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2016年6月 1日 (水)

「お役所」から「サービス創造企業」へ・よりよいへ番組リンク・・ 紛争輸出国アメリカの大罪 (祥伝社新書)–2015・11・2 藤井 厳喜他・自然農業体験・3・

引用


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永田町徒然草

季節イメージ    暮らしを、人としての権利を、まもる ─ 白川勝彦法律事務所白川勝彦法律事務所

参議院選挙公示。この戦いは必ず勝てる。その根拠と戦いの視点。参議院選に集中しなければならない。マスゾエ騒動はもう終わりにしよう。参議院選挙―想定外の結果の訳舛添問題のバカ騒ぎは、何なのだ。

 参議院選挙公示。この戦いは必ず勝てる。その根拠と戦いの視点。 

16年06月22日

“漸く(ようやく)”というべきか、“遂に”というべきかは、人によって異なるであろうが、今日6月22日いよいよ参議院選挙が公示される。今回の参議院選挙は、過去のどの参議院選挙よりも重大な意味を持っている。わが国のあらゆる右翼的反動分子を掻き集め自民党総裁に登り詰め、自公“合体”政権の首班として反動政治を傍若無人に強行している安倍首相に鉄槌を下すことが出来る選挙だからである。

 

自民党・公明党そして自公“合体”政権である限り、わが国の政治が“真面(まとも)に”なることはないが、少なくとも安倍首相は歴代首相の中で、その人間性においても、その知性と徳性においても、その政治手法においても、最悪最低の首相であることだけは間違いない。安倍首相は6月1日の記者会見でも、最近の党首討論等においても、勝敗ラインは“与党で過半数”と言った。

 参議院選挙における公明党の獲得議席は極めて固く、平成22年は9議席・平成25年は11議席であった。今回の選挙では、定数が増えた複数区があるので、12~13議席くらいは固いとみられる。安倍首相が目標とする「与党(すなわち自民党と公明党)で改選議席の過半数という数値」は、あまりにも低いと言わざるを得ない。この計算でいえば、自民党の獲得議席が47~48でも勝ったということになる。

 かつての自民党においては、獲得議席が50を割った場合、総裁・総理は辞任していた。安倍首相がいくら公明党と合わせて過半数を獲得した強弁しても、党内で安倍首相は大きな責任を問われるであろう。公明党と合わせて61議席を獲れなければ、間違いなく安倍首相は辞任しなければならなくなる。この可能性が極めて高いのである。

 今回の参議院選挙において、自公“合体”政権が敗北すると私が考える理由をいくつか述べてみよう。第一の理由は、安倍首相の政治のやり方が国民を無視してきたことである。それが頂点に達したのは昨年秋の安保法制の強行可決だった。可決後もこれからも分かり易く説明していくと言っていたが、この約1年間に安保法制がいかに妥当なものであるかを安倍首相は国民に向かって説明してきたであろうか。

 

国民と政府の間には、意見の違いがあるもである。例えば、税について国民の理解を得ることはなかなか難しいものである。しかし、最終的な理解や賛同が得られなくとも、政府は倦まず弛まず説明に努めなければならないのである。安全保障政策などは、政府が努力して説明すれば国民はやがて理解を示してくれるものである。自衛隊の存在が国民から理解と賛同を得るようになったのは、そのような努力の結果であった。

 国会の議席が、一強多弱であるために安倍首相は傍若無人であり過ぎた。自公“合体”政権など、国会では圧倒的な議席をもっているが、実際に投票所へ足を運んだ人の25%の人々からしか支持を得ていないのである。安倍首相はこの単純な事実を理解しないで行動してきた。安倍首相本人は得意絶頂でいろんなことをやってきたが、“冗談じゃないぜ”と思う人が大勢いることを知らないのである。各種の世論調査で野党の議席が伸びることを期待する答えが多いのは、自公“合体”政権にとって致命的である。

 第二の理由は、安倍首相が憲法改正を狙っているからである。昨年の安保法制の議論の中で、安倍首相の憲法観が極めて危険であることを国民は知ってしまった。安保法制の議論は、憲法9条に関することだったが、今回は9条だけではないのだ。人権規定など自由主義憲法の原理にまで争点が広がるのだ。基本的人権の尊重などは、既にわが国の社会や家庭の隅々まで浸み込んでいる。これを覆すことなど多くの国民は決して許さないであろう。

 安倍首相は、憲法改正など自民党だけでできるものではないと盛んに言い訳をしているが、安倍首相のこういうペテン師的やり方に多くの国民は「これは信用ならないぞ」と思っている。こういうことを言えば言うほど、国民の疑念は大きくなる。およそいま憲法改正を口にする者は、不純なのである。公明党・大阪維新の会・日本のこころを大切にする党・新党改革などは、所詮危険な安倍首相の憲法改悪をはぐらかす存在以外の何物でもない。

 今回の参議院選挙においては、安倍首相が狙っている憲法改悪に賛成か、反対かで大きく国民の支持は分かれる。この戦いは、現代における天下分け目の戦いなのである。いい加減な立場は、許されなくなるのだ。公明党も“加憲”などといういい加減な立場は、許されなくなる。安倍首相の右翼的な改憲に本当に反対ならばそう言わなければならない。野党もマスコミもそこをハッキリさせなければならない。

 

第三極をウリにしてきた政党に票が入らないということは、野党共闘に票が入ることを意味する。自民党筋は、自民党に票が戻ってくると思っているようだが、そうはならないのだ。これまでいろいろな第三極政党が生まれては消えていったが、これらの政党を支持した人々は、そう簡単に自民党支持に戻らないのだ。今回の選挙でこれまで“第三極”として相当の票を獲得してきた政党が苦戦していることが、自公“合体”政権が苦戦している原因なのである。

 自公“合体”政権が苦戦している第三の理由は、野党共闘・野党統一候補が32ある1人区すべてで実現したことである。ほとんどいや絶対に当選しないと思われる選挙でも、これまで共産党は候補者を立てないことにしたのだ。それが香川県を除きすべての1人区で共産党は候補者を立てていないのである。香川県では、共産党候補が野党統一候補となった。選挙に少しでも関心のある者ならその意味を知っている。

 安倍首相は盛んに「野党共闘の中には、共産党が入っているじゃないか」と口汚く攻撃しているが、それはほとんど功を奏さないであろう。衆議院で3分の2を超える巨大与党に対し、野党が戦いを挑むのに共産党と一緒になるのは当たり前じゃないかと多くの国民は思っている。「安倍さん。自民党と公明党はどうしていつも一緒なの。政教分離という大原則はどうしたんですか」と多くの国民は疑問を新しくしている。

 

今回の参議院選挙で野党そしてこれを支持する国民が勝つ第四の理由は、与党と野党の“顔の違い”“格の違い”である。言うまでもなく与党の“顔”は、安倍首相と山口公明党委員長である。安倍首相の表情は、もう死んでいる。いろいろな数字を挙げて、必死に弁明しているだけである。自信が溢れ出ている感じは少しもしない。山口公明党委員長のブレーキ役発言も、もう誰も信じてはいない。端正な顔であることは事実だが、却って“下駄の雪”に過ぎないことを印象付けるだけである。

 いっぽう野党4党首の顔はどうか。一人ひとりにはいろいろと意見があろうが、野党4党首が一緒に映ると実に力強く逞しく見える。同時に迫力がある。社民党と生活の党と山本太郎となかまたちは、かなりギリギリのところまで追い詰められているが、小沢一郎氏の存在感と社民党というブランドは捨てたものではない。野党そのものも、今回の参議院選挙を機に大きく再編されていくであろう。それも今回の参議院選挙に課せられた大きな役割だと私は思っている。

 野党共闘ー野党統一を可能にしたのは、昨年の安保法制や反原発の運動の中で形成されていった国民・市民の連帯であった。これらの運動で、国民や市民はスマホやインターネットを通じてその輪を拡げていった。いわゆるネットワーク戦線が出来たのだ。ネットワークとは、網のような組織をいう。上命下服のピラミットで動く組織ではないのだ。現代の選挙は、もう上命下服ではダメなのだ。

 

野党共闘にはこのような市民連合や国民連合が付いている。問題は、このネットワーク型の人々がどれだけスマホやインターネットを駆使して行動してくれるかに今回の参議院選挙の勝敗は懸っている。このことに関していえば、相当に期待できると私は言いたい。それは白川サイトのアクセスを見ていれば良く分かる。民主党政権ができる時のような反応なのだ。このことについては近いうちに改めて述べる。

 

最後に一言。6月23日、イギリスではEU問題について国民投票が行われる。その結果を世界中が注目している。去る6月19日、沖縄ではアメリカ軍属の強姦殺人事件に抗議する県民大集会が開催された。6万5000人が集まった。6月23日は沖縄戦終結の式典が行われる。改めて第二次世界大戦の記憶が蘇ってくる。ちなみに、今日6月22日は、白川勝彦の71歳の誕生日である。71年の私の生涯を懸けたメッセ―としてこの論を結ぶ。 それでは、また。

16年06月22日 02時44分AM 掲載 分類: 2.国内政治

5:07 2016/06/22


廃材天国テレビ出演

https://www.youtube.com/watch?v=7NweaYZ9HZI

福島正信 自然農法実践家 VHS(TV録画) aikawa2000

https://www.youtube.com/watch?v=WBwJPOzTwyQ

福岡正信 自然農法 JE55IC44 チャンネル登録登録済み登録解除1,7421742

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追加 後でもう一度再生しますか?この動画を再生リストに追加するには、ログインしてください。 不適切なコンテンツを報告するにはログインしてください。 視聴回数 52,896 回

https://www.youtube.com/watch?v=j5pugwSszM8

 映画「奇跡のリンゴ」 菅野美穂 阿部サダヲ主演の原作-木村秋則 魂のリンゴ作り農家 前編チャンネル登録登録済み登録解除871871 視聴回数 36,888 回

https://www.youtube.com/watch?v=PBuIoFUB6aE

『地球の為に魂の講演!』 りんご農家 木村秋則さん        Katsuki Morita 視聴回数 38,655 回

https://www.youtube.com/watch?v=kMn3d9P0dcA

6/1/2016 7:50:23


第1章・サービス産業と自治体経営・「お役所」から「サービス創造企業」へ・安倍政権の正体を見破り日本政治を刷新する  第927号 第939号引用 よい資料が・参考にして龍郷町の女性を味方にしましょう?

第1章・サービス産業と自治体経営・「お役所」から「サービス創造企業」へ・

清水聖義・17/4/23 5時37分14頁・

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2014/08/927-00ec.html

4:35 2017/04/27

AM



2015年12月30日 (水)

  紛争輸出国アメリカの大罪 (祥伝社新書)–2015・11・2 藤井 厳喜 (著) 5つ星のうち 4.7 7件のカスタマーレビュー


搭乗率保障制度」 引用

2015年12月31日 (木)航空2強対決11選・航空アナリスト・杉浦一機・、「搭乗率保障制度」で成功をおさめたのが石川県だ。「乱造地方空港の最終グループ」として03年7月に開校した能登空港は、下馬評を見事に跳ね返し、通年で国内最高の搭乗率(81,7%)の成績を上げて、就航初年度はエアラインから95,000,000円の還元を受けた。

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2015/12/post-60c6.html

15:04 2015/12/31

http://amamioosoma.synapse-blog.jp/yosiharu/2015/12/2015112-5-47-7-dcf4.html


 

14:24 2016/06/01

ヒラリー大統領誕生で日米関係はかつてない危機も・ニューヨーク・タイムズ紙の辣腕記者が明かすヒラリーの本音

2016.5.24(火)   高濱 賛  

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ヒラリー大統領誕生で日米関係はかつてない危機も [高濱 賛]2016.5.24

ヒラリー氏、米大統領選民主党指名争いで「勝利宣言」

 

ニュージャージー州ブラックウッドで開かれた選挙集会で演説するヒラリー・クリントン前国務長官(2016年5月11日撮影)〔AFPBB News〕

 

オバマには「レガシー作り」しか頭にない 米民主党大統領候補指名争い終盤戦をよそにバラク・オバマ大統領は、あと6か月の任期をレガシー(遺産)作りに懸命だ。

とにかく大統領として歴史に名を残したくて仕方がないのだろう。

その手段は、ノーベル平和賞に輝いた「核廃絶」宣言の上塗りであり、旧敵対国との和解だ。歴代大統領がやろうとしてできなかったことを6か月の間に成し遂げようというのだ。

こう見ると、キューバ訪問にしてもベトナムや被爆地・広島訪問にしてもその狙いが手に取るように分かってくる。後世の史家は「ベトナムを訪問した最初の現職米大統領」「広島を訪れた最初の現職米大統領」としてオバマ氏の名前を未来永劫記録することだろう。

国内政策では、全米の公立学校区と大学に対し、心と体の性が異なる「トランスジェンダー」の生徒・学生が自身の認識する性のトイレを使用できるよう義務づけるガイドラインを通達。LGBT(性的少数者)の権利を保護するのが狙いだ。

 

Alter Egos: Hillary Clinton, Barak Obama, and the Twilight Struggle Over Amarican Power Mark Landler Random House, 2016 南部中西部の保守的な州では反発が起こっているが、オバマ大統領は意に介さない。

大統領の3選はないのでオバマ氏が再選されることはない。従って選挙民の動向を心配する必要もない。米議会共和党とは完全な絶縁状態にある。「やりたい放題のレイムダック大統領(任期切れ間近の大統領)」と皮肉る共和党幹部もいるくらいだ。

 

「オバマ大統領の民主党」の次期大統領候補を決める代議員獲得競争ではヒラリー・クリントン前国務長官が大きくリードしている。

しかし各州ごとの最高得票数争いでは伏兵バーニー・サンダース上院議員(バーモント州)が19勝23敗2分(5月19日現在)で善戦している。同上院議員は最後まで撤退しないと明言している。

世論調査は必ずしも選挙結果を見通せず

 

サンダース善戦の背景についてこんな指摘がある。「ヒラリーはもともとオバマ政権の国務長官だった人間。民主党系労組や大企業から巨額の政治資金を得ている。ヒラリーが大統領になっても政治が抜本的に変わるとは思えない。民主党の一般党員や支持者がヒラリーに反発しているのはそのためだ」(米大手紙政治記者)

「ヒラリーが一部でなぜ嫌われているかだって?そりゃ、あの高慢ちきな人間性だよ」(ロスアンゼルスのレストラン経営者、白人中年男性)

が、クリントン指名に向けた流れは変わりそうにない。指名決定まであと、90人の代議員数を獲得すればいい。サンダース氏はあと850人必要だ(5月19日現在)。

当然のことながら米国民の関心は、そのヒラリー氏と共和党大統領候補が確実視されてきた不動産王、ドナルド・トランプ氏との一騎打ちに注がれている。

ここ1~2週間、トランプ氏が僅差でヒラリー氏をリードしているといった世論調査結果も出ている。予備選を振り回してきた世論調査が果たして本当に民意を反映しているのか。疑問視するものも少ない。

「現在実施されている世論調査はすべて電話で行われている。が、米国内では固定電話所有者数は年々減っている。電話をかけてもなかなか受話器を取らない人が増えている。電話回答する層は暇なリタイア組、白人中高年層が多い。世論調査機関の老舗、ギャラップなどは大統領選の世論調査を一切やめているのはそのためだ」(カリフォルニア大学バークレイ校ジャーナリズム大学院教授)

 

理想主義者オバマと現実主義者のヒラリー 本選挙までまだ6か月ある。何が起こるか分からない。

少し先走りすぎかもしれないが、「ヒラリー大統領」ってどんな大統領になるのか。オバマ大統領とはどこかどう違うのか。政治理念、政治手法の違いはなにか。いずれ論じられる興味深い命題だ。

本書「Alter Egos: Hillary Clinton, Barack Obama, and The Twilight Struggle over American Power」はそれを予測するうえで貴重な材料を提供している。

著者は、ニューヨーク・タイムズのマーク・ランドラー記者。外交、内政なんでもござれのベテラン・ジャーナリストだ。クリントン国務長官(当時)の国務省を担当、外遊には常に同行、外交の第一線から鋭い記事を送ってきた。その後オバマ大統領のホワイトハウス詰めとして現在に至っている。

本のタイトルは難解だ。著者がこの本で書きたかったすべてがこのタイトルに凝縮されている。

Alter Egoは日本語でも「アルター・エゴ」つまり「分身」だ。リベラリズムを標榜する2人はその意味では「一心同体の友」だ。

「2人ともリベラルな国際主義者だ。ルールに基づく秩序を重んじ、第2次世界大戦後、ハリー・トルーマン第33代大統領とディーン・アチソン国務長官とが築き上げた戦後体制を堅持することでは完全に一致している」(著者)

 

ところが危機に直面した際の2人の対応は異なる。米国という国家が持つパワーを国際社会でどう行使するか、という外交理念で2人は大きく異なるからだ。

 

ムバラクを見捨てたオバマに反発したヒラリー

 

チュニジアで長期政権を倒したジャスミン革命に触発されて2011年1月から2月にかけてエジプトで起こったエジプト革命。約30年にわたり大統領の座に座り続けてきたホスニー・ムバラク大統領の退陣を迫った大規模なデモは、まさに騒乱だった。

少なくとも850人が死亡、約5500人が負傷した。

 

オバマ大統領は直ちにデモを支持し、ムバラク退陣に賛同した。しかしヒラリー国務長官は違った。

長年にわたり米国との同盟関係を堅持してきたムバラク大統領の退陣には慎重な姿勢を見せていた。オバマ大統領はこうしたヒラリー氏のスタンスに激怒したと著者は書いている。

「しかしながらオバマとヒラリーの間に生じた意見対立は、それがイラン問題にしろ、シリア、中国問題にしろ、中身に関するものではなく、むしろ戦術面でのものだった。つまり2人ともリベラル派国際主義者という点では同じだった。だからイスラム国(ISIS)を巡る意見対立も実は戦略面というよりも戦術面でのものだった。言い換えると、方向性というより程度の問題に関してだった」

外交理念の違いは2人の出自にあり

その違いはその出自と育った環境にある、と著者は指摘している。

「オバマは幼児・少年期にシングルマザーとともにインドネシア、ハワイで過ごす。米本土に住む米国人の子供に負けないだけの学力をオバマにつけさせようと母親は孤軍奮闘する。そのために絶えず本を読ませた。オバマはアフリカ人の父と白人の母との間に生まれた混血児だ。人種的偏見や差別を痛いほど経験してきた」

「一方のヒラリーは、中西部シカゴ近郊の保守的な町で育った。父親はゴリゴリの反共主義者だった。熱烈な共和党支持者だった。だからヒラリーは学生時代にはボランティアで共和党候補を応援した」

 

「ヒラリー自身、かって『私の政治信条は生まれ育った保守主義に根づいている』とまで述べていた。その後民主党に転向、リベラル派弁護士として社会の不正義、女性差別、人種差別に立ち向かう。だがヒラリーのプログレッシブな言動はあくまで保守的な基盤に根差していたと言える」

 

「オバマは自制的であり、内向的であり、痛いほど自らをがんじがらめにしている制約に敏感だった。一方のヒラリーは、鋭角的であり、プラグチックであり、厚かましくて、オールドファッション(古風な)なところがあった」

 

「オバマは理想主義者だった。米国が他の国は異なる国家だという考え方には組みしなかった。国家安全保障についてはナイーブなところがあった。一方のヒラリーはリベラル派干渉主義者だった。米国には神から与えられた不正義と戦う任務があると信じていた」

 

イラン核合意にいちゃもんつけたヒラリー

2人の考え方の違いは、2008年の大統領選予備選でも露呈した。

公開討論会で司会者から「大統領就任1年目に無条件でイラン、シリア、ベネズエラ、キューバ、北朝鮮の指導者に個別に会うか」と聞かれたオバマ氏はまごうことなくこう答えている。

「私は会う。一定の国の指導者と会って、話をしないという考え方は馬鹿げている」

一方のヒラリー氏は「イランの指導者はイスラエルと米国を完膚なきまでに打ちのめし、抹殺すると言っていることを忘れてはならない」とイラン指導者と無条件で会うことには難色を示した。

 

おかしなことだが、あれから8年後、当時のオバマ氏と同じようなことを言っているのは今を時めくドナルド・トランプ氏だ。無条件で金正恩委員長と会うと言っている。

国務長官辞任後、ヒラリー氏はオバマ大統領の外交政策について批判がましいことは一切口にしなかった。

ただ大統領選立候補を表明して以降は、そうしたスタンスが微妙に変わってきている。

 

2015年7月、オバマ大統領はイランとの「包括的共同行動計画」(JCPOA)で合意した。イランは今後10年、核開発が大幅に制限された。オバマ大統領はこの合意を「最強の核拡散防止合意だ」と自画自賛した。

ところがヒラリー氏は「私の外交交渉上の出発点は常に相手の出方を疑うところから始まる」と慎重な言い回しで、この合意にいちゃもんをつけている。

 

ヒラリー氏は、オバマ大統領が金科玉条にしてきたTPP(環太平洋経済連携協定)についても微妙な言い回しになってきている。むろん、民主党の強力な支援団体の労組の顔色を窺ったポーズだ。

 

票目当ての選挙時の発言だということを差し引いても「オバマ離れ」が見え隠れしている。

 

「ヒラリー大統領」がオバマ外交路線をそのまま踏襲すると見るのは甘いかもしれない。「ヒラリーのアメリカ」はリベラル派の看板を掲げながら、その実、「オールドファッションな保守路線」に舵を切るかもしれない。

 

訪日のたびに元ファーストレディの「特権」を生かして「旧知の皇后陛下」とハグし合う「ヒラリー大統領」は知日派ではあっても「親日派」とは限らない。

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http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/46911?page=5

 

7:58 2016/05/25

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