した道路に空港…それらは市場経済の賜物であり、それらなしにこの本が提示するパラダイスのような里山資本主義が持続可能なのかどうかは、普通に考えて??だと思います。

 里山資本主義が上手く回っていく程度の適度な市場経済を都会で回しておいてくださいね、というのはあまりにもご都合主義なのでは…。

それと、田舎での人間関係人付き合いについても良いことばかりが書かれていますが、人が集まると必ず序列ができ、既得権益が発生します。それに沿ってパワハラやセクハラも発生します。田舎という独特の空気感や文化がそれを複雑化させます。

巷間ではお金で何でも解決出来る市場原理が人々の絆を断ち切ったと言われますが、本当に絆が大事だと思ってたらみんな市場原理より絆を大切にしてるはずです。

コンビニ、携帯電話、インターネットといくばくかのお金があれば、人に頼ることなく大概のことが独力で出来る。それで今までの絆が切れてバラバラになったのだとしたら、もともと、その絆とやらを、鬱陶しい煩わしい逃れたい…と感じてる人の方が遥かに多かったから、なのではないですか?

いろんな場面で「ムラ社会」なる言葉が否定的なニュアンスで使われていますが、この「ムラ」とはまさに田舎の人間関係を表した言葉なのでは。

田舎の人間関係というのは、この本で描かれているようなパラダイスでは決してないと思います。 

この本で最も共感出来るのはスマートシティの話です。人口が減っていけば、山間にまばらに集落があってそこに全部完璧なライフラインを通して維持するのは現実的ではないと思うので、ある程度まとまってコンパクトで機能的な小都市に人々が暮らすような国作りを目指すのが良いと思います。その際も妙な「絆」の強要はご遠慮願いたいですが。

5つ星のうち 2.0  過剰な里山賛美, 2014/1/13

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

地域でのビジネスに興味を持って読んでみた本。マネー資本主義と里山資本主義の二項対立を誇張しすぎな気がする。金を大事にする人間(ウォール街の投資銀行職員等)は市場を狂わせ、心に余裕がない、モンスターであり、里山の資源を大事にする人間は自信に満ちた表情で、目がきらきらしており、絆でつながれている、というような編集者の恣意的な表現が多いのも気になる。

 里山でのビジネスが成り立つためには低コストな石油や原子力で電力会社が得た利益を再生エネルギーの買い取りに回しているおかげだし、政府の補助金も都市部で稼いだ人たちの税金から成り立っているのだ。法律を盾に国民から受信料を労なく手に入れて高給を取っているNHKの皆様にはわからないだろうが。

さらに言えば本書で登場する高齢者は年金や貯蓄を十分に持っている世代であり、多少の不測事態があっても何とかなるが、今の若い世代は職もなく貯蓄もなく年金さえほとんどもらえない世代である。彼らに「田舎暮らしは素晴らしいから来てくれ」と言ったところで結局都会と同様に高齢者の力仕事を手伝い、貯蓄は貯まらず日々病気や怪我で収入がなくなることを恐れて生きていくしかないのだ。

それよりはインターネットを駆使して物価の安い地方で都会の消費者向けに

ビジネスを行う徳島県神山モデルのような働き方の方がよっぽど理に適っているのではないか。

と、初めからアンチマネー資本主義という考えをいかに納得させるかに

結論を持って行こうとしているせいで、論理性の検討が追い付いていない印象を受けた。ただ、海外や地方の事例という事実の記述については(ビジネス的な)価値があったので☆1個追加。

里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

具体的なエピソードに関心。NHKの取材力と、藻谷氏の問題意識がうまく融合している。

5つ星のうち 4.0  持続可能な社会に向け, 2013/11/20

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

日本各地の農村で、知恵を絞りながら里山暮らしにチャレンジする常識破りの実践家たちの事例がいくつも紹介されている。持続可能な豊かさをめざした彼らの生活は、いかにも魅力的で楽しげである。マネーを介さない持ちつ持たれつの関係は、人と人との絆を確かなものにし、都市で問題化している無縁社会も克服できるという。

 また、里山資本主義を国策として推進しているオーストリアの事例も興味深い。とりわけ、エネルギー資源を外国からの輸入に依存している日本にとって、また国土を森林に覆われた日本にとって、自立的で持続可能な社会を作るうえで、里山先進諸国に学ぶべきことも多いように感じられた。

5つ星のうち 4.0  お金に依存しないサブシステムの提案, 2013/10/16

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

アメリカ型資本主義の行く先の姿は、リーマン・ショックで明確になっただろう。お金がお金を生むようなシステムをもった社会では、一握りの人たちを除き、ラットレースから抜け出せないのかもしれない。その対極を目指すのが、サブシステムとしての「里山資本主義」だ。木くずによるよるバイオマス発電、希少な観光資源の利用、食糧の自給。これらは、田舎というものを見直すことで浮上する地域経済の自立と安定を図るための要因。本書では、現在における事例が採り上げられている。同様な試みは全国で始まっている。地域でお金が回れば、田舎の活性化という希望がみえてくる。「食」や「住」に、余りお金がかからなく、すぐ手が届くという安心感があれば、ひとも居着くだろう。お金が中心の社会に違和感を覚えるひとにとって、「里山資本主義」はとても魅力的だ。しかし、「里山資本主義」が、年金問題、小子化問題、無縁社会の解決策になるというのは、ロジックが飛躍し過ぎだと思う。

 5つ星のうち 5.0  有効なサブシステムの提示, 2013/10/5

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

小飼弾書評を見て知りました。タイトルと書評内容からして、後述の著作群にテーマが近そうな本だと感じて気になっていました。

本書前半では持続可能なエネルギーを生み出せる、マネー資本主義システムの掴んでいなかった分野で機能するサブシステムとして、里山資本主義を紹介。

後半では、里山資本主義が単なるマイナーなバックアップシステムにはとどまらず、現在のマネー資本主義に基づく社会の問題を解決する可能性を有しているかが述べられています。

全編通して、具体例をふんだんに詳細に引いており理解しやすいです。

前半に比べて、後半は急に抽象度が高い議論になっており、やや勢いで押している感じも受けますが、それでも本書は一定の根拠のある明るい論を展開しており、なにより読んでいてわくわくできて面白いです。藤村靖之「月3万円ビジネス」を企業、地域レベルで記述すると本書の里山資本主義になると感じました。マネー資本主義・マネー経済からどう社会が移行しつつあるかを記述する著作群がまた増えたと感じます。

ちなみにその著作群(類書)の分類・関係は以下の通りです。マネー以外の資本主義という提案…岡田斗司夫「評価経済社会」、本書。非マネー資本主義下でのエネルギーやモノの作り方@地方…本書(個人~地域と広範)、藤村靖之「月3万円ビジネス」(個人特化)非マネー資本主義下でのエネルギーやモノの作り方@都市…岡田斗司夫「評価経済社会」(抽象的、個人レベル)、 「山本理顕、金子勝、平山洋介他「地域社会圏主義」(具体例付き、都市計画レベル)また、里山を活かすというだけではなく、今の社会で年金や老後に不安を感じているひと。もっと具体的にいうなら、都会住まいでブラック企業に勤めてると感じるひと、地方で仕事を得て暮らしたいけど口が見つからないというようなひとにも明るい話であったり、なにがしかの参考になるのではと思います。

5つ星のうち 5.0  安全装置としての「里山資本主義」, 2013/9/21

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)


人間の価値観や幸福をお金に置きすぎる資本主義経済、いわゆるマネー資本主義はいずれ行き詰まらざるを得ないだろう。マネー資本主義社会は、人・物・金が大量にめまぐるしく往き来する社会である。そこでは、大量に物が生産される過程で資源が浪費され自然が破壊され、高度な科学技術化が進行し、人間関係もビジネス中心になる。こうして、GNPは増大するものの、人間疎外を拡大する要因が蓄積する。お金を稼いで豊かな暮らしを求めていたマネー資本主義社会は、人間らしい幸福を追求する目的から急速に離れていくからである。

 「里山資本主義」という考え方は、「マネー資本主義」に代わり得るオールマイティーなものではない。筆者も認めるように、里山資本主義社会には、利便性を求める科学技術社会を可能ならしめる金融資本経済が一定限度不可欠であるが、その補完システム、バックアップシステムとして「里山資本主義」が有効なのだろう。

グローバル経済の中で日本はある程度「マネー資本主義」と関わらざるを得ないが、過度の「マネー資本主義」は人間疎外をもたらす。その受け皿となるのが、「里山資本主義」なのだろう。その重要性が、今後ますます増大するというのが筆者の考え方だ。

「里山資本主義」は、決して田舎での自給自足経済ではない。ローカルな自然資源、人材、人間関係を活用した、自然にも人間にも負荷の少ないもので、経済効率よりも人間らしい満足感を優先する。豊かな自然と人間関係を資本に、経済的にはそれほど豊かではないが精神的には豊かになれるという点で、「マネー資本主義」の弱点を補完しようとするしたたかさがある。

 一見、万能とも見える「マネー資本主義」全盛の時代だが、自然災害の頻発や国際紛争の勃発、今後少子高齢化社会を迎える中で、不確定要素が大きい。どんな状況になっても、平静に生き延びていくためには、ローカルの中で衣食住を融通し合えるシステム作りを「マネー資本主義」と平行して構築していく必要がある。そして、徐々に「マネー資本主義」から「里山資本主義」へ比重を移していき、その理想的なバランスを見出す必要があるのではないか?経済活動を通して人間疎外に行きつく前に、是非、安全装置としての「里山資本主義」の生き方を身に付けねばならないだろう。

5つ星のうち 5.0  久しぶりの良書です。, 2013/8/13

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

はじめにを読んでまさにこれだと思いました。普通のサラリーマンの方々は仕事は楽しいでしょうか。(私もサラリーマンです)

20年後、30年後はどのような人生を送っているでしょうか。

今の生活で満足でしょうか。おそらく多くの方々が、このままでは良くないと思いながらも、生活をしていくために、惰性で働いているのではないかと思います。でも、このままでは良くないなとか、漠然とした不安がある方もいると思います。そんな方達にぜひ読んで欲しい一冊です。きっと何かヒントがつかめると思います。

私見ではありますが、グローバル化していく中で、水や食料が不足する時が来るのではないかと思ってます。(買えたとしても非常に高価)そんな時に本当に役に立つことはこの本に書かれている通りなのではないでしょうか。

確かに今すぐに変える事は難しいですが、長期的なスパンで里山資本主義を取り入れていきたいと思います。

5つ星のうち 3.0  第5章まではとてもよい本だったのに, 2013/10/19

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (Kindle版)

最終総括の根本原因分析が筆者の独りよがり的意見で、正に蛇足。感情が先行して、重複や言いたいことがわかりづらい。そもそも、この章の目的・論旨がよく分からない。里山と日本人の生き方程度でテーマを絞っておけばよかったのでは。

5つ星のうち 4.0  「新しい経済原理による新しい成長を目指す」という考え

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

■「里山資本主義」とはかつて人間が手を入れてきた休眠資産を再利用することで、原価0円からの経済再生、コミュニティー復活を果たす現象。安全保障と地域経済の自立をもたらし、不安・不満・不信のスパイラルを超える。

(本書裏表紙より抜粋)

電力をはじめとするエネルギー、金融、貨幣。それらは現在グローバルマネー資本主義の元に、様々なリスクにさらされている。アメリカの金融はもちろん、ヨーロッパの信用不信やアラブ情勢が日本の片田舎のガソリンスタンドの経営にインパクトを与えるのが現代の常識であり、それらの事象はすべてやむを得ないことだとされている。

そういったグローバルマネー資本主義に対する一つのオプションが、この「里山資本主義」となる。

ただし、これは何もこれまでの資本主義をいきなり総否定するわけではない。これまでの資本主義の功罪の中で「功」であった部分となる効率化や利便性は受け入れつつ、「罪」の一環として喪われた地域経済との関連や人間の相互信頼を取り戻していくための取り組みを行うことを意味する。

 書ではそういった観点から活動している様々な事例を解説つきで紹介している。

これまでにどの国も体験してこなかった人口減少、少子高齢化の道を進む日本。

だからこそ、新しい価値観を創造していくことが必要である。

それは都市に住む我々にも決してできないことはないと、個人的には日々感じている。(都市の人口だって当然これから減少していく)

本書ではいわゆる「田舎」の事例ばかりとなっており、その点では完全な新しい価値の知見が得られるところまでは到達していない。

あたらしい価値観を考えるうえで、「都市」と「農村・山村」の関連はやはり重要なテーマとなるだろう。今後新しい事例が多く生まれてくることを期待したい。

 5つ星のうち 5.0  ベストセラーになるべき1冊。, 2013/10/6

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

「書かれてしまった」というのが、僕の正直な感想です。何冊か本を書いている著者として、激しく嫉妬しました(笑)。本当の良書は、読後に「知っていた(のに言語化できていなかった)」と感じさせるものだと思っていますが、僕にとっては、まさに本書がそれです。

僕自身(1)効率化・自動化によって、多くの人々の仕事がなくなる(2)仕事がないのに社会保障費が膨らみ可処分所得は減る(3)世界人口が100億人にせまり、希少資源となる食糧とエネルギーの価格が高騰する、という未来を予想しています。そして、その解決策が地方にあるという直感があり、起業をしました。

この直感を、確信に変えてくれたのが本書です。もちろん、本書の記述の全てに賛同できるということはないですが、少なくとも、迷いが減りました。こんなに安い値段で、これだけの気づきを与えていただき、本当にありがとうございました。次回作も期待しております。

 5つ星のうち 5.0  資本は、家の周りと自分の健康, 2013/10/15

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (Kindle版)

現在、52歳。検証のために102まで生きる覚悟をした。里山で生きる自分の体が資本主義

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

筆者は60歳で東京から富山県の豪雪・限界集落に転居。時として自信を失うこともあったが、脆弱な都市基盤のなか、息詰まる閉塞感から解放され棄てられた森林集落で命を甦らせた。

この本はNHKで放送された秀作番組と、それにもとずく実践的検証の確かな視点を有す著者の論点に共感。未来を嘆き悲嘆にくれる現況に明るい未来を示唆する内容であった。磨かれざる宝、田舎の森林が宝石のように視え、大きな希望が湧いてきた納得の文庫本。バックに入れ見せびらかせている。

  5つ星のうち 4.0  これからの日本の方向や幸せについて考えるよいきっかけになる本と思われます。, 2013/10/5

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

とてもわくわくして読むことができました。自分の故郷や住んでる地域で幸せに暮らすにはどのように考え行動すればよいのか、考えるよい一冊と思われます。

5つ星のうち 5.0  御尤も, 2014/3/6

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

藻谷さんの著書は読みやすく理解しやすくてよいと思いますし、内容もこれからの日本と日本人にとって実現しなければならないものと共感できました!!

5つ星のうち 5.0  明るい未来を考えられる好著, 2013/7/10

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

グローバルなマネーの動きに人々の営みが飲み込まれてしまう時代、資本主義の限界や弊害が見えてきてこれからどうやって生きていくかが不明瞭な現在、この本の主張「里山資本主義」は未来を照らす一条の光である。

日本の実例紹介は、山間部・離島でも人々の営みを取り戻せることが具体的に紹介されている。これはテレビや雑誌にも良く紹介されるが、この新書ではそれできちんと暮らしが成り立っている仕組みまでも踏み込んで書かれているのが素晴らしい。

この本を読んで一番驚いたのは、1999年に中欧のオーストリアが、憲法で原子力の軍事利用も平和利用も禁止していることである。その上で、オーストリアでは斜陽産業と思われていた林業を復興し、バイオマス発電やペレット燃料の実用化を推進していることが紹介されている。

「やればできる!」ということを実感でき、明るい未来を考えられる本である。

5つ星のうち 4.0  考えさせられる本, 2013/10/1

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

無駄な支出も含めて支出が多い方が文化的な生活を送っていると勘違いさせられる報道も多かったが、そんな時代に警鐘を鳴らす一冊です。幸福とは「相対的幸福」を人は言いますが、私は「絶対的幸福」感を持ちたいと思っています。やる前から○○だからできないという人がいますが、やる事を前提に考えると発想が変わってきます。

最近では珍しく感動を覚えた本でした。

5つ星のうち 5.0  田舎が問題というわけではない, 2013/9/30

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

都会でも田舎でも、若年者が少ない事こそが問題なのだ。そうであるならもっとクリエイティブに生きることができる田舎のほうが、中年以降には住みやすいかもしれないと思いました。

5つ星のうち 5.0  今の日本に必要な思考だと思う, 2013/10/14

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

アメリカに代表されるマネー資本主義に対し、これからの日本の進むべき道がこの里山資本主義。対立軸というわけでなく、こういう選択肢もあるという、目から鱗が落ちるとはこのことかもしれない。

5つ星のうち 5.0  大変啓蒙的な本です, 2013/10/9

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

大変面白かったです。今後の生活に役立てていきたいと思いました。

5つ星のうち 5.0  目からウロコ!!そうだ、日本はこうあるべき, 2013/10/9

 レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (Kindle版)

マネー資本主義に、骨の髄まで毒されて生きてきた戦中ジュニア世代として、慧眼の書

5つ星のうち 1.0  里山(田舎)の長所しか伝えない都会人の机上論~里山(田舎)に住んでからモノを言え, 2013/7/11

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

都会人が短時間の取材で知り得た「里山(田舎)の長所」だけを、

過剰な美談として語る非常に偏った駄本。里山(田舎)暮らしは「不便さ、退屈さ、自然や動物との戦い」等、多くの困難がある。

そういう困難やコストを無視して「原価0円からの経済再生」って、「世間知らず、経済オンチ」も甚だしい。

若者の多くが、里山は苦労ばかりで退屈だから「里山(田舎)を離れ、都市生活を選んでいる実態」を全く無視したトンデモ本

地域の雇用、ひいては日本全体の将来像の光とも言うべき本, 2013/7/21

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

長い文章になるが、本書は革命的な一冊である。以下のような、状況を打破しうる可能性を多分に含んでいる。

閉塞した本当の僻地で三年目の医師が70床の患者さんを診ていた。朝7時出勤で夜11時に病院の敷地内にある寮に帰る生活。その医師は、時給換算したら1000円を切ったとぼやいていた。私は、まだ医師でもないのに、何人もの患者さんから「残ってください」と何度も頭を下げられた。この病院は地域の医療の絶対防衛線だ。現に、震災の影響で施設の壁にひびの入った数キロ先の病院は、病床数ゼロだ。もう、この病院がなくなれば、患者さんは山をいくつも越えた、数十キロも離れた病院に行かなければならない。外来の患者さんは平均して90歳。その患者さんを連れて来るのは70歳のお年寄りだ。そんな光景しか、無かった。

地方は、本当に閉塞している。

患者さんはこんな事を言っていた。「私達のコミュニティーから、医学部に通わせられるほどのお金も、人材も出てこない。助けてください。」はっきり言って、言葉がなかった。私が通っているのは私立の大学だ。親は数千万円の借金して、学校に通わせている。それに、大学に入る前にそれなりの苦汁もなめてきた。

私は思った。この地方には、どうしようもないほどお金がなく。雇用もなく、貧しい。若い人材を繋ぎとめるような魅力も残念ながら、ない。


ところが、違うのかもしれない。 

とんでもない町がある。(オーストリアの)ハンガリーとの国境の町・ギュッシング市だ。市とは言っても、人口4000人に満たない。(略)(注目すべきは)「地域暖房」という仕組みだ。(略)この仕組みによって、ギュッシング市では、なんとエネルギーの自給率72%を達成した。(本書p91-92)

めぼしい産業がなかったギュッシングに安価で安定した熱や電気を求めてヨーロッパ中から企業がやってきた。ヨーロッパ有数の大手床材メーカー・パラドア社もその一つ。決定打となったのは、製品の乾燥に多くの熱を必要とすることに加えて、床材を加工した木くずを地域暖房に売ることができることだった。多大にかかっていた光熱費はプラスマイナスゼロになったという。ギュッシング市では、13年間で50もの企業がやってきて、計1100人もの雇用を生み出した。(実に人口の四分の一である。)(本書p97-98)

 本書が指し示したのは、閉塞した地域の、ひいては日本への光である。 

5つ星のうち 5.0  日本経済の将来に少し光が見えました, 2013/8/14

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

『デフレの正体』で人口動態と日本の経済の相関を見事に説明していた。批判する人たちの論評を聞いていると「彼はデフレの定義がわかっていない」などとためにするような議論が多く、彼の議論の本質に有効な批判はないように思われる。

この本は『デフレの正体』をさらにすすめて日本がいや世界が今後進むべき道の萌芽とも言える先進事例を岡山の真庭、広島の庄原市、周防大島、オーストリアのラムザウ、ギッシングで紹介する。廃材を利用したり、製造過程で出る中間物を利用したり、コジェネを行ったりといったスマートシティの発想と自然環境の中で地産地消と地縁社会を取り戻して、マーケットに依存しないBCPのような補完システムをマーケットの中に組み込んでいく。まさにミヒャエル・エンデとかビル・トッテンが主張したり実践したりしているようなこと。それを里山資本主義と呼ぶ。グローバル経済を否定したりオルターナティブな方法を原理的に主張するのではなく、あるものを利用して、グローバル経済に巻き取られない自給自足の経済をそっと組み込んでいく。その中で地域とのつながりや自然に囲まれた豊かな生活を取り戻す。そういういわば最先端の動きが日本の中国地方や島根県など過疎地ではじまっているという。

今私が住むベトナムの今後も、欧米諸国や日本と同じような発展をたどるのではなく、地域に根差した特徴とマーケットとマーケットに依存しない仕組みとの共存が今後目指す方向なのではないかと感じた。ベトナムでのそういう方向を模索したい。

5つ星のうち 4.0  里山賛美がやや予定調和的な本, 2014/1/25

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (Kindle版)

『デフレの正体』の藻谷浩介さん単独の本ではなく、NHK広島の取材班が大半を書いています。藻谷さんの主張は鋭さがあり大いに参考になりますが、大半が取材による具体例で、ある成功した地域のストーリーに終始している感があります。それをどこまで一般化して成功の方程式にできるのかまでが書かれていれば星5つにしかたったです。

NHKの『エンデの遺言』、山崎亮さんの『ソーシャル・デザイン』、ジョン・ガーズマ他の『スペンド・シフト』などの金融資本主義批判に連なる本として、「里山」という新「資本」を発掘した点は評価できます。

あと、あとがきで書かれているのですが、藻谷さんの著作を乱発しないという真摯な執筆姿勢にも好印象を持ちました。

 レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

田舎と都会を交互に行き来して住んでますが、田舎住まいはそんなにバラ色じゃあないけど、都会暮らしもたいしていいものじゃないよね。マネー資本主義をいくら否定してもその中でしか日本は生きていけない訳ですし、里山も大切だよというのは共感できるけど対立する概念としては資金量というか規模が違いすぎて解決策にはならないのでは。宗教みたいなもの?今の日本がそんなに悲観する状態ではないという考えは同感ですが、景気対策という目先の利益を掲げないと政権維持できないのも事実です。景気が悪くなると、倒産や廃業が増えるて大変ですよね。目先の利を追うなと言うのは簡単ですが、選挙に勝てなければ何もできないし、有権者が変わるしかないと思います。

5つ星のうち 5.0  バイブルとせよ!, 2013/9/9

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

里山資本主義は、農村で生活し活動する若者のバイブルとすべき。

5つ星のうち 3.0  問題提起の本, 2014/1/26

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

この本を、下記のよう読むのは間違いである。

・里山賛美、田舎暮らし賛美の本

・今後の日本経済の課題を解決してくれる本

・木材利用の経済効果を期待する本

・理論的な書物

・田舎の体験の紹介の本

・知識を得るための本

このような本として読むと期待はずれであり、不正確、理論性の欠如などが目につくだろう。この本の理論面を批判するのは、時間の無駄である。理論的には、意味不明、趣旨不明の部分が多い。

里山資本主義の概念は漠然としており、感覚的なイメージでしかない。エッセイだから、イメージでもかまわないのだが、ところどころに理屈が出て来るので、困る。経済的採算抜きに里山に惚れ込むのが、里山資本主義のような記述箇所があるが、経済的採算が成り立たなければ、田舎で食っていけない。著者は、おそらく2人とも都会に住み、里山を取材して、この本を書いている。里山の生活を知らない。頭の中で考えて里山のイメージを作っている。生活経験がなければ仕方がないが、里山を美化することは客観性に欠ける。

この本で広島県庄原市を取り上げているが、庄原市ではバイオマス事業が失敗した。この本はそれについては触れていない。失敗の原因を考えることは理論的には重要な問題だが、通常、ジャーナリストは、都合のよい材料だけを取り上げるので、記述に偏りが生じる。庄原市の失敗の原因は経済的採算性の欠如にある。ほとんどの自治体のバイオマス事業が失敗した原因も同じである。真庭市の成功は、その採算性にあった。真庭市と庄原市はそれほど離れていない。この本は、問題点を検討することなく、成功例を恣意的に取り上げることで、一見、夢や幻想を与えるから、売れるのかもしれない。しかし、もっと地道で堅実な検証が必要である。

Iターンする人が少なくないが、失敗する人も多い。田舎は賃金が安いこと、仕事がきついこと、閉鎖的・封建的な人間関係と家族関係、イジメ、セクハラ、長時間労働もあり、決してバラ色ではない。学校での不登校、イジメも、当然、ある。田舎でも都会の文化が浸透している。田舎でも既存の業者との競争があり、経験、能力不足から競争に負ける。田舎で起業する成功者は少ないが、成功する人は、たぶん都会でも成功するだろう。意欲、創造性、能力、営業力、努力、先見の明などがあれば、田舎でも都会でも成功する。それまでにないものを見つけ、発展させ、採算ベースに乗せる才覚が必要(私も16年前にIターンした)。

田舎は、新しいことに挑戦するには良い場所だ(地価の安さ、生活費の安さ、人件費の安さ、労働力が余っていることなど)。目的意識のある人には田舎は天国であり、それがなければ田舎は地獄だろう。この本は伝聞に基づくエッセイであり、考えるための材料である。理論は別に研究者によって深く研究されるべきだろう。

里山や田舎暮らしを賛美する本は昔から多い。田舎暮らしが素晴らしいかどうか?うーむ。なんとも言えない。人によるだろう。それは個人の趣味のレベルの問題。里山に対する目的意識による。現実に里山が存在するという事実を受けとめること。現実に里山が存在するのに、それを利用しないのは、モッタイナイ。そこから経済的発想が生まれる。情緒的な里山賛美は別の次元のもの。バイオマスに関する本も多いが、関心のある人は、それらを読めばよい。材木の利用だけで日本経済が変わるはずがないのは、当たり前のこと。理論書ではないこの本に、問題解決の理屈を期待しても仕方がない。

自然を資源として活用した循環型社会を作ることは重要であり、この本はそのような社会へ向けた問題提起をしている。自然エネルギーや自然資源を活用し、かつ、それが自由競争の経済の中で自立できるか。個人の趣味のレベルで田舎暮らしをするのは簡単だが、経済として成り立つことが最大の課題なのだ。

成功例をいくつかあげたとしても、それだけでは普遍性はない。国家レベルの施策としてどのように取り入れていくか。ドイツ(この本ではあまり触れていない)やオーストリア(ここもドイツ人の国。オーストリア人は存在しない)の施策から日本が学ぶ点は多い。

国の借金で外国から資源を輸入し製品を輸出するという方法は、いずれ行き詰まる。世界市場が限られ、発展途上国の方が人件費が安い中で日本の競争力は低下する一方だ。日本でしかできない付加価値は何か。同様に、田舎も都会にはない田舎特有の付加価値を見つけなければ、都会との格差が拡大し、いずれ田舎に住む人がいなくなる。

里山利用に限らず、実は、再生可能な循環型社会でどのようにして、採算をとるかが問題である。幸福とは何か、人間の生き方はどうあるべきか、価値とは何かといった点を考える必要があるが、夢を持つだけでは、生活が成り立たず、変わった田舎愛好者しか田舎に定着できない。年金で生活できる人が、里山の夢を語るのでは、昔からある里山賛美と同じである。生活が成り立てば、おのずから田舎にも人が集まる。

経済的採算性が最大の課題であり、それを無視して、夢を語るところからは展望は生まれない。オーストリアの成功は、経済的採算性に知恵を使った点にある。そのような知恵が日本でも必要である。

日本の政策は、ドイツやオーストリアとはまったく逆の方向を向いている。それでよいのかという問題提起。それを選択するのは国民の判断に委ねられている。

5つ星のうち 5.0  体制内, 2013/8/17

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

結局の所、体制内的な内容で、資本主義を改革することにはならんな~ と思いながら読んでいたら、著者も良くそれを認識しておられることが終盤に判明。二冊目、三冊目を期待しております。

5つ星のうち 5.0  里山資本主義は「高齢者の田舎暮らしのすすめ」ではありません, 2014/3/12

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

景気回復を第一義として20世紀の大量生産、大量消費、大量廃棄に集約されるマッチョな産業構造、生活様式大量生産、大量消費、大量廃棄に代表される20世紀のマッチョな産業構造、生活様式の再来を望むような風潮が強い中、身近に眠る資源を活かし、お金もなるべく地域の中でまわして、地域を豊かにしようとする里山資本主義には大いに共感しました。

ただ、里山資本主義を水のように受け入れる人としてリタイア後に「第二の人生を田舎で悠々自適に」という動きを推奨することには疑問を覚えます。

現役時代は都会でずっと働き、リタイア時にセイフティネットになりうる額の年金を得てリタイア後田舎に移住して趣味程度の農業をして「悠々自適」に第二の人生を過ごそうとする高齢者と、現役時代からきつい農作業をして暮らし、セイフティネットに足る年金は得られず、生きるために「生涯現役」ときつい農作業を続ける高齢者、という2種類の高齢者が田舎で暮らすことになります。高齢者の医療・福祉サービスを支えているのはその地域の現役世代の保険料です。前者の高齢者は地域に対する現役世代の責務を果たさずサービスを利用するだけとなります。一方、後者は地域に対する現役世代の責務を果たし、サービスも利用することになります。両者が絆やつながりを深めようとして互いのことをよく知れば知るほど溝が深くなりそうです。

もちろん田舎暮らしを否定するものではありません。現役世代のうちに田舎に移住し、地域に対する現役世代の責務を果たしたうえで悠々自適な第二の人生に移行したらいかがでしょうか。現役世代の田舎暮らしの実例は、山口県周防大島の“島の「ジャム屋」さん”松嶋さんなど多数紹介されています。

群馬県の代表的山村である上野村について「山村における産業興し~誇りと愛情の持てる地域を目指す上野村~」という報告をみつけました。本書の内容に通じるところがあるので最後に紹介します。

5つ星のうち 3.0  good, 2014/3/6

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

期待通りです

5つ星のうち 5.0  素晴らしい本でした, 2014/3/8

日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

日本のエネルギー政策にがっかりしている方に読んでもらいたいと思います。

世界の、また日本の里山は政治家の多くの方よりもエネルギーのことを真剣に

考えている。

こんな素晴らしい未来の世界が本当に実現すると信じられる本です。

日本のメディア、政治家、行政の方、国民すべてに読んでもらいたいです。

田舎(里山)では、もともと食えない, 2013/9/15

岩田規久男を見よ "小宮隆太郎を読め" - レビューをすべて見る

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)日本では、昭和30年代後半~昭和40年代は、農村では「出稼ぎ」が当たり前だった。

つまり、農業では食えないので、3ちゃん農業「じいちゃん、ばあちゃん、母ちゃん」が、農村に残り、父ちゃんは出稼ぎに出ていた。そこに、田中角栄が登場し、「日本列島改造」論、すなわち、出稼ぎをしなくてもいいように、日本農村を高速道路・新幹線で結び、企業を誘致して、父ちゃんが出稼ぎに行かなくても、地元で働ける環境を用意しようとなった。

だから、もともと、農村では、「食えない」のが当たり前だった。

日本の産業構造が、第1次産業→第2次産業→第3次産業(今や、GDPの7割)と変遷し、第2次産業=製造業を誘致すれば・・・論など、机上の空論になっている。(山形県鶴岡市のエルピーダ、シャープの亀山工場etcを見よ)

日本は、とっくに、製造業ではなく、サービス業の国になっている(産業構造の高度化=ペティ・クラークの法則という)

サービス業の本質は、その場で消費・・つまり、作り置きができず、人がいるところでしか、成り立たないということにある。

塾、映画館、エステ、飲食業、商業、教育産業、etc・・・すべて、「都市(人がいるところ)」でしか成り立たない。(通信や、電気などのインフラは別)

つまり、都市集中(地方都市含む)は、産業構造の高度化に伴う必然であって、この流れを、「里山(農村)」に戻そうというのは、原理的に、もうできない。できても、大河のほんの一滴(本書の例)にすぎず、それはもはや「奇跡」産業になっている。だから、トピックとして本書の事例のように取り上げることのできる希少産業となっている。それを礼賛するなど、それこそ、「里山主義・・・昭和40年代への郷愁」にしか過ぎない。日本の産業構造の変化を、全く無視した、駄本。

5つ星のうち 5.0  アイデアと気付きの一冊, 2013/11/17

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)デフレの正体に続く本書は、今までのありきたりで、未熟な価値観を壊してくれました。できるだけ多くの方に見て欲しい。

 5つ星のうち 4.0  有りだと思う, 2013/10/18

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

実際に里山をサブシステムとしていくにはスケールが小さいのではと思ってしまった。しかしながら、あるものを十分利用しようという意味では有りだと思う。過疎で無駄にしてしまうにはもったいなさ過ぎる。

あるものを有効に使える法整備はすぐ検討が必要。同時に場所ごとの状況によって複数選択可能なモデル(木質サイクル、小規模発電売電とか)や道具(新林業機械、小落差発電システム、ネットとか)の選択の幅が対応可能な地域の幅につながるのではないか?

軽自動車の税金について変更するようだけれど道具の筆頭となる軽トラなどは軽減するべきと思う。

5つ星のうち 5.0  希望を持たせてくれる良書。, 2013/10/10

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

やっぱりわかっている人はわかっているんだ、というのが正直な感想です。とても主観的な感想で申し訳ないのですが、本書で書かれていることは、将来の日本の姿を示す最適解なのではないのでしょうか。アベノミクスでは、みんな日本はよくならない、とみんなわかっているのに、堂々と言えない日本の今の空気。安部さんは好きです、しかし個人の政治家の資質と日本の大まかな将来像を示す政策をいっしょくたにするのは、極めて危険なことです。これからは、日本はこちらの方へ舵を切ることになるのでしょう。以上、とても主観的な感想でした。

5つ星のうち 5.0  足下を掘れ、そこに泉あり, 2013/12/14

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

日本のもつ潜在的(顕在化しつつある)ポテンシャルにあらためて気づかされた。「マネー資本主義」を補完しゆく「里山資本主義」。目先の性急な利益追求ではなく、じっくりを腰をすえた地に足をつけた生活スタイル。3.11をきっかけに見える化された大都市生活の脆弱性。地道な取材に基づいた具体例も掲載されており、実に示唆に富む内容であった。じつは足下にこそ、泉がある。自分の生活スタイル、価値観を今一度検討しようという思いにさせる一冊でもある。

5つ星のうち 4.0  田舎を肯定的に捉え直す, 2013/9/11

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

この作品は田舎を肯定的に捉え直そうとした作品である。本の中身にはツッコミどころもあるだろう。たとえば、この本のなかには田舎の再生に失敗してダメになった例は書いてはいない。しかし、この本の趣旨はそういう事実を捉えることではない。この本は世の中に蔓延する「なんとなく『田舎に未来はない』」感覚を払拭することにあるのではないか。ぼくたちは理由なく田舎を忌避する。そろそろその偏見を捨て去って、肯定的に田舎を見直す時期にはいってきているのかもしれない

5つ星のうち 5.0  林業関係者、森林地主はもちろん大勢に読んでほしい, 2014/2/5

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

小規模森林地主です。課税されるばかりでまったく恩恵を受けることなく、先祖からひきついだので泣く泣く山林を持ち続けています。聞くところによると細々ですがペレット事業が身近でも起こり始めているようです。政治家に読んでほしい。経済人に読んでほしい。記述されているオーストリアのようにエネルギー自給が高まるのは夢でしょうか。何かできることから試してみたい。森林と水資源の宝庫なのですから。

5つ星のうち 4.0  発想力, 2013/11/25

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

批判もあるようだがそれなりの根拠をもって大きな風呂敷を広げて社会と接近する時代ではないか?グローバル経済はコミュニティーを破壊する。地域密着型経済を探求する時代においては・・。

5つ星のうち 5.0  初めて世の中に希望を持てました, 2013/10/19

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

増え続ける国債、原発、右傾化、将来の年金生活。この本を読むまでの40年近く、社会に対して絶望しか感じていませんでした。読み進めているうちに、漠然としていた絶望感や不安感の理由に気づかされました。

アメリカを中心としたマネー資本主義とやらの怪物に、自分も含めて世界中が振り回されていることが根底にある、と。

でも、こんな時代はもう終わろうとしているようです。

里山資本主義の存在、それを実践している地域の存在、この本が10万部以上売れている事実。勇気づけられます。生まれて初めて、日本に、世界に希望を持てるようになりました。

5つ星のうち 4.0  いいですね、元気でる。, 2013/9/7

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

東京サラリーマンです。ふるさとは、中国山地。これを読んで、よっしゃ!わしも! といいながら何もしないのですが、元気が出ました。 少し暮らしの視点を変えてみようかと。

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (Kindle版)

自分らしく生きて行くのに、是非読んで欲しいです。大切なものをもう一度考えて!

5つ星のうち 4.0  考えるきっかけに, 2013/11/6

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

タイトルからすると、何か「自然の中で生活しましょう」とか、「自給自足しましょう」的な啓発本だと思ってしまいそうですが、本書は生活のほとんどを輸入に頼っている日本が、このまま本当に進んでいいのかを一度立ち止まって再考してみるきっかけになる事例を紹介してます。

平野が少なく、森林が多いのに、ほとんど木を有効活用していない我が国の現状に挑戦をし、次々と新たな施策を打ち出している過疎地区の人たちにスポットライトを当て、違う価値観もあるのではないかという気付きを与えてくれました。

3.11以降、再度自分たちの生活様式を見つめなおす一つの方向性として本書はとても大きなテーマを与えてくれています。従来の一方的な消費による経済発展(マネー資本主義)だけでなく、循環型の経済発展を次世代のためにも私たち大人が考えなくてはいけないという気持ちになりました。

5つ星のうち 5.0  これからの時代の産業・地域の在り方が良く理解できる,

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

これからの時代、地域の経済の在り方については、循環型、自立型を目指し、自分たちのできることから地道に取り組んでいくことが大切だと教えられる。

5つ星のうち 5.0  藻谷さんいいです, 2014/2/12

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

いつも藻谷さんの講演は聴きに行っていました。この本では田舎に住む者に勇気を与えてくれます。

5つ星のうち 5.0  素晴らしい, 2014/1/7

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

ベタな言い方だがホント啓蒙された。エネルギーと食料とコミュニティさえあれば結局、国が破綻しようが関係ない。自給自足生活、フルライフは難しいにせよ、部分的にでも自給することは自分の人生を変えるように思う。

ホント希望が見えた。

5つ星のうち 5.0  ポスト資本主義?, 2013/12/3

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (Kindle版)

ドラッカーが、資本主義が終焉し、新しい価値観の世界が来ると予測していたものは、こういうことなのでしょうか?オーストリアの、木屑がパイプでガスのように送られてくる暖房システムの話は、驚きと興奮を感じました。

5つ星のうち 5.0  最高です, 2013/11/30

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

本当に大切なものを大切にする。それがこれからの幸せのカタチ。

 5つ星のうち 5.0  日本の近未来のあるべき姿への提言, 2013/10/26

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

中国地方の中山間地の取り組みを紹介し、近未来の日本のあるべき姿を探って行く。里山の身近にある豊かな自然を生かし、エネルギーと食の“一部”を積極的に自給していく生き方だ。

電力など一切使用せず、”全て”を自給自足で生きようという極端な主張ではない。岡山県真庭市にある製材所では、製材過程で出る木くずをエネルギー源として、2000世帯分にあたる発電が可能だという。さらに、木くずを圧縮したペレットを使用したボイラーで、市役所や小学校などでは、冷房から暖房まで賄われている。

広島県庄原市では、廃缶を使用したエコストーブを使用し暖房だけでなく、煮炊きにも使用する取り組み紹介されている。

エネルギー効率がとてもいいらしく、木の枝4-5本でおいしいご飯が炊けるそうだ。若者の中には里山での生活にあこがれ、Iターンにより地方で暮らす生き方が少しずつだが始まっている。彼らの行動に触発されて地域コミュニティーが蘇った瀬戸内の島の事例も紹介されている。こうした流れを広めていけば、30年後、50年後の日本も捨てたものではないと主張している。

お金と電力エネルギーがなければ何もできない生活よりも、身近に畑があり、暖をとれるストーブがある生活もいいなぁと思った次第。

5つ星のうち 4.0  続編を期待します。, 2013/10/21

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (Kindle版)

地域への思いをもつ、すべての人のための入門書として大変読みやすいと思いました。限界集落を訪問して地域の方のお話を聞くと、胸のふさがる思いがすることがありますがこの本を読んで少し光が見えた気がします。ビフォアアフターのような、続編を期待します。大学COC事業が始まりますね、これに関わる学生さん、先生方ご一読をお勧めします。

5つ星のうち 5.0  絶望の中から救われた, 2014/3/3

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

経済の右肩上がりを要求する国、原発を推進する国に何の希望も見出せず、次世代の子供たちのことを思うと絶望的になっていたが、このタイトルから少しの期待を抱いた。まだ自分たちにたくさんできることがあることがわかり、たのしみながら生きて行けそう!

脚下照覧のサブシステム―安全・安心・信頼のローカリズム, 2014/2/25

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

「日本には成長戦略がないのが問題」ということに対して、わたしはこう言いたいと思う。/問題なのは、成長戦略がないことではない。成長しなくてもやっていけるための戦略がないことが問題なのだと。」平川克美『移行期的混乱』(ちくま文庫)

レビュー投稿日現在でも、本書は霞ヶ関界隈での売れ行きは好調のようだ。また、2010年に刊行された『デフレの正体』(角川ONEテーマ21)も、併せて読まれているみたいである。著者の藻谷浩介さん(日本総研主席研究員、政投銀特任顧問)は、この『デフレの正体』で、デフレの最大要因を「日本人の加齢に伴う生産年齢人口の減少」と断案し、その乗り越え策を「多様な個性のコンパクトシティたちと美しい田園が織りなす日本」といったイメージで提起していた。本書は、このビジョンを先取りしている感のある地域・企業・人間の取り組みを取材したNHK広島取材班(井上恭介プロデューサー・夜久恭裕ディレクター)とともに、「里山資本主義」という“代替的な経済社会のすがた”を私たちに示している。

「里山資本主義」とは、当書に従えば「お金でお金を生み出す経済」=「マネー資本主義(マッチョな経済)」の対極を志向する「しなやかな経済」の在り方である。もう少し具体的に言えば、「里山資本主義」とは「お金の循環がすべてを決するという前提で構築された「マネー資本主義」の経済システムの横に、こっそりと、お金に依存しないサブシステムを再構築しておこう」という考え方であり、「お金が乏しくなっても水と食料と燃料が手に入り続ける仕組み、いわば安心安全のネットワークを、予め用意しておこう」という行き方である(p.121)。そのシンボルが「里山」という、私たちの身近に存在する山であり、私たちの脇で眠っている、先進国の中でも、私たちがひときわ誇り得る「社会的共通資本」と言えよう。

本書では、中国山地の山あいにある岡山県真庭市の企業などが進める「木質バイオマス発電」や広島県庄原市の「エコストーブ」、さらに「脱原発」を憲法に掲げる“資源小国”オーストリアにおける「ペレットボイラー」やCLT(Cross Laminated Timber)の利用促進をはじめ、「耕作放棄地」の活用など、「里山資本主義」の概念に沿う様々な実践事例が紹介されている。ここで限界集落の問題を含めた過疎化、少子化、人口の高齢化といった課題に直面する日本の現状に即してポイントを述べると、「里山資本主義」は「社会関係資本」を再構築し、「創造的福祉社会」の実現にも寄与できる、ということではないだろうか。確かに、金銭換算のGNP等は見かけ上低下しても、こうした社会こそ模索すべきと考える。

5つ星のうち 3.0  安心の原理=水・食糧・エネルギー, 2014/1/5

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

サブタイトルにあるとおり、日本経済を良い方向に動かすには、不安の解消、安心の創出が必要である。将来が不安なので個人は貯蓄、企業は内部留保。お金が流れないし人口も増えない。「日本は島国だから資源が足りない、貿易で、輸出で稼ぐしかない。」このパラダイムはスタート時点から不安をあおっており、経済成長が鈍化した途端に不安がこみあげてきてしまう。

本書はこの状況に一石を投じている。

 

どうなれば安心するのか。日本経済が停滞しても、多少の生活水準の相対的低下にはそのうち慣れる。最終的には水・食料・エネルギーなのだと喝破した著者の目の付け所はなかなか鋭いと思う。せっかくの内容なので、新書ではなくしっかりと論じてほしいと思うので、星3つ。

5つ星のうち 5.0  里山資本主義の極意, 2013/10/19

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

私の地域は山間過疎地域(限界集落)市では過疎地域振興条例を制定したが、幹部職員の怠慢とやる気のなさでうんざり。この本の助言により新たな発想が生まれる。

5つ星のうち 5.0  これからの日本に一筋の明るい希望の光を見いだせる良書,

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

 

マスコミは盛んにアベノミクスを持ち上げますが、過疎の町にはなかなか希望を持てない現実があります。この本は足元をしっかり見つめることによりいろいろな可能性(林業とバイオマスなど)があることを教えてくれました。オーストリア・岡山県真庭市の例はそのよい例でした。

書き込みもなく満足しております。

5つ星のうち 4.0  日本は生まれ変われるかもしれない!!, 2014/2/11

ビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

68歳の”ジジイ”が、孫子の将来に希望を見た。子供のころ自産自消してハッピーだった。分業が進んで、給料が増えて・・・ 気が付いたら、今の世の中だ。 1次産品を最終消費品まで(生産者と消費者が顔を見合わせて)に仕上げると、お互いの喜怒哀楽が共有できる。 失われた現場(生産現場=消費現場)を具体的に見せてくれた。

ひょっとしたら、1千兆円の借金も返済して、ハッピーな日本に生まれ変われるかもしれない!!

5つ星のうち 5.0  NHK+MOTANI=説得力, 2014/2/6

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

藻谷氏は以前からの持論をますます確信を持って展開し、NHK取材班は現地の取材から体感した事実を重ねる。近い将来の不安と光明が目の前に明らかにされる感覚。参考になりました。

5つ星のうち 5.0  「地方」「田舎」に住んでいるすべての人々に読んで頂きた

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

すべては逆転の発想が必要だということ。メディアの情報や一般常識、固定概念にとらわれず自分の頭と、身体を使って物事の本質を捉えることが、最も大切であることを思い知らされた。そんな1冊である。

”逆立ちすれば答えは変わる”

下記の質問に答えてみてほしい。

・田舎より都会の方が豊かな生活を送れるのか?

・林業は3K(きつい、きたない、危険)である?

・あたなの価値はお金ではかることができるのか?

・大量生産、画一化された商品こそ価値があるのか?その逆には価値がないのか?

・耕作放棄地、空き家の活用は本当に不可能なのか?

・今後も絶対的に進む、高齢化社会はお先真っ暗なのか?

・そもそもハンデはマイナスなのか?

本書では机上の空論ではなく上記の問題に取り組んでいる地方の企業、人々の取り組み事例が満載。世の中の先端は、もはや田舎の方が走っている。詳細は本書で確認してほしい。

5つ星のうち 5.0  里山ツヨシ, 2014/1/5

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (Kindle版)

どこに行っても同じ店、どこで食べても同じ味...。グローバリズムが強固に作られていくことで効率は上がり、富は集中します。そんな状況を批評するわけでもなく、摂動理論のようにホンの少しグローバリズムの軒先を借りれば、今いる土地に由来したものや歴史を使って豊かに暮らせることを教えてくれます。

5つ星のうち 3.0  示された理想には共鳴するが‥‥, 2013/12/10

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

日本経済の停滞の原因を「景気」ではなくて「人口の波」にあると指摘した「デフレの正体」の藻谷氏とNHKのディレクターとの共著である。前著における藻谷氏の着眼は評価したが、その論理構成にかなりの強引さを感じたので本書はパスするつもりだった。しかし、すでに15万部と聞いて「無視は出来ない」と手に取った次第である。

著者は、経済成長最優先のマネー資本主義に対抗する新しい経済システムとして地方からの里山資本主義を示している。地元にある水、食料、エネルギーを生かして地産地消の経済システムをつくりあげ、その過程で人々との交流を活発にして生き生きとした地域社会をつくり出そう、との提案である。実践例として岡山県真庭市での木質バイマス発電や広島県庄原市のエコストーブ、山口県周防大島のジャム屋、オーストリアの林業による経済再生を取り上げている。従来の地域振興は、高速道路、工業団地、観光振興が三種の神器であったが、これは地方がマネー経済に組み込まれることを意味していた。そのためマネー経済の悪化によって地域振興の多くは失敗に帰したのであった。一方、里山資本主義の水、食料、エネルギーの地産地消は外部のマネー経済に依存しない自立的な経済システムであることに最大の特徴があり、理想の経済システムとして本書では語られている。

しかし、里山資本主義は日本で普及するだろうか。ここで紹介されている事例をそのまま全国どこでも適用することが可能だろうか。都道府県別の「域際収支」(県外に売った額と県外から購入した額の差を示した数字)によると地方の県はお金が地域外へ流失して赤字に陥っていることが貧しさの原因であることがわかる(176~177頁)。最も流失額が大きいのが石油・電気・ガスであるためエネルギーの地産地消が里山資本主義形成の最重要課題となる。そして、本書ではエネルギー生産には木質バイマス発電が推奨されているのだが、これは大規模林業が成立している地域しか当てはまらない。例に挙がっている真庭市にはわが国有数の製材工場が存在しているが、外材に押されて衰退の一途をたどる日本の林業では同じ規模の製材工場は少ないのである。したがって、木質バイマスに替わるエネルギー源として風力、太陽光、地熱などが検討されなければならないが、それらへの言及はない。加えて里山資本主義の経済社会を築くには地方の農村、山間部での人口減と高齢化=労働人口の減少は生産そのものを難しくするだろう。また、新しい経済社会を作り出すためには優れたリーダーが不可欠だが、ビジネス感覚の豊かな人材を地元、あるいはUターン組から輩出できるか否かが鍵となるだろう。

理想的とも言える里山資本主義であるがその実現には相当な困難が横たわっている。地産地消による経済再生によってマネーに依存しない、人間同士の絆を強めるコミュニティを創り出そうとの藻谷氏等の主張には共鳴したい。それだけにさらなる調査と研究によって実現可能性の高いリアリティのある骨太のプランへと発展されることを私は望みたい。

5つ星のうち 5.0  この暮らし方 いいな。, 2013/11/24

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

地球の環境問題を考えたら、山を守る大切さがわかる。能率や経済性を追求するだけのやり方に疑問を持っている私としては嬉しい。実際著者が現地で見たこと聞いたことだから、現実性あり説得力もある はず。

多くの人によんでもらいたい。

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)本書あとがきで、トンデモ駄本『デフレの正体』へ嵐のように寄せられた酷評に的外れな指摘だと言う傲慢さと非常識さに呆れたモダニの傲慢さと非常識さ、そして不法行為は裁判で確定したのにモダニは全く反省していない。 愚かな奴・・・日本政策投資銀行参事役の藻谷浩介さんがブログに侮辱的なコメントを書き込んだとして、札幌市の男性が60万円の損害賠償を求めた訴訟で、札幌地裁は2011年9月21日、名誉毀損を認めて藻谷さんに10万円の支払いを命じたことが分かった。

男性がブログで藻谷さんの著書「デフレの正体」を批評したことに対し、藻谷さんは「早く死んで子供に財産を残せ」とのコメントを書き込んでいた。石橋俊一裁判官は、「コメントは学問上の論評を超え、ことさら男性を侮辱するもので不法行為を成立する」と判決理由を述べた。

5つ星のうち 5.0  里山資本主義, 2014/2/13

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

時代に流されず、自分の意思をしっかり持って実践している人がいるのかと思うと、本当に尊敬します。少しでも見習うことができたらなーと思います。

5つ星のうち 3.0  とりあえず読んどかないと。, 2013/12/19

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

具体的な写真とかが無さすぎ。しかも文字が小さくて量が多いから疲れるかな。もう少し内容が頭にサクサク入って行くデザインにして欲しかった。

5つ星のうち 5.0  里山に憧れます, 2013/12/8

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (Kindle版)

自動運転システムが実現すれば、里山資本主義も爆発的に広がるのではないかなぁ…

5つ星のうち 4.0  目の付け所が面白い, 2013/11/23

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)もう一度時代を遡って、こういう里山の文化を築くのも一つの手(策)ですね。すっかり廃れきってしまったかに思える林業の活性化には、「なるほど」と頷ける事柄も載っていて、新たな産業革新みたいなことが全国的に起これば、それなりに有意義だと思います。

しかし、世代全体に渡って里山資本主義に走るのも非現実的で、そこにはこの著書に書かれていること以上にもっと案を練らなければならないでしょう。一度リタイアした人たちや、年金暮らしの人たちにとっては、里山で新たに生活の場を築くのも悪くないでしょう。今後の成り行きに期待したいと思います。

5つ星のうち 5.0  日本の近未来への切り札か?, 2013/10/25

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

日本人が自信をもって世界に誇れることがたくさん分かる本だと思う。

5つ星のうち 2.0  事例集、メカニズムの読み解きはないけれど。, 2013/10/27

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

・マイナスだったものをプラスに変える(木質バイオマス発電)とか、予測ができる収入のあり方(ペレットの計画的販売)とか、みんなに呼びかける「言い道具」(エコストーブ)とか、長期にわたって先の物事の状況を見極められる人の重要性(森林マイスター)とか、主義だから実践者じゃなくても仲間だよ(里山資本主義)とか、原料を高く買って人手をかけること(周防大島のジャム販売)とか、

・たたら製鉄が岩手だけでなく、中国山地の伝統的産業だったのかー。

・混沌に目鼻口を付けたら死んじゃったのかー。

・9割以上の商品が発売から2年以内になくなっちゃうのかー。

×今は未来のための今、と考えるから近代思考、今は今、未来のためでなくても良し、という説かー、一歩間違えると浪費になるのではー。

×地方の里山資本主義と、都会のスマートシティが日本という車が進むための両輪かー、両方とも巧くいってないのにー。

環境を保全することと、そこで食べて行くことを重ね合わせる方向性に共感するけれども、なぜそうなるのかは分かっていないということなのだ。

そこを本に期待してはいけない。

5つ星のうち 5.0  日本が生き延びる道が見えてきた。, 2013/8/30

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

太陽光発電等に日本は力を入れようとしているが、日本の中にも、また世界の中にもバイオマスで経済の循環に成功している事例を知ることが出来た。これこそ、森林国日本の立て直しを提案している好著である。10年前に出版されていたらと思うが、事例がなかったかも知れないのでしかたない。全国民が読むと良い。

5つ星のうち 4.0  買ってよかったです, 2014/2/17

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (Kindle版)

具体的な話が掲載されていて、参考になりました。買ってよかったです。

5つ星のうち 5.0  発想の転換になりました, 2014/1/22

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (Kindle版)

これから増税、収入減に対向する、豊かな暮らしへの発想転換になります。

行政の連中は全員コレを読め!, 2014/1/20

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

小学校の教材にもこの本をお薦めする。その前に市と県の方々に熟読して欲しいです。前作の『デフレの正体』に凌駕するドキュメント性があります。『日本をどうして行く気なの?』が見えない官吏主義行政にぶつけたい1冊。ビジネスモデル創出にも持って来いです。山の一ファンより。

5つ星のうち 5.0  人生観が変わり、人生も変わり、日本も変わり、ガハハと

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

里山のほったらかしにされた森林がまず資本である。製材のおがくずはバイオマス発電に使える。その発電力は原発がいらなくなるかどうかは知らないが、公共施設などをまかなうのには十分であり、売電もやれる。何よりなんかあったときの保険になるし、お金が地域の外に出て行くのを少なくできる。ソーラーシステムはその時その時の太陽光のエネルギーの電気への変換であるが、木材はなが~い間の太陽光のエネルギーを光合成で蓄積したものである。どちらが割に合うかは自明であろう。

 

枯れ枝や邪魔な枝を4~5本でも取ってくれば、美味しいご飯が炊けたりストーブになる。廃材などはチップにして小さい塊にしてペレットというものに出来る。これでオーストリアは街全体の給湯システムをはりめぐらしている。間伐材などは組み合わせて重ね合わせた集成材とすれば鉄筋コンクリートより強い物が出来、火にも強い(鉄筋は火に弱くてぐにゃっとなってしまう)のでオーストリアでは6~7階の高層建築に使われ、断熱効果が大で、見た目にも暖かみがある。

 

もう一つの資本は空き屋と耕作放棄田がいっぱいあること。農業の素人が行ってもおばあちゃん、おじいちゃんが親切にノウハウを教えてくれ、余った農作物をくれたりなんかする。草ボウボウの休耕田で牛の放牧をすると色んな草を季節や場所によって食べるので、味は日によって違うこともあるが、味は濃く、牛のストレスも無く、美味しいらしい。

人と人との絆が深まり、ガハハな世界になる。競争はないが、工夫をしないといけないが、この頃のトレンドらしく、田舎でその方面の先達がいるから心配はいらない。とにかくガハハでいける。

私は会社で8年半プログラマーをやっていて、脱サラして数学の研究をしているのだが、6年程常勤講師、それ以後非常勤講師などしてきて、色んな経験をした部類と思うが、今は年金が入り、非常勤も減らして、数学の里山でガハハな人生を送っています。

 

里山資本主義でやると、お金があんまりいらないんですね。一種の物物心心交換ですからね。心配な人は年金と退職金があればゆうことなしですが、この本を読むとそんなの待ってられない気がしますよ、ほんとに。

5つ星のうち 5.0  いいと思います。, 2014/1/4

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (Kindle版)

自分にしっくり来る考え方ですので、いいと思いますし、希望を感じます。

5つ星のうち 2.0  現実を知らない, 2013/8/7

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

都会に住んでる人が田舎で暮らすことがどれだけ不便かわかっていない。田舎で過疎の村に住んでる人もお金があれば都会に住みたいと人が増えている。個人の価値観にもよるが、たまに行くから田舎はいいと感じるのだ。発想自体が現実とは逆で間違ってる。

5つ星のうち 5.0  良いです。, 2013/11/8

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

この本には、私のふるさと「真庭市」が半分近くにわたって取り上げられていて、知り合いの方のことも書かれています。

バイオマスエネルギーについては、私も大変興味を持っています。

5つ星のうち 4.0  近い友人の考えを纏めた書籍, 2013/9/30

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

友人の親友が、著者と広島のNHKと企画した内容らしいことが、判明!内容は良く理解出来た。これからの日本に必要な事項が満載の書籍で、二日間で読破!

5つ星のうち 5.0  まさに、目からうろこ, 2013/12/14

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書) 感銘しました周囲の人にも貸して、回し読みしました皆、良い感想を聴かせてくれました

5つ星のうち 5.0  another poin of view, 2014/1/20

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

日本も捨てたものではありません。理想化しすぎるきらいはあります。ヤフオクなど、確実にモノが再利用されてる現状、有意義な書

5つ星のうち 4.0  これからの世界で非常に素晴らしいアイデア, 2014/1/21

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (Kindle版)

各論にはツッコミ所も多々ありますが、総論としての「貨幣経済に偏重しない」「ゴミを資源に」「地産地消」というポイントはこれからの世界で非常に素晴らしいアイデアだと思います。前半でおおよその論点は語られるため、後半間延び感は否めませんが。

5つ星のうち 5.0  私もそうでしたが、この本のタイトルに何かを期待した人はガッカリしたでしょう。でもね情報としてはタダみたいなもんですよ。良書。, 2014/1/30

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

同一労働同一賃金はまず成立しないこの国。メニューに芝海老と書けば高く売れてしまう国。なんか変、お金にモノやサービスを合わせていっている。そのくせボンヤリお金の役割に限界を感じている。もともと紙切れなんだから当たり前かもしれない。

なにかを声高に言い募るのではなく、安心のできる暮らしをドッシリ・じっくりと実践なさっている方々の紹介。私もそうでしたが、この本のタイトルに何かを期待した人はガッカリしたでしょう。でもね情報としてはタダみたいなもんですよ。良書。

6:08 2014/03/18


2015年11月 4日 (水)

「植草一秀の『知られざる真実』」2015・10・22内紛ばかりの「維新」や「みんな」本当の理由 第1274号

引用


「植草一秀の『知られざる真実』」2015・10・22内紛ばかりの「維新」や「みんな」本当の理由 第1274号

ウェブで読む:http://foomii.com/00050/2015102220255029370

   EPUBダウンロード:http://foomii.com/00050-29992.epub──


維新の党が内紛でもめている。もともと筋が悪い。2012年12月の総選挙で民主党が大敗した。大敗した理由は単純明快である。民主党は2009年8月の総選挙で大勝して政権を樹立した。政権樹立を牽引したのは鳩山由紀夫代表と小沢一郎幹事長である。そして、日本政治を刷新する政策方針を明示した。米国が支配する日本官僚が支配する日本大資本が支配する日本を主権者が支配する日本に刷新することを目指した。

 具体的には、普天間基地の移設先を県外、国外にすること天下り根絶を優先し、消費税増税を認めないこと企業団体献金を全面禁止することという、画期的な政策路線を明示した。日本一新の政策方針が明示され、日本の主権者が新政権を樹立したのである。

日本政治史上、初めての「民衆の民衆による民衆のための政権樹立」となった。しかし、この政策方針は、日本の既得権勢力の既得権を排除することを意味したから、既得権勢力の激しい反発を呼んだ。そして、日本の既得権勢力はこの新政権に対する卑劣な総攻撃を展開したのである。

小沢一郎氏に対する政治謀略工作鳩山由紀夫氏に対する政治謀略工作そして、小沢氏と鳩山氏を分断する政治謀略工作が展開された。

さらに、民主党内の既得権勢力を動かし、普天間の県外、国外移設方針をせん滅した。その結果として、この新政権は8ヵ月半で破壊されたのである。後継政権は、米国傀儡の菅直人政権、野田佳彦政権であった。

 

政権の断絶は2010年6月に生じているのであり、この時点が、主権者政権

の終焉時点である。2010年9月14日の民主党代表選で小沢一郎氏が新代表に選出され、小沢一郎政権が誕生するのが「正史」であったが、巨大な不正選挙によって、「正史」は破壊され、偽りの菅直人政権が存続した。

2012年8月、野田佳彦政権は民主党公約を根底から踏みにじる消費税増税法を制定した。この暴挙に対して正統民主党勢力が民主党を離脱して新党を結成した。これが小沢新党=「国民の生活が第一」だった。米国傀儡の野田佳彦政権が2012年12月総選挙実施を決めた最大の目的は、小沢新党潰しにあった。

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/nhk-c439.html

11/4/2015

 

この新党に政党交付金が多く配分されるのを阻止するために年内総選挙を挙行した。同時に、安倍自民党に大政を奉還することも目的のひとつだった。この選挙での台風の目は、第三極である小沢新党だった。

この勢力が躍進すると、再び日本政治刷新、日本一新が発生する可能性が高かった。そのために、巨大な情報操作が展開された。それが、「ニセの第三極創作」だった。NHKをはじめとするマスメディアが、連日連夜、「橋本維新」の大宣伝を展開し続けたのである。日本政治を既得権勢力が支配し続けるための、情報工作活動だったのだ。

 

これが「橋下維新」の出発点なのだ。だから筋が悪い。「維新」は政党交付金でもめているが、法律の専門家の立場から、中立公正な問題分析を弁護士の郷原信郎氏が公表した。「弁護士たる政治家」としての橋下徹氏への疑問

https://goo.gl/87Alfo

この分析の結論を一言で要約するならば、「橋下氏の論理は、幾重にも飛躍しており、凡そ法的な論理になっているとは言い難い」ということになるだろう。維新の党から除名された人物が、政党交付金を受領するための通帳と印鑑を持ち逃げしているなどということは、およそ、国会議員が採るべき行動ではない。また、大阪都構想についての住民投票で、「否決されれば政治家をやめる」ことを公言し、住民投票で否決されたのちに、「大阪市長の任期満了後は政治家をやめる」と公言したことを、まずは実行するべきだ。

自分の言葉に責任も持てないような人物に政治をやる資格などないと、大多数の主権者は判断しているに違いない。

日本を支配する五つの勢力米・官・業・政・電を「悪徳ペンタゴン」と称したが、正確に言うとペンタゴンではなくピラミッドである。「悪徳四角錘(しかくすい)」なのだ。頂点に立つのは米国。米国が支配者でその僕(しもべ)が、官僚機構、大資本、利権政治屋、悪徳電波産業である。

さらに、御用学者グループもこれに連なる。すべてを支配しているのは米国である。米国の支配者が日本の支配者でもある。彼らは日本支配を維持するために、日本政治の構造を支配する。戦後の一時期、彼らは日本を失いかけた。GHQが徹底した民主化路線を敷いて、日本に民主主義が確立されてしまう状況が生じたのである。

それを、「逆コース」によって引き戻した。「レッドパージ」をかけて、「非民主化」路線に突き進んだのである。そのときに造られた傀儡政権が吉田茂政権である。そして、55年体制が構築された。

自民党一党支配の構造が確立されて、1993年まで40年近く維持されたのである。

1993年に、この構造を破壊したのが小沢一郎氏である。既得権勢力による小沢一郎氏攻撃の淵源は、間違いなく、1993年の政変にあるのだ。1993年の政変は短期間に封殺されたが、小沢一郎氏の政治刷新への行動は終焉しなかった。

その延長上に、2009年9月の鳩山政権樹立があった。日本の既得権勢力にとっての危機は最高潮に達したのである。だからこそ、警察、検察、裁判所権力までをも不正に動員するという、史上最悪、史上最低の政治謀略事案がマスメディア総動員で展開されたのである。

2009年9月から2010年6月までの8ヵ月は、この「悪徳四角錘」にとっての「最大の危機=悪夢の期間」であった。二度とこのような事態を引き起こしてはならない。これが、いま、彼らの考えの中心にある。そして、そのための方策が、自公 と 第二自公による二大政党体制の構築なのだ。

その「第二自公」の中核として用意されている勢力が「悪徳民主」と「維新グループ」なのである。米国は、一刻も早く、この勢力による第二極構築を目指している。「みんな」ももちろん、この系譜のなかに含まれる。私が「偽装CHANGE勢力」と表現してきた勢力である。問題は、「悪徳民主」、「維新」、「みんな」などの「偽装CHANGE」勢力の中核メンバーが、基本的に、例外なく「自分の利益しか考えない」人物であることだ。

だから、すぐに内紛を起こす。「ウソをつく」や「公約を守らない」など、完全に朝飯前だ。だから、米国が求める第二極がなかなか成立しないのだ。これは、日本の主権者にとっての幸いである。彼らが第二自公を作る前に、オールジャパンの主権者勢力の結集を実現してしまうのだ。第二自公とは明確に異なる原発稼働・憲法破壊・TPPを許さない!辺野古基地・格差拡大を許さない!戦争と弱肉強食=NO!平和と共生=YES!のオールジャパン主権者勢力の結集を図る。

「悪徳四角錘」中枢の米国は、必ず、その妨害に動くだろう。その妨害をはねつけて、日本で、真の民主主義革命を実現しなければならない。

17:04 2015/11/04


篠原 孝 メールマガジン438号「『縮小社会研究会』の主張がいつ日本で受け入れられるか-日本は分際をわきまえた生き方が必要-」 15.11.04

引用


篠原 孝 メールマガジン438号「『縮小社会研究会』の主張がいつ日本で受け入れられるか-日本は分際をわきまえた生き方が必要-」 15.11.04


===<流れが止まった京大キャンパス> この秋、久方ぶりに母校京大のキャンパスを訪れた。私の学生時代は、東大入試がなくなるなど、大学紛争が華やかな時代である。大学のキャンパスは中国の漢字(簡略体)の立て看板があちこちにあり、建物にもペンキでスローガンが掲げられていた。いってみれば雑然とした小汚いキャンパスだったが、何か温かそうな雰囲気も漂っていた。私はというと先輩からただで譲り受けた愛車(といっても古自転車)に乗り、大学のちょっと北にある上終町の3畳の下宿を往復していた。

 40数年前と比べ、きれいになっていた。多分木々は大半がまだ同じだろうが、自転車は皆新品ばかりで、前輪を固定する自転車置き場に整然と並んでいた。土曜なのに本部の図書館の前に平日のように学生が群がっていた。私もあの中の1人だったと思うと、月日の流れを感じてじ~んと来るものがあった。

<京都ならではの縮小社会研究会> しかし、私は感慨に浸っているわけにはいかなかった。丸一日かけて作成したレジメ(「環的中日本主義の勧め」)をもとに、「縮小社会研究会」で1時間講演をしなければならなかったからだ。

 「縮小社会」などと言えば、それこそしみったれており通常は相手にされない。特に威勢のいいことばかりを並べ立てなければならない政治家にはとても受け入れられまい。そういう点、首都東京の喧騒から離れた京大だからこそ、まじめになって「縮小」について語り合えるのだろう。この研究会は全国的には知られていないが、2008年に松久寛京大名誉教授(振動土学)を代表に京大の博士(教授)の皆さんが中心となって結成したグループであり、それ以来地道に研究会を重ねてきている。先輩格のグループに「エントロピー学会」がある。名称は異なるが、目指すべき理想社会は全く同じである。


<農的小日本主義> 世間はまだ経済成長の夢を捨てきれずにいるが、資源は枯渇に近づきつつある上に環境上の制約もあり、成長路線を突っ走ることはできなくなっている。市場拡大も発展途上国に少し残されているが、それぞれに国が自ら必要なものを作り出している。日本がいつまでも加工貿易立国を続けられるはずがなく、低成長は当然のこととして、縮小も視野に入れて将来設計をしていかなければならない、というものである。

詳しくは「縮小社会への道」( B&Tブックス 松久 寛編者)をお読みいただきたいが、こうした考えで本をまとめたのは私の方がずっと先であり、1985年「農的小日本主義の勧め」を上梓している。今回、同好の士ということで、私にお呼びがかかった次第である。

<世界の先達の警鐘> こうした考えは、世界ではケネス・ホールディングの来たるべき宇宙船地球号という考え方(1966)に始まり、「成長の限界」(ローマクラブ)(1972)、「Small isbeautiful」(人間復興の経済)(フリードリッヒ・シューマッハー)(1973)、「沈黙の春」(ルイチェル・カーソン)(1974)、「ソフト・エネルギー・パス」(エイモリー・ロビンズ)(1979)、「エントロピーの法則」(ジェレミー・リフキン)(1980)、「西暦2000年の地球」(アメリカ国務省)(1980)と続いた。私も何となく世界がこのまま進んでいいのだろうかと漠然と考え始めていた。そして、これらの書物により、まんざら間違っていなかったと一安心した。一方、石橋湛山の小日本主義に魅かれて書いたのが、上述の「農的小日本主義の勧め」である。資源・環境・エネルギーの限界から導き出される、当然の帰結である。

 <気づいた日本の見識ある人々> 日本でいうと、「自動車の社会的費用」(宇沢弘文)(1974)、「エネルギーとエントロピーの経済学」「水土の経済学」(室田武)(1979・1982)、「人間復興の経済学」(小島慶三)、「石油文明の次は何か」(槌田敦)(1981)、「生命系のエコノミー」(玉野井芳郎)(1982)、「破滅にいたる工的くらし」(1983)、「未来へつなぐ農的くらし」「共生」(槌田劭)(1981-83)が同じ考えにより書かれている。今でこそ多少現実味をもって受け入れられるが、高度経済成長のまっただ中の1980年代では、とてもまともに相手にされなかった。

 私は、いろいろなきっかけで上記の室田、槌田兄弟等と知り合いになり「エントロピー学会」に入り、交流・勉強を続けてきている。近年では、さすが感性の豊かな日本の若手も同様の主張をし始めた。「定常型社会」(広井良典)(2001)、「資本主義の終焉と歴史の危機」(水野和夫)(2014)、「里山資本主義」(藻谷浩介)(2015)といった人たちである。

 1時間の講演の内容をここに再現するには紙数が足らない。そこで私のレジメのエキスをなぞる形で紹介するので、我々の考え方を読み取っていただきたい。

 

<日本型農業こそ21世紀の持続的農業> 縮小社会を農業でみると、①労働生産性よりも土地生産性重視、②鉱業的農業(資源収穫型農業)よりも環境保全型農業(資源循環型農業)、③大規模単作農業よりも中小規模複合農業、④安全、新鮮、味等の質を重視する日本人に原産地表示を徹底して国産を後押しするといった具合である。

 

<食の世界の縮小社会化> 世界各地で農場と食卓の距離を短くする方向に動き始めている。TPPの下、日本の農産物を輸出すればよい、などとトンチンカンなことが言われているが、縮小社会では食料の貿易量は減らさなければならならい。

① スローフード(イタリア)は、1986年北部の小さな町ブラに始まる。ファストフードに対抗したもので、世界中に広まっていった。

② 身土不二は、そもそも仏教で別の使われ方をしていたが、日本で大正時代から「地元の旬の食品や伝統食が身体に良い」という意味で使われ始めた。この考えが韓国に広がり、有機農業の標語として開花する。

③ 英語を話せるインテリフランス農民ジョゼ・ボベは、マクドナルドを「多国籍企業による文化破壊の象徴」に見立てて、中部の小村ミヨーに建設中だった店舗を破壊した。以後、反グローバリズムの旗手と評されることになる。

④ 1994年、イギリスの消費者運動家の旗手ティム・ラング教授がフードマイルを短くすることを提唱し出した。私が農林水産研究所所長時代に「フードマイレージ」(重量×距離:tkm)として発展させた。

⑤ 地産地消、旬産旬消(Produce Locally、Consume Locally:Produce 

Seasonally、Consume Seasonally)は、私が地のもの旬のものを食べるとよいということを四字熟語にしただけのことである。今は世界に広まっている。この延長線上でWood Mileage, Goods Mileage(韻を踏んでいる)を使い、環境の世紀には貿易量もなるべく少なくしたほうが良いという論拠にしている。これは自由貿易こそ世界の基本ルールと考える人には、狂った考えとしか映らないであろう。

 

<地産地消は縮小社会の理想を具現化>

①農政:地域自給率が向上し、不耕作地(耕作放棄地)の有効活用ができる。

②消費者:顔が見える範囲で安心、トレーサビリティ(追跡可能性)の確保される。

③生産者:食べる人の顔が見えることは何よりの励み、高齢者の生きがいとなる。もちろん小遣い稼ぎにもなる。

④環境:フードマイレージはゼロに近い。

⑤地域経済:地域通貨(エコマネー)などいらない。

⑥地域社会:食が結ぶ連帯感が醸成される。食と農の世界で縮小社会にピタリのもとなる。

<江戸時代は宇宙船地球号の考え方を実現していた> 縮小社会の根幹は既に江戸時代にみられた。日本江戸末期から明治にかけて日本に来た外国人(ペリー、ハリス、イザベラ・バート、モース、オルコック等)の多くが日本紀行文なり日記に、江戸期の日本の素晴らしさを記している。それを渡辺京二が『逝きし世の面影』という名著で紹介しているが、現在と比較列記してみるといかに日本が変わってしまったかが見えてくる。

(1)皆が幸せそうで笑顔であったが、皆しかめ面になってしまった。

(2)子どもを大切にしていたが、育児放棄や児童虐待の報道が絶えなくなる。

(3)あまり働かなかったが、形式上はワーカホリックに陥ってしまった。

(4)お祭り好きは同じだが、大きな祭りだけが残り、町や村の祭りは消えつつある。

(5)街や村も今もきれいだが、一昔前はもっときれいだったと思う。特に中山間地は、今は空き家と耕作放棄地だらけになってしまった。

(6)金持ちの生活も簡素だったが、今はどの家庭も部屋にモノがあふれている。

(7)余裕があり文化は贅沢だったが、今は経済優先、余裕がなくなりケチり始めている。

(8)何事も器用だったが、だんだん失われつつある。

(9)犯罪がなく安全な生活も、国際化の下過激化の傾向がある。

(10)人口は安定(中期以降3000万人)していたが、明治以降急激に増え、今は減少期に入っている。 それから150年余、日本はうまく西洋方式を取り入れて今日に至っている。しかし、当時開国を迫り自分達の方式を押し付けんとした外交官たちの大半は、本音ではこのおとぎのような国、日本に変わってほしくないと願っていたのであろう。

 それと今、日本はTPPで日本の仕組みをかなぐり捨てて、日本的なるものを全て失おうとしているのだ。愚かとしか言いようがない。

 

<日本は分際をわきまえていきるのが賢明> 成長主義という宗教に陥った人たちには、縮小とか小日本とかはとても受け入れられないのはよくわかる。しかし、軍事大国主義も経済大国主義も小国日本には分不相応であり、必ず破綻する。余計な物は造るなと財界人に言っても拒否するだろう。余な物を買ったり使ったりするなと言っても、消費者はキョトンとするばかりである。

 そこで私は「環的中日本主義」なる造語で中庸を得た生き方を説明しようと思って、このタイトルの講演をした。どこまでわかっていただいたかわからないが、同じ価値観を持つ人が徐々に増えていることは実感できた。

=====================================

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。このメールはお申し込み頂いた方、名刺交換させて頂いた方に配信させていただいております。配信不要の方はご連絡ください。ご連絡をいただいた後も、配信設定のタイミング上、何通か届いてしまう場合もございますが、ご了承ください。

ご意見等ございましたら、ぜひ篠原孝事務所までお寄せください。

 e-mail :t-sino@dia.janis.or.jp

また、よろしければこのメールマガジンをお知り合いの方にも広めてください。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。  篠原 孝

衆議院議員 篠原 孝

 長野1区(長野市・須坂市・中野市・飯山市・上高井郡・下高井郡・下水内郡)長野事務所 : 〒380-0928 長野県長野市若里4-12-26 宮沢ビル2F

 Tel :026-229-5777  Fax :026-229-5727

国会事務所 : 〒100-8981 東京都千代田区永田町2-2-1衆議院第一議員会館719

 Tel :03-3508-7268  Fax :03-3508-3538

e-mail :t-sino@dia.janis.or.jp

URL :http://www.shinohara21.com/blog/

===============================

14:19 2015/11/04


アクセスランキング