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2014年3月19日 (水)

山崎亮と里山資本主義・地方が活性化できる

引用

藻谷浩介対話集 しなやかな日本列島のつくりかた [単行本]  藻谷 浩介 (著) 単行本¥ 1,404

藻谷浩介さん、経済成長がなければ僕たちは幸せに …  藻谷浩介

「ゆるキャラ」「B級グルメ」だけで本当にいいの?10年先に大きく実る―! 現場発、自立した地元経済の育て方。

 

●藻谷浩介vs.「現智の人」 瞠目の対話集

1.「商店街」は起業家精神を取り戻せるか………vs.新雅史/「商店街はなぜ滅びるのか」著者

2.「限界集落」と効率化の罠………………………vs.山下祐介/「限界集落の真実」著者

3.「観光地」は脱・B級志向で強くなる…………vs.山田桂一郎/地域経営プランナー

4.「農業」再生の鍵は技能にあり…………………vs.神門善久/「日本農業への正しい絶望法」著者

5.「医療」は激増する高齢者に対応できるか……vs.村上智彦/「医療にたかるな」著者

6.「赤字鉄道」はなぜ廃止してはいけないか……vs.宇都宮浄人/「鉄道復権」著者

7.「ユーカリが丘」の奇跡…………………………vs.嶋田哲夫/山万株式会社代表取締役

『デフレの正体』『里山資本主義』に続く《目からウロコ本》!

 

商店街、限界集落、観光、農業、医療、鉄道、まちづくり…地元から奇跡が始まっている!!日本を再生させる7つの“現智”!

単行本: 224ページ出版社: 新潮社 (2014/3/18)発売日: 2014/3/18

 

目次

第1章 「商店街」は起業家精神を取り戻せるか―新雅史(社会学者)

第2章 「限界集落」と効率化の罠―山下祐介(社会学者)

第3章 「観光地」は脱・B級志向で強くなる―山田桂一郎(地域経営プランナー)

第4章 「農業」再生の鍵は技能にあり―神門善久(農業経済学者)

第5章 「医療」は激増する高齢者に対応できるか―村上智彦(医師)

第6章 「赤字鉄道」はなぜ廃止してはいけないか―宇都宮浄人(経済学者)

第7章 「ユーカリが丘」の奇跡―嶋田哲夫(不動産会社社長)

商品の概要に戻る 本を出す度、主張が「正反対、デタラメ」になる, 2014/4/3

レビュー対象商品: 藻谷浩介対話集 しなやかな日本列島のつくりかた (単行本)

最終章で、モダニが絶賛する「ユーカリが丘」は、”里山を破壊”して開発した「郊外の街」だ。

あれ? モダニは前書『里山資本主義』では 「里山を守れ」って綺麗事を言ってるよね。更に、人口減少デフレ起因説トンデモ本『デフレの正体』では 「コンパクトシティ」とか言って「人口減少時代、人は街の中心部に集中して住め、郊外や里山には住むな」と。3冊の主張が、全く違う。 正反対なほど違う。モダニは本を出す度、主張が「正反対、デタラメ」になる愚かな奴

19:08 2014/04/09

山崎 亮(やまざき りょう、1973年9月9日 - )は、ランドスケープデザイナー。コミュニティデザイナー。株式会社studio-L代表。公共空間のデザイン、プログラムデザインやプロジェクトマネジメントに携わる。


目次  [非表示] 1 略歴・人物2 仕事3 著書

4 取材・寄稿5 出演講演・トークイベント

6 外部リンク略歴・人物[編集]

1973年 愛知県に生まれる。

1992年 名古屋市立名東高等学校卒業。

1992年 大阪府立大学農学部入学。

1995年 ロイヤルメルボルン工科大学環境デザイン学部留学(ランドスケープアーキテクチュア学科)。

1997年 大阪府立大学農学部卒業(緑地計画工学専攻)。

1999年 大阪府立大学大学院農学生命科学研究科修士課程修了(地域生態工学専攻)。

1999年 株式会社エス・イー・エヌ環境計画室入社。

2005年 株式会社エス・イー・エヌ環境計画室退社。

2005年 studio-L設立。

2006年 株式会社studio-L設立。

2013年 東京大学大学院博士課程修了。

 現在、株式会社studio-L代表取締役。京都造形芸術大学芸術学部空間演出デザイン学科教授(学科長)。慶応義塾大学特別招聘教授。

博士 (工学)。技術士(建設部門:都市および地方計画)。一級造園施工管理技士。

仕事[編集]コミュニティデザイン兵庫県飾磨郡家島町(現・姫路市):まちづくり兵庫県立有馬富士公園:パークマネジメント島根県隠岐郡海士町:第四次海士町総合振興計画「島の幸福論」「海士町をつくる24の提案」鹿児島県鹿児島市 マルヤガーデンズ:コミュニティデザインイベント・企画雑誌『OSOTO』の企画編集(副編集長)。現在はWeb版へ移行。

生活造形ラボプロジェクト「子どものシアワセをカタチにする」(協同:博報堂生活総合研究所)

水都大阪2009「水辺の文化座」:制作サポーター全体管理

著書[編集]

単著『コミュニティデザインー人がつながるしくみをつくるー』学芸出版社、2011年『ソーシャルデザイン・アトラス―社会が輝くプロジェクトとヒント』鹿島出版会、2012年『コミュニティデザインの時代 自分たちで「まち」をつくる』中公新書、2012年共著武田史朗・長濱伸貴共編著『ランドスケープデザインの歴史』学芸出版社、2010年NHK「東北発☆未来塾」制作班共著『まちの幸福論 コミュニティデザインから考える』NHK出版、2012年永井一史・中崎隆司共編著『幸せに向かうデザイン』日経BP、2012年長谷川浩巳共編著『つくること、つくらないこと 町を面白くする11人の会話』学芸出版社、2011年『藻谷浩介さん、経済成長がなければ僕たちは幸せになれないのでしょうか?』学芸出版社 2012

 

取材・寄稿[編集]

テレビ情熱大陸(2011年5月29日付放送)

東北発☆未来塾キックオフ「夢を描くチカラ」(2012年3月11日付放送)

雑誌(連載)『LANDSCAPE DESIGN』(No.66~76、マルモ出版) 「状況のつくり方」

『住宅特集』(vol.279,280、新建築社)「まち居住」

『OSOTO』(vol.01~06、(財)大阪府公園協会)「SOTO-MONO」

雑誌(インタビュー)『pen』(阪急コミュニケーション)

No.278 「特集:人のつながりが未来を変える、コミュニティ・デザイン」P94-97No.306 「特集:新世代リーダー論:壊れた“人のつながり”を、日本各地で再生する」p52-53『新世代建築家デザイナー100』(エクスナレッジ)P93

雑誌(報告)『LANDSAPE DESIGN』(マルモ出版)

No.76 特集「都市緑化とリノベーション」「デザインとマネジメントのコラボレーション」P11No.76 特集「都市緑化とリノベーション」「ハイラインのパークマネジメント」P12-13No.73 特集「小さな町のまちづくり」「ハイラインのパークマネジメント」P12-13『季刊まちづくり』(学芸出版社)

vol.29「民間企業が地域のためにできること:鹿児島市・コミュニティ商業施設の試み」P43-47『建築リノベーション事例と実務』(日系BP社)

「ターゲットは百貨店に興味のない人たち」P209-212『日経アーキテクチャー』(日経BP社)

2010年6月号「地元力を上げる施設再生 事例1マルヤガーデンズ」P28-332010年6月号「座談会(マルヤガーデンズ関係者)」P34-39『OSOTO』((財)大阪府公園協会)

vol.06「日比谷パティオ」P32-33vol.05「土に触りながら自分の天職を発揮する」P17-18、「探られる島」P52-53vol.04「公園で社会の問題を解決する人たち」P30-33、「新しい公園の『つくりかた』」P34-39、「旅行してでも行きたい!11の公園」P40-43vol.03「庭園における『愛の空間』」P30-33vol.00「屋外へ仕事を持ち出そう!Traveling COW BOOKS」P40『LIVING DESIGN』(リビング・デザインセンター)

Vol.56「デザインが生み出す静寂の空間、ホスピタルパーク『ひとりになれる庭』」P34-35『建築ジャーナル』(建築ジャーナル)

No.1144「国産材をつかった家具づくりスクールの準備:製材所に『ねどこ』をつくる」P45No.1123「Books『遅さとしての建築文化』」『O-cube』((株)リビング・デザインセンター)

vol.144「人口減少時代のグランドデザイン」P11-12vol.140「モノのデザインからコトのデザインへ:エクスパンディングしていくランドスケープアーキテクトの仕事」P11-12WEB(寄稿・連載)

経済産業省 まちづくり情報サイト 街元気「コミュニティ・デザインでまちを元気に」その2

経済産業省 まちづくり情報サイト 街元気「コミュニティ・デザインでまちを元気に」その1

エナジーラボ『実践!街創りゼミ』2009 年第 3 期 「まちの幸福論」

OSOTO WEB((財)大阪府公園協会)

INLIFE 社長対談「studio-L代表 山崎亮」

出演講演・トークイベント[編集]

特別授業「山崎亮の仕事術」(2010.11.02)

マルモ出版&リクルート住宅総研共同主催 USTREAM録画

0102:0304:05横浜市都市デザイン研究会(2010.11.01) 

しこく編集学校(2010.10.25)

講座2「住民参加で地域を編集するには、どうしたらいいだろう。」建築夜学校2010(2010.10.08)

「都市の構造転換を考える」

速水健朗×山崎亮×八束はじめ×東浩紀×藤村龍至 togetterまとめ>

建築系ラジオ(2010.05.01)

山崎亮:稲田夫妻インタビュー「場所をつくることをめぐって」リノベーションシンポジウム大阪(2010.03.09)

 

USTREAM録画

基調講演-第1部-第2部第3部日本のカタチ2050

建築系ラジオ(2010.02.24)

西村浩×山崎亮 「自走力のデザインメソッド」01020304

外部リンク[編集]

山崎亮 - Facebook

株式会社studio-L

山崎亮 on Twitter

8:02 2014/03/19

 

 

 

調査部主席研究員藻谷 浩介まちづくり、観光振興、産業振興、人口成熟問題

注力テーマアジアの人口成熟問題

経歴

昭和39年 山口県生まれ

昭和63年 東京大学法学部卒業 日本開発銀行(現日本政策投資銀行)入行

平成 6年 米国NY市コロンビア大学経営大学院(ビジネススクール)卒業

       (経営学修士=MBA)

       (財)日本経済研究所調査局 研究員

平成11年 日本政策投資銀行 地域企画部 調査役

平成14年 NPO法人ComPus地域経営支援ネットワーク理事

平成15年 日本政策投資銀行 地域企画部 参事役

平成18年 NPO法人ComPus地域経営支援ネットワーク理事長

平成19年 日本政策投資銀行 地域振興部 参事役

平成21年 DBJシンガポール㈱ シニアアドバイザー

        シンガポール国際企業庁アドバイザー

平成22年 ㈱日本政策投資銀行 地域企画部地域振興グループ 参事役

平成24年 ㈱日本総合研究所 調査部 主席研究員(現職)

 .

 

活動実績

書籍

デフレの正体

2010年6月/角川新書ワンテーマ21

実測!ニッポンの地域力

2007年/日本経済新聞出版社

コメント

事実認識の共有化を目指して講演を中心に活動しております

https://www.jri.co.jp/page.jsp?id=20680

8:45 2014/03/18

 

 

 

里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) [新書] 

藻谷 浩介 (著), NHK広島取材班 (著)   5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (90件のカスタマーレビュー

「社会が高齢化するから日本は衰える」は誤っている! 原価0円からの経済再生、コミュニティ復活を果たし、安全保障と地域経済の自立をもたらす究極のバックアップシステムを、日本経済の新しい原理として示す!!

内容(「BOOK」データベースより)

 

課題先進国を救うモデル。その最先端は“里山”にあった!!危機を超え未来を生む、すり潰されない生き方を提言!!

 

新書: 308ページ出版社: 角川書店 (2013/7/10)言語: 日本語発売日: 2013/7/10

 

目次

はじめに 「里山資本主義」のススメ

第1章 世界経済の最先端、中国山地―原価ゼロ円からの経済再生、地域復活

第2章 二一世紀先進国はオーストリア―ユーロ危機と無縁だった国の秘密

中国総括 「里山資本主義」の極意―マネーに依存しないサブシステム

第3章 グローバル経済からの奴隷解放―費用と人手をかけた田舎の商売の成功

第4章 “無縁社会”の克服―福祉先進国も学ぶ“過疎の町”の知恵

第5章 「マッチョな二〇世紀」から「しなやかな二一世紀」へ―課題先進国を救う里山モデル

最終総括 「里山資本主義」で不安・不満・不信に訣別を―日本の本当の危機・少子化への解決策

おわりに 里山資本主義の爽やかな風が吹き抜ける、二〇六〇年の日本

 

長所と粗雑さの混沌で非常に評価が難しい。オーストリア研究も踏み込み浅い。

目の付けどころは良いが論理が粗雑で非常に評価が難しい。ベストセラー『デフレの真実』も正しくは『日本経済停滞の真実』であり、そうした厳密さの欠如が感情的バッシングを受けた一因になったのである。不用意な放言を控えようとせず堅実な論拠と客観的分析を怠る通弊はいまだ治っていない。例えば少子高齢化の影響について以下のような立派な研究書と比較すると質の違いは歴然としており、当書の方が大きく劣るのは明白だ。

『世代間格差 人口減少社会を問い直す』加藤久和...

5つ星のうち 2.0  事例紹介と政策とは違う

本書の特徴は、少子高齢化、過疎化による厳しい農村の現状の中で、そのステレオタイプを覆す事例を次々に紹介し、その汎用性を説いているところだ。

しかし一番の問題は、それぞれの成功事例がどれだけ汎用性があるのか、あるのであればそれを政策として推し進めれば過疎の課題も解決できるという結論になるが、現実はそうではないことだ。本書で紹介する目指すべき事例は、現在の日本の農村には極めてまれな高い意欲と能力を備えた人たちだからできている事例の紹介に他ならない。つまり、それをマネをすれば、課題が解決できるというほど、日本の農村の抱える課題は単純ではない。

5つ星のうち 4.0  長所と粗雑さの混沌で非常に評価が難しい。オーストリア研究も踏み込み浅い。, 2013/7/16

少子化問題に直面しようとしない日本 (さすらいの旅人) - レビューをすべて見る

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

目の付けどころは良いが論理が粗雑で非常に評価が難しい。ベストセラー『デフレの真実』も正しくは『日本経済停滞の真実』であり、そうした厳密さの欠如が感情的バッシングを受けた一因になったのである。不用意な放言を控えようとせず堅実な論拠と客観的分析を怠る通弊はいまだ治っていない。例えば少子高齢化の影響について以下のような立派な研究書と比較すると質の違いは歴然としており、当書の方が大きく劣るのは明白だ。

『世代間格差 人口減少社会を問い直す』加藤久和

 

マネー資本主義を否定するなら、国債を発行しないで予算が組めるかどうか、税収と債務で賄う大赤字の高齢者福祉(30兆円前後の公費投入)を維持できるかどうかよくよく考えるべきである。我が国は地方交付税交付金のかなりの部分も国債発行で調達しており、市場機能がなければ事実上破綻するのが現状である。それに対しオーストリアは標準20%の間接税で、それを育児支援や雇用関連等の社会保障の財源にする。手取り所得は少ないが連帯の強い社会で日本の真逆。健全財政は日本のような無軌道バラマキをしないためで、加えてドイツと同じく通貨統合の恩恵で不況時に自動的に通貨が安くなり、製造業が活況になる国である。里山資本主義のおかげなどではない。執筆したNHK夜久記者はユーロ圏の域内不均衡を全く理解していない。(以下参照)

『ユーロ 危機の中の統一通貨』田中素香

『スウェーデン・パラドックス 高福祉・高競争力経済の真実』

 

正規職員の平均年収1000万円を超える高給の特殊法人NHKがマネー資本主義を批判する本を出すのも実に奇妙な話である。(2009年には受信料を職員OBの年金補填へ流用したと報じられてもいる)

 

美点としては欧州の木質バイオマス産業とCLT建築に着目し地域経済への波及効果の大きさを指摘した慧眼が挙げられる。これはつとに富士通総研の梶山恵司氏が指摘したところであるが、よりネームバリューのある著者によって広く知られることを期待したい。

『日本林業はよみがえる―森林再生のビジネスモデルを描く 』

 

利権だらけの原発が停止している今こそ、幅広く地域経済に貢献するペレットやチップを利用したエネルギー自給策が必要である。少なくとも北海道・東北・中部・中国地方において秋冬の電力不足は絶対にあり得ない。但し世界有数の森林大国である日本において林業が衰退の一途を辿っている現実について、以下の二冊で補う必要がある。

『森林異変 日本の林業に未来はあるか』

『日本林業を立て直す 速水林業の挑戦』

 

一方、平均気温の高い四国・九州ではバイオマスよりも太陽光発電の方が有利になる。海沿いの強風地帯ではデンマーク型の風力発電組合も有効だ。地域に人を呼ぶ観光政策とブランディングも忘れてはならず、当書ではオーストリアの景観と観光が豊かさに影響していることに言及していない。例えばスペインの観光事情も参考にしたいところだ。

『人口 18万の街がなぜ美食世界一になれたのか――スペイン サンセバスチャンの奇跡』

 

日本の地域経済が活性化できるかどうかは、実は人材の問題も非常に大きい。関心のある向きは自治体では馬路村・神山町・海士町、施設ではモクモク手づくりファームやポケットファームどきどきといったところを参考にされたい。破綻前の夕張のように職員が年功利権に齧りつき、多くの者が他人任せの自治体では希望ゼロである。(以下の本を参照のこと)

『医療にたかるな』村上智彦

 

【コメントへの回答】CIS系太陽電池は気温上昇でも発電能力は殆ど下がらないので夏に出力低下する火力発電より寧ろ優秀です。また、太陽熱を併用できる機器も開発されています。より根本的には気温の低い地域ほど暖房需要が大きく、木質バイオマスの優位性が高まる一方で寒い夜に発電できない太陽光発電の有用性が低下するということです。逆に気温の高い地域は冷房需要が大きいので昼に発電できる太陽光発電が有利に。

 

 

 

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コメント コメント (1)

 

 

 

5つ星のうち 5.0  自力を信じる経済論, 2013/7/17

 

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

 

紹介される事例には非常に興味深いものがあるが、本書全体で主張されることには特に目新しいものはないと思う。自分の身の周りに活かし切れていないものはないか探すこと。周囲との繋がりを大切にすること。グローバルvs.ミクロ、なんて話に持って行くまでもなく、あらゆる企業で上司が垂れている訓示の中にいくらでも含まれていたはずのことだ。むしろ本書の特異さは、グローバル経済を踏まえた議論ばかりがもてはやされる現在に、この手の泥臭い方法論が経済のありようを変え得る、と、事例を踏まえて言い切ったことだろう。

過疎村とまでは言えないまでも東北のいち地方都市で暮らしていると、メディア上でもてはやされる経済噺が全く空論に思えることが多い。消費を増やせ、などと言われても、今ここで大盤振る舞いをすれば来月を無事迎えることなんて不可能、というレベルで地方の中小企業の多くはやりくりしている。'00年代はいざなみ景気だったそうだが、好景気を実感できる局面など一切なく、むしろ労働条件の悪化ばかりが目立つ時期だった。小売店の店員がどこも素人のパートばかりになり、品揃えが売れ筋ばかりになった。バイトの時給はどこを見ても下げまくり。景気が良くなったところでこちらには何の恩恵もないと思わずにいられなかったあの時期を通過したというのに、今度景気が安定したら消費税を上げるとか言い出す政府。震災の痛手に差し向けてくれるはずだった復興税が好き勝手使われている現状。そんな今「もう何も期待せず自力でやっていくしかない」と諦めきっている企業人にこそ本書は力をくれる。

自分らの「里山」を必死で探そう。世論やエラい人たちの口車で動くのはやめよう。自分らの身と食い扶持は自分らで守ろう。それで正しいんだ、と思わせてくれる。そんな一冊です。

5つ星のうち 2.0  事例紹介と政策とは違う, 2013/10/4

 

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

本書の特徴は、少子高齢化、過疎化による厳しい農村の現状の中で、そのステレオタイプを覆す事例を次々に紹介し、その汎用性を説いているところだ。

しかし一番の問題は、それぞれの成功事例がどれだけ汎用性があるのか、あるのであればそれを政策として推し進めれば過疎の課題も解決できるという結論になるが、現実はそうではないことだ。本書で紹介する目指すべき事例は、現在の日本の農村には極めてまれな高い意欲と能力を備えた人たちだからできている事例の紹介に他ならない。つまり、それをマネをすれば、課題が解決できるというほど、日本の農村の抱える課題は単純ではない。

本書で興味深いのは、地域経済の活性化の分析のための「域際経済」の記述である。地域のお金の回るしくみの記述は本書では中途半端で終わっているが、これは極めて重要な指摘である。翻訳書ではあるが近著の「スモールマート革命ー持続可能な地域経済活性化への挑戦」(明石書店、マイケルシューマン著)が包括的な地域の富の循環システムを分析しており、米国の事例であるが極めて包括的な地域活性化のモデルを提示しており参考になる。

また日本では毎年、公立の小中高校が400校以上閉校が続く少子化の中で、高齢化だけが進行しているが、それによる労働人口の激減など、本書ではキレイ事ではすまされない現実を必ずしも直視していない。その意味で、少数地域パラダイス論であり、持続可能性と普遍性においては強い疑問がある。

 

 

 

 

5つ星のうち 2.0  藻谷氏のダブルスタンダード, 2014/2/11

 

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

デフレの正体は読みました。評価が分かれる本だということですが、個人的には人口減と経済という文脈で良い本だと思いました。

しかしこの本はガッカリ。まずはNHK取材班が里山あるいは田舎にこれまで親和性が無かった様だ。だから成功例に目が向かう。

もちろん、日本の里山での成功例を初めて知る方には入門書的で良いという評価はありますが。

簡単に言えば、消費資本主義(マネー資本主義)を少し変えてみてはいかが?ということだろう。

そしてこれもまた、過去において言われた「労働が美徳」から「消費は美徳」への変遷と同じだろう。

だから安易に「里山資本主義は都会でもできる」とか「明るい高齢化社会を生みだす」

「都会のスマートシティーと地方の里山資本主義が車の両輪」それがこれからの日本に必

要だと。

 

木質バイオマスのヨイショは結構ですが、逆に補助金事業がどれだけ悲惨だったかの指摘はありません。

多くの、補助金無しで努力している方もいるでしょうが、残念ながらバラ色な里山生活ばかりではありません。

この辺はちょっと政府のHPをネットで調べていただければ沢山情報があります。たたら製鉄の話が出てきます。多量の木炭が必要になり山が荒れる。

江戸時代、江戸や都市部に木炭を売るために山々は荒廃し(はげ山化)水害を誘発したことには触れていません。

エネルギー革命のおかげで、日本の森林は逆に豊かになった(拡大造林で間伐もされずに荒廃している森も多い)、しかし木材価格の低迷で林業が成り立たない地域が多い。

何事も程度の問題なのではないでしょうか?そしてそんな林業地や里山ですでに頑張っておられる方はいる。

 

貨幣を使わない物々交換な社会、地域通貨、結構ですよね、でも、あえて藻谷さんが主張するほどの事なのかな。

藻谷さんも書いているが、間違っても補助金で里山資本主義を推進などとならない事を祈るばかり。

 

そして安易に技能も技術も無しに里山ビジネスなどと言わないことでしょう。

 

どんな社会なんでしょうね?スマートビレッジでも良いですよね。要するに教育や医療に負担が軽減されれば

子育て負担も減って、文系理系なんていう枠組みが壊れれば教育の質も向上するんじゃないでしょうかね。

資本主義を続ける以上は競争は必須でしょうし、高齢者は自分で自分を面倒をみる位の覚悟がないと

これからの子供達は高齢者の医療費負担、年金負担、介護負担に嫌気をさして働く動機すらなくなりますよ。

だからと言って今の様な日本的社会主義的資本主義が続くほど世界は甘くないとも思います。

 

結局里山資本主義って都会に住む貨幣経済依存症(脳化=都市化)の方に別の生き方もありますよ!という程度なのではないかと思った次第。

あるいは佐藤優さんが書いていたけど、ロシア崩壊で餓死者が出なかったのはダーチャ(農園付簡易別荘)を都市部の人達が持っていたからだと。そんな生活様式をということだろうか。

お金持ちより田舎持ちというテキストがかなり以前ありました。不便を楽しみってのもありましたよね。その蒸し返しに思えてならない。

ちなみに藻谷さんは、がっつり都市の人であり、地域活性化などを生業にしていますよねだからリニア新幹線で地域活性化なんて言えるのでしょう、そこに今回の里山資本主義の論理は無いように思えます。ご興味ある方は藻谷、リニア新幹線、山梨というテキストで検索してみてください。山梨県主催の講演会の内容がご覧いただけるでしょう。

自然を破壊して地域を活性化することが里山資本主義でない事を祈るばかりです。また里山資本主義などというテキストを使わなくても以前から内山節さんなどが同様な話を書かれています。市場経済を組み替える (人間選書)1999年 

5つ星のうち 1.0  台風とつむじ風を同列に扱うような思考方法, 2014/2/16

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

循環型社会の一つのあり方(モデル)としてよめばOK。

大きな流れの中で、ごく一部的にうたかたのように現れる大流に一見反するようなアイデア。しかし、それは決して大流にとってかわるようなものでなく、大流の途方もない流力を前提に局所にみられる「決して全体に置き換わることのないゆらぎ」でしかないという意味で大流の産物、補完物でもある。

本書についてもそういうものとしてわきまえて読めばそれはそれでおもしろいのですが、なにか「マネー資本主義」的な大流にとってかわりうるものであるかのようによむとすれば、それはもう妄想以外のなにものでもなくなるとおもいます。

 

資本主義は偶有的なものにすぎないとおもいますが、徒手空拳で代替モデルを提出するだけで、非歴史的に消滅するものでもないでしょう。一度発生した台風に対して、つむじ風のあり方を提示したところで目の前の台風がつむじ風に変化するわけはないですから。

5つ星のうち 2.0  なんだか・・・, 2014/2/7

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

 

目の付け所もよく、非常に興味深い取組を行っているのはよくわかり参考になりました。しかし、成功例の押しつけやマネー資本主義の否定が過剰に多く、また同じことを何度も述べたりする点が多かったりと、時にはそれで章と文が合わなかったりした点もありました。そして、論理性や成功へのプロセス、また今後の課題などは大きく欠けていると感じました。

5つ星のうち 2.0  『里山資本主義』というバズワードを売る商品, 2014/1/20

 

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (Kindle版)

論理の扱いが雑。マクロな経済はミクロな現象のパッチワークではない。面白い題材を集めているが、語られるストーリーは杜撰であり、因果関係を明らかに理解していない。というような経済書用の内容でレビューを書こうと思いましたが、ちょっと考えなおしました。

というのも、この本は、経済学に関係ある本でも、新しい経済圏を発見したわけでも、何でもないからです。経済現象を分析するつもりや、まじめな政策議論をするつもりはなくて、『里山資本主義』というバズワードを売り込むために書かれているのです。里山という日本人のプリミティブな心象風景に訴え、現在の資本主義社会の便利さも失わない簡単な方法があるよ、という夢を売る本なのです。そう考えなければ、調査内容が偏っていることについて、辻褄が合いません。

この本で取り上げられている事例は、国家規模の経済では議論する価値はないでしょう。(あたかも日本経済の原理について言及してあるようなタイトルを書いていますが、全くの嘘です)逆に、「バズワードを生み出して、書籍・講演を通してビジネスをする」という観点で見ると、『文章とはこのように売るのだ!』というビジネススピリットが伝わってきます。

 ビジネスマンは自己啓発本なんか読んで丸め込まれてる場合じゃありません。この本を商売の実例として読むべきです。

 『里山』で日々の暮らしを工夫してる人を取り上げて、経済全体と関係があるように見えるように本を書いたら、日本全体で売れる商売になる。

 シンプルですが、何も間違ってません。少なくとも里山に住んでるわけでもない私に売れました。

『里山資本主義』というイヌイットに氷のイラストを売るような奇妙な商品が運よく美味しいビジネスになるかどうか、見ておきましょう。この本が出版された社会情勢と一緒に覚えておくと、後々アイディアの養分になるかもしれません。(ここまで開き直って売りに来られると、ちょっとそのプロ根性は嫌いになれませんね……)

※ここからは、少し真面目な話

 著者らが意図的に隠している点について具体性に欠けるので、里山資本主義に対する批判のオーバービューを述べます。

「里山に眠るエネルギーが!」バイオマス発電の発電量は現在1%程度ですが、すでに廃材利用など燃料調達コストの低い材料は大部分消費されている。これ以上は、わざわざ森に入って燃やすために木を伐採しなければなりません。燃料資源としての貯蔵量もけして十分ではありません。

「里山から雇用と消費が!」

費用調達ができるように政治的に設定された電気買取料金は、消費者の支払う電気料金に転嫁され、全体の負担となります。家計の購買力が低下することを通じて、他分野での雇用と消費がその分失われます。

補助金を導入してバイオマス発電機などを購入させるのは、同じ意味で税金の分配を通じて他分野の雇用・消費を縮小させる効果もあります。

いずれにせよ、どこかから所得移転を行った結果の雇用でしかないのか? 実質的な経済的価値の創造が行われているのか?

これは表面上の雇用者の数を数えるのとは別の議論であることはまず基本的な前提として認識すべきでしょう。

 そのうえで議論すれば、この本で提唱されていることは特筆するほど雇用も消費も増加させていません。

 ただの再分配政策であり、この政策を通じて得られる、所得や雇用への誘因効果は微々たるものです。(何もないとは言いませんが)

「オーストリアでは里山資本主義が子供にも人気の花形職業の雇用を生み出し、国を豊かにした!」

 オーストリアの経済は長い歴史が積み重ねた莫大な観光資源による観光産業と、精密機械・産業用機械が主要産業です。

 里山資本主義が取り上げた資格制度は、富める者から富める者への再分配の一種と考えてもよいでしょう。

 グローバルリッチから、ナショナルリッチへの所得移転というわけですね。

 このような形で政府に保護された職業が人気なのは、日本で子供の将来の夢に、医師・看護師・教師・公務員が入っているのと同じです。

「木材はコンクリートよりも優秀な建材!」

 CLTなどの建材もまた、コスト面での課題を抱えています。建材用木材需要が低下したのは、コンクリートと鉄筋による建築が木材建築よりも低コスト・高パフォーマンスで合理的であったからです。

「だから里山資本主義はマネー資本主義のサブシステムとして安心を提供できる!」

 したがって、『里山資本主義』は税金を使ったコンクリートによる公共事業を木材による公共事業に置き換えただけであり、システム面では過去に失敗した箱もの財政政策と同じものです。その功罪も同じで、限界も見えています。

 里山資本主義が安心を提供できるのは、親方日の丸の公共事業があるから土建業界は安泰、というのと(規模は違えど)構造面は変わりません。

 しかも、国民全体の福利という観点からは、より脆弱です。それでも本当に、里山資本主義で安心できますか?

(調査した結果、批判的なレビューとして完成度を高めることができたので、公開時よりも評価を一段回下げています)

5つ星のうち 4.0  田舎を知らずに田舎と言うな!?, 2013/8/8

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

「田舎」の表現にはどこか蔑視する感がありますが、「里山」という言葉には何か希望を感じさせるものがある。そのように思うのは、自分が今現在この日本という国の未来に大きな不安をいだいていて、自分も何かしなければという切羽詰るものがあるからでしょうか。

確かに低い評価をされた方が言うように「田舎は退屈で、苦労が多い」という側面を無視し、「田舎に住んでからものを言え」という結論もあるかもしれません。が、 

それこそこれからこの本をてに取って読もうという人にはマイナスな、一面的な書き込みかもしれません。

 今日本は非正規雇用2000万人、完全失業者27万人ともいわれます。この数字は今後低くなる可能性はしばらくないと思えます。併せて原発の問題・TPP・憲法改正と日本人にとっては(全員が)真剣に考えなくてはならないことばかりです。その中で食糧危機、エネルギー危機については、本書で大いに学ぶべきものはありました。「里山」だからできること、「里山」にしか見出せないお宝がある!何よりこの日本の脆さを改善できるものが残っている・・・と思わせる実例。

(少子高齢化についての甘さ、市場機能がなければ「里山」自体も破綻)といった分析が深く考察なされていないというレビューもそのとおりかもしれませんが、田舎は退屈・・・に勝る「可能性」を、これからの日本に日本人として生きていく私たちに

「里山」は分け与えてくれるかもしれない、そんな気持ちで本書を一気に読み終えた次第です

5つ星のうち 3.0  田舎はそんなにパラダイスでしょうか。, 2013/9/26

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この本の主張したいことはざっくり理解できます。ただやはり里山資本主義なるものの良い面ばかりが強調されている感は否めません。

オーストリアの案件でも最新機器が使われ、日本の田舎でもコンビニ、インターネット、発達した道路に空港…それらは市場経済の賜物であり、それらなしにこの本が提示するパラダイスのような里山資本主義が持続可能なのかどうかは、普通に考えて??だと思います。

 

里山資本主義が上手く回っていく程度の適度な市場経済を都会で回しておいてくださいね、というのはあまりにもご都合主義なのでは…。

それと、田舎での人間関係人付き合いについても良いことばかりが書かれていますが、人が集まると必ず序列ができ、既得権益が発生します。それに沿ってパワハラやセクハラも発生します。田舎という独特の空気感や文化がそれを複雑化させます。

巷間ではお金で何でも解決出来る市場原理が人々の絆を断ち切ったと言われますが、本当に絆が大事だと思ってたらみんな市場原理より絆を大切にしてるはずです。

コンビニ、携帯電話、インターネットといくばくかのお金があれば、人に頼ることなく大概のことが独力で出来る。それで今までの絆が切れてバラバラになったのだとしたら、もともと、その絆とやらを、鬱陶しい煩わしい逃れたい…と感じてる人の方が遥かに多かったから、なのではないですか?

いろんな場面で「ムラ社会」なる言葉が否定的なニュアンスで使われていますが、この「ムラ」とはまさに田舎の人間関係を表した言葉なのでは。

田舎の人間関係というのは、この本で描かれているようなパラダイスでは決してないと思います。

 

この本で最も共感出来るのはスマートシティの話です。人口が減っていけば、山間にまばらに集落があってそこに全部完璧なライフラインを通して維持するのは現実的ではないと思うので、ある程度まとまってコンパクトで機能的な小都市に人々が暮らすような国作りを目指すのが良いと思います。その際も妙な「絆」の強要はご遠慮願いたいですが。

5つ星のうち 2.0  過剰な里山賛美, 2014/1/13

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地域でのビジネスに興味を持って読んでみた本。マネー資本主義と里山資本主義の二項対立を誇張しすぎな気がする。金を大事にする人間(ウォール街の投資銀行職員等)は市場を狂わせ、心に余裕がない、モンスターであり、里山の資源を大事にする人間は自信に満ちた表情で、目がきらきらしており、絆でつながれている、というような編集者の恣意的な表現が多いのも気になる。

 

里山でのビジネスが成り立つためには低コストな石油や原子力で電力会社が得た利益を再生エネルギーの買い取りに回しているおかげだし、政府の補助金も都市部で稼いだ人たちの税金から成り立っているのだ。法律を盾に国民から受信料を労なく手に入れて高給を取っているNHKの皆様にはわからないだろうが。

さらに言えば本書で登場する高齢者は年金や貯蓄を十分に持っている世代であり、多少の不測事態があっても何とかなるが、今の若い世代は職もなく貯蓄もなく年金さえほとんどもらえない世代である。彼らに「田舎暮らしは素晴らしいから来てくれ」と言ったところで結局都会と同様に高齢者の力仕事を手伝い、貯蓄は貯まらず日々病気や怪我で収入がなくなることを恐れて生きていくしかないのだ。

それよりはインターネットを駆使して物価の安い地方で都会の消費者向けに

ビジネスを行う徳島県神山モデルのような働き方の方がよっぽど理に適っているのではないか。

と、初めからアンチマネー資本主義という考えをいかに納得させるかに

結論を持って行こうとしているせいで、論理性の検討が追い付いていない印象を受けた。ただ、海外や地方の事例という事実の記述については(ビジネス的な)価値があったので☆1個追加。

里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

具体的なエピソードに関心。NHKの取材力と、藻谷氏の問題意識がうまく融合している。

5つ星のうち 4.0  持続可能な社会に向け, 2013/11/20

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日本各地の農村で、知恵を絞りながら里山暮らしにチャレンジする常識破りの実践家たちの事例がいくつも紹介されている。持続可能な豊かさをめざした彼らの生活は、いかにも魅力的で楽しげである。マネーを介さない持ちつ持たれつの関係は、人と人との絆を確かなものにし、都市で問題化している無縁社会も克服できるという。

 

また、里山資本主義を国策として推進しているオーストリアの事例も興味深い。とりわけ、エネルギー資源を外国からの輸入に依存している日本にとって、また国土を森林に覆われた日本にとって、自立的で持続可能な社会を作るうえで、里山先進諸国に学ぶべきことも多いように感じられた。

5つ星のうち 4.0  お金に依存しないサブシステムの提案, 2013/10/16

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アメリカ型資本主義の行く先の姿は、リーマン・ショックで明確になっただろう。お金がお金を生むようなシステムをもった社会では、一握りの人たちを除き、ラットレースから抜け出せないのかもしれない。その対極を目指すのが、サブシステムとしての「里山資本主義」だ。木くずによるよるバイオマス発電、希少な観光資源の利用、食糧の自給。これらは、田舎というものを見直すことで浮上する地域経済の自立と安定を図るための要因。本書では、現在における事例が採り上げられている。同様な試みは全国で始まっている。地域でお金が回れば、田舎の活性化という希望がみえてくる。「食」や「住」に、余りお金がかからなく、すぐ手が届くという安心感があれば、ひとも居着くだろう。お金が中心の社会に違和感を覚えるひとにとって、「里山資本主義」はとても魅力的だ。しかし、「里山資本主義」が、年金問題、小子化問題、無縁社会の解決策になるというのは、ロジックが飛躍し過ぎだと思う。

 

5つ星のうち 5.0  有効なサブシステムの提示, 2013/10/5

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小飼弾書評を見て知りました。タイトルと書評内容からして、後述の著作群にテーマが近そうな本だと感じて気になっていました。

本書前半では持続可能なエネルギーを生み出せる、マネー資本主義システムの掴んでいなかった分野で機能するサブシステムとして、里山資本主義を紹介。

後半では、里山資本主義が単なるマイナーなバックアップシステムにはとどまらず、現在のマネー資本主義に基づく社会の問題を解決する可能性を有しているかが述べられています。

全編通して、具体例をふんだんに詳細に引いており理解しやすいです。

前半に比べて、後半は急に抽象度が高い議論になっており、やや勢いで押している感じも受けますが、それでも本書は一定の根拠のある明るい論を展開しており、なにより読んでいてわくわくできて面白いです。藤村靖之「月3万円ビジネス」を企業、地域レベルで記述すると本書の里山資本主義になると感じました。マネー資本主義・マネー経済からどう社会が移行しつつあるかを記述する著作群がまた増えたと感じます。

ちなみにその著作群(類書)の分類・関係は以下の通りです。マネー以外の資本主義という提案…岡田斗司夫「評価経済社会」、本書。非マネー資本主義下でのエネルギーやモノの作り方@地方…本書(個人~地域と広範)、藤村靖之「月3万円ビジネス」(個人特化)非マネー資本主義下でのエネルギーやモノの作り方@都市…岡田斗司夫「評価経済社会」(抽象的、個人レベル)、 「山本理顕、金子勝、平山洋介他「地域社会圏主義」(具体例付き、都市計画レベル)また、里山を活かすというだけではなく、今の社会で年金や老後に不安を感じているひと。もっと具体的にいうなら、都会住まいでブラック企業に勤めてると感じるひと、地方で仕事を得て暮らしたいけど口が見つからないというようなひとにも明るい話であったり、なにがしかの参考になるのではと思います。

5つ星のうち 5.0  安全装置としての「里山資本主義」, 2013/9/21

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人間の価値観や幸福をお金に置きすぎる資本主義経済、いわゆるマネー資本主義はいずれ行き詰まらざるを得ないだろう。マネー資本主義社会は、人・物・金が大量にめまぐるしく往き来する社会である。そこでは、大量に物が生産される過程で資源が浪費され自然が破壊され、高度な科学技術化が進行し、人間関係もビジネス中心になる。こうして、GNPは増大するものの、人間疎外を拡大する要因が蓄積する。お金を稼いで豊かな暮らしを求めていたマネー資本主義社会は、人間らしい幸福を追求する目的から急速に離れていくからである。

 「里山資本主義」という考え方は、「マネー資本主義」に代わり得るオールマイティーなものではない。筆者も認めるように、里山資本主義社会には、利便性を求める科学技術社会を可能ならしめる金融資本経済が一定限度不可欠であるが、その補完システム、バックアップシステムとして「里山資本主義」が有効なのだろう。

グローバル経済の中で日本はある程度「マネー資本主義」と関わらざるを得ないが、過度の「マネー資本主義」は人間疎外をもたらす。その受け皿となるのが、「里山資本主義」なのだろう。その重要性が、今後ますます増大するというのが筆者の考え方だ。

「里山資本主義」は、決して田舎での自給自足経済ではない。ローカルな自然資源、人材、人間関係を活用した、自然にも人間にも負荷の少ないもので、経済効率よりも人間らしい満足感を優先する。豊かな自然と人間関係を資本に、経済的にはそれほど豊かではないが精神的には豊かになれるという点で、「マネー資本主義」の弱点を補完しようとするしたたかさがある。

 一見、万能とも見える「マネー資本主義」全盛の時代だが、自然災害の頻発や国際紛争の勃発、今後少子高齢化社会を迎える中で、不確定要素が大きい。どんな状況になっても、平静に生き延びていくためには、ローカルの中で衣食住を融通し合えるシステム作りを「マネー資本主義」と平行して構築していく必要がある。そして、徐々に「マネー資本主義」から「里山資本主義」へ比重を移していき、その理想的なバランスを見出す必要があるのではないか?経済活動を通して人間疎外に行きつく前に、是非、安全装置としての「里山資本主義」の生き方を身に付けねばならないだろう。

5つ星のうち 5.0  久しぶりの良書です。, 2013/8/13

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はじめにを読んでまさにこれだと思いました。普通のサラリーマンの方々は仕事は楽しいでしょうか。(私もサラリーマンです)

20年後、30年後はどのような人生を送っているでしょうか。

今の生活で満足でしょうか。おそらく多くの方々が、このままでは良くないと思いながらも、生活をしていくために、惰性で働いているのではないかと思います。でも、このままでは良くないなとか、漠然とした不安がある方もいると思います。そんな方達にぜひ読んで欲しい一冊です。きっと何かヒントがつかめると思います。

私見ではありますが、グローバル化していく中で、水や食料が不足する時が来るのではないかと思ってます。(買えたとしても非常に高価)そんな時に本当に役に立つことはこの本に書かれている通りなのではないでしょうか。

確かに今すぐに変える事は難しいですが、長期的なスパンで里山資本主義を取り入れていきたいと思います。

5つ星のうち 3.0  第5章まではとてもよい本だったのに, 2013/10/19

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最終総括の根本原因分析が筆者の独りよがり的意見で、正に蛇足。感情が先行して、重複や言いたいことがわかりづらい。そもそも、この章の目的・論旨がよく分からない。里山と日本人の生き方程度でテーマを絞っておけばよかったのでは。

5つ星のうち 4.0  「新しい経済原理による新しい成長を目指す」という考え

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■「里山資本主義」とはかつて人間が手を入れてきた休眠資産を再利用することで、原価0円からの経済再生、コミュニティー復活を果たす現象。安全保障と地域経済の自立をもたらし、不安・不満・不信のスパイラルを超える。

(本書裏表紙より抜粋)

電力をはじめとするエネルギー、金融、貨幣。それらは現在グローバルマネー資本主義の元に、様々なリスクにさらされている。アメリカの金融はもちろん、ヨーロッパの信用不信やアラブ情勢が日本の片田舎のガソリンスタンドの経営にインパクトを与えるのが現代の常識であり、それらの事象はすべてやむを得ないことだとされている。

そういったグローバルマネー資本主義に対する一つのオプションが、この「里山資本主義」となる。

ただし、これは何もこれまでの資本主義をいきなり総否定するわけではない。これまでの資本主義の功罪の中で「功」であった部分となる効率化や利便性は受け入れつつ、「罪」の一環として喪われた地域経済との関連や人間の相互信頼を取り戻していくための取り組みを行うことを意味する。

 

本書ではそういった観点から活動している様々な事例を解説つきで紹介している。

これまでにどの国も体験してこなかった人口減少、少子高齢化の道を進む日本。

だからこそ、新しい価値観を創造していくことが必要である。

それは都市に住む我々にも決してできないことはないと、個人的には日々感じている。(都市の人口だって当然これから減少していく)

本書ではいわゆる「田舎」の事例ばかりとなっており、その点では完全な新しい価値の知見が得られるところまでは到達していない。

あたらしい価値観を考えるうえで、「都市」と「農村・山村」の関連はやはり重要なテーマとなるだろう。今後新しい事例が多く生まれてくることを期待したい。

 

5つ星のうち 5.0  ベストセラーになるべき1冊。, 2013/10/6

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「書かれてしまった」というのが、僕の正直な感想です。何冊か本を書いている著者として、激しく嫉妬しました(笑)。本当の良書は、読後に「知っていた(のに言語化できていなかった)」と感じさせるものだと思っていますが、僕にとっては、まさに本書がそれです。

僕自身(1)効率化・自動化によって、多くの人々の仕事がなくなる(2)仕事がないのに社会保障費が膨らみ可処分所得は減る(3)世界人口が100億人にせまり、希少資源となる食糧とエネルギーの価格が高騰する、という未来を予想しています。そして、その解決策が地方にあるという直感があり、起業をしました。

この直感を、確信に変えてくれたのが本書です。もちろん、本書の記述の全てに賛同できるということはないですが、少なくとも、迷いが減りました。こんなに安い値段で、これだけの気づきを与えていただき、本当にありがとうございました。次回作も期待しております。

 

5つ星のうち 5.0  資本は、家の周りと自分の健康, 2013/10/15

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現在、52歳。検証のために102まで生きる覚悟をした。里山で生きる自分の体が資本主義

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筆者は60歳で東京から富山県の豪雪・限界集落に転居。時として自信を失うこともあったが、脆弱な都市基盤のなか、息詰まる閉塞感から解放され棄てられた森林集落で命を甦らせた。

この本はNHKで放送された秀作番組と、それにもとずく実践的検証の確かな視点を有す著者の論点に共感。未来を嘆き悲嘆にくれる現況に明るい未来を示唆する内容であった。磨かれざる宝、田舎の森林が宝石のように視え、大きな希望が湧いてきた納得の文庫本。バックに入れ見せびらかせている。

 

 

5つ星のうち 4.0  これからの日本の方向や幸せについて考えるよいきっかけになる本と思われます。, 2013/10/5

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とてもわくわくして読むことができました。自分の故郷や住んでる地域で幸せに暮らすにはどのように考え行動すればよいのか、考えるよい一冊と思われます。

5つ星のうち 5.0  御尤も, 2014/3/6

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藻谷さんの著書は読みやすく理解しやすくてよいと思いますし、内容もこれからの日本と日本人にとって実現しなければならないものと共感できました!!

5つ星のうち 5.0  明るい未来を考えられる好著, 2013/7/10

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グローバルなマネーの動きに人々の営みが飲み込まれてしまう時代、資本主義の限界や弊害が見えてきてこれからどうやって生きていくかが不明瞭な現在、この本の主張「里山資本主義」は未来を照らす一条の光である。

日本の実例紹介は、山間部・離島でも人々の営みを取り戻せることが具体的に紹介されている。これはテレビや雑誌にも良く紹介されるが、この新書ではそれできちんと暮らしが成り立っている仕組みまでも踏み込んで書かれているのが素晴らしい。

この本を読んで一番驚いたのは、1999年に中欧のオーストリアが、憲法で原子力の軍事利用も平和利用も禁止していることである。その上で、オーストリアでは斜陽産業と思われていた林業を復興し、バイオマス発電やペレット燃料の実用化を推進していることが紹介されている。

「やればできる!」ということを実感でき、明るい未来を考えられる本である。

5つ星のうち 4.0  考えさせられる本, 2013/10/1

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無駄な支出も含めて支出が多い方が文化的な生活を送っていると勘違いさせられる報道も多かったが、そんな時代に警鐘を鳴らす一冊です。幸福とは「相対的幸福」を人は言いますが、私は「絶対的幸福」感を持ちたいと思っています。やる前から○○だからできないという人がいますが、やる事を前提に考えると発想が変わってきます。

最近では珍しく感動を覚えた本でした。

5つ星のうち 5.0  田舎が問題というわけではない, 2013/9/30

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都会でも田舎でも、若年者が少ない事こそが問題なのだ。そうであるならもっとクリエイティブに生きることができる田舎のほうが、中年以降には住みやすいかもしれないと思いました。

5つ星のうち 5.0  今の日本に必要な思考だと思う, 2013/10/14

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アメリカに代表されるマネー資本主義に対し、これからの日本の進むべき道がこの里山資本主義。対立軸というわけでなく、こういう選択肢もあるという、目から鱗が落ちるとはこのことかもしれない。

5つ星のうち 5.0  大変啓蒙的な本です, 2013/10/9

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大変面白かったです。今後の生活に役立てていきたいと思いました。

5つ星のうち 5.0  目からウロコ!!そうだ、日本はこうあるべき, 2013/10/9

 

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マネー資本主義に、骨の髄まで毒されて生きてきた戦中ジュニア世代として、慧眼の書

5つ星のうち 1.0  里山(田舎)の長所しか伝えない都会人の机上論~里山(田舎)に住んでからモノを言え, 2013/7/11

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都会人が短時間の取材で知り得た「里山(田舎)の長所」だけを、

過剰な美談として語る非常に偏った駄本。里山(田舎)暮らしは「不便さ、退屈さ、自然や動物との戦い」等、多くの困難がある。

そういう困難やコストを無視して「原価0円からの経済再生」って、「世間知らず、経済オンチ」も甚だしい。

若者の多くが、里山は苦労ばかりで退屈だから「里山(田舎)を離れ、都市生活を選んでいる実態」を全く無視したトンデモ本

地域の雇用、ひいては日本全体の将来像の光とも言うべき本, 2013/7/21

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長い文章になるが、本書は革命的な一冊である。以下のような、状況を打破しうる可能性を多分に含んでいる。

閉塞した本当の僻地で三年目の医師が70床の患者さんを診ていた。朝7時出勤で夜11時に病院の敷地内にある寮に帰る生活。その医師は、時給換算したら1000円を切ったとぼやいていた。私は、まだ医師でもないのに、何人もの患者さんから「残ってください」と何度も頭を下げられた。この病院は地域の医療の絶対防衛線だ。現に、震災の影響で施設の壁にひびの入った数キロ先の病院は、病床数ゼロだ。もう、この病院がなくなれば、患者さんは山をいくつも越えた、数十キロも離れた病院に行かなければならない。外来の患者さんは平均して90歳。その患者さんを連れて来るのは70歳のお年寄りだ。そんな光景しか、無かった。

地方は、本当に閉塞している。

患者さんはこんな事を言っていた。「私達のコミュニティーから、医学部に通わせられるほどのお金も、人材も出てこない。助けてください。」はっきり言って、言葉がなかった。私が通っているのは私立の大学だ。親は数千万円の借金して、学校に通わせている。それに、大学に入る前にそれなりの苦汁もなめてきた。

私は思った。この地方には、どうしようもないほどお金がなく。雇用もなく、貧しい。若い人材を繋ぎとめるような魅力も残念ながら、ない。

 

ところが、違うのかもしれない。

 

とんでもない町がある。(オーストリアの)ハンガリーとの国境の町・ギュッシング市だ。市とは言っても、人口4000人に満たない。(略)(注目すべきは)「地域暖房」という仕組みだ。(略)この仕組みによって、ギュッシング市では、なんとエネルギーの自給率72%を達成した。(本書p91-92)

めぼしい産業がなかったギュッシングに安価で安定した熱や電気を求めてヨーロッパ中から企業がやってきた。ヨーロッパ有数の大手床材メーカー・パラドア社もその一つ。決定打となったのは、製品の乾燥に多くの熱を必要とすることに加えて、床材を加工した木くずを地域暖房に売ることができることだった。多大にかかっていた光熱費はプラスマイナスゼロになったという。ギュッシング市では、13年間で50もの企業がやってきて、計1100人もの雇用を生み出した。(実に人口の四分の一である。)(本書p97-98)

 

本書が指し示したのは、閉塞した地域の、ひいては日本への光である。

 

5つ星のうち 5.0  日本経済の将来に少し光が見えました, 2013/8/14

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

『デフレの正体』で人口動態と日本の経済の相関を見事に説明していた。批判する人たちの論評を聞いていると「彼はデフレの定義がわかっていない」などとためにするような議論が多く、彼の議論の本質に有効な批判はないように思われる。

この本は『デフレの正体』をさらにすすめて日本がいや世界が今後進むべき道の萌芽とも言える先進事例を岡山の真庭、広島の庄原市、周防大島、オーストリアのラムザウ、ギッシングで紹介する。廃材を利用したり、製造過程で出る中間物を利用したり、コジェネを行ったりといったスマートシティの発想と自然環境の中で地産地消と地縁社会を取り戻して、マーケットに依存しないBCPのような補完システムをマーケットの中に組み込んでいく。まさにミヒャエル・エンデとかビル・トッテンが主張したり実践したりしているようなこと。それを里山資本主義と呼ぶ。グローバル経済を否定したりオルターナティブな方法を原理的に主張するのではなく、あるものを利用して、グローバル経済に巻き取られない自給自足の経済をそっと組み込んでいく。その中で地域とのつながりや自然に囲まれた豊かな生活を取り戻す。そういういわば最先端の動きが日本の中国地方や島根県など過疎地ではじまっているという。

今私が住むベトナムの今後も、欧米諸国や日本と同じような発展をたどるのではなく、地域に根差した特徴とマーケットとマーケットに依存しない仕組みとの共存が今後目指す方向なのではないかと感じた。ベトナムでのそういう方向を模索したい。

5つ星のうち 4.0  里山賛美がやや予定調和的な本, 2014/1/25

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (Kindle版)

『デフレの正体』の藻谷浩介さん単独の本ではなく、NHK広島の取材班が大半を書いています。藻谷さんの主張は鋭さがあり大いに参考になりますが、大半が取材による具体例で、ある成功した地域のストーリーに終始している感があります。それをどこまで一般化して成功の方程式にできるのかまでが書かれていれば星5つにしかたったです。

NHKの『エンデの遺言』、山崎亮さんの『ソーシャル・デザイン』、ジョン・ガーズマ他の『スペンド・シフト』などの金融資本主義批判に連なる本として、「里山」という新「資本」を発掘した点は評価できます。

あと、あとがきで書かれているのですが、藻谷さんの著作を乱発しないという真摯な執筆姿勢にも好印象を持ちました。

 

 

5つ星のうち 2.0  うーん でもなあ, 2013/12/15

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

田舎と都会を交互に行き来して住んでますが、田舎住まいはそんなにバラ色じゃあないけど、都会暮らしもたいしていいものじゃないよね。マネー資本主義をいくら否定してもその中でしか日本は生きていけない訳ですし、里山も大切だよというのは共感できるけど対立する概念としては資金量というか規模が違いすぎて解決策にはならないのでは。宗教みたいなもの?今の日本がそんなに悲観する状態ではないという考えは同感ですが、景気対策という目先の利益を掲げないと政権維持できないのも事実です。景気が悪くなると、倒産や廃業が増えるて大変ですよね。目先の利を追うなと言うのは簡単ですが、選挙に勝てなければ何もできないし、有権者が変わるしかないと思います。

5つ星のうち 5.0  バイブルとせよ!, 2013/9/9

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里山資本主義は、農村で生活し活動する若者のバイブルとすべき。

5つ星のうち 3.0  問題提起の本, 2014/1/26

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この本を、下記のよう読むのは間違いである。

・里山賛美、田舎暮らし賛美の本

・今後の日本経済の課題を解決してくれる本

・木材利用の経済効果を期待する本

・理論的な書物

・田舎の体験の紹介の本

・知識を得るための本

このような本として読むと期待はずれであり、不正確、理論性の欠如などが目につくだろう。この本の理論面を批判するのは、時間の無駄である。理論的には、意味不明、趣旨不明の部分が多い。

里山資本主義の概念は漠然としており、感覚的なイメージでしかない。エッセイだから、イメージでもかまわないのだが、ところどころに理屈が出て来るので、困る。経済的採算抜きに里山に惚れ込むのが、里山資本主義のような記述箇所があるが、経済的採算が成り立たなければ、田舎で食っていけない。著者は、おそらく2人とも都会に住み、里山を取材して、この本を書いている。里山の生活を知らない。頭の中で考えて里山のイメージを作っている。生活経験がなければ仕方がないが、里山を美化することは客観性に欠ける。

この本で広島県庄原市を取り上げているが、庄原市ではバイオマス事業が失敗した。この本はそれについては触れていない。失敗の原因を考えることは理論的には重要な問題だが、通常、ジャーナリストは、都合のよい材料だけを取り上げるので、記述に偏りが生じる。庄原市の失敗の原因は経済的採算性の欠如にある。ほとんどの自治体のバイオマス事業が失敗した原因も同じである。真庭市の成功は、その採算性にあった。真庭市と庄原市はそれほど離れていない。この本は、問題点を検討することなく、成功例を恣意的に取り上げることで、一見、夢や幻想を与えるから、売れるのかもしれない。しかし、もっと地道で堅実な検証が必要である。

Iターンする人が少なくないが、失敗する人も多い。田舎は賃金が安いこと、仕事がきついこと、閉鎖的・封建的な人間関係と家族関係、イジメ、セクハラ、長時間労働もあり、決してバラ色ではない。学校での不登校、イジメも、当然、ある。田舎でも都会の文化が浸透している。田舎でも既存の業者との競争があり、経験、能力不足から競争に負ける。田舎で起業する成功者は少ないが、成功する人は、たぶん都会でも成功するだろう。意欲、創造性、能力、営業力、努力、先見の明などがあれば、田舎でも都会でも成功する。それまでにないものを見つけ、発展させ、採算ベースに乗せる才覚が必要(私も16年前にIターンした)。

田舎は、新しいことに挑戦するには良い場所だ(地価の安さ、生活費の安さ、人件費の安さ、労働力が余っていることなど)。目的意識のある人には田舎は天国であり、それがなければ田舎は地獄だろう。この本は伝聞に基づくエッセイであり、考えるための材料である。理論は別に研究者によって深く研究されるべきだろう。

里山や田舎暮らしを賛美する本は昔から多い。田舎暮らしが素晴らしいかどうか?うーむ。なんとも言えない。人によるだろう。それは個人の趣味のレベルの問題。里山に対する目的意識による。現実に里山が存在するという事実を受けとめること。現実に里山が存在するのに、それを利用しないのは、モッタイナイ。そこから経済的発想が生まれる。情緒的な里山賛美は別の次元のもの。バイオマスに関する本も多いが、関心のある人は、それらを読めばよい。材木の利用だけで日本経済が変わるはずがないのは、当たり前のこと。理論書ではないこの本に、問題解決の理屈を期待しても仕方がない。

自然を資源として活用した循環型社会を作ることは重要であり、この本はそのような社会へ向けた問題提起をしている。自然エネルギーや自然資源を活用し、かつ、それが自由競争の経済の中で自立できるか。個人の趣味のレベルで田舎暮らしをするのは簡単だが、経済として成り立つことが最大の課題なのだ。

成功例をいくつかあげたとしても、それだけでは普遍性はない。国家レベルの施策としてどのように取り入れていくか。ドイツ(この本ではあまり触れていない)やオーストリア(ここもドイツ人の国。オーストリア人は存在しない)の施策から日本が学ぶ点は多い。

国の借金で外国から資源を輸入し製品を輸出するという方法は、いずれ行き詰まる。世界市場が限られ、発展途上国の方が人件費が安い中で日本の競争力は低下する一方だ。日本でしかできない付加価値は何か。同様に、田舎も都会にはない田舎特有の付加価値を見つけなければ、都会との格差が拡大し、いずれ田舎に住む人がいなくなる。

里山利用に限らず、実は、再生可能な循環型社会でどのようにして、採算をとるかが問題である。幸福とは何か、人間の生き方はどうあるべきか、価値とは何かといった点を考える必要があるが、夢を持つだけでは、生活が成り立たず、変わった田舎愛好者しか田舎に定着できない。年金で生活できる人が、里山の夢を語るのでは、昔からある里山賛美と同じである。生活が成り立てば、おのずから田舎にも人が集まる。

経済的採算性が最大の課題であり、それを無視して、夢を語るところからは展望は生まれない。オーストリアの成功は、経済的採算性に知恵を使った点にある。そのような知恵が日本でも必要である。

日本の政策は、ドイツやオーストリアとはまったく逆の方向を向いている。それでよいのかという問題提起。それを選択するのは国民の判断に委ねられている。

5つ星のうち 5.0  体制内, 2013/8/17

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結局の所、体制内的な内容で、資本主義を改革することにはならんな~ と思いながら読んでいたら、著者も良くそれを認識しておられることが終盤に判明。二冊目、三冊目を期待しております。

5つ星のうち 5.0  里山資本主義は「高齢者の田舎暮らしのすすめ」ではありません, 2014/3/12

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景気回復を第一義として20世紀の大量生産、大量消費、大量廃棄に集約されるマッチョな産業構造、生活様式大量生産、大量消費、大量廃棄に代表される20世紀のマッチョな産業構造、生活様式の再来を望むような風潮が強い中、身近に眠る資源を活かし、お金もなるべく地域の中でまわして、地域を豊かにしようとする里山資本主義には大いに共感しました。

ただ、里山資本主義を水のように受け入れる人としてリタイア後に「第二の人生を田舎で悠々自適に」という動きを推奨することには疑問を覚えます。

現役時代は都会でずっと働き、リタイア時にセイフティネットになりうる額の年金を得てリタイア後田舎に移住して趣味程度の農業をして「悠々自適」に第二の人生を過ごそうとする高齢者と、現役時代からきつい農作業をして暮らし、セイフティネットに足る年金は得られず、生きるために「生涯現役」ときつい農作業を続ける高齢者、という2種類の高齢者が田舎で暮らすことになります。高齢者の医療・福祉サービスを支えているのはその地域の現役世代の保険料です。前者の高齢者は地域に対する現役世代の責務を果たさずサービスを利用するだけとなります。一方、後者は地域に対する現役世代の責務を果たし、サービスも利用することになります。両者が絆やつながりを深めようとして互いのことをよく知れば知るほど溝が深くなりそうです。

もちろん田舎暮らしを否定するものではありません。現役世代のうちに田舎に移住し、地域に対する現役世代の責務を果たしたうえで悠々自適な第二の人生に移行したらいかがでしょうか。現役世代の田舎暮らしの実例は、山口県周防大島の“島の「ジャム屋」さん”松嶋さんなど多数紹介されています。

群馬県の代表的山村である上野村について「山村における産業興し~誇りと愛情の持てる地域を目指す上野村~」という報告をみつけました。本書の内容に通じるところがあるので最後に紹介します。

5つ星のうち 3.0  good, 2014/3/6

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期待通りです

5つ星のうち 5.0  素晴らしい本でした, 2014/3/8

日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

日本のエネルギー政策にがっかりしている方に読んでもらいたいと思います。

世界の、また日本の里山は政治家の多くの方よりもエネルギーのことを真剣に

考えている。

こんな素晴らしい未来の世界が本当に実現すると信じられる本です。

日本のメディア、政治家、行政の方、国民すべてに読んでもらいたいです。

田舎(里山)では、もともと食えない, 2013/9/15

岩田規久男を見よ "小宮隆太郎を読め" - レビューをすべて見る

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)日本では、昭和30年代後半~昭和40年代は、農村では「出稼ぎ」が当たり前だった。

つまり、農業では食えないので、3ちゃん農業「じいちゃん、ばあちゃん、母ちゃん」が、農村に残り、父ちゃんは出稼ぎに出ていた。そこに、田中角栄が登場し、「日本列島改造」論、すなわち、出稼ぎをしなくてもいいように、日本農村を高速道路・新幹線で結び、企業を誘致して、父ちゃんが出稼ぎに行かなくても、地元で働ける環境を用意しようとなった。

だから、もともと、農村では、「食えない」のが当たり前だった。

日本の産業構造が、第1次産業→第2次産業→第3次産業(今や、GDPの7割)と変遷し、第2次産業=製造業を誘致すれば・・・論など、机上の空論になっている。(山形県鶴岡市のエルピーダ、シャープの亀山工場etcを見よ)

日本は、とっくに、製造業ではなく、サービス業の国になっている(産業構造の高度化=ペティ・クラークの法則という)

サービス業の本質は、その場で消費・・つまり、作り置きができず、人がいるところでしか、成り立たないということにある。

塾、映画館、エステ、飲食業、商業、教育産業、etc・・・すべて、「都市(人がいるところ)」でしか成り立たない。(通信や、電気などのインフラは別)

つまり、都市集中(地方都市含む)は、産業構造の高度化に伴う必然であって、この流れを、「里山(農村)」に戻そうというのは、原理的に、もうできない。できても、大河のほんの一滴(本書の例)にすぎず、それはもはや「奇跡」産業になっている。だから、トピックとして本書の事例のように取り上げることのできる希少産業となっている。それを礼賛するなど、それこそ、「里山主義・・・昭和40年代への郷愁」にしか過ぎない。日本の産業構造の変化を、全く無視した、駄本。

5つ星のうち 5.0  アイデアと気付きの一冊, 2013/11/17

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)デフレの正体に続く本書は、今までのありきたりで、未熟な価値観を壊してくれました。できるだけ多くの方に見て欲しい。

 

5つ星のうち 4.0  有りだと思う, 2013/10/18

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実際に里山をサブシステムとしていくにはスケールが小さいのではと思ってしまった。しかしながら、あるものを十分利用しようという意味では有りだと思う。過疎で無駄にしてしまうにはもったいなさ過ぎる。

あるものを有効に使える法整備はすぐ検討が必要。同時に場所ごとの状況によって複数選択可能なモデル(木質サイクル、小規模発電売電とか)や道具(新林業機械、小落差発電システム、ネットとか)の選択の幅が対応可能な地域の幅につながるのではないか?

軽自動車の税金について変更するようだけれど道具の筆頭となる軽トラなどは軽減するべきと思う。

5つ星のうち 5.0  希望を持たせてくれる良書。, 2013/10/10

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やっぱりわかっている人はわかっているんだ、というのが正直な感想です。とても主観的な感想で申し訳ないのですが、本書で書かれていることは、将来の日本の姿を示す最適解なのではないのでしょうか。アベノミクスでは、みんな日本はよくならない、とみんなわかっているのに、堂々と言えない日本の今の空気。安部さんは好きです、しかし個人の政治家の資質と日本の大まかな将来像を示す政策をいっしょくたにするのは、極めて危険なことです。これからは、日本はこちらの方へ舵を切ることになるのでしょう。以上、とても主観的な感想でした。

5つ星のうち 5.0  足下を掘れ、そこに泉あり, 2013/12/14

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日本のもつ潜在的(顕在化しつつある)ポテンシャルにあらためて気づかされた。「マネー資本主義」を補完しゆく「里山資本主義」。目先の性急な利益追求ではなく、じっくりを腰をすえた地に足をつけた生活スタイル。3.11をきっかけに見える化された大都市生活の脆弱性。地道な取材に基づいた具体例も掲載されており、実に示唆に富む内容であった。じつは足下にこそ、泉がある。自分の生活スタイル、価値観を今一度検討しようという思いにさせる一冊でもある。

5つ星のうち 4.0  田舎を肯定的に捉え直す, 2013/9/11

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この作品は田舎を肯定的に捉え直そうとした作品である。本の中身にはツッコミどころもあるだろう。たとえば、この本のなかには田舎の再生に失敗してダメになった例は書いてはいない。しかし、この本の趣旨はそういう事実を捉えることではない。この本は世の中に蔓延する「なんとなく『田舎に未来はない』」感覚を払拭することにあるのではないか。ぼくたちは理由なく田舎を忌避する。そろそろその偏見を捨て去って、肯定的に田舎を見直す時期にはいってきているのかもしれない

5つ星のうち 5.0  林業関係者、森林地主はもちろん大勢に読んでほしい, 2014/2/5

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小規模森林地主です。課税されるばかりでまったく恩恵を受けることなく、先祖からひきついだので泣く泣く山林を持ち続けています。聞くところによると細々ですがペレット事業が身近でも起こり始めているようです。政治家に読んでほしい。経済人に読んでほしい。記述されているオーストリアのようにエネルギー自給が高まるのは夢でしょうか。何かできることから試してみたい。森林と水資源の宝庫なのですから。

5つ星のうち 4.0  発想力, 2013/11/25

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批判もあるようだがそれなりの根拠をもって大きな風呂敷を広げて社会と接近する時代ではないか?グローバル経済はコミュニティーを破壊する。地域密着型経済を探求する時代においては・・。

5つ星のうち 5.0  初めて世の中に希望を持てました, 2013/10/19

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増え続ける国債、原発、右傾化、将来の年金生活。この本を読むまでの40年近く、社会に対して絶望しか感じていませんでした。読み進めているうちに、漠然としていた絶望感や不安感の理由に気づかされました。

アメリカを中心としたマネー資本主義とやらの怪物に、自分も含めて世界中が振り回されていることが根底にある、と。

でも、こんな時代はもう終わろうとしているようです。

里山資本主義の存在、それを実践している地域の存在、この本が10万部以上売れている事実。勇気づけられます。生まれて初めて、日本に、世界に希望を持てるようになりました。

5つ星のうち 4.0  いいですね、元気でる。, 2013/9/7

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東京サラリーマンです。ふるさとは、中国山地。これを読んで、よっしゃ!わしも! といいながら何もしないのですが、元気が出ました。 少し暮らしの視点を変えてみようかと。

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自分らしく生きて行くのに、是非読んで欲しいです。大切なものをもう一度考えて!

5つ星のうち 4.0  考えるきっかけに, 2013/11/6

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タイトルからすると、何か「自然の中で生活しましょう」とか、「自給自足しましょう」的な啓発本だと思ってしまいそうですが、本書は生活のほとんどを輸入に頼っている日本が、このまま本当に進んでいいのかを一度立ち止まって再考してみるきっかけになる事例を紹介してます。

平野が少なく、森林が多いのに、ほとんど木を有効活用していない我が国の現状に挑戦をし、次々と新たな施策を打ち出している過疎地区の人たちにスポットライトを当て、違う価値観もあるのではないかという気付きを与えてくれました。

3.11以降、再度自分たちの生活様式を見つめなおす一つの方向性として本書はとても大きなテーマを与えてくれています。従来の一方的な消費による経済発展(マネー資本主義)だけでなく、循環型の経済発展を次世代のためにも私たち大人が考えなくてはいけないという気持ちになりました。

5つ星のうち 5.0  これからの時代の産業・地域の在り方が良く理解できる,

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これからの時代、地域の経済の在り方については、循環型、自立型を目指し、自分たちのできることから地道に取り組んでいくことが大切だと教えられる。

5つ星のうち 5.0  藻谷さんいいです, 2014/2/12

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いつも藻谷さんの講演は聴きに行っていました。この本では田舎に住む者に勇気を与えてくれます。

5つ星のうち 5.0  素晴らしい, 2014/1/7

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ベタな言い方だがホント啓蒙された。エネルギーと食料とコミュニティさえあれば結局、国が破綻しようが関係ない。自給自足生活、フルライフは難しいにせよ、部分的にでも自給することは自分の人生を変えるように思う。

ホント希望が見えた。

5つ星のうち 5.0  ポスト資本主義?, 2013/12/3

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ドラッカーが、資本主義が終焉し、新しい価値観の世界が来ると予測していたものは、こういうことなのでしょうか?オーストリアの、木屑がパイプでガスのように送られてくる暖房システムの話は、驚きと興奮を感じました。

5つ星のうち 5.0  最高です, 2013/11/30

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本当に大切なものを大切にする。それがこれからの幸せのカタチ。

 

5つ星のうち 5.0  日本の近未来のあるべき姿への提言, 2013/10/26

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中国地方の中山間地の取り組みを紹介し、近未来の日本のあるべき姿を探って行く。里山の身近にある豊かな自然を生かし、エネルギーと食の“一部”を積極的に自給していく生き方だ。

電力など一切使用せず、”全て”を自給自足で生きようという極端な主張ではない。岡山県真庭市にある製材所では、製材過程で出る木くずをエネルギー源として、2000世帯分にあたる発電が可能だという。さらに、木くずを圧縮したペレットを使用したボイラーで、市役所や小学校などでは、冷房から暖房まで賄われている。

広島県庄原市では、廃缶を使用したエコストーブを使用し暖房だけでなく、煮炊きにも使用する取り組み紹介されている。

エネルギー効率がとてもいいらしく、木の枝4-5本でおいしいご飯が炊けるそうだ。若者の中には里山での生活にあこがれ、Iターンにより地方で暮らす生き方が少しずつだが始まっている。彼らの行動に触発されて地域コミュニティーが蘇った瀬戸内の島の事例も紹介されている。こうした流れを広めていけば、30年後、50年後の日本も捨てたものではないと主張している。

お金と電力エネルギーがなければ何もできない生活よりも、身近に畑があり、暖をとれるストーブがある生活もいいなぁと思った次第。

5つ星のうち 4.0  続編を期待します。, 2013/10/21

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地域への思いをもつ、すべての人のための入門書として大変読みやすいと思いました。限界集落を訪問して地域の方のお話を聞くと、胸のふさがる思いがすることがありますがこの本を読んで少し光が見えた気がします。ビフォアアフターのような、続編を期待します。大学COC事業が始まりますね、これに関わる学生さん、先生方ご一読をお勧めします。

5つ星のうち 5.0  絶望の中から救われた, 2014/3/3

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経済の右肩上がりを要求する国、原発を推進する国に何の希望も見出せず、次世代の子供たちのことを思うと絶望的になっていたが、このタイトルから少しの期待を抱いた。まだ自分たちにたくさんできることがあることがわかり、たのしみながら生きて行けそう!

脚下照覧のサブシステム―安全・安心・信頼のローカリズム, 2014/2/25

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「日本には成長戦略がないのが問題」ということに対して、わたしはこう言いたいと思う。/問題なのは、成長戦略がないことではない。成長しなくてもやっていけるための戦略がないことが問題なのだと。」平川克美『移行期的混乱』(ちくま文庫)

レビュー投稿日現在でも、本書は霞ヶ関界隈での売れ行きは好調のようだ。また、2010年に刊行された『デフレの正体』(角川ONEテーマ21)も、併せて読まれているみたいである。著者の藻谷浩介さん(日本総研主席研究員、政投銀特任顧問)は、この『デフレの正体』で、デフレの最大要因を「日本人の加齢に伴う生産年齢人口の減少」と断案し、その乗り越え策を「多様な個性のコンパクトシティたちと美しい田園が織りなす日本」といったイメージで提起していた。本書は、このビジョンを先取りしている感のある地域・企業・人間の取り組みを取材したNHK広島取材班(井上恭介プロデューサー・夜久恭裕ディレクター)とともに、「里山資本主義」という“代替的な経済社会のすがた”を私たちに示している。

「里山資本主義」とは、当書に従えば「お金でお金を生み出す経済」=「マネー資本主義(マッチョな経済)」の対極を志向する「しなやかな経済」の在り方である。もう少し具体的に言えば、「里山資本主義」とは「お金の循環がすべてを決するという前提で構築された「マネー資本主義」の経済システムの横に、こっそりと、お金に依存しないサブシステムを再構築しておこう」という考え方であり、「お金が乏しくなっても水と食料と燃料が手に入り続ける仕組み、いわば安心安全のネットワークを、予め用意しておこう」という行き方である(p.121)。そのシンボルが「里山」という、私たちの身近に存在する山であり、私たちの脇で眠っている、先進国の中でも、私たちがひときわ誇り得る「社会的共通資本」と言えよう。

本書では、中国山地の山あいにある岡山県真庭市の企業などが進める「木質バイオマス発電」や広島県庄原市の「エコストーブ」、さらに「脱原発」を憲法に掲げる“資源小国”オーストリアにおける「ペレットボイラー」やCLT(Cross Laminated Timber)の利用促進をはじめ、「耕作放棄地」の活用など、「里山資本主義」の概念に沿う様々な実践事例が紹介されている。ここで限界集落の問題を含めた過疎化、少子化、人口の高齢化といった課題に直面する日本の現状に即してポイントを述べると、「里山資本主義」は「社会関係資本」を再構築し、「創造的福祉社会」の実現にも寄与できる、ということではないだろうか。確かに、金銭換算のGNP等は見かけ上低下しても、こうした社会こそ模索すべきと考える。

5つ星のうち 3.0  安心の原理=水・食糧・エネルギー, 2014/1/5

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サブタイトルにあるとおり、日本経済を良い方向に動かすには、不安の解消、安心の創出が必要である。将来が不安なので個人は貯蓄、企業は内部留保。お金が流れないし人口も増えない。「日本は島国だから資源が足りない、貿易で、輸出で稼ぐしかない。」このパラダイムはスタート時点から不安をあおっており、経済成長が鈍化した途端に不安がこみあげてきてしまう。

本書はこの状況に一石を投じている。

 

どうなれば安心するのか。日本経済が停滞しても、多少の生活水準の相対的低下にはそのうち慣れる。最終的には水・食料・エネルギーなのだと喝破した著者の目の付け所はなかなか鋭いと思う。せっかくの内容なので、新書ではなくしっかりと論じてほしいと思うので、星3つ。

5つ星のうち 5.0  里山資本主義の極意, 2013/10/19

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私の地域は山間過疎地域(限界集落)市では過疎地域振興条例を制定したが、幹部職員の怠慢とやる気のなさでうんざり。この本の助言により新たな発想が生まれる。

5つ星のうち 5.0  これからの日本に一筋の明るい希望の光を見いだせる良書,

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マスコミは盛んにアベノミクスを持ち上げますが、過疎の町にはなかなか希望を持てない現実があります。この本は足元をしっかり見つめることによりいろいろな可能性(林業とバイオマスなど)があることを教えてくれました。オーストリア・岡山県真庭市の例はそのよい例でした。

書き込みもなく満足しております。

5つ星のうち 4.0  日本は生まれ変われるかもしれない!!, 2014/2/11

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68歳の”ジジイ”が、孫子の将来に希望を見た。子供のころ自産自消してハッピーだった。分業が進んで、給料が増えて・・・ 気が付いたら、今の世の中だ。 1次産品を最終消費品まで(生産者と消費者が顔を見合わせて)に仕上げると、お互いの喜怒哀楽が共有できる。 失われた現場(生産現場=消費現場)を具体的に見せてくれた。

ひょっとしたら、1千兆円の借金も返済して、ハッピーな日本に生まれ変われるかもしれない!!

5つ星のうち 5.0  NHK+MOTANI=説得力, 2014/2/6

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

藻谷氏は以前からの持論をますます確信を持って展開し、NHK取材班は現地の取材から体感した事実を重ねる。近い将来の不安と光明が目の前に明らかにされる感覚。参考になりました。

5つ星のうち 5.0  「地方」「田舎」に住んでいるすべての人々に読んで頂きた

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)

すべては逆転の発想が必要だということ。メディアの情報や一般常識、固定概念にとらわれず自分の頭と、身体を使って物事の本質を捉えることが、最も大切であることを思い知らされた。そんな1冊である。

”逆立ちすれば答えは変わる”

下記の質問に答えてみてほしい。

・田舎より都会の方が豊かな生活を送れるのか?

・林業は3K(きつい、きたない、危険)である?

・あたなの価値はお金ではかることができるのか?

・大量生産、画一化された商品こそ価値があるのか?その逆には価値がないのか?

・耕作放棄地、空き家の活用は本当に不可能なのか?

・今後も絶対的に進む、高齢化社会はお先真っ暗なのか?

・そもそもハンデはマイナスなのか?

本書では机上の空論ではなく上記の問題に取り組んでいる地方の企業、人々の取り組み事例が満載。世の中の先端は、もはや田舎の方が走っている。詳細は本書で確認してほしい。

5つ星のうち 5.0  里山ツヨシ, 2014/1/5

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (Kindle版)

どこに行っても同じ店、どこで食べても同じ味...。グローバリズムが強固に作られていくことで効率は上がり、富は集中します。そんな状況を批評するわけでもなく、摂動理論のようにホンの少しグローバリズムの軒先を借りれば、今いる土地に由来したものや歴史を使って豊かに暮らせることを教えてくれます。

5つ星のうち 3.0  示された理想には共鳴するが‥‥, 2013/12/10

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日本経済の停滞の原因を「景気」ではなくて「人口の波」にあると指摘した「デフレの正体」の藻谷氏とNHKのディレクターとの共著である。前著における藻谷氏の着眼は評価したが、その論理構成にかなりの強引さを感じたので本書はパスするつもりだった。しかし、すでに15万部と聞いて「無視は出来ない」と手に取った次第である。

著者は、経済成長最優先のマネー資本主義に対抗する新しい経済システムとして地方からの里山資本主義を示している。地元にある水、食料、エネルギーを生かして地産地消の経済システムをつくりあげ、その過程で人々との交流を活発にして生き生きとした地域社会をつくり出そう、との提案である。実践例として岡山県真庭市での木質バイマス発電や広島県庄原市のエコストーブ、山口県周防大島のジャム屋、オーストリアの林業による経済再生を取り上げている。従来の地域振興は、高速道路、工業団地、観光振興が三種の神器であったが、これは地方がマネー経済に組み込まれることを意味していた。そのためマネー経済の悪化によって地域振興の多くは失敗に帰したのであった。一方、里山資本主義の水、食料、エネルギーの地産地消は外部のマネー経済に依存しない自立的な経済システムであることに最大の特徴があり、理想の経済システムとして本書では語られている。

しかし、里山資本主義は日本で普及するだろうか。ここで紹介されている事例をそのまま全国どこでも適用することが可能だろうか。都道府県別の「域際収支」(県外に売った額と県外から購入した額の差を示した数字)によると地方の県はお金が地域外へ流失して赤字に陥っていることが貧しさの原因であることがわかる(176~177頁)。最も流失額が大きいのが石油・電気・ガスであるためエネルギーの地産地消が里山資本主義形成の最重要課題となる。そして、本書ではエネルギー生産には木質バイマス発電が推奨されているのだが、これは大規模林業が成立している地域しか当てはまらない。例に挙がっている真庭市にはわが国有数の製材工場が存在しているが、外材に押されて衰退の一途をたどる日本の林業では同じ規模の製材工場は少ないのである。したがって、木質バイマスに替わるエネルギー源として風力、太陽光、地熱などが検討されなければならないが、それらへの言及はない。加えて里山資本主義の経済社会を築くには地方の農村、山間部での人口減と高齢化=労働人口の減少は生産そのものを難しくするだろう。また、新しい経済社会を作り出すためには優れたリーダーが不可欠だが、ビジネス感覚の豊かな人材を地元、あるいはUターン組から輩出できるか否かが鍵となるだろう。

理想的とも言える里山資本主義であるがその実現には相当な困難が横たわっている。地産地消による経済再生によってマネーに依存しない、人間同士の絆を強めるコミュニティを創り出そうとの藻谷氏等の主張には共鳴したい。それだけにさらなる調査と研究によって実現可能性の高いリアリティのある骨太のプランへと発展されることを私は望みたい。

5つ星のうち 5.0  この暮らし方 いいな。, 2013/11/24

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地球の環境問題を考えたら、山を守る大切さがわかる。能率や経済性を追求するだけのやり方に疑問を持っている私としては嬉しい。実際著者が現地で見たこと聞いたことだから、現実性あり説得力もある はず。

多くの人によんでもらいたい。

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)本書あとがきで、トンデモ駄本『デフレの正体』へ嵐のように寄せられた酷評に的外れな指摘だと言う傲慢さと非常識さに呆れたモダニの傲慢さと非常識さ、そして不法行為は裁判で確定したのにモダニは全く反省していない。 愚かな奴・・・日本政策投資銀行参事役の藻谷浩介さんがブログに侮辱的なコメントを書き込んだとして、札幌市の男性が60万円の損害賠償を求めた訴訟で、札幌地裁は2011年9月21日、名誉毀損を認めて藻谷さんに10万円の支払いを命じたことが分かった。

男性がブログで藻谷さんの著書「デフレの正体」を批評したことに対し、藻谷さんは「早く死んで子供に財産を残せ」とのコメントを書き込んでいた。石橋俊一裁判官は、「コメントは学問上の論評を超え、ことさら男性を侮辱するもので不法行為を成立する」と判決理由を述べた。

5つ星のうち 5.0  里山資本主義, 2014/2/13

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時代に流されず、自分の意思をしっかり持って実践している人がいるのかと思うと、本当に尊敬します。少しでも見習うことができたらなーと思います。

5つ星のうち 3.0  とりあえず読んどかないと。, 2013/12/19

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具体的な写真とかが無さすぎ。しかも文字が小さくて量が多いから疲れるかな。もう少し内容が頭にサクサク入って行くデザインにして欲しかった。

5つ星のうち 5.0  里山に憧れます, 2013/12/8

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自動運転システムが実現すれば、里山資本主義も爆発的に広がるのではないかなぁ…

5つ星のうち 4.0  目の付け所が面白い, 2013/11/23

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書)もう一度時代を遡って、こういう里山の文化を築くのも一つの手(策)ですね。すっかり廃れきってしまったかに思える林業の活性化には、「なるほど」と頷ける事柄も載っていて、新たな産業革新みたいなことが全国的に起これば、それなりに有意義だと思います。

しかし、世代全体に渡って里山資本主義に走るのも非現実的で、そこにはこの著書に書かれていること以上にもっと案を練らなければならないでしょう。一度リタイアした人たちや、年金暮らしの人たちにとっては、里山で新たに生活の場を築くのも悪くないでしょう。今後の成り行きに期待したいと思います。

5つ星のうち 5.0  日本の近未来への切り札か?, 2013/10/25

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日本人が自信をもって世界に誇れることがたくさん分かる本だと思う。

5つ星のうち 2.0  事例集、メカニズムの読み解きはないけれど。, 2013/10/27

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・マイナスだったものをプラスに変える(木質バイオマス発電)とか、予測ができる収入のあり方(ペレットの計画的販売)とか、みんなに呼びかける「言い道具」(エコストーブ)とか、長期にわたって先の物事の状況を見極められる人の重要性(森林マイスター)とか、主義だから実践者じゃなくても仲間だよ(里山資本主義)とか、原料を高く買って人手をかけること(周防大島のジャム販売)とか、

・たたら製鉄が岩手だけでなく、中国山地の伝統的産業だったのかー。

・混沌に目鼻口を付けたら死んじゃったのかー。

・9割以上の商品が発売から2年以内になくなっちゃうのかー。

×今は未来のための今、と考えるから近代思考、今は今、未来のためでなくても良し、という説かー、一歩間違えると浪費になるのではー。

×地方の里山資本主義と、都会のスマートシティが日本という車が進むための両輪かー、両方とも巧くいってないのにー。

環境を保全することと、そこで食べて行くことを重ね合わせる方向性に共感するけれども、なぜそうなるのかは分かっていないということなのだ。

そこを本に期待してはいけない。

5つ星のうち 5.0  日本が生き延びる道が見えてきた。, 2013/8/30

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太陽光発電等に日本は力を入れようとしているが、日本の中にも、また世界の中にもバイオマスで経済の循環に成功している事例を知ることが出来た。これこそ、森林国日本の立て直しを提案している好著である。10年前に出版されていたらと思うが、事例がなかったかも知れないのでしかたない。全国民が読むと良い。

5つ星のうち 4.0  買ってよかったです, 2014/2/17

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具体的な話が掲載されていて、参考になりました。買ってよかったです。

5つ星のうち 5.0  発想の転換になりました, 2014/1/22

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これから増税、収入減に対向する、豊かな暮らしへの発想転換になります。

行政の連中は全員コレを読め!, 2014/1/20

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小学校の教材にもこの本をお薦めする。その前に市と県の方々に熟読して欲しいです。前作の『デフレの正体』に凌駕するドキュメント性があります。『日本をどうして行く気なの?』が見えない官吏主義行政にぶつけたい1冊。ビジネスモデル創出にも持って来いです。山の一ファンより。

5つ星のうち 5.0  人生観が変わり、人生も変わり、日本も変わり、ガハハと

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里山のほったらかしにされた森林がまず資本である。製材のおがくずはバイオマス発電に使える。その発電力は原発がいらなくなるかどうかは知らないが、公共施設などをまかなうのには十分であり、売電もやれる。何よりなんかあったときの保険になるし、お金が地域の外に出て行くのを少なくできる。ソーラーシステムはその時その時の太陽光のエネルギーの電気への変換であるが、木材はなが~い間の太陽光のエネルギーを光合成で蓄積したものである。どちらが割に合うかは自明であろう。

 

枯れ枝や邪魔な枝を4~5本でも取ってくれば、美味しいご飯が炊けたりストーブになる。廃材などはチップにして小さい塊にしてペレットというものに出来る。これでオーストリアは街全体の給湯システムをはりめぐらしている。間伐材などは組み合わせて重ね合わせた集成材とすれば鉄筋コンクリートより強い物が出来、火にも強い(鉄筋は火に弱くてぐにゃっとなってしまう)のでオーストリアでは6~7階の高層建築に使われ、断熱効果が大で、見た目にも暖かみがある。

 

もう一つの資本は空き屋と耕作放棄田がいっぱいあること。農業の素人が行ってもおばあちゃん、おじいちゃんが親切にノウハウを教えてくれ、余った農作物をくれたりなんかする。草ボウボウの休耕田で牛の放牧をすると色んな草を季節や場所によって食べるので、味は日によって違うこともあるが、味は濃く、牛のストレスも無く、美味しいらしい。

人と人との絆が深まり、ガハハな世界になる。競争はないが、工夫をしないといけないが、この頃のトレンドらしく、田舎でその方面の先達がいるから心配はいらない。とにかくガハハでいける。

私は会社で8年半プログラマーをやっていて、脱サラして数学の研究をしているのだが、6年程常勤講師、それ以後非常勤講師などしてきて、色んな経験をした部類と思うが、今は年金が入り、非常勤も減らして、数学の里山でガハハな人生を送っています。

 

里山資本主義でやると、お金があんまりいらないんですね。一種の物物心心交換ですからね。心配な人は年金と退職金があればゆうことなしですが、この本を読むとそんなの待ってられない気がしますよ、ほんとに。

5つ星のうち 5.0  いいと思います。, 2014/1/4

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自分にしっくり来る考え方ですので、いいと思いますし、希望を感じます。

5つ星のうち 2.0  現実を知らない, 2013/8/7

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都会に住んでる人が田舎で暮らすことがどれだけ不便かわかっていない。田舎で過疎の村に住んでる人もお金があれば都会に住みたいと人が増えている。個人の価値観にもよるが、たまに行くから田舎はいいと感じるのだ。発想自体が現実とは逆で間違ってる。

5つ星のうち 5.0  良いです。, 2013/11/8

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この本には、私のふるさと「真庭市」が半分近くにわたって取り上げられていて、知り合いの方のことも書かれています。

バイオマスエネルギーについては、私も大変興味を持っています。

5つ星のうち 4.0  近い友人の考えを纏めた書籍, 2013/9/30

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友人の親友が、著者と広島のNHKと企画した内容らしいことが、判明!内容は良く理解出来た。これからの日本に必要な事項が満載の書籍で、二日間で読破!

5つ星のうち 5.0  まさに、目からうろこ, 2013/12/14

レビュー対象商品: 里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21) (新書) 感銘しました周囲の人にも貸して、回し読みしました皆、良い感想を聴かせてくれました

5つ星のうち 5.0  another poin of view, 2014/1/20

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日本も捨てたものではありません。理想化しすぎるきらいはあります。ヤフオクなど、確実にモノが再利用されてる現状、有意義な書

5つ星のうち 4.0  これからの世界で非常に素晴らしいアイデア, 2014/1/21

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各論にはツッコミ所も多々ありますが、総論としての「貨幣経済に偏重しない」「ゴミを資源に」「地産地消」というポイントはこれからの世界で非常に素晴らしいアイデアだと思います。前半でおおよその論点は語られるため、後半間延び感は否めませんが。

5つ星のうち 5.0  私もそうでしたが、この本のタイトルに何かを期待した人はガッカリしたでしょう。でもね情報としてはタダみたいなもんですよ。良書。, 2014/1/30

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同一労働同一賃金はまず成立しないこの国。メニューに芝海老と書けば高く売れてしまう国。なんか変、お金にモノやサービスを合わせていっている。そのくせボンヤリお金の役割に限界を感じている。もともと紙切れなんだから当たり前かもしれない。

なにかを声高に言い募るのではなく、安心のできる暮らしをドッシリ・じっくりと実践なさっている方々の紹介。私もそうでしたが、この本のタイトルに何かを期待した人はガッカリしたでしょう。でもね情報としてはタダみたいなもんですよ。良書。

6:08 2014/03/18







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